面白いプロレスはゼロワンにあり!!
■団体:ZERO-ONE
■日時:2002年1月6日
■会場:後楽園ホール
■書き手:ささきぃ
ゼロワンに行くたびに感動してしまうのは、
ゼロワン勢の打ち出す、己のプロレスに対する迷いのなさである。
「プロレスとは何か?」という非常にあいまいな問いに、
「これです」
と本気で答えてくれている。
「人のことは知らないですけど、これだと思います」でもなく、
「こういうものではないでしょうか」でもなく、

「これです」
という、思いっきり迷いのない回答を出してくれる。

私はプロレスを見初めて大変日の浅い人間だが、
ゼロワンを見ていると、小さいころ、テレビで見たりしていた
「プロレス」の世界の、ブラウン管の中に入れたような気持ちになって、
本当にわくわくする。
うさんくさくてやけに強い外人、痛がる日本人プロレスラー、
絵に描いたような展開がある。
何よりそれらすべてが「プロレスは面白いんや!」という
破壊王の絶対の信念に裏打ちされていて、非常に心地良いのだ。

1月6日ゼロワンを体験しなかった人は、まず心から悔いて欲しい。
そして、なんとかしてこの日の試合を映像で確認してほしい。
この日のゼロワンは早くも2002年のベスト興行!決定!
(ワーストはこの日の2日前の某東京ドーム)
迷ってばかりのプロレスファン(私のこと)の背中をバシーンと叩くような、
破壊王の出してくれた「プロレスはこれでええんや!」というお年玉だった。

面倒な外人(悪口ではありません)に息切れしつつ勝利した高岩に
因縁をつけ、ジャンピングニーで半失神させる坂田、
5分を超えるとやや心配になるものの、
相変わらず素晴らしい藤原組長のスパーリングマッチ、
「うさんくさい外人」を全身で表現するスティーブ、
「ここまで乱闘してくれれば文句ねぇや」と思えるデカイ外人同士の乱闘、
「ベルト取れてよかったね」と心から思える喜びようの大谷&田中のNWAタッグ。
そして異様に強そうな外人相手にいつもどおりの破壊王!

しかし本日のベストバウトは星川vs菊地!特に菊地!
この2人の試合は、めっちゃめちゃ面白かった!

今までの星川の戦いからは
「がむしゃら」「(いつまでも)若手」
「今はただひとつひとつ勝つことだけです」
というような言葉しか私には見えてこなかった。

ただ単にがむしゃらで若手であっても、それは「がんばってね」という
以上の感想をもたらさない。
それが光るのは「乗り越えるもの」ができたときだ。
がむしゃらで若手で一生懸命であるのに、
乗り越えられないものがあるときそのすべてが光る。

がむしゃらで若手には敗北がよく似合う。
乗り越える壁がよく似合う。
だから実は星川を応援したことが私はない。
「もっと負けろ!」とさえ思っていた。

その星川に受けて受けて受けまくるノアの菊池が立ちはだかってくれた。
星川のトペも全力のキックも受ける受ける。
どう見ても真っ赤になってはいるもののそれでもまだ受ける!倒れない!
「ここまでやってるのにどうして倒れない」
星川のイラダチを逆撫でするようにまだ受ける。

さすがに受けすぎたのか後半バテ始めた色白菊池。フラフラになっている。
サロン焼けした若手星川はまだスタミナが残っていそうだ。
場外でへたりこんだ菊地は、見ていてとめたほうがいいんじゃないか?と
心配になるほどだった。

その菊地に「気持ちもわかるがそろそろ勘弁してやれよ」と思う
星川のキックと投げ技の猛攻。
このままレフェリーストップか?と思った一瞬、腕固めで菊地の勝利!

すげぇ。

ゴングが鳴っても腕をとかない菊地、逃げられない星川。
レフェリーと両セコンド陣が割って入る。
にらみ合う2人。

星川はこれから絶対に面白くなる。
がむしゃらで一生懸命でも乗り越えられないものに対面したとき、
そこから絶対に人は光りだす。
誰もがその瞬間に人生で対面しているはずだからこそ、
そこから動く人がどうなるのか見たくて仕方ないのだ。

ましてやそれがゼロワンとノアのように、まったくカラーの違う団体から現れた
「乗り越えられない壁」なら、なおのことだ。

そして、それを星川にやらしちゃうゼロワン、
やらしちゃって大丈夫とする星川への信頼がある破壊王。
「対抗戦」とはこういうものだ、と観客に突きつけるだけじゃなく
そこに星川物語をあわせて見せつけてくれた。
そのうえでよく知らなかった(勉強不足です)ノアの菊地という選手のすごさも
見せてくださいました!

面白かったです!ゼロワン最高!!




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