世界一速い観戦記
■団体:猪木祭
■日時:2001年12月31日
■会場:さいたまスーパーアリーナ
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

12/31 猪木祭り さいたまスーパーアリーナ 速報 18:00START
 実はこの興行はK−1を仕切る××とPRIDEを仕切る○○による利権争いが、ひとつのカタチになったものなのだ!・・・などと妄想を膨らませたいところだが、K−1側はともかく猪木軍側はPRIDE前半戦要員ばかりで総力戦どころか今後の予告編にもなりそうにないメンツで落ち着いてしまった。

 藤田欠場によりいよいよ追い詰められたと期待されていた小川のガチも結局は見られる事はなく、まさかマスコミもシュートだから逃げたなどとと書くわけにもいかず、奥歯にモノのはさまったような表現でお茶を濁すばかりだ。それはそれで面白いが試合で楽しませてくれる方が嬉しいに決まっている。これではテンションがなかなか上がらないのも無理のない話だ。

 それにしても本当に直前までカードが決まらずにシュートの試合に出る選手たちには心からリスペクトする。先日のPRIDEドーム大会でNYのテロ事件の影響を聞かれたダン・ヘンダーソンなどは「それよりも2週間前のオファーの方が困る」と言っていたくらいなのだから。
 結局当日になってもレネ・ローゼが不出場により代打でエベンゼール・フォンテス・ブラガが登場し、第三試合は対グッドリッジのPRIDE提供マッチになってしまった。

 猪木軍の方は多分猪木が「藤田も出ます。小川も出ます。桜庭も出ます」とか言って大金を引き出しているのだろうから、とにかく帳尻を合わせるのに四苦八苦したという感じだが、K−1は問題なくトップファイターが出場だ。
 「これで出ないと言うならボクは××が嫌いになっちゃうよ」と石井館長が言えばみんな首をタテに振るよなぁ。それでも何やかんやと理由を付けて出場しない事に成功した小川はそれはそれで大したもんだが、今後のプロ生活には大きな影響を与えてしまう事だろう。ズバリ!買い叩かれるようになるんじゃないですか?

 試合開始予定の6時には2万以上のキャパの会場のほぼ9割が埋まっている。こんなにヒマな人が・・・あ、いやこれだけ熱心なファンが集まるのだからまだまだこの業界も上がり目があると言う事だろう。

 オープニング映像ではプロレスと空手が太陽と月に例えられ、初めて接触するかのように言われているが「猪木対ウィリー」を一応絡めて欲しかったな。
 また入場式の反応はK−1トップファイターはサスガの大人気で佐竹、子安はちょっと可哀想なくらい。石澤は顔見せなしでした。
第1試合
マイク・ベルナルド
(南アフリカ)
vs
高田 延彦
(高田道場)

(3Rドロー)
 渡辺いっけいのリングアナが意外な第一試合。ふがいない試合を見せた「ミソギ」ではなくTV放送の構成上の問題でこの位置となったのかと思われる。この試合のみ3分3Rとの事だが、それがどう試合に影響を与えるのかが注目点と思われたが、高田は入場時に右足甲にブ厚いテーピングを施し ベルナルドのセコンドにはホイス、リングサイドの向井亜紀夫人は試合開始前にしてもう泣きそうです。

 1Rはルチャのお約束のごとく、一度も触れ合う事なく終了(高田のロー2発空振りのみ)。
 2Rはベルナルドが少し手を出したくらいでほぼ同じ。さすがにヤジも飛び交っていた様子。ラスト20秒ほど猪木―アリ状態になったもののゴング。
 3Rは2分までは先のラウンドと同じで、高田がそれを合図にタックルに行くも中途半端のため切られ(?)、その後は再度猪木―アリ状態を作ってゴング待ち。

 とにかく2人とも腰が引けていて試合以前の問題だったように思います。激しいブーイングの中、笑顔で無事を喜びあう2人でした。

第2試合
サム・グレコ
(オーストラリア)
vs
佐竹 雅昭
(怪獣王国)

