9・15ZERO-ONE 有明大会
■団体:ZERO-ONE
■日時:2001年9月15日
■会場:ディファ有明
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

ZERO-ONEについて一言で言うと「行き当たりバッタリ」なのだろうが、これでなかなか魅力だけはあるようで先日の武道館大会でも観戦記の集まりはハンパではなかった。
「一寸先は闇」と逆の言葉があるならそれがピッタリ当てはまるのだろうけど、「待てば海路の日和あり」ともちょっと違うような・・・。
先日のバトとのリング外の争いも結果的にNOAHとの関係を持ち直すきっかけになったのだから、何が幸いするかわからない・・・と言うかZERO-ONEはいつもコレの繰り返しのような気がするが。
もっとも試合開始前のカード発表ではNOAH勢の名前に沸き立つ事もなく、会場もゆったりとした座席設定でほぼ満員という入りであった(2Fバルコニーは開放せず)。


<第1試合:関本大介対ホース・シュー>
先日の後楽園大会では「不戦勝なら顔を出すまでもない」とサッサと帰った事になっているが、こんな大男をどうやって見逃す事ができるのだろうという感じだ。対する関本は大谷相手に最高の試合(もっともいつも関本を見ている人には反発食らいそうだが)を見せてくれただけに身長差約30センチをどれだけハネ返す事ができるかと期待していたが、2度も一瞬ながらアルゼンチンに捉えた事もあり、不思議なほど体格差を感じない試合となった。
先の大谷のマイクアピールからシューは会場からも「デクの棒」呼ばわりされていたが、そこまで言われるほどヒドくは感じなかった。フィニッシュはカニエルボーのようなセカンドロープからのエルボーから変形のサイドバスターで4分53秒、片エビ固めでシューの勝ち。全く期待していなかっただけにかなりの好試合に感じた。

<第二試合:佐藤耕平対ジョージ高野>
佐藤は身長は申し分ないが線が妙に細いため見ていて非常に違和感を感じてしまう。対するジョージはプラタのような体型からは脱したものの佐藤の得意の動きに合わせた寝技の展開となると、下からの十字を逆片エビで返すという奇天烈な切り返し以外は見せ場がなく、最後は佐藤のフィニッシュパターンとなる裏投げからの十字で7分21秒タップアウト。これをアップセットと捉えていいのかはかなり微妙だ。

<第三試合:田中将斗対サモア・ジョー>
UPW勢の特徴を挙げるとすればハードヒットな試合展開と選手の一人一人がオリジナルの技を持っている事だ。サモア・ジョーはジャーマン→ドラゴン→クロスアームのスープレックス3連発やツバを付けた指先で風向きを確認してからのトルニージョなど、初来日である事が信じられないほどの沸かせ方だった。
多分そもそもUPW自体がWWFの下部組織であり、メジャー入りする事が主目的(引き上げてもらうために何をすべきかを考えるという部分で)である事がいい方向に作用しているのだろう。
試合はかなり見所が多かったので省略させてもらうが、フィニッシュとして狙った2発目のダイヤモンドダストをエメラルドフロージョンで切り返してサモア・ジョーが文句ナシのピンフォール勝ち。
多分誰もが田中と大谷の勝ち上がりを予想したと思うが、この試合の結果により漁夫の利というか佐藤耕平が勝ち上がる事となり、決勝はZERO-ONE対決となる。

<第四試合:大谷晋二郎対ショーン・マッコリー>
武道館大会での敗北のリベンジマッチとなるが会場の誰一人記憶している様子はなかった。ショーン・マッコーリーはコールの際「グレイシー・ハンター」と呼ばれているが、その根拠となる事実はあるのだろうか?
試合は3分8秒シャチホコ固めで大谷勝利。マッコリーは右腕の痛みをこらえて最後まで男らしく戦い抜いた(ウソ)。

<第五試合:安生洋二対サイリョウジ>
試合開始前にサイが妙に入れ込んでいるので「これは!」と期待したが、試合途中明らかに心が折れてしまい、結局は安生の一人舞台。そう言えば昔船木が「安生さんならモーリス・スミスとキックでも渡りあえる」と言っていた事があるな。安生は試合中に盛んに声で観客を転がしたり、天龍直伝のイス攻撃など多彩な攻撃で会場を盛り上げ、7分19秒パイルドライバーからの十字で勝利。これほどあからさまな貫禄勝ちも珍しいかも。

