2002.4.7 GAEA 横浜文化体育館
■団体:GAEAJapan
■日時:2002年4月7日
■会場:横浜文化体育館
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

GAEAのオオバコは客を入れるのに時間がかかるので、早めに行こうと思っていたら、ついつい野球を見ててしまい着いたのが開演15分前、文体の前は人、人、人。そして中も人、人、人。あちこちでいろいろな行列が出来ている。ロビーには北斗への花が飾られており、あらためて今日は北斗の引退試合なんだなと痛感させられた。全女の松永会長の花が一番目立つところに置かれていたのがなんとも。

開演前ぎりぎりに中に入ると、もうほとんど席は埋まっている。試合開始前から6200人超満員(主催者発表)状態で、壁には歴代の北斗のたれ幕が掛かれがけらており、なんか開始前から濃い雰囲気である。

まずは、6月に公開される映画”GAEA GIRLS”の予告編から。私はこれを今日かなり期待していたのだが、なんだか拍子抜けというか、あれじゃ何がなんだか分からない。これを編集した人は少し才能が足りないんじゃないと思えてしまう。もし、GAEAや女子プロに興味が無い人があの予告編を見ても、あの映画を見ようとは思わないだろう。いきなり出鼻をくじかれた気分だ。

気を取り直して選手入場だが、この日花火はあったが、いつもの轟音がする音玉なしで、せっかく構えていたのに、またもや拍子抜け。演出も前回、前々回の川崎に比べて押さえ気味。最近WWFを見ているだけに、余計質素に見えて来るが、センスはいつも通りだし、音響は川崎よりも格段に向上している。恒例の挨拶は今日復帰しタッグタイトルの防衛戦を行うシュガーと永島だが、まあ当たり前のことを。シュガーは仕方ないし、その天然振りが味だからいいけど、永島はこういう時はもう少し美味しい事を言えるようにした方がいいな。永島の場合もう技の練習なんてどうでもいいから、マイクを訓練しないと。

1.○デビル雅美 植松寿絵(11分07秒、合体ギロチン→体固め)山田敏代× カルロス天野

デビルさんは、復帰前から植松のセコンドに付きアシストをしたり、来週のホールでもタッグを組むので、この二人はこれからある程度チームを続けているみたいだ。一瞬唐突と思えるこの組み合わせだが、私は植松の現状打開としては一番いい方法ではないかと思い、この試合は密かに期待していた。デビル・植松組で何を見せてくれるのか。

選手入場式には、この二人は出て来ず、二人同時の入場で新テーマだったので、やはりデビルさんはスーパーヒールで、植松は初めてペイントでもするのかなと思っていたが、いつも通り出て来た。どうもこの日の私は変な期待が多すぎて、いちいち拍子抜けしているようだ。

試合も私の期待は見事に裏切られた。デビル・植松組のタッグの妙というのは、ほとんど見ることが出来なかった。例えばデビル一人で戦っている時は、1年振りとは思えない相変わらずの迫力と存在感なのだが、デビル・植松組となると、バラバラで相変わらず空回りしている植松に目が行ってしまう。

救いだったのは、フィニィシュに使った合体のギロチンドロップ。これにはオオゥと唸らせて貰った。全然ダメな試合かというと、そうでも無いのだが、植松今だに迷走中という印象が残ってしまった。ちなみに、何度も書いているが、昨年欠場者が続出し、厳しい時期に一番頑張ったのは植松である。やれば出来ると思うのだが、自ら迷路に迷い込んでしまった感じだ。そういえば、この日はついにコール時のテープは1本も無かったな。

2.○広田悪良 (9分15秒、エビ固め) ポリスウ〜メン×

この試合は実はあまり期待していなかった。というのも、広田はいつものように普通にやればいいのにオオバコでは気負い過ぎて外す場合が多いからである。前回の場合はえべっさんがうまくリードしてくれて面白かったのだが、今回のポリスウ〜メンは大阪プロレスの6人タッグで一度見たことがあるが、NEOとかを見る限りは笑いを分かっていないんじゃないの?という気がしてイマイチ乗れないというか、ちょっと無理なんじゃないかと思っていた。

