1/12修斗後楽園大会観戦記
■団体:修斗
■日時:2002年1月12日
■会場:後楽園ホール
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
その日は水道橋のファイターでドデカ頭パッチを衝動買いしてから会場へ。

会場入りしてうしシューターと雑談していると、
「おけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
とすれ違った黒豹に挨拶されて大変恐縮して始まった今年の修斗。
相変わらず後楽園はよく見えていいですね。

カードが弱い、カードが弱いと言われて実際会場入りすると人が・・・。少ない・・・。
ブレイク前の会場風景が頭をよぎるほどの状態でした。18:00でも5割ちょっとぐらい?

それを見かねたのか、選手代表挨拶で吉岡選手が、
「カードが弱いと言われてますが、そういう声に負けない戦いをみんなでします」
って感じで挨拶。

試合開始前に昨年2001年の年間表彰がありました。
かなり多くの賞が出たので載せません(^-^;)。詳しくはsimauoさんのHPを見て下さい。
さすがsimauoさんのとこ。全ての賞が載ってます。

ちなみにMIS(Most Improved Shootor:最も成長した選手)として、うしシューターこと中山巧選手が
選ばれました。あれだけ出場してあれだけ勝ち続けたんですからね。評価されて良かったです。
今年も何か賞をもらえるぐらい活躍できたらいいですね。これから戦うのは怪物ばかりでしょうけど。

功労賞として田中幸一さん(レッドスレイヤー・ガイ)が選ばれてましたね。選手としてはキャラばかりが
目立って結果が出ませんでしたが、三島さん、巻口さんと共に関西で修斗(総合)の先駆けとして
活躍しました。僕もずっとデビューから応援して、楽しませてもらいました。本当にお疲れさまです。

ってなわけで観戦記へ。


第1試合 ウェルター級 5分2R
×倉持昌和(日本/無所属)
○石田光洋(日本/総合格闘技TOPS)
判定0-3 (18-20,19-20,17-20)

1R
石田ロー。タックルを狙ったのか体勢を低くした石田に対し、倉持がハイキック。軽く当たる。
石田が沈んだところを倉持ががぶる。離れて今度は倉持がタックル。石田はがぶってギロチン。
これがかなり深く入って倉持相当苦しそう。半身になって潰れて何とか逃げ切る。
差し合いからお互いヒザ。石田がコーナーに押し込んでヒザ連打。両者離れてから石田タックル。
倉持粘るも石田見事にテイクダウン。ガードになり倉持は石田の腕抱える。石田は最後に左パンチ一発。

2R
石田ハイ蹴るもバランス崩し倒れる。すぐ倉持前に出たとこ、石田はタックル。しかし倉持潰す。
いったんは完全に潰すも、石田は強引に片足を取ってそのまま引きつけテイクダウン!お見事。
倉持起きてタックルも石田がぶってバックへ。倉持立ってコーナーに押し込んでヒザ。
スタンド打撃は倉持がプレッシャーかけて石田を追う展開。石田はタックルするも読まれ潰される。

2度のテイクダウンが評価されたか石田が判定勝利。ただ、ダメージの点でも全体の印象でも
二人にさほど差はなかった。石田も首を傾げ、手を振って勝利を謙遜。
でも、あの展開で17−20の判定があったのはいかがなものか。

石田選手相変わらず元気があって、なんとかテイクダウンも2度取った。しかしスタンド打撃も厳しく、
得意のレスリング分野でもやや苦戦。ここ2戦の爆発的な勢いは止まった感は否めない。
もう一化けを期待したい。

倉持選手、敗れたものの決して悪くない戦い。レスリングの地力を発揮して何度も石田選手のタックルを
切った。もう少しスタンド打撃で追い込めばイニシアチブが取れたかもしれなかった。


第2試合 バンタム級 5分2R
○廣野剛康(日本/和術慧舟會)
×端 智弘(日本/PUREBRED大宮)
判定2-0 (20-19,20-18,19-19)

初めて見る締まった体の廣野選手。「まだまだ絞れます。フライ級リミットも余裕です」と言っていたとか。
その証拠にリミット56kgなのに計量時は55kg!思いっきり下回ってます(笑)。
端選手と並んでまたまたびっくり。バンタムの中でも端選手は小さい方だが、廣野選手は明らかにもっと
小さかった。いやー、今までどうやってフェザーで戦っていたんだ、全く。

