“第一次”リングスラスト興行
■団体:RINGS
■日時:2002年2月15日
■会場:横浜文化体育館
■書き手:pci71204
ついにやってきてしまったリングスの最終興行。
昨年8月の10周年興行以来だが、グッズ売場の盛況振りは同じ団体とも思えず。
Tシャツ1000円に惹かれたというのもあるのだろうが。
それにしても最後が横浜文体ってあたりはよくも悪くもリングス。しかも満員というわけではなく、
アリーナにはまるごと空いてる列がちらほら。
招待券をどれほどバラ撒いたのかはわからんけど、書泉グランデなんかでは売り切れてたあたり、
なんか営業が下手だよなあ。これまた良くも悪くもリングスっぽい。

まず選手入場、そして前田の挨拶。「第一次リングス」の最終興行だとの言葉。
興行は停止してもネットワークや道場自体は残していくと言うことなのか。
これについてはいまだに明確になっていないので、後日の記者会見を待ちたいところだが、
まあ、あまり期待せずに待つことにしたい。相変わらずアッサリと前田は帰ってしまったのでちと拍子抜け。
審議委員は前田と藤原敏男先生のみ。堀米さんは審議委員じゃなかったんだっけ?
よくわからないままとりあえず野呂田コールをしてみる。

第一試合は矢野卓見(烏合破門会)vs松本秀彦(日本サンボ連盟)。ヤノタクはともかく、
日本サンボ界トップの選手という松本は面白そう。ケンカ骨法のテーマで入場したヤノタクのシャツには
前田の似顔絵と、背中に「もう一丁!」の文字。もうお腹いっぱい。
第一ラウンド、ヤノタクがバックハンドブローでダウンを奪い、場内そこそこ盛り上がる。
しかしその後はトリッキーな技(ドロップキックとかだが)から寝技に持ち込もうとするヤノタクと、
それには付き合わず立ち技で勝負しようとする松本が全く噛み合わず、場内にだんだんフラストレーションが。
隣に座ってた奴らは、話を聞いてるとヤノタクのことを知らないらしいのだが、「高田以下」と罵っていた。
それはどうかと思ったが僕は紳士なので睨むだけにしておく。後半のラウンドではヤノタクが明らかにバテていて、
それはそれでKOKのコピィロフみたいで面白かったのだが、体調悪かったのだろうか。第一試合としては
決して悪くなかったと思う。ヤノタクが第一ラウンドのダウンポイントを守りきって勝利。

第二試合は小谷(ロデオスタイル)vs吉信(四王塾)。吉信という選手を初めて見たのだが、本当に
小さいなぁ〜とかおもってるまに小谷が裸絞めで圧勝。小谷は強さもあるけど、動きが綺麗なので好きだ。

第三試合は伊藤vs矢野倍達。伊藤の気持ちは良く伝わってくるのだが、いまいち空回り気味。
一方の倍達は落ち着いてマウントを取り、こつこつと当ててゆくのだが、どうも極められない。
終始グラウンドで主導権を握っていた矢野が判定で勝ちを収めたが、いまいち盛り上がらず。
能力の高さは見ててわかるし、試合でも危なげがないのだが、今の時点では下手に強さが見えるのに
一本で勝てないから、どうしても試合がつまらなく見える。関節でも打撃でも、一本を取れるだけの
飛び道具がないと、プロとしては支持できない。伊藤については、これからの選手と言うこともあるし、
まずは上がるリングを確保することからだろう。リングス所属としてSBに上がるのか、ほかの団体に
働き場所を求めるのかはわからないけど、心の強さでは負けない、というところを見せて欲しい。
それで実力も強ければ言うこと無いが。

第四試合は横井vs藤井克久(V-CROSS)。場内の空気は横井に一本を期待していたのだが、攻めきれず判定。
勝ちは取れたものの、せっかくエスケープが復活したのだから、リスクをとって攻めに行っても良かったと思った。

第五試合は滑川とサム・ネスト(リングスオーストラリア)。こちらはうってかわってお互いが関節を
取り合うアグレッシブな試合。前半は滑川が何度もアームロックを極めかけるのだが、そのたびにネストが
素晴らしい動きで逃げる。あたかも旧ルールでのロシア勢の試合を見ているかのよう。
ついつい「良い試合だ!」と叫んでしまった。次第にネストが滑川の首を狙いに行く場面が多くなり、
最後は背後からのスリーパーでタップを奪う。滑川はスタミナが課題なのか。

第六試合は高坂と宇野薫のエキシビジョン。いかにもエキシビジョンという、お互いにくるくると回る試合。
ガチじゃないとわかっていても、この二人の動きにはついつい見入ってしまう。
ぜひこの二人の本気の試合が見たい、、、と思ったが、さすがにウェイトが違いすぎるか。
それにしても宇野は身体が大きくなったように感じる。
試合後、高坂のマイク。「僕が試合をするところは全てリングスです」の言葉にはついつい感動。

第七試合はヴォルク・ハンvsコピィロフ。この試合は20分一本勝負、5ポイントの旧リングス特別ルール。
前の試合の延長というか、どうせワークだろう、という空気が流れる中、相変わらず二人の動きは美しい。
こういうのを見せてくれるなら、それがガチだろうがフィックスだろうが構わない。
コピィロフが連続してポイント奪取するも、8分過ぎ、ハンの電光石火の関節技にコピィロフがタップ。
できることならもうすこし見せてもらいたかったが、良い意味で期待を裏切ったと思う。
試合後、ハンとコピィロフがマイク。「呼んでくれれば、兵隊のようにいつでもやって来る」との
ハンの言葉。できれば新生リングスでその姿を見たいのだが、それが無理なら他のところでもいい。
リングス解散がどう響くかはわからないけど、これからのロシア勢に期待したい。

第八試合は金原とミーシャ。お互いに苦しい時代のリングスを支えてきてくれた功労者。
試合は全体的にミーシャのペース。金原が極めに行っても、パワーで振り切り、マウントを取ってしまう。
久々に強いミーシャが見れたような気がする。セコンドには先ほど戦ったハンとコピィロフ。
ミーシャに風を送るべくタオルを振り回すコピィロフに大きな声援。見てるだけで面白い。
試合の方は、ミーシャが攻め続けながらも、極めきれずに判定でドロー。
明らかにミーシャが押していただけに、一部で不満声。

メインイベントはヒョードルvsヘイズマンのアブソリュート級王者決定戦。
最後の最後でヒョードルという怪物を送り出してきたロシアという国(というかハン)は凄い。
これでアターエフも来てくれれば最高だったのだが。
ヘイズマンにも大きな声援。地道にやってきてくれた彼にも感謝。
試合の方は一方的なヒョードルのペース。打撃でダウンを奪った後、関節でエスケープを取り、
また打撃でKO。まったく穴がない。これでまだ25なのだから、まだ伸びる余地はあるだろう。
彼ならPRIDEルールにも対応できるだろうから、見てみたいのだが。

全試合終了後、前田のマイク。興行は終了するが、またいつか観客のみなさんの前に戻ってくる、
とのこと。まあいままで言っていたことと変わらないのだが、それでも僕は待つつもりだ。
どんな形でもいいから、再びリングスの理念を持った団体が現れてくれることを祈る。
待ってる間にロシア勢の試合が見られればもっと満足なのだが。できれば日本のリングで。




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