8/26修斗大阪大会観戦記
■団体:修斗
■日時:2001年8月26日
■会場:大阪府立体育会館
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

やっと火曜夜に帰ってきました。傷心を癒すため大阪観光をしてから帰ったので(^-^;)。
大阪府立第1体育会館。もちろん初めてでしたけどなかなか広い会場でしたね。
大阪に原宿はないけど、裏原系のルックスの人達が圧倒的に多く、大阪も修斗の客層は独特なんだって
思いました。ただ、客は入ってなかったすねー。試合開始時は5割から6割ぐらい?
最終的にも7割から8割。やっぱ大阪は噂通り厳しいってことなんでしょうか。
確かに五味VS三島はドタキャンされたけど、あの試合があってもそんなには変わらなかったでしょうね。

で、例によって前座はすぐ始まる。てなわけで観戦記。

【第1試合】ミドル級 5分2R
●大原友則 (日本/シューティングジム東海)75.2kg
S 1R 2'37" ※ 腕ひしぎ十字固め
○徳岡靖之(日本/パレストラKAKOGAWA)75.4kg

豹柄のスパッツを新調の大原選手。リングに上がり軽快なフットワークを見せる。
会場での声援も大原選手へ多く飛ぶ。期待はさせるんだが・・・。

大原ロー。徳岡はすぐ右ストレートを返す。徳岡タックルでテイクダウン!かついでパス、でサイド。
そしてマウント。パンチ打ちながら腕を抱え、慎重に慎重に機会をうかがって、コーナー際でズバッと
腕十字!ものの見事に極まる。

まあ予想通り過ぎる展開・・・。徳岡選手安定した実力を見せて2連勝。すぐ次の試合が見たい。
きつい言い方になるが、大原選手寝技ちゃんと練習しているんだろうか?はっきりいって
偉大なる元ウェルター級王者が噛ませ犬以下の状態にすら思える。次回出てくるときは現ルールへの
対応、成長を見せてほしい。


【第2試合】フェザー級 5分2R
●藤田善弘(日本/パレストラHIROSHIMA)59.1kg
S 1R 1'08" ※ フロント・スリーパー・ホールド
○村田一着 (アメリカ/無所属)59.8kg

村田選手は黒と緑のスパッツ。

藤田右ジャブで牽制。やや打撃のバランス良くなってるか。村田は頭を振って近づく。藤田タックル!
村田それに合わせ引き込みながらギロチン!藤田こらえるも頭抜けずタップ!

村田選手、噂に違わぬ極めの力を見せつけて修斗初見参を勝利で飾る。あまりにも短い試合で
他のいいところが分からなかったが、どんどん試合をして混沌としたフェザー級を一層盛り上げて欲しい。
藤田選手、パワーがあるタイプではないので、ギロチンがしっかり入ると抜くのは厳しかったようだ。

ここで10分間の休憩。まだ始まったばかりでしかも秒殺続きだったため観客皆ずっこける(^-^;)。
しかも時間を引き延ばす必要があったためか、実際は20分以上の休憩に。

そしてやっと本番開始。例によってスクリーンにオープンニング映像が流れる。
坂本さんが古いレコードを聴きながら過去の修斗名勝負を振り返るって感じの内容。
相変わらずのかっこいい映像で、長すぎず短すぎず僕的には満足(^-^)。
坂本さん目立ちすぎって話はあったが(^-^;)。
そしてNKと同じく全選手のシルエットを浮かび上がらせた後、全選手が入場。
坂本さんお客への来場へのお礼。最後に「おおきに」と挨拶。
坂本さんより五味VS三島が流れた経緯とお詫び。そして五味、三島の二人がリングに上がりコメント。
三島、泣きじゃくりながら「・・・すみません・・・。一から出直します・・・」
五味、「とにかく残念。気持ちの整理がつかない。とにかく僕から逃げないで下さい」
とそれぞれコメント。二人とも将来へ期待へ抱かせるコメントでも聞かせてくれれば会場も
盛り上がったのだが、上記のコメントのため会場も重い空気に・・・。
特に三島さんは性格が性格だけにホント辛そうだった・・・。


