2・24武道館観戦記
■団体:全日本
■日時:2002年2月24日
■会場:日本武道館
■書き手:月野 光夜 (ex:LAST UTOPIA
開始10分前に来場したが、五割ぐらいしか入ってなかった時は流石にビビッタ(笑)最終的には九割方入る
事になるのだが・・・、前座を見るとその訳も解らなくは無い。

第1試合 〇平井伸和 片エビ固め9分32秒 土方隆司×

前座戦に意味を求めるのならば、客を暖める目的だろうか。平井はともかく土方はこのポジションが合う。
その打撃音はその広い武道館にも響き渡る快音を出していた。多少ながら沸く客席。暖めることが前座の
目的だとすれば土方は役割を果たしている。

平井のボトムズはそのキャラと背丈に合ってないような気がする、もはやギャグの世界か?パロディーと
して捉えられ、笑いに還元されればまだ、見れるのだが・・・。
今は説得力の無い技にしか見えない。

第2試合 愚乱・浪花  対 ×ヤス・ウラノ 対 〇Hi69 片エビ固め6分56秒

この試合形式が余ったメンバーが3人だったから組まれたのか?それともこの試合形式を全日本の物にしよ
うとして組んだのか。それで今後のこの形式の未来がわかるものだろう。後者だと思いたいが・・。

三枚目は損か?ヤスは今日もやられる、いやこのような試合形式ではお約束があった方が良い。

将来的にはHI69が上になるのだろう、人気が伴なうのかは疑問附が付くが。
ヤスは癒し系というか、三枚目路線を歩めばそれなりの独自のポジションにあり付けると思いたい。
浪花は・・・・どうなるのだろう、全日本でお笑いを目掛けるにしても相方がいないこの状況は(垣原との
コンビは良いのだが)お笑い路線は空家であるが決して明るい道では無いだろう。

第3試合 〇田中将斗 保坂秀樹  片エビ固め10分33秒 ショーン・ヘルナンデス ケーシー・ガイヤー
シーク×

まだ動きにかなりの不安を残すシーク達に、安定性抜群のコンプリを当てるというのはなかなかの組み合わ
せぶりではないだろうか。今シリーズ特に何も無かったコンプリにとって特に当たらないといけない相手は
いないわけだ。

シーク達はせっかくのギミックが試合に繁栄されてない、全く無いわけでもないのだが、試合が始まると普
通にレスラーに変わってしまう。勿体無い。

保坂は動きが良くなかった、保坂の言わば特徴ともいえる受身がその日限り何故か鳴りを潜めていた、保坂
は全然目立ってなかった、やはり保坂は受身だ。
会場の空気を察知し、静まる会場をエルボー1つでなんとか盛り上げた田中は凄い。客の求めるものは爽快
で思いっきりの良い打撃だろうか、見事に田中の打撃に沸く会場。

第4試合 奥村茂雄 ×本間朋晃  片エビ固め10分5秒 スティーブ・ウイリアムス〇 マイク・ロトンド

チャレンジマッチでも、遺恨があるわけでもない本当にそこで行なわれている消化カード。面白くなる必然
性が感じられない。

一方的なワンサイドゲームになるだとか、何処か偏った展開になれば多少は見れたのかもしれない。本間の
特性を考えれば凶器で滅多打ちにしてあげれば光るし、奥村ならば打撃の打ち合いをすれば多少は見れるの
だが。どうも全日本流のプロレスを強いると本間と奥村は活きない。

第5試合 ×宮本和志  腕ひしぎ十字固め2分47秒 ケンドー・カシン〇

夏の甲子園にて九回二死においてピッチャーゴロでファーストに滑りこむ行為が好きでない人には、今の宮
本に対して嫌悪感を感じるのではないだろうか?。
宮本はあまりにも新弟子を演じ過ぎているのだ、しつこいぐらいに、嫌味なぐらいに。技術的な事はともか
くどう考えても今の宮本をテーマ曲も与えられない新人ではないだろう。
過剰な振るまいは度が過ぎると嫌味に感じる。

カ・シンが宮本に執拗な腕ひしぎで攻めていると、渕が乱入。岩石(落し)制裁で客が沸く。しかそのにハ
ヤシが乱入するのだが客の反応はイマイチ。
ハヤシの知名度にも問題があるが、その前に渕の岩石制裁で沸点に達してしまったみたいだ。ハヤシは可哀
想だ(笑)。