あまりオチの無いスクリーントークから、広田は悪良になってポリスと入場。まあ、今日は相手がポリスウ〜メンだから、ポリスが絡むとは思ったけど、また悪良できたか。だけど、個人的にはこのキャラはあまり好きじゃ無いんだな。イマイチ外し気味だった気がして。

リングインすると、"FAT?"を強要しまたもや長いMC。なんかいつものオオバコと同じで気負い過ぎて外し気味の雰囲気。早く試合やればと言いたくなるが、やっと、本当はこの試合伊東レフリーの担当だったのだが、ポリスがレフリーをすることになり始まる。とにかく長かったけどあまりオチがない。

しかし、試合が始まるとこれが一転笑わせてくれる。ポリスウ〜メンは自分のスポットを出そうとする訳ではないのだが、広田のギャグとプロレス技を受けまくる。この受け方は尋常ではない。とても初対戦とは思えない。そして大阪プロレスのお約束のベタネタとかも出すのだが、ポリスも含めた3人の息が見事に合っていて、これがなんとも言えないバランスを生み出す。私とタカハシさんの隣の女性なんて試合中声を出してげらげら笑っていた。実際昨年の大阪のトーナメントでポリスがレフリーをしたビデオを見たことがあるのだが、結構上手くて、ソツなくこなす。下品ではあるが、なんか最近こいつもしかしたら、かなりの才能があるのではないかと思えてきた。まさか堺屋さん繋がりで見つけて来たということは無いだろうな。

展開も相当練られたもので、もう一歩いけばくどくなる寸前の所だったが、この二転、三転は記述不可能。最後は伊東レフリーも出てきて、無事終わるが、ポリスはカウンターの金的をくらいズボンを降ろされパンツを見せるという結局3人ともパンツを見せるというなんともお下劣なオチで終わったが、ポリスは体を張っている。

よくよく考えてこの試合、結局、広田はポリスウ〜メンの献身的な受けとポリスに助けられて自分の役割を果たせたのではないか。まあ、この二人をコーディネートしたと言えば聞こえはいいが、そういう内容でもないな。まあ、これで私のポリスウ〜メンの評価は大幅に変わった。えべっさんにしろ大阪プロレスとGAEAは妙に噛み合う。


3.ライオネス飛鳥 ×桜井亜矢 (13分06秒、イス攻撃→片エビ固め)下田美馬 三田英津子

試合開始前から、ラスカチョは桜井には目もくれず飛鳥につっかかってくる。いかにも、こんな奴なんて相手に出来ないよという感じで。それでもひるまず桜井が出てくるのが、コテンパンにやられて血ダルマにさせられる。

その後反撃する場面もあるが、基本的にはやられっぱなしというか。まあ仕方無いけど。最近ラスカチョは各団体の中心の輪から外れ気味なので元気のいいこと。

試合後に下田が「こんな弱い相手とやってられないんだよ。お前の相棒を連れて来いよ。」
三田は「どんなことがあっても長与を引きずり出してやるからな。」
それに対し飛鳥は「連れて来ないよ!クラッシュ2000と闘うのは10年早いんだよ!」
ということらしいが、正直今となってはどうでもいいけど、前回飛鳥はもういらないみたいな事を書いたけど、やっぱ久しぶりに見ると無茶苦茶格好いいや。

それより、桜井は自分のベストバウトがデビュー戦という珍しい選手だが、いつ打破出来るか。まあ、あせらず頑張って欲しいな。

4.○アジャ・コング (12分21秒、裏拳→片エビ固め)ダイナマイト・関西×

試合前のタカハシさんと私の会話。
タカハシ「一昔前なら武道館や国技館のメインになってもおかしくないカードなのに、今じゃ休憩前でしかもトイレタイムだもんね。」
maya「5分以内で終われば見てられるかもしれないけど、10分以上は止めて欲しいですね。」