1R
廣野パンチで押す。突っ込んできた廣野を冷静に端はがぶる。そしてボディにヒザ。廣野立つも端は
廣野の首を抱え、ボディにパンチ。廣野テイクダウン狙うも端はコーナーにもたれて倒れない。
端もテイクダウン狙うも駄目。端たまに顔面ヒザ狙う。そのまま膠着したが、終盤、端がハイキック。
しかし自ら滑って倒れる。攻める廣野。ガードで凌ぐ端。
このラウンド、ペースはどちらかといえば端に見えた。

2R
スタンドで廣野攻める。右パンチ当てる。端がハイ蹴ってきたのを掴んで豪快に抱え上げテイクダウン。
端はガード。そしてアームロック狙い。廣野は頭を下げ両手を相手の背中でクラッチして押さえ込む。
いわゆる喜多ムーブ。そしてその体勢のままパス狙い。ハーフになったりガードに戻ったり。
このまま終わると思ったら、終盤パス狙い。端が半身になったところを一気にスリーパー狙い。
端の首に廣野の腕が食い込む。端は逃れるもバックマウントを奪取される。廣野はパンチ連打。
嫌がってマウントに戻った端の腕を狙い、腕十字に!腕伸びるも端は動いてインサイドに逃げる。
またも腕十字の体勢へ引きずり込んだところでゴング。
しまった・・・と言わんばかりにリングに顔を埋める端。大喜びの廣野と宇野くん、高瀬のセコンド陣。
当然判定は廣野に。でもこの展開で19−19の判定があったのはいかがなものか?

端選手は悪くなかったが・・・。最後に攻められまくり。うーんもったいなかった。やっぱ実力差なのか。

それにしても廣野選手は勝負強い。またも最後の粘りを見たというか何というか。あの一気にペースを
変えてしまう勝負強さはなんなんだろう。1Rはいいところがなく、あのまま終わってしまうかと
思ったがさすが最後は見せ場を作ってくれた。
バンタムも今年の終わりには層が厚くなってるかな。やはりその中心は廣野選手かな。


第3試合 フェザー級 5分2R
○松根良太(日本/パレストラMATSUDO/7位)
×高橋大児(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY)
判定3-0 (20-18,20-18,20-18)

頭ギを着て松根君入場。小柄だが、相変わらず躍動感を感じる肉体。
高橋選手はややおとなしい髪型になったな。相変わらず背中の龍は見事だけど。

1R
松根パンチから組み付く。差して首投げ一閃!!見事高橋の体が円を描いて一回転。残像が見えた(笑)。
袈裟の感じで抑え込む。松根たまにパンチ。高橋はなんとかガードに戻す。高橋は両手首掴んで強烈に
引きつける。松根は腕抜いてパンチ連打。頭下げつつ、たまに大きいパンチ当てていく。
師匠譲りか、なかなか上手い。

2R
高橋タックルも松根切る。そして切った瞬間にバックに回りスリーパーを仕掛ける久々の松根ムーブ!
高橋は足を外しつつもスリーパーを凌ぐ。松根は4の字に完全に足を絡めるも腕を掴まれスリーパーは
かけられない。そのまま4分近く経過。終盤、松根がバックマウントのまま上からパンチ連打!でゴング。

物議を醸し、さほど差の出なかった前回と違い今回は松根くんの完勝。
いつも以上に体が切れていたように見えた松根君。非常に良かった。動きに爆発力を感じた。
贅沢な注文をするとすれば、2R、あそこまで行ったら極めて欲しい。
パンチももう少し早めに仕掛けるとか。もう少し一本にこだわってもいい気がする。
でもホント良かった。いまや最も充実しはじめたフェザー級戦線。台風の目になれそうだ。

高橋選手は今回はいいところがなかった。ていうかずっと厳しい体勢が続いてしまった。


そうそうマッハがUFCタイトルマッチ出場決定!相手はマット・ヒューズ。
いやー、見たい!アメリカ行きたい!でも時期的に無理なんだよなー・・・。
マッハもリングに上がりインタビューを受ける。
「(ヒューズの印象は)牛みたい」「修斗が強いところを見せてきたい」
「無事に帰ってきたら喜んで下さい」等。
受太郎もクラークって選手と戦うんで揃って出場。


第4試合 ライトヘビー級 5分3R
○竹内 出(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY/7位)
×ロナルド・ジューン(アメリカ/808ファイト・ファクトリー/4位)
判定2-0 (30-28,29-28,29-29)

