2001.12.16修斗NK観戦記
■団体:修斗
■日時:2001年12月16日
■会場:東京ベイNKホール
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

いやーへこんだへこんだ。まー修斗長く見てたらこんな日もある。
さすがにテンション下がりまくりで復活に時間がかかった。
やっと観戦記書く気になったけど、これまたほんと書きにくい結果ばかりの大会だったっすね。
まあ、気を取り直して行きます。

舞浜下りたらびっくり。ずいぶん変わっちゃったのね・・・。なんだか派手な建物が建っちゃって
不気味なネズミ電車が走っていたし。帰りはネズミ電車で帰ったけど。
あっ、去年車で来たから気づかなかったのか。

会場に着いてさほど混んでいないTシャツ売場を覗く。
ATAQUEとVitamins&MineralsのダブルネームTシャツを購入。
アタッキーのシンプルなデザインとブラジルテイストが上手く融合しているようなしていないような
そんなところがかっこいいです。Tシャツ素材もブラジル製でタグがついててかっこいい。
でもブラジル製のTシャツって着たときのフィット感が他と違う・・・。
首回りがピタッとしているというか・・・。ここだけなんとかならないのかな。
そうそうクロマドTシャツもシンプルでかっこよかった。もちろん今回は買わなかったけど。


会場入っていつもどおりたくさんの人に声を掛けていただいて、楽しく談笑しながら席へ。
うーん8割の入りかな。例によってオープニングフィルムがかっこよく満足。そして入場式。

さてさて観戦記行きますか。


第1試合 ウェルター級 5分3R
○マーシオ・クロマド(ブラジル/スポート・フィジカル/4位)
×中山 巧(パレストラTOKYO/6位)
1R 0'32" フロントスリーパーホールド

今回初めて激励賞を出した。会場がちょっと笑ったというざわめいた。
うれしいやら恥ずかしいやら。やっぱNKは激励賞出し甲斐がある。

中山はニューTシャツで入場。詳しくは後日Tシャツ工房で。クロマドもニューTシャツで入場。

スタンドで見合いが続く。パンチを出しつつお互い近づいたところを、中山が胴タックル!
決して低いタックルで無かったが、下げた中山の頭を左脇に抱え、クロマドは飛びつきギロチン!
立ったまましばらく頭を抜こうと動くも全く頭抜けず。するとズルッと中山の腰が落ちる。
少しして鈴木レフリーが完全に落ちた中山を確認しストップ!

はしゃぐクロマド。退場時にはスパッツまで脱いで、客席に投げ入れるサービスぶり。
見てる方をドキドキさせた。ちゃんと下にももう一枚スパッツ履いていたけど。
深く落ちて3分ほど起きあがれない中山・・・。やっと起きあがると力無くクロマドに
手を掲げられ、頭を抱えながら退場していった・・・。

正直あの体勢からはそうそう極まらない。腕をこじ入れなんとか出来ると思って見ていた。
甘かった。ノゲイラと同じくクロマドのギロチンは別格か・・・。
あそこから来るとは思わなかった中山の警戒が足りなかったということか・・・。
そしてやはりウェルター上位陣は化け物揃い。甘くない。

今年1年走り続け、勝ち続けた中山。しかし最後に完敗を喫し、おいしいところを全部クロマドに
持って行かれてしまった。あー、恐ろしい世界だ。
試合前に公言してくれてた「会場を沸かす!」ってことだけは実現して皮肉だ。
それにしても打撃、テイクダウン、パス、練習してきたことが全くこれっぽっちも出せなかった
ある意味最悪の負け方だった。本人は相当悔しかっただろう。
しかしよく言えば、一発で罠にかかってしまっただけで、まだまだそのポテンシャルを上位陣に
ぶつけていない。これからが本当の勝負ともいえる。
今回の試合で、どうやら凄まじい力でねじ上げられたために首を痛めてしまったらしい。
2,3ヶ月は完全復調にかかりかねないかも、とのこと。まずは首をなおしてから来年の復活に期待したい。