【第3試合】ミドル級 5分3R
●池本誠知(日本/ライルーツコナン)75.9kg
S 3R 2'09" ※ 腕ひしぎ三角固め
○スティーブ・バーガー(アメリカ/ホドリーゴ・バギ柔術アカデミー)75.2kg

浪速のプリンスは黒いロングガウンを着て登場。右すねに包帯を巻き、若干足を引きずりながら
入場してきたのには気づいていたが、どうやら相当酷かったらしい。
コール時には、期待通り、ものの見事な赤いテープが乱れ飛ぶ。400人の友人が来たという噂も。

1R 池本いきなりタックル!しかしあっさり潰されバック取られる!バーガー片足入れる。そして
スリーパー狙いながら、右手でパンチを連打。池本動いて凌ぎきり、反転してインサイドに。
そして細かいパンチ。バーガー腕十字狙い。池本何とか凌いでかついでパス!そしてバックに!
池本パンチ連打!マウントになりまた池本パンチ連打!またもバックに。バーガー体起こしタックルに。
上を取ったバーガー、アキレス狙いに。池本ついていきまた上に。そしてパンチ。

2R 池本、内股で崩しバック取りかける。が、下に。池本すぐ三角狙い。バーガー、パスしてサイドに。
バーガー、マウント狙いのところ、池本ブリッジで反転、インサイドに。バーガーは下から腕十字狙い。
池本は上からパンチ落とす。バーガー三角仕掛け、三角腕ひしぎへと連携。なんとか池本耐え抜く。

3R 池本左ハイ当てる。タックルしてテイクダウン。バーガー、スイープ仕掛ける。ヒップスローで
池本体勢崩され、なんとかタックルへ。そこへバーガー、ギロチン狙い。なんとか池本頭抜くも、
すぐさまバーガーは三角仕掛け、ガッチリはまる。そして思いっきり三角腕ひしぎへ。
完全に腕の伸びた池本は無念のタップ。

バーガー、素晴らしい下からの仕掛け。柔術テクは本当にお見事。スタンドは打撃もレスリングも
得意ではなさそうだが、グラウンドは素晴らしい。ミドル級上位との対戦が楽しみ。

池本選手、明らかに右足を負傷していたようで、得意の右ロー、右ハイが全くなかった。そのため、
打撃で牽制しての仕掛けが全くなかった。片翼をもがれたようなもので、本来の動きは出来て
いなかったはず。大舞台で本領を発揮できず非常に残念。次回万全の体調で復活する池本選手に期待。
それにしてもあの様子だと本来なら欠場しかねない怪我だったのかもしれない。しかし大応援団を引き連れ、
素晴らしい試合をしてくれた。偉いの一言。


【第4試合】ライトヘビー級 5分3R
△ラリー・パパドポロス(オーストラリア/AUS修斗スパルタン・ジム)82.6kg
ドロー 0-1 ※ 鈴木[メイン]28:29 浦[サブ]29:29 藤崎[サブ]29:29
△須田匡昇(日本/クラブJ)82.5kg

1R ラリパパ、パンチで入ってきたところを、須田がカウンターの右パンチ!ものの見事に入り、
ラリパパダウン!効いているのかカウント10で立つ。須田パンチで攻め込み、ラリパパ圧倒され
後ろに倒れる。そして下から蹴り上げ。そして三角狙い。須田はインサイドに入る。そしてハーフに。
そしてマウントとるが、その瞬間ラリパパひっくり返す。今度はラリパパがパス狙い。須田ずっと
凌いでいるが、ラリパパ、パス狙い&パンチでハーフに。そしてマウント!パンチをガンガン落とす。
須田ガードをしながらブリッジでゴングまで凌ぐ。

2R 須田、スタンドでバックを取り、テイクダウンの流れから展開してサイドに。またもテッポウ返しで、
ラリパパが返し、亀の須田のバックに。須田は前に落とし、ラリパパは腕十字狙い。須田凌ぐも三角に
捕まる。なんとか腕を流されないように凌ぐ。ラリパパはそのまま三角に固めて右で殴りまくる。
三角解けて、インサイドの須田はパンチ落とす。ラリパパ体起こし、ギロチンへ!須田足を抜いて、
腰を上げ、凌ぐ。ラリパパそのまま投げて、またもコーナーに詰めてギロチンへ!またも須田、片足抜いて、
ハーフで凌いでゴング。