1R
ジューン、パンチ悪くない。竹内タックルもジューン切る。ロープから出てブレイク。
また竹内タックルもジューンは切って立つ。しかし竹内外掛けでテイクダウン。パンチ出しつつパス狙い。
ジューンは下から三角狙い?竹内は隙見て強い鉄槌当てる。

2R
ジューンが足取ってテイクダウン。ハーフからそしてマウント気味になってパンチ連打。
立ち気味のジューンを竹内は冷静に草刈りでスイープ!竹内ボディへパンチ。ジューンも下からパンチ連打。
隙見て立つ。ジューン、パンチ。そしてヒザ。竹内下に。しかしすかさずヒールへ。ジューンは体捻って
逃げる。竹内上に。

3R
竹内タックル。ジューン切る。竹内外掛けでテイクダウン。ハーフ。上から抑え込んで細かいパンチ。
ジューンはガードに戻して三角狙い。竹内はK’z名物、じん返しで転がすもジューン一回転して立って
タックル。竹内コーナー際で下に。ジューン中腰からパンチ連打。最後竹内ヒールで反撃。

僅差ながら竹内勝利。でも今日も下から殴られて顔腫れてるし。どーも毎回やられた感が強いんだよなー。
でも地味にテイクダウン取って負けてない。9戦して1敗だし。なにげに凄い。
でも相変わらずなんだよなー。いまいち今後を期待できないというか・・・。

ジューンはいまいち。もっと勢いがあった気がするんだがやや期待はずれだった。


セミファイナル フェザー級 5分3R
×吉岡広明(日本/パレストラTOKYO/2位)
○池田久雄(日本/PUREBRED大宮/3位)
判定3-0 (30-28,30-27,30-28)

久雄さんのセコンドは野中さん、プーさん、GOZOさんとキャラ強い。
対する吉岡さんセコンドは中井さん、喜多さん、ヤスミンといつものメンバー。

1R
スタンドの打撃牽制がずっと続く。修斗随一のコンビネーションテクニシャン同士だけあって、
ステップ踏みながらフェイントが続く。池田はロー当てる。吉岡はガードの上からなるも鋭いハイを当てる。
緊張感を保ったまま4分ほど過ぎ、池田が突進。吉岡は引き込む。吉岡下から腕を抱え込んだとこでゴング。

2R
スタンド打撃見合いから激しく打撃が交錯。フックとヒザ軽く当て合う。コーナーで組んでヒザ打ち合い。
レスリング力に勝る池田がテイクダウン狙うも、吉岡は片足のすねを相手の腿に当てる体勢で崩されない。
最後、コーナーに詰めた状態から池田がパンチラッシュ。吉岡も打ち返すが一発池田のフックがヒット!
吉岡のマウスピースが飛んで、吉岡が崩れ気味のタックルをしたところでゴング。

3R
池田パンチで押す。しかし吉岡がカウンターの左フック当てる。このラウンドになると吉岡がスタンド打撃で
プレッシャーをかけ、池田が下がる。吉岡のローが当たる。池田がガードを固めたところを吉岡が
タックルするも、池田倒れず、吉岡自らガードに。そしてアリ・猪木状態に。
吉岡立ってパンチでまた押す。池田はタックルに。吉岡すかさず跳ね上げスイープ!で完全に転がすも、
池田が先に起きあがり、また両者スタンドに。吉岡タックルも、潰され池田がハーフで上に。
池田そのままコツコツパンチ当てる。最後は吉岡ガードに戻すも仕掛けられずゴング。

渋いけどいい試合。二人とも期待通り打撃の攻防が素晴らしかった。そして確実にポイントを取った
久雄さんが勝利。王座に向けて確実にランクを上げた。

久雄さん相変わらずの安定感。打撃は終盤押されたが、全てにおいて安定感が素晴らしい。前回の
村田戦もそうだったが、ラウンド最後に確実にポイントを取ってくる戦い方が光る。
もうちょっと極めを狙うようなアグレッシブな久雄さんが見たい気もするが。
早くも次は大石さんとのタイトルマッチか?

