頼むよ!破壊王
■団体:ZERO-ONE
■日時:2002年3月2日
■会場:両国国技館
■書き手:ノリリン(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
第一試合
高岩はまったくネットでは評判が悪い。迂闊に誉めるとネットでの発言権が根こそぎ失われる可能性すらある。高岩はしょっぱい・高岩は単調だ・高岩は気の利いたスポットを何一つこなせない・高岩は禿げている・高岩は頭が悪い・高岩は生きる価値がない・・・散々だ。
しかしそんなことはないぞ。高岩には高岩の価値がある。高岩は廊下だ。灰色だ。
彼がいないと何となく興行が物足りない。彼がいると他のカードが締まる。彼がいないと次のカードにスムーズにいけない。他のカードの色が見える。・・・自分で書いていても自分を納得させられないが・・・まあいい。
何故か知らないうちに新日からはじき出されて、しかも来てみたら孤立している。これほどゼロワン的な人がいようか?そう彼がゼロワンなのだ。ともかくどこか感性が三沢とダブルのだろう。三沢の評価だけが高い。
○高岩 18分50秒 KENTA×
ビックリするくらい長いカードになった。餅つきからデスバレーでピン
ノアファンだけが会場でのっている。試合はまあまあだと思うけどなあ。でも、三沢の方を向いているカードだという以外に特に言うことなし。

第二試合
○佐藤耕平 ハイキック 藤原嘉明×
佐藤耕平はゼロワンのホープ。しかし、彼が将来のゼロワンかどうかはまだ分からない。ともかく、佐藤に必要なのは風格だ。全くない。まあ、前座の間に風格を身につける必要もないのだが、でももう少し何とかならんかいな・・・まず猫背を直せ。
藤原はかなりしんどそうだ。グランドの攻防となると『型をこなしている』どころか『寝転がっている藤原の周りを佐藤がくるくる廻っている』ようにしか見えない。逆エビを足の力でスピンさせて切り返す藤原の見せ場でも佐藤が飛ばせない。(佐藤が下手なのか?)
何にしてもフィニッシュはハイキック・・・・これにより、『藤原から関節でタップを奪う』というスポットが残された。これは誰がもらうのかな?消化試合。

第3試合
○坂田亘 膝蹴り ショーン・マッコリー×
坂田はリングスでの実力は知らないが、いいんじゃないの?成瀬よりは確実に迫力がある。場外乱闘の後リングに帰って唐突に膝蹴りKO。どちらも動きも早いし、試合時間も短いし、よかったんじゃないでしょうか?やっぱりVTもどきでもちゃんと乱闘や椅子を混ぜてやれば面白い。それに加えて急所でかなり迫力のある技を思い切って出せるといいよな。

メインエベント
○ トム・ハワード&サモア・ジョー  NO.37  スティーブ・コリノ&ゲーリー・スティール ×
東京の人は知らないかも知れないが、地方興行のセミ前の試合はこんな感じの試合が多い。違いと言えば、達者なコリノや迫力のあるハワードやサモアジョーが元気にやったところだ。・・・ってまあ、だから面白い試合になった。沢山のお約束スポットとサモアジョーのド迫力ノータッチトペとかで大満足。高岩KENTAの何分の一かの長さに感じた。
このカードがあれば充分地方が回れるぞ!ゼロワン
トム・ハワードはもはやMr.ゼロワンだが、この日はジョーとコリノが目立つ。コリノはいいなあ。新日に引き抜かれるかも。クリスキャン
ディードの代わりとして・・・行くな!
儂は誘われたら行くけど・・・
37番はフィニッシュとしてもう一つだな。ゲーリースティールがしょぼいからどんな技でフィニッシュでもかまわないようなものだが、儂としては今度はサイレントキルとか、首筋への手刀でフィニッシュにして欲しいな。

