2/3埼玉プロレス「旗揚げ第拾ハチ戦」金町地区センター大会観戦記
■団体:埼玉プロレス
■日時:2002年2月3日
■会場:金町地区センター
■書き手:ダイス
今日は節分。日本の伝統行事を大切にするサバイバル飛田を襲う怪人は「節分鬼・鬼マン」。
俺「猿はいつも見てるから今日は鬼を見に行こうと思う」
妻「そういうくだらないモノ見るのやめたら」
俺「本当のこと言うなー!」
そんな感じで大日本後楽園大会に後ろ髪ひかれつつ、やって来ました金町地区センター。開場前にロビーでちょっとおしゃべりした人は、群馬からやって来たそうで「スマックとどっちに行くか迷ったんですけどね」とか言っていた。罪作りな日に興行組んでくれるよなあ。そこに会場の扉を開けて出てきた飛田が一言「少ねえな」。
そんなこんなで開場。リノリウム張りのフロアーに寝袋を並べてガムテープでとめただけのなげやりなリングが置かれている。これは有刺鉄線ボードや蛍光灯並みに危険だ。
まずは飛田トークショウ。
「入ってねーな」「やっぱり場所とか天候とかって興行には重要だな」「金がないと元気になれない」「2月3日を取ったのはわけがあって、去年後半からのダダスベリを考えると何か憑いてるとしか思えない」「みんなもそんなに幸せな人はいないだろ?」「今日はみんなが生きてきた中でこれ以上はないという節分を採算度外視で見せようと思います」

第1試合 ブラック・バロン vs ザ・ヤマカガシ
バロンさんはお馴染みのぐるぐるマスク。対するヤマカガシはジョークグッズショップで売ってるようなマスクに、マジックで描いたキン肉マン2世のTシャツ。誰が描いたのか、結構うまい。
両者が向き合うと、ゴングが「ポコッ」と音をたてた。「ポコッ?」なんと今日のゴングは南部鉄らしき容器をメリケンサックで殴って代用している。いつの間にゴングまでなくなったんだ。
試合の方は鼻先5cmぐらいのところでの場外乱闘から始まる。やはり試合前の身だしなみなのか、石鹸の香りが漂う。試合はリング中央に椅子を置いてのシャイニングウイザードや、リング上を全力疾走してのトペ(リングの上はすべって走りずらそう)などでヤマカガシが優勢だが、バロンさん得意のぐるぐる攻撃であっさり形勢逆転。なんとかぐるぐるの魔力から立ち直ったヤマカガシがバロンさんをコブラツイストにとらえ、マスクをはぐ。
とどめをさそうとバロンさんと向き合ったヤマカガシ。しかし、ヤマカガシのはがしたマスクはなんとオーバーマスクだった!真のぐるぐるマスクパワーでヤマカガシを再び催眠状態に追い込んだバロンさん。ヤマカガシにはもはや逆転の手段は残されていなかった。
○ バロン(6分30秒 なんか固め技)ヤマカガシ×

第2試合 Naoshi Sano vs 更迭ヂーグ
佐野(めんどいので漢字表記)はアメリカンにアメリカ国旗を身にまとって入場。USAコールが場内にこだまする。対するヂーグは緑と赤と黄色に塗り分けられたマスクで入場、当然入場テーマは水木のアニキの「全滅だ!」の熱いシャウトだ。意味がわかんない人はそのへんの30前後のオタクに聞いてください。
佐野はなにしろアメリカンなので、攻撃を受ける度に「ディス イズ サミング」とか「ディス イズ マイ コック」等レフェリーの森谷さんにアピール。
一気に仕留めようとしたヂーグは会場の隅に置いてあった椅子を積み重ねたキャスターをリングサイドに持ってくる。周囲の客にそれを固定させると、自身の身長ほどはある椅子の上によじ上り、ダイブをしかけようとするが、これはやはりよじ上っていった佐野にカットされる。今度は二人で椅子の上でのブレーンバスター合戦。両者の力が均衡しているのか、どちらも投げることができない。椅子をおさえるお客さんも限界だ。
やむをえず椅子から降りる二人。リングに戻るとガムテープ攻撃などで佐野を追い込んだヂーグが見事なバックスピンキックを急所に入れて一気にフォールを奪った。
○ ヂーグ(6分15秒 スイートチンチンミュージック〜体固め)佐野×
下品ですまん。でも公式発表なもんで。