序盤二人共頑張っていたが、予想通りの肉弾戦に席を立つ人がちらほら。しかし、これは大きな間違いだった。試合が動いたのは花道でのお決まりの攻防から関西がリングに戻った時。アジャは花道を駆け抜けトペコン気味にリング内の関西にスピアーを打つ。これは圧巻だった。会場もこの一発で一気にヒートアップする。

アジャは他に今流行のシャイニング・ウイザードを使うのだが、どうせアジャのだからだと思われるだろうが、これがまた結構サマになっていていい感じ。関西も恐らくほとんど使ったことが無いであろう、ダイビング延髄ニーや、ラ・マヒストルなんていうのを使って来る。こうなると何をやっても盛り上がるという感じだが、関西がスプラッシュ・マウンテン前のハイジャック・バックブリーカーで担ぎ上げるところも壮観である。

試合後にタカハシさん共々反省しました。この二人をあなどっていました。消化試合ながらも、ただの消化試合にしなかった力量は両者共に大したものであり、この試合は本当に単純に楽しめた。やはりアジャは奥行きが深い。昨年末、里村にシングルのタイトルを渡してから、少しおとなしくしているが、めざとい女だから、また前線に戻って来るのだろう。関西も一時の低迷から完全に浮上したと言っていいだろう。この人達が動き始めるとまた賑やかになるというか、鉛筆持つ人にとっては収拾がつかなくなってくるだろうな。


ここで休憩。ここまでは、まあまあというところかな。

セミファイナル AAAWタッグ選手権試合

×シュガー佐藤 永島千佳世(22分01秒、エクスカリバー→片エビ固め) 尾崎魔弓 KAORU○

まずは、D-Fixの入場。試合前の入場式で既に見ていたのだが、二人ともお揃いの赤毛。コスチュームも前回の川崎に続きオオバコ仕様。前回は尾崎がポロリをやってしまったので、今回、露出は押さえ気味だが、完全にいかれているというか、あれじゃヤンキーのネエチャンか新大久保界隈で立っている人だ。いい年こいて良くやるよという感じだが、ある意味この二人今のチームに”女”を賭けている。

チャンピオンチームはシュガーのテーマ曲で入場。この日はPAがかなり良かったのでそう聞こえたのかもしれないが、アレンジとミックスを少し変えているのではないかと思える。二人とも新コスチュームなのだが、前とほとんど変わっていないので、かえって地味な雰囲気に。まあ、二人とも少しは前のオバサン達を見習った方がいいな。あそこまでやらなくてもいいけど。

試合はいきなり1年振りに復帰したシュガーのスポットから。欠場前からより、どすこい振りを先鋭化し、ポリスを含めた3人をぬりかべスプラッシュ(要はただの体当たりだけどね)でなぎ倒す。笑ってしまう位、強い、強い。3人がのびている間リング中央で足をバタバタさせる所は、まるで”女・野人”。本家よりも様になっているけど。ただの体当たりであれだけ沸かせることが出来るのは貴重だ。

次は永島だが、最初からいつにも増してクルクル回る。いきなり、ファイアーバード・フットスタンプは出すは、連続してウラカンとデジャブを出すとか相手がKAORUだったから良かったけど、他の選手なら三半規管に支障をきたすのではないかと思えて来るほど。タランチュラの入り方も本家よりも鮮やかなのではないか。

それに対してD-Fixのオネエサマ達も良く受ける。まあ、あそこまで高度な技を受けられるのもこの二人くらいであろう。だけど、いい加減受け疲れると見ると今度はポリスに受けさせ休むところが、この二人らしくて可笑しい。ポリスも試合に介入するので、仕方ないと言えばそれまでだが、6倍返しくらいになってやられているのがなんとも健気である。この日に限ったことではないが、本当にこの男は良く働く。

一通り相手の攻撃を受けきったら、今度はオネエサマ達の番。こちらは、チャンピオン組と違い、小ズルい攻撃を交えて少しコミカルにネチネチ仕掛けて来るのだが、こういう時のKAORUがなんか心底楽しそうで、こちらも嬉しくなってしまう。KAORUの過去のことはあまり知らないが、ひょっとしたら今が一番プロレスラーとして充実していて、本人も楽しいのではないか。おば桜という感じだな。

