TBSは死んだ
■団体:猪木祭
■日時:2001年12月31日
■会場:さいたまスーパーアリーナ
■書き手:生首

大晦日のアゴ祭ですが、一家だんらん、テレビ観戦で過ごしました。尚、これは「テレビ観戦」レポートなのであって、純粋な試合レポートから外れるかもしれませんが、無視して下さい。

まず、全体を通して、当日までのTBSの大プッシュぶりに驚愕。主役である安田の賭けっぷりを模したわけでもなかろうに、いったいいくら突っ込んでんだ!と思うほどの連日連夜のTVCM攻勢は、往年の角川映画かフジテレビのおニャンコ・ザ・ムービーに匹敵する豪華ぶり。スポット1発特割で200万としても、一日だけで何千万使ったことか。
さらに驚きは一般紙での広告。朝日の見開きで10段X2ページでも軽く1000万X2なのに、同じ日の別ページには何と!15段の全面広告。ボリュームディスカウントだって制作費込みで3000万と見た。(他紙の状況は知りません)
とにかくこのアゴ祭へのTBSの押し方は常軌を逸する、社運を賭けたかのような狂乱ぶりだといえるだろう。テレビと新聞で恐らく安くとも1億以上使ってモト取れんの?と心配になった。

そしていよいよ当日。さすが東大卒者率No.1テレビ局、番組作りが古くて、融通が利かない。昼間のアオリ(筋肉番付がメインっぽいが)番組の中では猪木に「プロレスは八百長と言われますが」等と、全く時流を無視したトンチンカントーク大爆発!!「TBSは死んだ」筑紫さん、あんたは正しい。とりあえず安田をオーバーさせるためのフリ満載で、早くも涙を誘っていた。

で、いよいよ本番開始。レコード大賞であゆの涙を見た視聴者に飛び込む久々の古館伊知郎。古館節は健在か!ちなみに猪木信者の皆さんには申し訳ないが、国際プロレスファンの私にとって、全く思い入れがないため、古館中継は空っすべりにしか聞こえなかった。フジのPRIDEの長坂アナウンサーの方が断然好み。無理に古館節を発揮しようとして、どっすべりのように感じた。猪木引退試合の時はまだしも、今回の古館起用は果たしてバリュー・フォー・マネーと言えたんでしょうか。

そしてさあ注目の第一試合、高田登場!!! ・・・しおしお。私はあえて高田一人を責めるのはかわいそうに思う。ベルナルドだって同じじゃないの。とにかくファンを楽しませる、というプロ意識、パフォーマンスについて、もう少し考えて欲しいと思った。またテレビ的にあれが第一試合というのはいかがなものなのか?大丈夫か一般視聴率、と心配になった。
続くグレコ対佐竹はこの第一試合を見てるからか、それなりに楽しめたけど、結局GGまでがドローで早くもTBSは視聴率に一喜一憂してるんじゃないかと、見ているこちらまで胃が痛む思い。カシンまでもかぁぁ!
中だるみの中、猪木の意味不明な棺おけパフォーマンス。少なくとも初めて見る視聴者にはまったくフックの利かないもっちゃりした展開。そこに現れる紅白仮面とシルバ。プロレスファンとして、「これは違うんです」とスポンサーに説明してあげたい衝動を抑えることが出来ない。シルバはなぁ。

しかーし!!やって下さいました、今私が抱かれたい男No.1・ドン・フライ師。ホント、こんなカッコ良い男が世の中にいていいの?しびれまくったね。こーゆー試合を連発すればTBS的にも良かっただろうに。アビディも良かったよ。負けても納得いくプロの姿勢を見ました。
個人的にはこの試合があったからこそ、見てよかったと思った。

次は永田。正直もう少し見たかったが、あれで良かったんじゃないでしょうか。ますます男っぷりあげたミルコ。

で、いよいよ結びの一番。誰もがバンナKOを予測する中、テレビは昼と同じVで安田のプッシュ流す流す。焼肉屋、いや橋本の負けたら即引退スペシャルのパクリ?いや天下のTBSがそんなテレ東の大食い選手権パクったなんて、誰が言ってんだ!
それにしても娘のフリとかが多すぎて、構成が本当に下手なTBS。だからドラマでもフジに負けんだね。バンナのVもK-1見習って。
誰もが驚く安田!涙の大逆転劇、良かったねぇ安田。でもさ、あそこはすぐに娘上げちゃダメだろう。まず引きで撮って、涙ぐむ娘を安田が捜して、そいで「お父さん勝ったぞ!」じゃなきゃ。とにかくすべてが中途半端で、カラ回り。ドタドタと娘をリングに上げて、嫌がる娘を肩車。この件で娘と本当に亀裂作んなきゃ良いと真に不安。

(終わって)
テレビのみの情報しかないシロートとしては、今回のアゴ祭の裏は全然知らないのですが、決してファンだからヒイキ目に言うのでなく、バンナ、良かったと思いました。バンナはプロレス脳が良い。GPで一回戦負けした時点で始まった地位の地殻変動が、絶妙に作用した結果のように見えました。負けてバンナの価値低下は最小限に抑えられつつ、K-1引退後はグレコに続いてWCWに出られんじゃないかと言うくらい、良い立ち回りだったと思います。

バンナ乱入兄ちゃんが引きずり倒されるように画面のわきへ消えていった絵は、私の梶原一揆的想像を刺激してくれ、とても良かったです。私としての結論はTBSは格闘技やっちゃだめということに尽きます。
TBSの制作の人たちはやっぱりエンターテインメントは作れないんじゃないのという、TBSのだめぶりばかりが目に付いて、その分レスラーたちへの不満が行かない、不思議な感じをもちました。




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