第5試合 SOD提供試合
誰か vs 誰か  3R引き分け
いやぁ、はっきり言ってどちらもよく知らんのだ。名前と顔くらいかな?ガチだと言うだけで、よだれを垂らせるマニアならともかく、男と女を混ぜて、しかもガチだともうどうしようもないな。しかし引き分けでよかった。負けた方は別室で汁男優が・・・
それはさておき。ルール説明もなにもなしで試合を始めるゼロワン。すてきです。
3Rが終わった後、儂が『これは延長だろ、完全決着!』と言ったら左側の人は『勘弁してくれ』、右側の人は『ぐーぐー』と言っていました。普通引き分けなら延長コールが起こってもいいと思うんだが、そのようなことも全く無いような試合でした。毛色の違う試合を無造作に挟むのはゼロワンですが、選手は二人ともゼロワンではなかった。

第6試合
ランバージャックデスマッチ
ザ・プレデター  ノーコンテスト  ジョシー・デンプシー
デンプシーは偽デンプシー、プレデターは偽ブロディーで入場。・・・デンプシーが似ているかどうかはおいておくとしても、プレデターは入場時以外ブロディーに全く似てない。その場だけうければいいと考えているんだろう。その思い切りはすばらしい?
デンプシーはぶつぶつと肉を殴る音が会場の奥まで聞こえる強烈なパンチを偽ブロディーの腹にぶち込む。しかし急所では何故かラリアット!どんなボクサーやねん。プレデターは膝とか足、ボディースラムでこれもきつい攻撃。最初はプレデターが体力で押し気味だけどプレデターが持ってきたチェーンを使ってデンプシーがチョーク攻撃。どんなボクサーやねん。何にせよ体が大きいからかなりの迫力だ。
ランバージャックと聞いていくつか考えが浮かぶんだが、リングサイドに出てきたのがゼロワンの若手のみ。とても凶暴なこの二人を止めれるわけがない。で、謎が解ける!分かった!これは怪物外人が場外の若手全部をKOしてのNo contestだあ!・・・しかしそんなあざとい展開もなく、ゼロワンの若手は全く無視されて場外乱闘が行われ3度目でNo contest。結末にブーイングが飛ぶが、なんじゃい、そんなのでモンク言うな。この試合のテーマはNon-stoppableってことだろ。ランバージャックの若手はゴジラが壊すビルのようなもので、わざわざノーコンテストにするためにおいてあるんだから。次はケージマッチでケージを破壊して欲しいな。何故かショーンマッコリーが現れてデンプシーの味方をしていた。地方巡業は全てこのカードで全試合ノーコンテストをやればいい、会場全体を使って。
デンプシーvsプレデターvsゴルドーの3wayなんてのも希望・・・かなりの確率で失敗するだろうが。

第7試合 小笠原 KO 崔
休憩中7歳くらいのかわいい女の子が『小笠原先生の試合まだかなあ・・・』と言いながら、儂らの前を通過していった。小笠原が『若いの』を沢山連れて入場。東の2階席から道場生とおぼしき一団が歓声送る。おお!いい雰囲気だ。どうやら道場生には中味を知らせてないな。早速ゼロワンの若手と小笠原のセコンドの生徒が小競り合い。
実を言うと儂は42歳の小笠原の動きを心配していたんだが、開始早々素早い蹴りで、会場と儂の懸念を一掃。やるじゃないか。グランドになって一時へろへろになったときにはマジで小笠原を心配したが、その後も快調な蹴りで崔をKO。本物の空手を想起させる小笠原の動きが、アングルの安っぽさを見事に補った。その後高岩や佐藤を巻き込んで小競り合いがあったが、何故かショーンマッコリーが現れて、小笠原と1on1を約束。何故だ?マッコリー。何故そんなに出ずっぱりだ?お前がゼロワンなのか?