クロマドはその必殺技をまざまざと、そして久々に見せつけてくれた。やっぱ強いね。
一発を持った選手はやはり素晴らしい。また呼ばれるかな。前より強くなってる気がするし。
でもタイプ的にウェルター上位陣に勝てる気はあんましないけど。

あまりの予想外の結果に呆然の僕。やはりショックだったようで、どう気持ちを切り換えても
テンションのあがらないまま、この後の試合を観戦することに。


第2試合 ミドル級 5分3R
○加藤鉄史(PUREBRED大宮/2位)
×池本誠知(ライルーツコナン/9位)
判定3-0 (鈴木30-27,菅野30-29,浦30-29)

1R
池本ジャブ。加藤は左フックで対抗。池本タックルも加藤切ってバックに。そして上四方、サイドへ。
加藤は池本の腕を押さえてパンチ落とす。そしてマウント取ってパンチ!池本は得意のブリッジを連発。
加藤はバランス取ってパンチ落とす。池本TKシザーズからブリッジでとうとう反転するも、加藤は下に
なった瞬間足を跳ね上げてスイープ!でまた上に。上手い!また加藤はパンチ。池本はブリッジで
バランスを崩す。ガードに戻しながら池本がギロチンの体勢に。しかし全然浅く、頭抜ける。

2R
池本ハイ!加藤が打撃で突っ込む。池本はカウンターのタックル。加藤はスイープ狙いも、池本は
ヒザを飛び越えハーフに。肩パンチ落とす。加藤は脇差して上体起こしタックル気味に上に。
そしてハーフに。これまた上手い。池本ガードに戻し、積極的に下からパンチ。

3R
池本飛びヒザ!ひるまず加藤はタックルでハーフ。池本はアームロック狙い。加藤はコツコツパンチ。
池本はヒップスロー。加藤スカしてバックマウント奪取!スリーパー狙い。池本マウントに戻し、
反転してハーフに。加藤またも脇差して上体起こしタックルし上に。池本はまたも下からパンチ連打。

てなわけで加藤が戦前の予想通りポジショニング勝ちで判定勝利。

加藤は1Rはかなり良かった。強いし上手いし。柔術を研究しているのか、大宮の柔術勢に習っているのか
スイープは見事だった。でも上になると・・・。全然動かない・・・。もう勘弁して欲しいぐらい
動かない。下になると見事な動きなのに。でも自分でも言ってたけどスタミナ切れらしい。
うーんこの問題をなんとかしないと永遠にああいう試合なんだろうな。

池本は相変わらず生きが良かった。上からも下からも見事な仕掛けでアグレッシブに動いたけど、
結局劣勢の場面が多くて終わる。もうひと化けしないと上にはまだまだ勝てないと思う。

この試合が始まったころからやな予感がしてた。なんかこの大会赤コーナーばっか
勝って終わる可能性高いって。マジで。

第3試合 ミドル級 5分3R
○中尾受太郎(シューティングジム大阪/3位)
×和田拓也(SHOOTO GYM K'z FACTORY/8位)
1R 4'07" 三角絞め

和田はヒッキーで入場。受太郎はいつものじゅたろうスパッツを履き、サンバ!で入場。

和田ロー。そしてタックルであっさりテイクダウン。受太郎一度立つもまた和田にコカされ下に。
ハーフだったがすぐガードに。和田は少し持ち上げ打ち付ける。そして肩パンチ。
受太郎はじっと動かないと思ったら・・・。急に腰をずらしてスペースを作りスパッ!って三角に。
ものの見事にガッチリ入る。和田は全く逃げれる様子もなくタップ。

涼しい顔で受太郎はガッツポーズ。うーんお見事。そして強い。あんだけ警戒されて極まるもんか。
とにかく見事。最近戦績が凄くいいので、強敵呼んでぶつけて欲しい。それが修斗ミドル級王者なら
言うこと無し。