(5R勝負なしドロー )
 前の試合を受けてかお互いに最初から激しく打ち合うスタートとなったこの試合。グレコが開始20秒くらいでフロントチョークに捉えるとこれでフィニッシュかとも思わされたが何とか脱出。しかしこれ以降佐竹は2、3Rとも腰が引けてしまい、すっかり会場も冷えきってしまった。しかし佐竹も3R終盤にはグレコの蹴り足を取ってうまい具合にテイクダウンできたため、有効ではないものの何発か上から打撃を入れる事に成功。

 馴れない攻撃にヒートしたのかゴング後もエキサイトした様子のグレコだったが、4Rは冷静に佐竹の左ヒザに集中攻撃で的確にダメージを与える事に成功。
 5Rも同様で判定なしなのにロー狙いで特に見せ場なくゴング。う〜ん、判定アリの方が良かったんじゃないですか? グレコはクリンチフリーのK−1ルール、というくらいの気構えでいるのか初挑戦とは思えないリラックスぶり。

 相性のいい相手を選べばPRIDEでも成功できそう。

きっとコーチ役(クリストファー・ヘイズマン)が良かったんだな。あ、な〜んだ。リングス・オーストラリアの勝利だったのか、納得納得。
第3試合
エベンゼール・フォンテス・ブラガ
(ブラジル)
vs
ゲーリー・グッドリッジ
(カナダ)

(5Rドロー )
 ブラガは開始早々パワーでコーナーまで押し込まれるも倒れこむ時は巧くグッドリッジの上を取り、ようやく総合らしい試合となるもちょっとゴールデンタイムで放送するにはキツい内容。
2Rも1R同様の展開でグッドリッジは下からの極めにこだわっているようにも見えたが、ブラガ相手には効果的ではなかった。

 3R早々に取れたサイドポジションもすぐにガードに切り返され、危うく下からの十字を取られそうになったところでゴングに救われる。
 4、5Rはほぼスタンドの展開になるも、特に見せ場らしい見せ場はなくお客さんもすっかり静まり返っています。

20キロ以上の体重差にも関わらずとにかく寝技の展開になれば終始圧倒していたブラガはサスガ。 PRIDEでもまたチャンスをあげて欲しいなぁ。でもこの試合は盛り上がると思ったんだけど・・・。
第4試合
子安 慎悟
(正道会館)
vs
石澤 常光
(新日本)

(5Rドロー またかよ!)
 石澤のセコンドは今回高橋ではなく成瀬。これは「PRIDEまではいいけど・・・」という事から断られたようで、成瀬に教わる事なんかあるのかなー、とちょっと不安になる。

 石澤は体格差からか終始余裕に動いてはいるが、ガードが少し甘いのが気になるところ。
 2Rせっかくサイドポジションまで取れたもののロープ際だからか総合的には不可解なブレーク。そして3、4Rとも早々にテイクダウン奪い、サイド取るもののこれまた攻め切れずゴングと非常にイヤ〜な空気の中進行していく。
5Rも結局同じ展開でゴングとなるも石澤の試合でなければそ〜と〜キツイ試合であった。

 石澤も子安のローで左腿を腫らしていたし、5分であればまた違った展開になったのではないかと思う。
 またプロレスファンの欲目でしかないが、対戦相手が日本人でなければもう少しエゲツなく攻められたような気もするが・・・。
スペシャルマッチ
アントニオ猪木・サスケ
(猪木事務所&みちのく)
vs
ジャイアント・シルバ 紅白仮面(日高?)×
(TEAM2000& NHK)

(○猪木 卍固め 紅白仮面×)
 休憩の中、冬服仕様のホームレスルックで登場した猪木。棺桶をスペーヒーらに担がせて自分はチェーンで先導。
アイサツの最中棺桶から登場した赤白半分のマスクマンが猪木を襲うが、その途中突然ジャイアント・シルバが登場し、何故か出てきたサスケとのタッグマッチが始まる。

 紅白仮面もなかなか動きはよくサスケとも「息が合っている(古舘談)」ところを見せる。結局卍で紅白仮面からギブアップを奪い、直後にダーッ!
・・・何だったんでしょうね?