吉岡さん、敗れはしたが相変わらずスタンド打撃のコンビネーションが素晴らしかった。
体格差もあるのでもっと打撃で押されるかと思ったが、3Rは攻め込みまくり。
テイクダウン&上からパンチ全盛のこの総合界で、細い体からコンビネーションで打撃を繰り出し、
下になってもスイープと極めを仕掛ける吉岡さん。この素晴らしさが分からない人は野暮だとすら言いたい。


メインイベント ライトヘビー級チャンピオン決定戦 5分3R
×ランス・ギブソン(カナダ/ギブソン・パンクレイション/1位)
○須田匡昇(日本/クラブJ/2位)
判定0-3 (28-29,28-29,27-29)

須田選手入場時、「須田好きだー!」「いや俺の方が好きだー!」「いや俺の須田だー!」等
熱烈な須田ファン3人から声援が飛びかい、会場が大いに盛り上がる。
以前は郷野。最近は山下、須田等、修斗ライトヘビー級はなぜか男からの声援が熱い。

1R
いきなりパンチ交錯。組んで須田がボディと顔にヒザ。ギブソンのヒザは須田の下腹部に当たり中断。
須田首相撲から顔にヒザ。ギブソン両差しになりロープに押し込むもテイクダウンは取れず。
お互い肩パンチ。足踏みつけ。須田腰投げでテイクダウンするも半身のギブソンあっさり立つ。
組むと須田ヒザ連打。パンチ打ち合い。ギブソン、ハイキックを外して倒れる。須田は立たせる。

2R
須田はロー。ギブソン突進して両差し。しかし須田は一つ差して首投げ!ギブソン一回転!そして一気に
袈裟固めから足で極めるストレートアームバー!ギブソンも粘る。須田何度も狙いつつパンチも入れる。
ギブソン首を抜き立ち上がる。ヒザ打ち合いになり、ギブソンが下腹部を押さえ、中断。
あまり当たったように見えなかったが・・・。そしてじっくり休むギブソン。
再開しコーナーで差し合い。今度はギブソンテイクダウン。パンチ少し落とす。
須田は下からヒール狙い。でゴング。お互い気合いの入った攻防に自然と会場から拍手が起こる。

3R
須田突っ込むもギブソンまた両差し。差し合いからまた須田はヒザ連打。ギブソンが思い切り押し込み、
そのまま須田がロープ外に出てブレイクになる展開が2回ほど。やや須田にスタミナ切れが感じられる。
ギブソンとうとうテイクダウン。上から猛烈にパンチ落とす。須田も数発喰らいながら、潜って
展開を変えようと激しく動く。そしてゴング。

一進一退だったため、勝敗は全く分からず。ドローの可能性も高く場内が緊張する。
リングアナ「勝者! 赤コーナー! 須田匡昇ー!」
場内全員「え??須田は青コーナー??どっち??」
リングアナ「勝者青コーナー須田匡昇(汗)!」
といったドタバタはあったが、須田はリングに突っ伏して号泣。セコンド、知人もリングに駆け上がる。

須田選手は涙ながらのインタビュー。
「まだまだ発展途上のチャンピオンなので、もっと練習していい試合をしたい」
「年末年始返上で練習に協力してくれた仲間や関係者のみなさんにお礼を言いたい」
「僕が活躍して地方シューターの励ましになれば」等。
僕も退場する須田選手と握手してお祝いの言葉をかけてから会場を後にしました。

お互いなかなかアグレッシブで攻め続けていい試合でしたね。応援できて、戴冠を見れて良かったです。

須田選手、3Rスタミナが切れた感はあったし、パンチは大振りだけど、それ以外はいい動きでした。
ヒザは当たってたし、投げは切れてたし、極めにも行ったし。頑張って王者を防衛して欲しいです。
きっと半年以内には南半球から異様に強い38歳の親父が挑戦してきそうだけど。

ギブソン悪い選手じゃないし、最後まで頑張ったけど、戦いぶりはあまり好感が持てませんでしたね。

最後は7割以上は入っていたでしょうか。マニア的にはおもしろくて悪くない大会だったと思います。
でも結局全部判定だったし、マニア・関係者以外にはかなり物足りなかったかもしれないですね。
実際観戦歴の浅い人からはそういう声を聞きました。当然ですね。
まあ、NKであれだけトップ&トップ目前選手使ったんで、確かにこの時期柱になる選手が
少ないんですよね。修斗もまだまだ集客的には層が薄いってことでしょうか。

後半年ぐらいは世代交代など起きず、ランキング的にも大きな動きはなさそうなんで、地味な大会が
続く気がします。でも、プロモーターは頑張っていい試合をどんどん組んでもらって、
選手にはどんどんプロモーターの期待を裏切らない試合してもらいたいです。それに尽きます。

正直後楽園はいつも埋めて欲しいです。地味なカードは下北でマニアが楽しむってことで(笑)。




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