第8試合 丸藤 トップロープからのしらぬい 星川
偽マグナム東京vs偽近藤真彦の一戦。
橋本について、高岩について、大谷について精力的にプロレスをこなす星川はゼロワンそのものだ。NWA,UPWで闘い、NOAHやcomplete fightersにも出向き、真撃のエセ格闘家達からも見せ場のある試合を何とか引き出している。しかし、そんなこと言ってまで星川を誉めようとするのはゼロワンオタだけだろう。対する丸藤は三沢のお気に入り。GHCJrチャンピオン。華はあるし、技も大きいし、しかしノアオタ以外に届くには何か足りない。
星川のノータッチコンヒーロ、丸藤の客席への浅井サルトなど、大技をどんどん繰り出して会場が沸く。最後は丸藤の対角線ドロップキックの飛距離が足らなかったが、かまわずフィニッシュ・・・ここら辺がちょっとダメだ。かなりいい試合だったんだが・・・

第9試合  橋本 垂直落下式DDT  田中
田中は前日橋本の事務所から盗んだNWAのベルトを持って入場、橋本が入場すると、それを場外へ蹴って捨てる。怒った橋本は久々の制裁モード。チョップ、ストンピング、左ミドル、ドロップキックと全開。それをまた田中は真っ向から全部受ける。ここまで派手に橋本の攻撃を受けたのはIWGP戦での藤波以来じゃないの?
対して田中の攻撃は肘。これもかなり強く打ち込んでいく。
試合前のアングルから試合の中味まで無理矢理なんだが、無理矢理の中ではなかなかの試合だった。

第10試合 小川 STOからレフェリーストップ 大谷
大谷の側のセコンドには前日小川を裏切った村上がいる。大谷はそれを気にする小川の隙をついてドロップキック、プランチャー、急所打ち、スワン式ドロップキックと技をたたみ込む。顔面スプラッシュを受けなかった点と、プランチャーを受けたときに首をひねってしまったところが、まだまだ未熟者の小川だ。
試合の方は唐突にでたSTOで小川が簡単に試合をひっくり返してしまう。大谷の受けが素晴らしすぎて小川の技の大きさが会場全体にものすごい説得力で伝わる。最近の小川は藤原だの健介だのしょぼい受けの相手にしかSTOを出してない。あれじゃあただの大外刈りだ。石川五右衛門なら『また、つまらぬものを刈ってしまった』と言うところだ。古い妖怪ファンから昨日Mrタカハシを読んだ素人まで、皆に『プロレスって受けで決まるよな』と再確認させた2試合だった。
田中は負け続けで全日では上がれないが、ゼロワンでは田中も大谷も負け続けでこの位置に上がってきた。橋本も小川に負け続けて三沢にまで負けてゼロワンを作った。負け続けた選手をあげて納得するファンがいる団体。これがゼロワンだな。だから大谷は勿論田中もゼロワンだった。

試合後小川と村上とさらに出てきた田中がもめる。小川が『お前ら3対1でやってやるよ』橋本『お前ら今度カード組むから勝負付けろ』、心ないファン『今日やれ!』
まあ『今日やれ』と言う気もちも分からないでもないが・・・少しは引かせてやってくれ。これから地方も回るんだから流れを作らないとなあ。

小川が橋本を平然と『たのむよ、破壊王!』と呼んでいた。蝶野を巻き込んだコントもぴったり。さらにいつものアングル用の寸劇じゃない、非公開の試合前の練習でも小川と橋本がうれしそうに二人で練習していたという秘密情報もゲット!
これからはChuck&Billyなみにベターっと仲良くやってくれ。そうすりゃまた喧嘩する線も引きやすい。

ともかく、事前の予想通り、三沢が来なかったから面白い興行になった。1年前のあれは1回性のものだ。あれを毎回繰り返すことなんかあり得ない。だからゼロワンはこのメンバーでもいい。勿論もっと大物が来てもいいんだが、無理をする必要もない。今回はゼロワンのゆくべき姿が橋本以外にはっきり見えた興行だったとおもう。『頼むよ、破壊王!』




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