ワダタクはうーん完敗。ちょっと武器が少ないかな・・・。


第4試合 ウェルター級 5分3R
○三島☆ド根性ノ助(日本/格闘サークルコブラ会/3位)
×雷暗 暴(らいあん・ぼう)(アメリカ/無所属/5位)
判定2-0 (鈴木29-28,横山29-29,浦30-28)

三島のセコンドにはアライブ社長。そろいの和風バギースパッツが素敵。
ボウは相も変わらず、すんごい髪型に仕上げてきた。白と黒に染め分け、その中に稲妻模様が。

1R
ボウがハイを出しバランスを崩したところを三島がすかさず上から抑え込みに。そして早くもヒザを越え
ハーフに。そして足を抜いてマウントに!ボウは三島を押して起きあがり立つ。二人の打撃が交錯。
ボウのフックが当たり、やや三島の腰が沈む。しかしそのまま三島タックル。ボウのバックに回る。
ボウはアームロックで切り換えそうとするが、三島は後ろから抱え上げテイクダウン!
三島はバックからスリーパー狙い。しかしまたもボウは腕持ってディフェンス。そして立ち上がる。
しかしすぐ三島は小外掛けでテイクダウン。でインサイドに。そこからお互いにアキレス狙いで
絞り上げ続けてゴング。うーん濃いラウンド。

2R
三島足払いからテイクダウンでハーフに。そしてまたも見事にマウント奪取。三島たまにパンチ落とす。
ボウはブリッジで反転するも、三島すかさず跳ね上げスイープでインサイドに。ハーフまでいくが、
ボウはガードに戻す。

3R
ボウが打撃でラッシュ。ヒザが三島を襲う。三島はハイを出しながら押し込まれ下に。ボウはたまに
上からパンチ。三島は下からヒップスロー狙い。そして跳ね上げスイープ。インサイドに。
ボウをロープ際に押し込んで、ヒザが下がったところを一気に越えてマウント奪取。ボウはまたブリッジで
ひっくり返して上から大きなパンチ。さすがにこのころは三島もスタミナ切れで苦しそう。
凌ぐので精一杯。

圧倒的なテイクダウン力、ポジショニングの力を見せて三島が勝利。ただボウの切り返しや打撃も見事で
ダメージはほとんど差がなかっただろう。

それにしてもまたも三島さんが見せてくれたテイクダウン力。だてにフェイトーザをコカしてない。
そしてあのポジショニング。うーん誰からでもマウントが取れるんでないかと思うほど。
マジで早く五味とのタイトルマッチが見たい。春にでもいいから。春は三島さんが花粉症で駄目なんだっけ?
きっと夏の大会場まで引っ張りそうだけど、もっと早く見たい。

ボウはいいね。ほんとどんどん強くなってる気がする。打撃は鋭いし、妙なグラウンドの力があるし。
それにしてもあの跳ね返すバネは黒人特有?それともあのボールのように膨らんだような上半身の筋肉の
おかげ?あと特筆すべきは上取られてもなかなか殴らせないあの技術。今回も見事に三島さんの腕を
制してダメージをさして受けていなかった。全然底が見えない選手だ。


第5試合 ミドル級 5分3R
○桜井“マッハ”速人(日本/GUTSMAN・修斗道場/1位)
×ダン・ギルバート(アメリカ/ヘル・ハウス/5位)
1R 1'51" ヒールホールド

マッハは黒い半袖道着で入場。かっこいい。会場でもやっぱり一番人気?
今回はいつも以上に険しい表情で入場してきた様に見えた。

ダン胴タックル。マッハはいつもように相手の首に腕を押しつけて距離を取る。
ダンは飛びつきクロスガード。マッハは抱え上げてから叩きつけるようにテイクダウンしながら同時に
パンチを落とす。ダンはすぐ体勢を変えヒザ十字狙い。マッハは足を伸ばされないようにしながら
無防備のダンの側頭部にガツガツパンチを落としていく。しかしダンは耐え抜きヒザ十字を狙い続ける。
マッハはあきらめたように体勢を変えようとするが、一瞬しっかり足が伸びヒザ十字が極まりかねない
体勢になり、会場から悲鳴が上がる。しかし落ち着いて相手のお尻を蹴ってポイントをずらすマッハ。
ホッとする会場。ダンが上体を起こしパンチを狙った瞬間、マッハは下からヒール!!
一発でダンは苦悶の表情を浮かべマットを叩く。
会場爆発。アリーナの客がリングに群がり大騒ぎ。すごい騒ぎだ。
群がる客の握手責めに応えたあと、愛犬の黒い子犬・マック君を抱き上げ歓声に応える。