<第六試合:高岩竜一&星川尚浩対金丸義信&志賀賢太郎>
これは考えすぎかもしれないが三沢が他団体に選手を送る時にはいつも分かり易いテーマを持たせているように思う。金丸にはこれから迎え撃つ挑戦者とのテーマ作り、志賀には埋没しつつあるイメージの払拭といったところだろうか?対するZERO-ONEサイドは挑戦する側の気楽さから序盤はかなり攻め込んだものの、中盤以降は試合への集中度にかなりの差が表れていたように思う。高岩がボム系の技で金丸を相当追い込んだが、星川はフォローに回る余力がなく、最後は志賀が19分17秒星川を十字に捉えて勝利。
NOAH勢が受けに回る事で試合はかなり盛り上がったが、高岩と星川のコンビネーションはこの2人に比べるとまだまだアラが目立つ事が露呈された。噂されるGHCジュニアタッグタイトルが発足するまでにはまだ時間があるので、それまでに補正して何とか歴史に2人の名前を刻んでもらいたいものだ。
試合自体は文句なくこの日のベストバウト。残りの試合はそのワリを食ってしまった。

<第七試合:橋本真也&藤原喜明対池田大輔&杉浦貴>
杉浦の試合後のコメント「橋本さんとはもういい。他団体のメインイベンターという事は自分には関係ないけれど、お客さんに喜んでもらえる試合ができなかったのが全て。もう一度やってこのカリを・・・という気持ちにもなれませんね。」
このコメントが全てを言い表していると思うが、試合としては特にコレと言った印象を残す事なく淡々と進んでいった。杉浦は橋本をタックルで2度までもテイクダウンを奪い、ミルコと同じく3度目のタックルにヒザを合わせられていたのが唯一印象に残っている。池田は藤原との元FMWタッグ王者対決もそれらしい感傷も何もなく、橋本が杉浦へのDDTからの片エビ固めで15分ジャスト勝利。期待が大き過ぎたかな。

<メインイベント(火祭りリーグ戦決勝)大谷晋二郎対佐藤耕平>
ここまで書いておいて申し訳ないが偶然会った知人と話し込んでいる内に終わってしまったため全く見ていません(13分5秒コブラホールドで大谷優勝)。ただリングで表彰式と優勝者のアイサツが終わった直後大森がリングに上がり、次期タッグトーナメントのパートナーへのお誘いがあったのはせっかくのリーグ戦をトバしてしまう可能性もあり、ちょっともったいないかなという気がする。
今更どうしようもないが、大谷がヘビー級転向という事で丸藤や小川といった、新日ジュニアにいないタイプの選手との絡みが見られないのが、せっかくNOAHとの交流が復活なった今の状況において最も残念だ。
それにしても大谷のふっ切れたような数々のマイクアピールは、喜怒哀楽をストレートに表現しようというのが違う意味で楽しめてしまい、案外これからのウリになるような気がする。
ところで大谷と大森のチームだが、大森は「ベルトやトーナメントの優勝よりもとにかくかき回してやる」と言っていながら、大谷は「オレと組むからには負けは許さない!」とこれ以上ないくらいのズレっぷりを見せているのが先行き不安だ。まぁ何れにしろ楽しみなカードが目白押しである事は間違いない。

<総括>
結局橋本はUPWが当たりだったり、バトが抜けたらNOAHが戻ったりと、ここでも不思議なまでの強運ぶりを発揮してきている。そもそもあの体型で人気が出たというだけでもかなりの強運と言えるのだけれど。
ZERO-ONE自体はインディーファンにも入りやすい気安さと、メジャーっぽい雰囲気とメンツという他の団体にはないイメージを作りつつあるように思う。
今回メインをロクに見ていないので説得力はまるでないと思うが、これからも期待していいのではないだろうか?
次回はまたまた10月に真撃で武道館だが、そろそろZERO-ONEでのビッグショー(というかNOAH絡み)が見たい。多分そうなると秋山対ケアーとか組んでまた関係を悪化させたりするような気がするが・・・。




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