第5試合
×シリル・アビディ
(フランス)
vs
ドン・フライ
(米 国)

(2R1分過ぎ 肩固めがひっくり返ってスリーパー )
 「この試合はすぐ・・・2Rで終わるよ」とまるでブックを知っているかのようにグッドリッジが言っていたのを受けて見始めたこの試合。
 胴タックルで上になりやり放題のフライだが、アビディも異常なまでのあきらめの悪さで食らいつく。マウントを取っての腕がらみにはマジで折れそうに見え、ヒヤッとさせられたもののこれもひっくり返ってエスケープ。
 2Rには顔を腫らせながらも果敢に向かっていくが、待ってましたとばかりに再度胴タックルでテイクダウン。
 今度は肩固めで締めつけられるも、もがいているうちにスリーパーのような体勢となり遂にタップアウト。
 最後まで諦めずに戦ったアビディをセコンドのフランク・シャムロックも笑顔で迎えていました。

 フライは帰り際石井館長にもアイサツに行くものの、サスガの館長も顔は笑顔でも目は笑っていませんでした。

 そして見事予想が当たって誇らしげなグッドリッジには周囲から拍手が送られました。
セミファイナル 
ミルコ・クロコップ
(クロアチア)
vs
永田 裕志×
(新日本)

(1R30秒位 ハイキックを受け倒れたところを殴りレフェリーストップ )
 すぐ終わっちゃったらしい
タックル失敗永田 突然ミルコの左ハイ決まってしまい
上から5.6発殴って レフェリーストップ
 何で止めたんだという表情の永田 そりゃ負けでしょ
成瀬が セコンドついてるんだもの 負けるわけさ・・・・


(タカハシ レポート)
 4日の試合に影響がないように終われるか?がもしかしたら永田にとっては最大のテーマだったかも知れない。
その意味では短時間で終わったのは良かったのかもしれない。
 もっともこの結果は先の高山以上に今後に陰を落としそうではあるが・・・。

 試合は胴タックルを取り損ねての直後、ミルコの左ハイキックがスパーンと入り、そのまま倒れこんだ永田をタコ殴りしたところでアッという間のレフェリーストップ。
 辻アナなら(立場上)「早過ぎますよ。レスラーはこれからです!」と言うところだが、こればっかりは仕方ない。
 永田も笑顔半分でもう終わり?という顔をしてはいたが、クレバーな永田の事、内心は納得だろう。
 何れにせよ猪木にダマされババを引いた事だけは間違いないだろう。新日本の安易な判断が生んだ無残な結果であった
メインイベント
×ジェロム・レ・バンナ
(フランス)
vs
安田 忠夫
(フリー)

(2R分秒 ギロチンチョーク)
(品川注:タップ前のバンナの目配せは気になったが・・・・)
                     安田勝つ!!

 雄々しい表情で入場するバンナの後ろから突然襲いかかる黒い影が!演出でも芸能人でもなくタダのファンでした・・・。
 安田は驚く事にパンチを恐れず真っ向からワキを差し、テイクダウンに成功。何発か上からパンチは入れるものの逃げられる。
そして再度、今度は小内刈りでテイクダウンを奪うも逆にケサ、マウントに切り返される。
ここは何とかゴングに救われるが、2R目も恐れる事なく真っ向から突っ込み、もう一度小内刈りでテイクダウンを奪う。
 バンナはハーフガードには持ち込むものの上に乗られて相当苦しそうであったが、ついにギロチンチョークでタップを奪う!

 会場はもちろん大爆発で猪木もリングに上がり、安田に笑顔で祝福のビンタ。

 そして別居中の娘もリングに上がり、微妙な笑顔で安田を祝福と絵に描いたようなハッピーエンドでドタバタ劇でしか盛り上がらなかったこの興行の幕となった。

 正直に言ってバンナの派手なKO勝利を演出するために選ばれたのだと思っていただけに、自分自身も興奮しきっているのだけれど、できればこれを読まずに同じ気持ちを共有して欲しい!(無理か・・・)

                            <総括>

 終わりよければ全て良し!最初は本当にどうなるかと思われたが後半3試合が全てを払拭してくれた。
今日はとにかく安田に尽きる!
 この日の結果がバンナや永田にどれだけの悪影響を及ぼすのかはわからないが、今はとにかく年末最後に味わえたこの興奮を大切にしたいところだ。

 あとはもうそれぞれTVを見て欲しいですね。来て良かったです!
今大会の画像及び選手のコメントはこちら!
本当にご苦労様タカハシさん
report by タカハシ



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