第6試合 安生洋二 嵐 ×荒谷信孝  片エビ固め17分22秒 マイク・バートン〇 ジム・スティール 
ジョージ・ハインズ 

外人勢にも日本人勢にもお互いリスタートの場で合った筈。試合は淡々とこなしたといった感じだろう、普
段と何ら変わらない。

第五試合盛りあがっただけに波に乗せたいところだが、会場も私も静まり返る。
全日本は何故か盛りあがりそうな試合の後に、このような試合を組む傾向が強い気がする。格よりも流れを
重視してもらいたい。
好物を後に残して、まとめて好物だけを平らげるのが好きな私にとって、このような試合前からある程度つ
まらなそうな予測が付く試合は、興行の前の方に詰めてまとめて消化して欲しいところだが。

ここまでくるとユニットとか何もかも関係無いかも、特にユニット色が試合中に出ているわけでも無い。そ
れ以前にユニットの目的も見えないのだから・・・。

第7試合 〇太陽ケア 片エビ固め17分23秒 長井満也×

長井を見るとレガースの存在意義について考えさせられる(笑)、長井のあの蹴りに対する嫌悪感は、あの
レガースから導き出されている期待感、そしてそれに応じてくれない長井への失望なのだと思う。
レガースが無ければ、蹴りへの期待感など失せる、そうなれば長井に対する評価も変わると思う。

長井のやられぶりは、去年の最強タッグあたりから根づいているが、それが余り評価に繋がっていないのは
、長井が強いと思われているからであろう。
強くあって欲しい長井が、そんな醜態を見せている・・・そんな気持ちがあるのではないだろうか?。私は
長井の受身を最大に評価したい。
今のシチュエーションにぴったりではないか、今の長井はかつてジャンボにイジメられていた頃に菊地の相
当するだろう。

第8試合 〇天龍源一郎 片エビ固め17分51秒 小島聡×

小島としてはチャレンジャー的立場であるし、初登場なだけにカ・シンや武藤に負けない印象を与えたい客
に与えたいところ。確かに天龍との一騎打ちは注目されるし美味しいところなのだが、今回は逆に天龍の世
界に巻きこまれる事になり小島は損をしてしまったか。

試合序盤、天山の模倣を見せつけた天龍。これだけのトップレスラーであるのに躊躇無く模倣をやってのけ
る天龍はなんと懐が深いのだろうか。

スパイダージャーマン、パワーボム、ノーザンライト、ラリアット・・・出せる技殆どを出し尽くした天龍。
これを評価と繋げられないだろうか?。

二人が自慢の技をお互い出し合う、消費されていく技達。四天王プロレスには無かった技の消費がこの試合
にあった。時間が経過し出せる技が無くなるあの窮屈感は従来の全日本にはあまり感じられなかったがこの
試合には確かにあった、私はそう思う。

昨日と同じ天龍は存在せず、毎シリーズ天龍の世界は膨張を続け更新されていくのだろうか?52にしてま
だ可能性を感じさせる天龍に敬服。

第9試合 3冠ヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
×武藤敬司(王者) エビ固め27分37秒 川田利明〇(挑戦者)

序盤、川田が弓矢固めなど普段と違って一面を見せる、猪木=新日本を意識したのだろうか?川田は結構こ
のような暗示的ともとれる事をする事がある。流石天龍の元にいた男だ。

試合序盤から中盤にかけて、膝へのドロップキック、ドラスク、四の字とこの3種の武器で川田の膝を徐々
にだが蝕んでいき、片膝を付いたところでSWというパターンを繰り返す。
単調といえば単調だが、考えようによればこれが今の武藤が出来る事なのか・・とセミでの天龍での後では
そんな事を考えてしまった。

一方川田も蹴りで応戦し、ジャンピングハイを何度も叩きこむ。
デンジャラスバックドロップ、99年大阪三沢との三冠戦で見せたあの逆さから落す危険なパワーボムを打
ち下ろす。これも新日本レスラーの意地と捉えられなくとも無い。元だが新日本のレスラーだって四天王プ
ロレスで培われた危険な技を受けきる事が出来ると言わんばかりである。

考えてみれば武藤と川田は結構相性が良いと思う、パワーボムを得意とする川田と不思議な力を備え持つウ
ラカンラナ(フランケンシュタイナー)を持つ武藤。
川田がパワーボムで決めようとすると、いつ武藤のウラカンが出るか解らない状況。最後までお互い決める
可能性が残っている試合は最後まで見る興味を持続させてくれる。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