PRIDE.17観戦記。
■団体:PRIDE17
■日時:2001年11月3日
■会場:東京ドーム
■書き手:ほいほい@爆発(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
PRIDEは、形を変えたUWFインターナショナル。
という気持ちが心のどこかにある。
TOPに高田延彦を置き、強い者と闘わせる。
PRIDEには常に“最強”という謳い文句と“お金”という魔力が存在している。
だからそう思ったのかもしれない。
もしかしたら、高田信者である妄想に過ぎないのかもしれない。
いや、多分そうだろう。
だけど、そういう印象を持っている。
そんな高田信者なソレガシは、今年初めて一人の選手を応援する為だけに東京ドームへ行った。
高田延彦の勇姿を見て、その生き様を目に焼き付ける為に。
今宵は高田の…高田延彦の為だけの最強復活祭。



第1試合 ヘンゾ・グレイシーvs小原道由

小原は本当に…心の底から総合をやりたいと思っていたのだろうか…?
自分のステータスUPの為だけに総合を利用しようとした。としか思えてならない。
勿論、それでもいい。
それが悪いとは思わないし、だったら勝ちに行け!とも思わない。
負けて叩かれた石沢の姿を見たら、あ〜なってしまうのも仕方ないかもしれない。
だったら…せめて、気持ちだけ、闘志だけでも見せて欲しかった。
淡々と自分に課せられた業務をこなしてる掃除のおじちゃんみたいだった。
歯痒かった。
プロレスラーとしてPRIDEのリングに上がった小原は、負け以上に辛い舐め犬以下の烙印を押された。

○ヘンゾ(3R終了判定 3−0)×小原



第2試合 クイントン・“ランペイジ”ジャクソンvs石川雄規

いつものソレとは違うイデタチで登場の石川。
殴り合い、ドツキ合い、派手に散った石川。
バトラーツという団体と同じように木っ端微塵にされた。
しかし何故だか、賞賛される。
打ち合いにいった勇気はたいしたものだと。
何故…勝つ気が全く見られなかった石川が賞賛されたりするのだろう?
全くもって不思議だ。
勝負に勝つ事より、お客を沸かせる方が良いのだろうか?
これについては賛否両論あるとは思いますが…。
とりあえずは勝利!その後に内容。と思っている。
これはあくまでも個人的な主観ですから…。くぅ。

○ランペイジ(1R 1分52秒 K・O)×石川



第3試合 ダン・ヘンダーソンvsムリーロ・ニンジャ

こ、こんなマニアックなカードが東京ドームで…。
しかも思った以上に沸いてるし!
凄い世界を見てしまったような…。
と同時にやっぱりこういう打ち合い殴り合いを求めてるんだろうなぁ?とも。
この白熱した一戦、勝負は判定へ。
3R良いパンチを打ったヘンダーソンに軍配が上がる。
が、終始試合をコントロールしていたのはニンジャ。
PRIDEは、1,2,3RのRごとの裁定ではなくトータルで見るというインチキ臭い採点法を取っているのだそう。
何の為のR制限なのか…よくわからない。
曖昧さはなくさない方が良いけど、曖昧過ぎるのはちょっと…。

そういえば…ヘンダーソンってインディアンですよねぇ?

○ヘンダーソン(3R終了判定 2−1)×ニンジャ



第4試合 佐竹雅昭vsセーム・シュルト

正道会館vs大道塾。
1年…んにゃ2年前だったら想像すら出来なかった夢のようなカード。
しかし、今となってはその夢は悪夢でしかない。
今の佐竹には空手への誇りが全く感じられない。
その時点でもう夢も浪漫もへったくれもない。
自分には空手を取ったら何も残らない!という精神も見受けられない。
それではダメだ。
大道塾に誇りを持っているシュルトに勝てる訳がない。
シュルトの正拳で砕かれた佐竹。
見るも無残なその姿は、魂の抜けた抜け殻。人の形をした物体。
いつの日か、佐竹に魂が舞い戻る日はやってくるのだろうか…?

○シュルト(1R 2分18秒 K・O)×佐竹



第5試合 マリオ・スペーヒーvsイゴール・ボブチャンチン

何故か談志が登場しリングアナを。
一昔前のプロレスのような情景を作り上げる。
久々のNHB、しかも苦手タイプと思われるボブチャンチンが相手のスペーヒー。
最近ではノゲイラの師匠という事で大きな幻想に包まれていた。
(デラヒーヴァの存在は一体どこへ…?)
そんな幻想よろしくで、タックルであっさりとテイクダウンを奪うと、
超一流の柔術テクニックを疲労。
じっくり攻めながら、あれよあれよという間に肩固め。
全く覇気のなかったボブチャンチン、あっさりタップアウト。
これによりスペーヒーの幻想はますます強くなる結果となった。

○スペーヒー(1R 2分52秒 肩固め)×ボブチャンチン


休憩明け、恒例の猪木登場。
どんな会場でも一瞬で暖めてしまう。これは凄い。
猪木は飛び道具みたいな存在ですね。
これを重宝するDSEって…わかるなぁ〜。ウンウン。
でも、個人的には全くのれないんですよねぇ。
猪木祭りの宣伝をしつつ、パラオの宣伝。
広告塔としても優秀な人材だなぁ。