尾崎はというと、スペクタルな大技的なものはかなりの部分KAORUに任せ、なんとなく小ズルい、少しコミカルなファイトを担当する。それにしてもこの女、意地汚い、ズルイ、あくどいとか言われながらも、パートナーを際だてさせるのは、ある種天才的だな。今のKAORUのブレークも尾崎のサポート以外考えられない。そう言えば永島、シュガー達の師匠か。

最後はKAORUが天敵シュガーにエクスカリバーを連発し、D-Fixの勝利。KAORUはGAEAマットということではJのタッグを締めたことはあるが、GAEAのベルトはこれが初めて。尾崎は何度も取っているけど。そのKAORUの喜び方が半端じゃない。まあ、D-Fixはみんなが飽きるまでとことん組み続けるのも面白いかもしれない。

永島・シュガー組はいっそのこと少し離れてやってもいいのではないか。植松がデビルさんと組んだように、永島はアジャと組んで少しマイクの使い方を教わった方がいいのでは。

メインイベント 北斗晶ファイナル-ドリームタッグマッチ

○ 北斗晶 里村明衣子(22分21秒、ノーザンライトボム→体固め) 長与千種 浜田文子×

まずは文子、里村の順で入場。文子は青の、里村は赤のニューコスチューム。二人とも何となくサマになっている。文子の青を見て、この役は本当は園子ではないかとつい思ってしまう。続いて長与。狩衣に片手に剣という出で立ちで、Zero-Oneじゃあるまいし、なんとも。いい年こいて牛若丸も無いだろう。試合コスチュームは空手着なのか白装束なのか分からないけど、タカハシさんは本当にあれでやるの?と言っていた。デブったのを隠したのではないかと思えるが、試合中もなんかウシみたいだったけど。

そして北斗。当然デンジャランスクイーンで。北斗がステージから花道に入ると過去の入場コスチュームが上から降りて来ると、この日は目立った演出は無かっただけに、歓声が。やはりこの日は北斗のための興行なんだなという思いが。

試合はというと北斗らしい乱戦といおうか、組み立ても何もあったもんじゃない。北斗は序盤からデビル、尾崎、KAORUの凶器を次々に使い長与を流血させる。自分を後で文子のラ・ケブラータをまともにくらい血ダルマになる。引退試合であろうが、過去の郷愁などなく、北斗はあくまでもいつもの北斗としてとんがっている。いつもの北斗と違うとすればここ最近のヨレヨレ振りより、この日はしっかりしているというか、最後の最後で持ちこたえているという感じだ。それにしても、最後迄、なりふり構わないこの気迫は凄まじい。

文子はというと、やはり緊張しているのか、流れを飲み込めなかったのか、動きが硬く、少し浮き気味。まともには技を出させて貰えないところもあったので、少しキレも悪そうに見えて残念。あと、里村との初めての絡みだが、蹴りの入れあいなど見所はあったのだが、如何せんこの日は北斗と長与の存在感が圧倒的だったので、影に隠れてしまった感じであった。少しホロ苦いGAEAデビューだったかもしれない。まあ、養殖アユと天然マグロの違いか。

そして里村であるが雰囲気ムンムンで、プライドは高いは、体がイマイチついて来ない危険女王をパートナーにし、力まかせのウシと、イマイチ勝手の分からない転入生を相手に大車輪の活躍であった。いつもは里村がそんなことをしなのだが、このとっちからった試合をどうにか組み立て、なんとか体裁を整えた感じだ。ホールの時はなんかイマイチだと思うのだが、オオバコになるとやたらやってくれる。オオバコは私に任せてという感じで、当分GAEAのオオバコのメインは里村絡みであろう。

最後は里村が文子にオーバーヘッドを当て、北斗がノーザンライト・ボムで文子からピン。最後くらいは、ジョブをするか、試合くらいは誰かに華を持たせると思ったら、とことん欲深い女だ。文子は踏んだり蹴ったりという感じで、いくら何でもそれは無いだろうと思うが、考え方によれば、最後のノーザンライト・ボムを受けたのは名誉かもしれない。