3R 須田、テイクダウンからパス!抑え込んで、声を上げながらパンチ連打!しかしまたまたパワーで
ひっくり返される。ラリパパハーフに。須田は下から足狙い。そしてヒールへ!ラリパパ凌ぎ、
須田のガードに。ラリパパ、パスし攻勢に。須田がタックルし、ラリパパ、がぶってバックを奪う!
スリーパー狙いから、腕十字狙いへ。須田凌いで反転しインサイドになりゴング。

実力の拮抗したそして動きのあるいい試合だった。スタンドでは打撃、レスリング共に須田が優勢で、
寝技になるとラリパパが優勢だった。判定はドローに。判定についていろいろな意見が回りの観戦者からも
出ているが、僕的にはドロー、もしくはラリパパ有勢と思った。各ラウンドとも終盤ラリパパが押して
須田選手が凌ぐ展開だったからどうしてもラリパパがイニシアチブを取っていた試合に見えてしまった。
今、冷静に振り帰って見ると、1Rは1P分須田(須田ダウン取るもラリパパ盛り返しを評価)2Rは
ラリパパが文句なく1P分、3Rはドロー。で結局ドローかな。

須田選手ホントいい試合だった。またも成長したように見えた。特にスタンド。スタンドにこだわれば、
勝てたかもしれない。
ラリパパは相変わらず凄い。37歳だってのに寝技での地力が凄い。いっつもいつの間にか日本人は
圧倒されてる。ホント地味に強いんだよなー。で結局ライトヘビー級は混沌としたまま・・・(^-^;)。


【第5試合】ウェルター級 5分3R
●マーシオ・クロマド(ブラジル/スポート・フィジカル)69.9kg
判定 0-3 ※ 鈴木[メイン]27:30 浦[サブ]27:30 藤崎[サブ]27:30
○佐藤ルミナ (日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY)69.6kg

1R スタンドでパンチ打ち合い。ルミナはややストレートを喰らったようで、バランス崩す。
クロマドは押していき、差し合いに。クロマドのヒザがローブローとなり中断。
再開するも、またクロマドのパンチが攻勢でルミナ押される。アゴにもらって効いてしまいやしないかと
見ながら冷や冷やもんだった。ルミナ一回タックル切られるもなんとか組み付きコーナーで膠着。
かなり長い膠着で、既に秒殺への期待は儚いものだと感じ始めざるおえないこと・・・。
ルミナ何とか差し替え、振り回してから投げて見事テイクダウン!上からたまにパンチ。

2R ルミナ、すんごい、オーバーライトハンドを繰り出すも空振り。スピードのある低空タックルに
クロマドバランスを崩し、自ら倒れる。ルミナすかさずインサイドから抑え込む。
クロマドは下からルミナの両腕をしっかり抱える。ルミナは腕を抜くのに精一杯。長い足での
クロスガードもそうそう切れそうもない。たまに腕を抜いての強烈なパンチを落とす。ただ、
クリーンヒットはほとんどなかったように見えた。そしてコールマンばりのネッククランチ!
相当な勢いで首を引きつけ、これで極まるかと思ったほど。クロマドは何とか凌ぎ、ラウンド間は首を
冷やしていた。一瞬クロマドがガードを開き、ルミナとの距離が出来、今こそルミナが足関節へと
展開できる場面では!?と期待したが、ルミナはそのままインサイドに飛び込んだだけだった・・・。

3R ルミナ、ロー。ミドルやアッパーも。かなり積極的に打撃で攻める。バランスがいいとは言えないが、
かなりアグレッシブに攻勢をかけていた。ハイを狙うも自らバランスを崩す場面も。またも組んでコーナーで
差し合いに。今度はルミナのヒザがローブローとなり中断。再開後ルミナはロー。差し合いからルミナが
テイクダウン。2Rと同様にネッククランチでプレッシャーをかけた後、上から単発の強烈なパンチを
落とす。観客もルミナに関節を狙う展開を期待し声援が飛ぶ。しかしそんな展開が起こりそうもないことを
感じ苛立つ観客も増えていく。「ルミナ!いつからアマレスラーになったんだ!」との野次も。
終盤、バスターやパンチで攻勢に出るも結局固いクロスを切ることが出来ず終了。

