2002.1.13 Jd' 後楽園ホール
■団体:Jd’
■日時:2002年1月13日
■会場:後楽園ホール
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
続いて夜のJd'。今日は永島達が出るし、メインがクーネンvs薮下なのでこれは行かなければ。

会場はなぜかいい入り。ロビーはゴッタ返していて、ブラちゃんがサインをしていたり、アストレスが総出でグッズ販売していて、こんな賑やかなJd'のロビーは初めて見た。だけどアストレスのノリってプロレスラーというより、キャバクラ嬢に近いね。本人達は女優のタマゴだと思っているのだろうけど。
開始10分前にウォンテッド(アベちゃんとKAZUKI)とヤブがグッズ売り場のブラディーと合流してサイン会を始める。だけど、ヤブそんなことしてていいの?今日はシュートでしょう。余裕なのかな。一応主催者発表は1480人で最近のJd'では極端に多い方であろう。

まずは、映画「スパイキッズ」の特別鑑賞券争奪ニシくんのボール投げだそうである。まあ、別にオチがあるわけでもないのだが、ニシくんのボールを投げる時の身のこなしをみても、とてもアスリートには見えない。そこがニシくんの売りだからそれはそれでいいのだけど、昼の興行でしょっぱい奴のマイクを聞いたこともあり、いくらこいつがオリジナルとはいえ、なんか欝になる。

続いて選手入場。リングが選手で埋まるのだが、数えていた品川さんが言うには全部で28人いたらしい。無駄に多いのはノアテイストと言おうか。選手入場が終わりアベちゃん、KAZUKIのWAMNTEDが残りMCを始めるのだが、なんなんでしょうね、あれは。一部受けていた人はいたが、大体の客が惹くか失笑する。そりゃ1〜200人のコアなファンを相手にするならあれでもいいかもしれないけど、千人、二千人の前でやる芸では無いだろう。そういえば、途中でニシくんと松尾も出て学芸会をやっていました。

それで、アベちゃん、KAZUKI組vsニシくん、松尾でTWFの世界タッグのタイトルマッチをやるんだって。まあ、プロレスのタイトルなんてと思えばいいけど、TWFのシングルは飛鳥とジャガーさんが争っていたタイトルでしょ。なんか卯木はプロレスを冒涜しているな。

1.<Jd' Jrトーナメント準決勝第1試合>
×富松恵美 (4'55'' MARU^2 スープレックス → 体固め )MARU○

富松はケガで休場していて今日が復帰試合らしい。足をジタバタして打つドロップキックが妙に可笑しかったけど、Jd'の場合、あれが面白いか惹くかで楽しみ方も違うと思う。まあ、普通の人は惹くと思うが。

一方のMARUは実は私は少しファンだったりして。前にタウンホールでアベちゃんが貧乳を歌っている時、バックで踊っていたのだが、結構リズム感がありいい感じであった。少なくともキッスの世界よりも上であろう。

試合もこの手の選手の中では際立って動きが良くいい感じであった。あくまでもこの手の選手の中でだけど。

2.Jd' Jrトーナメント準決勝第2試合
×西 千明( 7'31'' 押さえ込んでの体固め )東城えみ○

闘竜の殿が言うにはニシくんは下半身が厚くなって少しはプロレスラーらしくなったと言うことだが、私的にはどうかなという感じ。もともとあの身長のわりには60キロあったので少しは重いんだろうけど、あまり変化は感じられなかった。

一方の東城えみは25歳のアストレスだが、アストレスに入る前から女優業をやっていたらしい。入場から客席を意識したパフォーマンスがなんかいい感じで好感度が上がってしまう。いかに自分を良く見せようかというところが鼻につきながらもプロ意識を感じる。コスチュームも黒のSMビザード系みたいでなかなかそそる。フレアの下から見えるお尻も怪しげで良し。

そして試合だが、東城は基本的にドロップキックしか無いのだが、スピードと威力があり説得力満点。出来る選手とやらせるとニシくんのしょぼさも面白いのだが、ここまで新人さんにストイックに攻められると、気の毒になってしまう。大体どう見ても東城の方が運動能力が遥かに高い(Jd'の前座の場合そういうことでしか判断できない)。