うーん、気合いが乗ったマッハは強い。早く大舞台で勇姿を見たい。
UFC王者相手でも十分いけると思わせるオーラだった。でも現修斗ミドル級王者はある意味規格外だから、
勝てるかどうかはなんとも言えないとも思う。なにはともあれ素晴らしい復活劇だった。


セミファイナル 第6試合 ライト級チャンピオンシップ 5分3R
○アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ブラジル/ワールド・ファイト・センター/王者)
×戸井田カツヤ(日本/和術慧舟會/1位)
判定3-0 (鈴木30-24,横山30-26,浦30-26)

トイカツは自分に激励賞を贈り、会場から笑いをとる(笑)。そしていつもどおりセコンドの宇野くんと
廣野が看護師と看護婦コスプレで会場を盛り上げる。

1R
ノゲイラパンチで押す。トイカツ下に。トイカツコーナー際でガードを取る。ノゲイラ距離は近いけど
凄く強くて鋭いパンチをトイカツの顔面に叩き込んでいく。足越えてハーフ。逆に回ってパス。
トイカツハーフに戻す。ノゲイラ離れて強いパンチ当てる。トイカツ足を跳ね上げスイープするも
ノゲイラバランス保ちグラウンドでアッパーをも狙っていく。トイカツ立つも、ノゲイラがパンチ連打、
そしてヒザで追い込み、テイクダウン。スタンドでもグラウンドでも強烈なパンチにトイカツの顔が
腫れ上がる。そして流血も。

2R
ノゲイラパンチで押す。そしてタックル。持ち上げてテイクダウン。サイド取り上からパンチ落とす。
トイカツ立とうとすると、腕が首に回ってきてギロチンの体勢に。また寝るしかないトイカツ。
トイカツも下から動き回るが、ギロチン狙われ、上から強烈なパンチを落とされ続ける。
足で跳ね上げてもまたギロチン狙われ下に。一度トイカツが流れから上になり、すぐ腕十字狙うも、
あっさり腕を抜かれる。

3R
ノゲイラタックルでテイクダウンし、ハーフ取りパンチ。場外に出てブレイクになるもまたノゲイラが
あっさりタックルからテイクダウン。トイカツが初めて完璧なスイープ!マウント取りかけるもノゲイラ
すかさず潜ってテイクダウン。コーナーでトイカツ立ち上がりバック取られるもヒザ十字狙い。
しかし全く動じずノゲイラ落ち着いて対処。

ゴング後、トイカツは「もう1R!」と叫ぶ。確かにスタミナは切れていなかったが、あれ以上続けても
とてもトイカツが極めれるとは思えなかった。むしろ顔の腫れが酷くなるだろう。

軽量級の神とも言われるペケーニョが完勝も完勝。まあ分かっていたけど、打撃も、技術も、そして
なんといってもパワーが違った。全く危なげなく勝利。一本を見せてくれなかったのは残念だが。
勝田の方が、打撃で互角に戦った分だけ拮抗したした試合をしたと言えるかもしれない。

トイカツはあそこまで殴られ続けたのに心を折らずに戦い続けた。ホント心の強さを見せてくれた。
かなり最後まで動き回ってスイープを狙い続けたし。でも下手に上手い分ギロチンがかからずに
その分、殴られてしまったようだ。
ノゲイラも完勝したがかなりトイカツを評価しているようで、
「粘り強くて技も多彩だった。グラウンド技術は自分より上をいってるかもしれない。
 守りも速かったので、パスガードができなかった」
「かつて闘った朝日昇や巽宇宙よりも戸井田は素晴らしかった」とのこと。(スポナビより)