試合後、北斗が「人生最大の敵、長与千種!14日に言おうと思ったが、ノーザンライトボムをお前にやる!受け取ってくれ!後輩が先輩に受け継ぐのもいいだろう。」
それに対し長与は、いつもならなにか美味しい事を言う場面なのだが、何も言わずにリングを降りてしまう。文子も里村もポカーンと様子を眺めている。客席からなんか言ってという声で、やっと長与は重い口を開ける。「さびしいんだよ!何も言えねえんだよ!お前の相手はもうやんない!」

なんかいつもの長与らしからぬキレの無いコメントであるが、なんとなく本音なのかなと思わせる雰囲気で、そのまま引退セレモニーが始まる。

普通だとプロレスマスコミ各社が、記念品を渡すセレモニーが始まるのだが、そういうのは一切無し。選手たちが一人づつ北斗に花を渡すというシンプルなものであった。しかも、北斗に花を渡せるのはレフリーを含め、この日リングに上がった人たちだけ、ということであったみたいだ。

まずはめざとく広田が上がり、花を渡すが遠慮無しの張り手をくらいノックアウトされてあえなく撤収する。D-Fixの時には尾崎とKAORUがポリスを押え、ポリスに張り手。今日のポリスは全開のやられぶりというか、普段のギャラにボーナスを貰ってもいいな。里村の時には、二人が向き合うとなんか異様な雰囲気でにらみ合い。場内では張り手コールが起き、北斗が里村に張り手を打つと、里村はなんとローキックで反撃する。これには、北斗も目が点になり、すぐさま花を持ちながらも臨戦体制になる。会場も一瞬また始まるのかという雰囲気になるが、さすがにこの場は里村が両手を合わせて深々と北斗に礼をする。

北斗は湿っぽくなく、カラッとやろうと思っているのであろうか、結構コミカルな流れもあり進んだのだが、アジャ、飛鳥と続いてラストワンがラスカチョ。下田はもはや号泣しており、三田は北斗の前で正座をして頭を下げ最上の感謝を表し、もうこのへんで会場の半分くらいの人がウルウル来たのではないか。

最後は当然長与。長与はやっとマイクを持ち「ノーザンライト・ボムはオレじゃなくて里村にあげてよ」と訴えるが、北斗は何とも言わない。号を煮やした長与が「いいよ、オレが使っやうからねぇ」と言い長与のものに。

そして最後の北斗の言葉。「私たちはいつも命を賭けてリングに上がっています。ファンに対してなんてどうでもいい。リングに上がる選手達へ、絶対死ぬなよ!」

そこで唐突に10ゴングが鳴り、北斗はその間四方に頭を下げ、ゴング終了になると一斉にテープが飛び紙テープの渦になる。花道を通って帰っていくと、花道後方のステージには佐々木健介と健之介クンが控えている。ステージで3人が抱合うと、今迄、ヨレヨレになろうが、引退試合であろうが、最後迄悪態を付き回し、あくまでも北斗晶を貫き通した彼女が、佐々木久子の表情に戻ってしまった。今迄、観客の前には見せたことが無い表情である。この時点で”北斗晶  完全完結”というのを実感した。3人で観客にもう一度礼をして引き揚げていった。

すると場内は暗転してスクリーンに今迄のスナップが流され、観客はこれを固唾を飲んで見ている。そして最後に、
        ”ありがとう  北斗晶”
と。この時点で9割以上の人がウルウルしたんじゃないか。やっと終わり出口に向かう観客であるが、なんとなくお互い顔を見合わせない雰囲気があったのが印象的であった。

過去にいろいろと引退セレモニーを見たが、これ程短く、感動的なものを初めて見た。これはその場に居合わせた人しか分からないかもしれないが、この日だけでも北斗晶なるものを体感させてもらった。

この日GAEAの演出が控え目なのもなんとなく分かった。やはりこの日はGAEAの興行では無く、北斗の引退試合であったのである。その代わり北斗というプロレスラーの凄さを実感させて貰った。




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