押え込みで東城の勝ちだが、あらゆる意味で完勝であった。なんか対アストレスというシチュエーションはニシくんにとっては難しいな。これがJd'のジレンマか。

東城はとにかく自分を良く見せよう、売り出そうという意識がミエミエなのだが、これが逆にいいほうに転んだみたいで、好感度は異様に高かった。この子が本気でプロレスをやってくれたら、尾崎以上のキャラになるんじゃないかなと思うのだが、当人はそういう気はサラサラ無いんだろうな。

3.武藤裕代 救世忍者 乱丸 ×松尾永遠 (13'00'' 洗濯機ツイスタープレス → 片エビ固め )矢樹広弓 亜利弥’ CYBER飯塚○

この試合にも一応ストーリーとかアングルがあるらしいが面倒だからいいや。最近安っぽいアングルが多くって観戦記書き泣かせである。面白ければいいけど。

試合は予想通りどうってことないけど、武藤が体格を活かしていい味を出してきたのが印象的だった。ヤギちゃんは相変わらずいいんだけど、この日は出番が少なくて少し残念。亜利弥’はだだの小太りのおばさんで何してんのという感じ。これならマスクを被せた方がいい。ニンジャは3人いた時はうざかったけど、一人ならまあ見てられるかな。松尾はどうでもいい。

CYBER飯塚中心の流れで、最初ヤギちゃんに渡された大根を使うのを躊躇したが、二度目にやっと使い、おばっちに目ざめたという展開で、試合後に「ヤギ選手、私を取り戻してくれてありがとうございます。次からはおばっちが復活します。」だって。ハイハイという感じだな。

4.×ファング鈴木 VS ○阿部幸江 VS KAZUKI (12'26'' リバースアストロシザーズ → エビ固め)

3WAYだが実際にはファングvsウォンテッドの1対2のハンディキャップマッチみたいな感じ。試合に捻りは無いのだが、ファングが一人でアベ
ちゃんとKAZUKIをいたぶるところは大人と子供という感じで少し快感。試合は負けたけど。ファングは品川さんや闘竜の殿の評価は高いのだが、私は何が面白いのか良く分からなかったのだが、この日なるほどなというのを少し感じた。
ファングはJd'で数少ない上手い選手なのだが、派手なメークがかえって地味に見えてしまうんだな。なんとなく人生経験が豊富そうな所がリング上で見え隠れしてしまうし。

ウォンテッドはろくなことが出来無いのに、変なマイクをするのが鼻につくが(マニアはそこがいいらしいんだけど)、KAZUKI的には栽恐軍のヒールというより、こういう天然キャラの方がサマになるかなという気もする。
だけど、天然キャラなんてあるグループに一人か二人かいるのを、みんなでいじるのが面白いのだが、これだけ天然キャラが多いと鉛筆持つ人も大変だな。この点だけは少し卯木に同情してあげよう。まあ、鉛筆持っているのは吉本の放送作家らしいが。

ここで、休憩。なんか文句ばっか書いているけど、なんかそれなりに楽しんでいたりして。Jd'を見る時は既成概念を取らなければダメだな。

5.Jd' Jrトーナメント決勝戦
○MARU (8'37'' MARU^2スープレックス → 片エビ固め)東城えみ×

東城えみももう一回見れるということで、なんかワクワクしてくるし、得した気分になってくる。試合はプロレスラーMARUの一応貫禄勝ちであったが、圧巻はグランドの攻防。東城の前の試合で見え隠れしていたフレアの下はハイレグでお尻まる見えであった。なんかアメリカン・エンジェルみたいだった(誰も知らないだろう。http://us.imdb.com/Title?0096799)。
MARUはプロレスラーらしく結構シビアな攻めだが、なかなか良い。見た目は東城の方が強そうなのだし、実際全部持っていかれたが。だけど、いくらアストレスとはいえ、決め技ぐらい教えて欲しいな。押え込みだけじゃ話にならないが、それが通用する場であるのも確か。