僕はノゲイラ大好きなんだけど相手がいないっていうのもなんだか。
勝機のある挑戦者として思い浮かぶのは、なんといっても植松選手。早く完全復活してくれ。
あの素晴らしい修斗の申し子とも言えるパワー、スピード、極めの強さがノゲイラに通用するか。
ノゲイラがライト級に飽きる前にタイトルマッチが見たい。
あとはパンチとスピードで勝負できるアベカズさんにも期待。
でもタイプ的にはKIDかな。パワー負けしなくて、あれだけ凶暴で(^-^;)、なんといってもレスリングで
勝てる可能性が一番高い。
ノゲイラは強烈なパンチやギロチンが目立つけど、基本となっているのは自分のペースに持ち込む、
レスリング力だと思う。あれがあるからこそスタンド打撃が思い切り打てて、ギロチンへ誘い込めて
いるはず。
そういう意味ではKIDは嫌なはず。KIDは中学時代には、既にプロだったK’zの大石さんより
レスリングが強かった化け物だそうで。穴はありそうだけど、絶対化け物ですありゃ。
凶暴性もハンパじゃないそうだし。パウンド系は僕は嫌いなんだけどね。

というわけでまだまだ見たい試合がたくさんあるんでペケーニョはウェルターなんかに行かないで。
パワー負けして持ち味出せないペケーニョなんか見たくないし。
たいていのウェルターに負けるとも思わないし、パワー負けするとも思わないけど、
体格的に五味や三島さんからテイクダウン出来るとは思えない。
まして世界ではシャオリンが70kgでNHBやってる時代だし。


メインイベント 第7試合 ウェルター級王座決定戦 5分3R
○五味隆典(日本/木口道場レスリング教室/1位)
×佐藤ルミナ(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY/2位)
判定3-0 (鈴木29-28,菅野29-28,浦30-27)

やはり試合前の盛り上がりは一番か。相変わらずルミナの入場は最高にかっこよい。
観客からも「勝ってくれ」やら「一本!」やらの声援が乱れ飛ぶ。

五味もいつも通り入場。体格はかなりでかいが、やっぱり減量すると案外細くなったように見えた。
ルミナはいつもどおり素晴らしい体を作って来たが・・・。

1R
ルミナローから突進して組み合う。二人ともものすごい力を入れての崩し合い。お互い譲らない。
ルミナ足をかけるが五味は倒れない。今度は五味が足かけテイクダウン狙う。ルミナは思わず
ロープ掴んで凌ぐ。差し合いからロープ際で崩し合いとなり、ルミナが五味を振って見事テイクダウン!
五味起きて、ルミナはバック狙うもそのまま五味は立つ。今度は五味が一気にサバ折りのように
テイクダウン。ルミナは腕十字狙いから三角へ。五味が頭を上げて凌ぐと一気にヒールへ!
会場は「ウォー!!!」しっかり入ったようにも見えたが、すぐに五味は回転して凌ぐ。
そしてまたガードに。ここら辺の攻防は素晴らしいの一言。ルミナの動きは力強さもスピードも
素晴らしかった。しかし落ち着いた五味は抱えられた腕を抜いていつものように強烈なパンチを
落としていく。ゴング後ゆっくり立ち上がるルミナ・・・。

2R
打ち合いから五味がパンチを当てる。ルミナは足元をふらつかせる。しかしその動きは効いたというより
まるでスタミナ切れのような動き・・・。ルミナは苦し紛れの遅いタックル。そしてすぐ自ら下に。
一瞬足関節を狙う動きもあったが、あとはアリ・猪木状態。そして五味得意のインサイドからの攻撃。
殴って、アゴや頭で相手の顔を潰し、相手の頭をマットに打ち付ける。ルミナはクロスガードを
切らずに五味をホールドするばかり。というかそれが精一杯か。

