12・23「プライド18」観戦記
■団体:PRIDE18
■日時:2001年12月23日
■会場:マリンメッセ福岡
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

「谷間の興行とはこんなもんだ!」と言わんばかりのマッチメークにネット上では不満の声が多かった今大会。こう言う時に限って好試合続出になるもの・・・と言いたいが、同じようなシチュエーションのプライド8くらいはオリベイラが火ダルマになった事くらいしか記憶にない。福岡の皆さんにはプライドの雰囲気だけでも味わって欲しい、という興行になりそうな感じだ、チケットは高いけど。
「元気があればプライドの高いチケットも買える!」とばかりに福岡の元気な皆さんが多く集まった今大会。当然元気でもなく東京在住の自分は年末というのに拝み倒して友人宅でのPPV観戦。毎度毎度スイマセン。
今回は入場式はナシだがお約束のサンタルックのプライドガールが登場し、会場を盛り上げる。キレイな事は間違いないが多分これが彼女たちのキャリアのピークなんだろうな、と思うとちょっと切なくもなる(ウソ)。
この手の女の子の出世頭は文句なく川村ひかるだろうが、多分彼女にとっては忘れたい過去だろうし。

<第一試合:松井大二郎対クイントン”ランペイジ”ジャクソン>
DSE側には「一曲目はジャンプナンバー」という意識があるのか、第一試合にはアグレッシブな選手を持ってくる事が多い(東京ドーム?昔の事は忘れたな・・・)。その意味ではジャクソンはうってつけの選手とも言えると思われたが、ファーストコンタクトでヒザが急所に入りそのままドクターストップで中断。
松井のダメージを見る限りとても試合を行えそうな雰囲気ではなかったが、一応第四試合に再試合の方向で次の試合に。
でも多分やらないな、シウバ対アイブルもそうだったし(第四試合後正式に中止(ジャクソン反則負け)と発表されました)。


<第二試合:×アラン・ゴエス対アレックス・スティーブリンク○>
「桜庭と引き分けた男」というのが肩書きであったゴエスも、シウバに桜庭が連敗している今は新しい何かを見せなければこのプライドマットで生き残っていくのはそのスタイルからも難しいと思う。そこでゴエスが取り入れたのがコールマン戦で見せた天田麗文に「お前のやっているのは踊りだー」と言われかねないカポエラチックなキックなのかも知れないが、不評だったからか対戦相手が打撃系だったためか、パンチをかわしてのテイクダウンというベーシック1で1Rは始まった。
試合はゴエスの肩固めやキムラ・ロックをスティーブリンクが凌ぐ展開・・・と言うと先のヒーリング対ノゲイラのようだがゴエスの攻めがネットリ行くので会場は冷える一方だった。
ところが2Rは逆にスティーブリンクが上になる展開になり、ゴエスの攻め疲れとグラウンドでの頭へのヒザが3R早々のステーィブリンクのTKO勝ちに結びつく。
スティーブリンクは試合前には何も思いつかなかったのか「戦うブラピ」などと呼ばれていたが、今後プライドでスター街道を進んで行くのかはちょっと疑問。ゴエスはちょっと役割を終えてしまった感じだが・・・。


<第三試合:○ムリーロ・ニンジャ対アレックス・アンドラーデ×>
この試合の存在自体をPPVで見るまで忘れていたが、TVでもアオリ方に苦心したようで「シュート・ボクセ対ライオンズデン」で押し切ろうとしているようだった。
試合についてだがニンジャ自身には責任はないと思うが、どうも毎回同じような試合展開になっている気がする。つまりニンジャがアグレッシブに攻め、対戦相手がガードを固めてしまい大きな動きがなく判定に・・・という例のヤツだ。結局アンドラーデが最後まで根負けする事なく判定決着となったが、見てるこっちが根負けしそうな試合であった。


<第四試合:○山本憲尚対ヤン”ザ・ジャイアント”ノルキヤ×>
この試合に関してファンの間で非常に意見の分かれるのは「果たしてどちらが噛ませ犬なのか?」という事だろう。ヤマノリ登場は今回も人数合わせとしか思えないが、合コンの人数合わせがそうであるように幹事さんもとにかく来てもらいたいためについつい調子のいい事を言ってしまい、本人ノリノリで役割も理解せずハズしまくる・・・というのを予想していたのだが、ファーストコンタクトではいきなりヘタリ込み、一瞬ミルコ―高田状態になるが続いての片足タックルで何とかテイクダウンに成功と。
ところがフロントチョークに取られてしまい、「これでタップしたら再起不能だな」とヒヤヒヤしていたいたが何とかパスに成功し、リングスファンの心配も杞憂に終わり短時間で十字で勝利。
試合後にはよせば良いのにマイクアピール。「今日は絶対リベンジしてやろうと思っていた(相手が違うだろ)。高田道場でイッキシンテン頑張る」そうです。漢字の勉強もして下さいね。