試合後にベルトの贈呈とMARUが偉そうにマイク。なんでこんなトーナメントでベルトなのかと思うが、それ以上になんでこんな奴が偉そうにマイクを使うのかと思ってしまう。例によってオチはないし。今年のGAEAの新春特番で広田は「今年の目標はオチ探し」と言っていたが、アルシもそうだが、こいつら広田の百分の1ぐらいでもいいから見習って欲しいよ。黙って帰ればもうすこし好感度は上がったのに。

それにしてもアストレスなんて今迄全然眼中に無かったが、これはうかつであった。少なくとも今日の試合を見る限りもう一回東城えみを見てみたいという気がした(それで失望する可能性もあるが)。東城えみの自分を見せようというプロ意識が他を圧倒した。繰り返しになるが、東城は本気でプロレスをやれば、かなりのポジションまで上がれるような気がするが。どうせ、女子プロレスラーの中では綺麗というだけど、女優という点ではどうせ大したこと無いであろうから真剣に考え直した方がいいなと思うな。

6.1stメインイベント:<NEW YEAR SUPER TAG 02〜あなたの観たいSUPER TAG MATCH 1/30>
×坂井澄江 永島千佳世 (14'53'' 裏拳 → 片エビ固め)ザ・ブラディー○ 植松寿絵

12/29後楽園大会にご来場の方々にアンケート募集した結果、決定したカードだって。だけど、これに投票した人はイメチェンした植松を見たことがあるのかな。少し心配。植松と永島は昼にGAEAの名古屋でシングルをやり、当日移動。トミーさんも名古屋に来てたらしいので3人で来たのかな。

試合はというと前の試合に比べれば格段というか、やっとプロらしい試合を見ることが出来たのだが、永島達のいつもの出来を考えるとなんか低調という感じ。ハシゴで疲れたのか、パートナーと練習をしてないのかなんかチグハグ。他人の家に来てよそ行きのパフォーマンスという感じか。

試合を引っ張ったのは家主のオーナーである坂井だったのだが、なんかバタバタしてしまい組み立てきれなかったような感じだ。昨年のOZ興行ではなかなかの働きだったのだが、今日は少し残念。

それでもこの人たちのレベルでは少し物足りなかったというだけで、他とは比べる気にもならない。もうすこし練られればもっと面白くなるだろう。また見てみたいけど、今年はこういうのが増えるのかな。今日はメインがああいう試合だし、あまりモチベも上がらなかったかもしれない。

7.×藪下 めぐみ(1R 2'27'' チョークスリーパー → ギブアップ)マ−ロス・クーネン○(オランダ・マルタイン道場)

第一回のReMixはなんと言っても、薮下とグンダレンコの奇跡のような試合がインパクト大であったのだが、女子シュートをただの際物で終わらせなかったのは、決勝でのクーネンと薮下の試合であったと言ってもいいのではないか。そのくらい両者の技術の攻防は素晴らしく、一気に女子格闘技の地位を上げるのに貢献した。その再戦である。前回はトーナメントでクーネンはほとんど秒殺で勝ちあがったのに対し薮下は準決勝でグンダレンコと10分フルタイム戦ったので、圧倒的にクーネン有利だったのだが、それでも薮下は決勝でも15分フルタイムをほとんど互角に戦っていたので、同じコンディションならどうなるか。第一回のReMixを見た人なら誰もが興味が湧く所であろう。

それにしても、これは女子格闘技としては黄金カードだと思うのだが、なんでこれをJd'の後楽園ホールでやるのかと思うと鬱になってしまう。せいぜい代々木の第二くらいでやらなければいけないカードであろう。しかもこの日は女子学生は無料だって、そんな安っぽい試合では無いと思うのだが。

考えてみると、ReMixであれだけインパクトを残したのに、その後女子格闘技も薮下自身もウソのように売り出すことが出来無かったプロモーター達の無能さのつけであろう。一応この試合はソフト・オン・デマンドという会社の提供試合だということだが、あれだけの反響でエロビデオの会社しかスポンサーがつかないとは寂し過ぎる。


それで試合はというとあっけ無いほどのクーネンの完勝。あまりの実力差に拍子抜けしてしまった。スタンディングで押され気味の薮下が首相撲からヒザを食らってリズムを崩した所、今度はグランドにもつれ亀になったところを、サイドからチョークを食らい終わり。完全に素人の負け方だ。