3R
ルミナは息を切らし苦しそうだが、気合いの入った表情。激しくローを打ち込んでいく。
しかし五味も強烈なパンチで応酬。ルミナがパンチで近づくと、脇を差して、豪快に投げてテイクダウン。
五味は相変わらずパスも狙わず、グリグリ、ガツガツと2Rと同じ攻撃を絶え間なく続けていく。
ルミナは苦しげな表情を浮かべ、クロスガードのまま凌ぐだけ。反撃の糸口すら無かった。
K’zの名セコンド植松もかけるアドバイスがなく静まり返る。そしてそのままゴング。

1Rのルミナの猛攻を凌ぎきった五味があとは全く危なげなく自分のペースで攻撃し続け完勝。
相変わらず憎たらしい強さを見せつけて戴冠した。
判定が下されるといつもどおりコーナーに登って雄叫び。そして木口道場のちびっ子を大勢
リング上に上げ写真撮影。

ルミナは心も体も疲れ切ったようにゆっくりと、しかし丁寧にリング上から一礼して退場していった。
そしてその後も全選手の記念撮影に顔を見せなかった。

五味の戦い方には困ったもんだ。相変わらずKOもせず、パスもせず、もちろん極めもせず戦う。
しかし圧倒的なテイクダウン力と上からの相手をいじめ抜く攻撃、そしてそれを続けまくるスタミナで
圧勝してしまう。宇野くんも言ってたとおり心はハンパ無く強いし。非常に応援しづらい王者だ。
でもこれだけ強かったらどんどんタイトルマッチが見たくなる。負けるところが早く見たいってやつ。
まあ三島さんとの試合だけは早く組んで欲しい。ちゃんと受けて欲しい。
爆発力で前半は三島ペース。でもスタミナと気持ちで絶対後半は五味のペースかな。
そうそう、もちろん海外の強豪との戦いも見たい。特に五味よりレスリングの強い選手との試合を。

試合後のインタビューで五味は非常にかつての大先輩ルミナを立てていた。評価していた。
長すぎて転載しなかったけど。五味に対してもルミナに対しても少しだけ安堵した。スポナビに載ってます。

ルミナ、1Rはホントに良かった。でも2R序盤にはもう動きが・・・。スタミナ切れだろうか。
下になってもスイープがないから何もできないという意見もあるようだが、それ以前にもう完全に
スタミナが切れているように見えた。動ければルミナ的な仕掛けで自分のペースにもちこむことも
出来るだろう。しかし2R序盤には全く動けなくなっていた。もう体が動かないのに本当に意地であの状態を
耐え抜いていただけだったのではないか。
もともと体質的なものなのか、素晴らしすぎる筋肉を身にまとった代償なのかは分からないが、
この問題を解決しない限りは五味のようなレスリング力とスタミナに勝っている相手にはあまりにも
苦しすぎる。
正直、耐え抜くだけで攻められ続けるカリスマを、修斗をここまで導いた最大の功労者を見るのは
耐え難いものがある。
昔のルミナの輝き、スピード、勝負強さを知っているだけにかなりつらい。

修斗にもう夢を見れなくなったとすら思った。いろんなものが否定された気がしてとにかくへこんだ。


この大会を振り返ってみると・・・。
第2試合の時も書いたが、結局全て赤コーナー、つまりランキング上位者が勝利。
ランキング下位の若手が上を喰ってこそ、盛り上がり、新たなタイトル戦線へのストーリーが出来上がって
いくのに・・・。そう言う意味ではかなり寂しい大会だった。
会場も最終的に9割ぐらい?決して悪いカードじゃなかったけど、やっぱり大会場ならではってことで、
少しぐらい海外の強豪が出てきてもいいのかも。

ある意味谷間の年だったのかもしれない。ただ、どの階級もランキングは充実。アマ修斗の充実ぶりは
それはもう恐ろしいほど。あと1,2年でランキングやタイトルマッチ戦線が変わってくるのは
間違いないだろう。

まっ、長く修斗見てればこんな大会もあります。




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