<第五試合:イゴール・ボブチャンチン対ヴァレンタイン・オーフレイム>
せっかく自分に最適のルールで戦っていたのに、ワザワザ離脱して冷や飯食わされているというヘッドハントの裏面という教育的側面をリングスファンに見せつけ続けるオーフレイム。試合はいつも通りオーフレイムが勢いよく攻め込みサイドポジションまで取るが、特に何をするでなく自らリスタートへ。
「まさかオーフレイムは足関節とネックロックしかできないのか?」と思ってしまうが、結局その足関節を取りに行くところを逆にヒールホールドで切り返されタップアウト。
オーフレイムの上がり目は未だ見えてこないなぁ・・・。


<第六試合:ジェレミー・ホーン対小路晃>
多分誰も覚えていないと思うのでここで改めて言っておこう!
「ジェレミー・ホーンはリングスUSA所属の選手だったんだよ」。
今回もセコンドにリングスで見覚えた顔のいくつかがあり、リングスファンの気持ちを切なくさせる。
それにしても顔がジム・キャリーに似ている以外はさしたる実績も会場人気もない、タダの一流選手を引き抜いてどうするんだ、と思うがDSEにしてみればそんな難しい事は考えず単なるニューカマーなのだろう。
それでも何事もなくホーンを迎え入れたプライドを見ていると、引き抜き?騒動で大騒ぎして訴えられもした前田のアレは結局なんだったんだろう?と思ってしまう。
試合は下から攻め切れないジェレミーと上から攻め切れない小路が織りなす典型的膠着試合という感じで、目立ったのは2R終盤のジェレミーがマウントを取った時くらい。
判定は文句なしでジェレミーだがいい勝ち方をしたとはとても言えず、この位置でやる事自体疑問なマッチメークだった。小路は2001年を敗北だけで終わらせてしまった(そうだ)。


<第七試合:ヴァンダレイ・シウバ対アレクサンダー大塚>
「間違って勝たないかなぁ・・・」という気持ちでついつい見てしまうこの試合。見え見えのシウバ・プロテクトへの反発と最近精彩のないアレクへのラストチャンスという様々な要因がそうさせたのだが、試合前はボブチャンチン戦の再現となる展開を予想していたが、フアス戦で見せた心を最大の武器とする試合となった。
1Rはマウントから逃げた直後のキックが2発とも空振りするなどラッキーな点もあったが、逆に2R終了間際にはサイドポジションからのヒザを1発入れたところでゴングと惜しいシーンもあった試合は残念ながらロープ際でのヒザが鼻を痛打し、出血が止まらずに3R中盤でアレクのTKO(ドクターストップ)負けとなる。
今後アレクはプライド(シュート系)専念という事だが、体はキツくてもプロレスと掛け持ちの方が(または掛け持ちのイメージだけでも与えるようにするとか)ツブシが効かせる意味でもベターだと思う。今回は間違いなく善戦と評価されるだろうが、今後マイク・ボーグ戦のようなマッチメークは期待できないのだろうから・・・。


<第八試合:高山善廣対セーム・シュルト>
何気にGHCタッグ王者とパンクラス無差別級(防衛期限は無期限)王者の対決だが、そんな事気にしている人は皆無だろう。高山は前回登場時は初代GHC王座決定トーナメントのファイナリストが最も新しい肩書きだったが、自分のような古い感性のファンからすると勝ち目のない戦いに送り出すのに、礼を尽くす三沢の男ぶりにシビれてしまう。もっとも深く考えていないだけなのかも知れないが。

現役レスラー最高身長とされるだけあって試合前に2人が並んだ姿を見ると身長差は余り感じさせなかったものの、いざ試合が始まると前蹴りとジャブで自分の距離をどうにも取る事ができず、パンチの連打でKO負け。
せめてもの救いは試合序盤にテイクダウンを奪ったところを逆に取られた三角締めでは負けなかったところか。
この試合結果が快く(?)送り出してくれたNOAHにどのようなカタチでフィードバックされるかは今後を見守るしかないが、できれば三沢には試合前に見せた男ぶりを再度見せてもらいたいところだ。


 <総括>
地方興行なりの面白さはあったが、日本人が勝てずに終わった事でアンハッピー感が漂うのがちょっと残念。今回はトライアウトの様相を呈するマッチメークが多かったが、せいぜいアレクが再登場の可能性を残したくらいだと思う。
昨年もそうだがドーム後は地方で一息入れる、というつもりだろうがファンにそれを印象付けるのは避けるべきだったのではと思う。取りあえず年末の猪木祭りにリンクする興行にもならなかったが、今年最初で最後の地方興行はまぁまぁの成功と評価していいように思う。




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