たった1敗だけでクドクド書くのも気がひけるが、薮下の敗因を挙げてみると、まず、クーネンに打撃で向かって行った所。ReMixを経験して薮下は打撃の練習を取り入れたらしいが、せっかく練習したのだからその成果を発揮したい気持ちは分からなくもないが、クーネンに打撃で挑むのは無謀であろう。大体付け焼き刃の技術で敵うはずないし、仮に打撃のスキルがクーネンと同等になったとしても、あの体格差と手足の長さの違いでは不利で当り前である。前回の試合では、クーネンの打撃をかいくぐって薮下がテイクダウンを取るという攻防が多かったが、今回も基本的には下からタックルを狙うべきであったあろう。組技系の選手が打撃を練習したとしても、あくまでもディフェンスに終始するべきで、オフェンスに使うべきではないであろう。

次にルールのアヤ。前回の試合は当然ReMixルールでグランドに入ると膠着していなくても自動的に20秒でスタンディングに戻る。しかし、今回は「明らかな膠着状態においては、レフリーの判断によりブレイクを命じる。 」というルールなので、膠着していなければグランドの攻防は続きブレイクはない。前回のReMixで薮下はグランドで不利な体勢になった時は亀になって20秒をしのぎ、ある意味このルールがグンダレンコとの名勝負を生んだとも言えるが、いい意味で薮下はこのルールを上手く利用したが、ルールに助けられたとも言える。
しかし今回は膠着しない限りこの戦法はきかない。案の定亀になったところを脇からチョークを取られる訳だが、こんなのはしょぼいVT初心者の負け方である。亀になったら直に立ち上がるなんて基本中の基本であろう。あまりのやられ方で見ているこっちもぐうの音も出なかった。実際クーネンもこんなはずじゃないという感じで少し驚いた表情をしていた。このへんは、柔道家と柔術家の違いかもしれないが。

試合が始まる前は、今回のルールは薮下に有利になる可能性もあると思ったのだが。というのも、前回の試合では薮下がテイクダウンを取り、上になるが、すぐにガードを取られて攻めあぐみ20秒が経ってしまうという展開が多かったのだが、今回は上になってから十分相手を攻める時間がある。薮下が相手のガードポジションをどう崩していくかというのも今回の注目点だったのだが、それ以前の問題であった。

ところで、ReMixではほとんどが初めて見るような選手だし、トーナメントであるから相手の研究や戦術なんてほとんど無かったであろうが、ワンマッチの今回、薮下はクーネン戦に際して少しは戦術とか考えていたのかなという疑問が湧くが、結論的にはルールの違いも含め、ひょっとして何も考えていなかったんじゃないかなという感じがする。本当に三晴塾で大丈夫なのかという気もするし。

一方のクーネンはというと完璧な戦術で今回はほとんど相手につけ入るスキを与えなかった見事な勝ちっぷり。日本で行なった試合はReMixの決勝以外全部秒殺で勝っている訳だから、1年前よりも強くなっているのかどうかは定では無いが、強くて美しいのは確かである。まだ丁度20歳なのに、日本でルミナとかとも練習をしているらしいから、まだまだ強くなるだろうし、この貪欲さが薮下と対照的に試合に出たという感じがする。

次回はアメリカでトーヒルと戦うらしいが、これは是非見てみたいと思うけど無理かな。日本人では相手になる選手はいないのが現状のような気がするが、スベトラーナ戦は見てみたい気がする。それにしてもまだ20歳であの体とルックスだから、試合機会が少ないであろうシュートでやらせているのは勿体ないような感じもするが、オランダでは食べていけるのかな。プロレスをやらせれば大人気になると思うが。


話は薮下に戻るが、これで第一回ReMixの貯金が無くなった所までは行かないとは思うが、今のままではいずれ使い果たすことになりそうだな。この試合を見る限りポジショニングの練習なんてほとんどやっていないだろうし、30秒ルール専門ならどうにかなるだろうが、普通のルールでグランドになったらキツイだろう。事は根本的な問題だ。

まあ、こういう何も考えていない所が、物怖じしない薮下らしい魅力なのかもしれないが。




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