第6試合 トム・エリクソンvsマット・スケルトン

大柄の選手は、向かい合っただけでも画になる。
ドーム映えするカードである事は確か。
しかし、試合となるとそうはいかない。
それがガチの悲しい宿命なのかもしれない。
反り投げで豪快にテイクダウンを奪ったエリクソン。
リアル・コブラクローでスケルトンのノドを一掴み。
K-1の選手が総合の選手と対戦した時に最も危惧されたパターンで決着がついた。
やっぱり、考えれば考えるほど、藤田vsミルコっていうのは奇跡的な結果だったんだなぁと思ってしまう。
偶然が必然を呼ぶという事か…。

○エリクソン(1R 1分11秒 ギロチンチョーク)×スケルトン



第7試合 高田延彦vsミルコ・クロコップ

入場時に発せられる高田のオーラ。
こういう雰囲気だけで魅せられるのは高田の才能なのであろう。
そして、2度目のヒクソン戦と同じガウンを着て入場。
これだけで涙が出る。
高田延彦の勇姿。もしかしたらこれが最後かもしれない。
いや、勝っても負けてももう一丁と言ってくれるだろう。
2つの思いが攻めぎあい、いたたまれないような気持ちになってくる。

1R、ミルコの周りをグルグルと回り出す高田。
ローを当て、距離をつめるとタックルへ。
不恰好でお世辞にもうまいとは言えないタックルだけど…どんな瞬間より感動してしまった。
これだけで十分、もうこれだけ見れば…。
そこからの技術が足りない高田は、ミルコに逃げられてしまう。
2Rから、タックルも読まれ完璧に斬られ始める。
何も出来ない高田。何かして欲しい観客。ここでもまた攻めぎあい。
何とか3Rを凌ぎきり、延長戦へ。

延長に入ると、パタッと寝転がった高田。
徹底的にスタンドを嫌う。
この繰り返しのムーブに、怒りを募らせる観客。
高田応援シートが、高田ブーイングシートに変わった瞬間でもあった。
このまま何事もなく、5R終了しドローに。

ソレガシの中には2つの気持ちが生まれた。
嬉しい気持ちと悲しい気持ち。
今まで、高田がこんなにも勝負、勝敗に拘ったのは初めて見た気がした。
玉砕する為だけに出て来たとしか思えない、ケアー戦、ボブチャンチン戦。
未だにVT未勝利の高田の思いが見えた気がして嬉しかった。
と同時に、やっぱりカッコ悪く見えてしまった高田を見て悲しい気持ちにもなった。

この試合には天使と悪魔が介在している。
その結果、試合が終わって何日たっても話題とされている…。
それでも尚まだ高田信者であるソレガシは打首獄門の系がピッタリだ。

△高田(5R終了 ドロー)×ミルコ



第8試合 アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラvsヒース・ヒーリング

PRIDEのフジテレビの…マスコミの影響力の大きさをつくづく思い知る。
リングスでどれだけ活躍しても、ここまで有名になる事はなかっただろう。
ちくしょぉ。PRIDEばっかり良い夢みやがって…。
選手としてみればこんなに幸せな事はないんでしょうねぇ。
良いファイトマネー貰えて…なおかつ有名になれる(勿論、それは強ければ。)
しかし、ファンの心理としては選手が潤えば…なんていう妥協点を見出すものの、
やはり最初に上がった団体で頑張り続けて欲しいという願いがある。
それはそうだろう、最初に活躍していた団体がPRIDEへの踏み台になっているのだから…。
ソレガシがPRIDEがあまり好きじゃないのはこういう所が主。けっ。

現在のPRIDEヘビー級戦線のTOP2の対決。とあっちゃぁ面白くないわけがない。
が、期待に沿うような好勝負にはならず。
ノゲイラの脅威的なグラウンド技術を何とか交わし逃げまくるヒーリング。
攻めるノゲイラ、防戦一方のヒーリング。
場内は沸いているものの、目の前で繰り広げられているのはノゲイラのテクニック披露会でしかない。

勿論、判定はフルマークでノゲイラ。
ノゲイラを止められる選手が今後現れるのか?
ノゲイラ政権の牙城は、どんなものよりも固そうだ。

○ノゲイラ(3R終了判定 3−0)×ヒーリング


第9試合 桜庭和志vsヴァンダレイ・シウバ

桜庭は負けた。
誰が何と言おうと2連敗したという事実は動かない。
試合は良い試合だった。両者の攻める、勝ちたいという気持ちがよく見えた。
しかし、はがされてしまった桜庭のメッキ。
アクシデント?
それはシウバの強さが生み出した産物。
言い訳なんていらない。
勝負事に“たら”“れば”を言っても仕方ない。
この敗北はフツーの敗北とは違う。
PRIDEの存在を揺るがすほどの敗北かもしれない。
桜庭は、言わば大天使長のような存在だった。
しかしその権威と力に過信し、堕天したルシファーそのもの。
今回が2度目の堕天。
落ちる所まで落ちた。
次這い上がって来る時、何を身につけているのか?
自由意思を崩された今こそ変化する時である。

○シウバ(1R終了 T・K・O)×桜庭

今日の結果によりNEO・UWFインターナショナルは崩壊の一途をたどる結果となった。
新・旧の看板に傷がついた今、新たに求めるものは何か…。
K-1のように外国人ブランド化になるのか、それとも日本人選手育成に励むのか。
今宵大きな岐路に立たされた。




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