第3試合 スクランブル・バンクハウス・エニウエアフォール・タッグデスマッチ
佐野&ヤマカガシ vs バロン&ヂーグ
第1、第2試合の敗者同士と勝者同士でチームを組み、長い名前のタッグマッチで再び激突する。リング中央に置かれた公認凶器をめがけて「ぼこっ」というゴングの音と共に、両チームが会場の端から一気にダッシュ。ちなみに公認凶器はポカリスエットの空き缶。
凶器の奪い合いに始まり、さっきは阻止された椅子からのダイブ。寝袋くるみ攻撃(くるまれた方は気持ちよく熟睡)。寝袋を使ってのチャンバラ。投げつけた公認凶器を客の傘で打ち返す。
二投めは空振りをとり拍手喝采。公認凶器を手にしたままぐるぐるの術にかかりパートナー、レフェリー、カメラマン、客、リングアナと無差別で殴りかかる。第1試合で奪ったバロンさんのオーバーマスクを持ち主に向けて催眠状態にする等々の激しい攻防の末、四者はまるで武藤&馳vs永田&秋山戦のようにダウン。ダウンカウントが進む中、観客の悲鳴のような大歓声が降り注ぐ。いやあ、こんな名勝負を鼻先5cmの所で見られる俺は幸せ者です。
○ 佐野(9分58秒 トルネードクラッチ)ヂーグ×

メインイベント サバイバル飛田 vs 節分鬼・鬼マン
鬼マンはその名の通り鬼。妙にやわらかそうな金棒をふりかざし、四方の椅子をまんべんなく蹴り飛ばしながら入場。リングアナの「大変危険です、選手に近寄らないでください」の絶叫が響く。観客は全員逃げまどい、もはや座っている者は一人もいない。このまま我々は鬼マンに蹂躙されるしかないのか、観客の心が絶望に沈みそうになったそのときにエレカシの「コールアンドレスポンス」が流れた。飛田の入場だ。恐怖の怪人を倒すべく、我らのヒーローが立ち上がった。待ちかねた観客の大飛田コールの中、鬼マンに立ち向かう。
しかし、「鬼に金棒」という故事のとおり、鬼マンの圧倒的なパワーに押される飛田。劣勢のまま控え室へ逃げていく。残された者達の不安が頂点に達したそのとき、大ぶりなプラスチックの枡に豆を山盛りにして飛田が戻ってきた。狂ったような歓声で飛田を後押しする観客。豆をぶつけられた鬼マンが観客の中を逃げまどう、追う飛田の手はゆるまない。観客達に流れ豆をぶつけながら鬼マンを追いつめていく。しかし、豆って結構痛いな。
鬼マンが弱ったと見るや、再び控え室に戻る飛田。今度はパンパンに膨らんだスポーツバッグを持って来た。バッグの中身は当然豆。それを枡ですくうとそのままぶちまける。逃げまどう鬼マンと観客。ついに倒れた鬼マンの口に「清酒・鬼ごろし」をそそぎ込む飛田。痙攣する鬼マン。
様子をうかがったレフェリーが「死んでるよ!」と言ってゴングを要請した。
○ 飛田(4分38秒 鬼ごろし)鬼マン×

再び飛田トークショウ
「さて反省会を始めるか」「どうしようこれ」「今日が日曜でよかった、平日だと管理人がいるんだよ」「もうこの会場使えないかもしれないな」「豆って結構高いな。川越のロジャースで一袋128円だった」「生の大豆も混ざってる」「全部で35kg買った」「食べ物は難しい」「これは旗揚げから暖めてたプラン、前CMLLの前座で後楽園に出たときやろうと思ったら却下された」「最近仕事が無くて派遣会社に登録した」「日本版『サバイバー』に出れそう。次の興行はそれ次第」「ちくしょうミスター高橋、3年後ぐらいに俺がやろうと思ってたのに」

観客みんなで掃除をして帰りました。ああ面白かった。




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