とうとうルミナ初めての判定。常に衝撃的なルミナ戦いぶりを見てきた僕としてはかなりの寂しさを感じざる
おえなかった。ルミナ自身が復活のために安全に戦うのを選択したのか、クロマドほどの強敵に
ディフェンシブに戦われるとルミナとはいえ、全く展開が作れないのかは分からない。いづれにせよ、
なんか素晴らしい時代が終わってしまったような気がして無性に寂しかった。
まあスタンド打撃は最終的打ち負けてなかったし、スピードあふれるレスリングテクは相変わらず
お見事だった。やっぱり、噂通りパスの技術が足りないのかな。
僕を含め、ファンは相当我が儘だ。見事上位ランカーに完勝して復活したのに不満だらけなんだから。
でもそんな期待を受け続けてこそルミナだと思う。
次の試合はUFCかそれとも年末に五味とタイトルマッチか。正直、もう以前のような試合をそうそう
見れなくなることは覚悟している。でも会場を爆発させるルミナの復活に期待しつづけたい。

クロマド大好きな選手だったがちょっとがっかり。スタンド打撃はともかく、いくら相手が修斗の
カリスマとはいえ、下位ランカーを相手にあまりにもディフェンシブな戦いぶり。
多少は下から腕を狙っていたようだが、あれではみすみす判定負けを待っていたようなもの。
後半は勝負をかけて欲しかった。


【第6試合】ミドル級チャンピオンシップ 5分3R
〈ミドル級チャンピオン〉●桜井"マッハ"速人(日本/GUTSMAN・修斗道場)75.8kg
判定 0-3 ※ 鈴木[メイン]28:29 浦[サブ]27:29 藤崎[サブ]28:29 ※※シウバがタイトル獲得
〈ミドル級2位〉     ○アンデウソン・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ)75.1kg

1R マッハ回りながらロー。シウバ、プレッシャーをかけて追う。マッハ強烈な左フックから右ストレート
を叩き込んでいく。パンチ鋭く、打撃でも対抗できるかと思わせた。シウバは首相撲狙うも、
マッハは首を下げずに、胴タックルでコーナーに押し込む。そしてテイクダウン!ここらへんは首相撲対策も
バッチリ。シウバ、クロスガード。しかしこれが上手い!長いリーチを生かし、マッハの首もしくは腕を
押さえ込み、ベースを作らせない。マッハたまに上体を起こしパンチを落とすも単発。
マッハ自分から離れる。シウバ、ローとパンチで攻め込む。組んでマッハ見事すぎる内股でシウバを
跳ね上げる!シウバはすぐガードに。そしてマッハの攻めを凌ぐ。攻めあぐねているも完全にこの
ラウンドはマッハペースだったのだが・・・。

2R マッハ左フック。そしてそのまま首投げに行くもすっぽ抜けマッハ、バック取られかける。
すかさずガードに。マッハ、腕ひしぎや得意の足の甲を腿に当てるスイープ狙うもシウバの規格外の体は
浮かびもしない。マッハ立つ。というよりシウバが立たせる。パンチ打ち合いになるも、シウバが本領発揮!
パンチを連打で当て、マッハ力無く後退。組まれてとうとう首相撲からのヒザも一発もらう!
マッハ力無くタックルするも、シウバしっかり潰してバックを奪取!パンチを連打連打!そして
スリーパー狙い!腕がほとんど入りかけ、強烈に絞め上げられ、体を伸ばされる。もう完全に駄目かと
思ったが、スクリーンに映ったマッハの目は生きていた。なんとかゴングまで耐え抜く。

3R パンチの打ち合い。そしてマッハテイクダウン!ハーフになり、一気にパス狙うも、シウバは
ガードに戻してしまう。マッハはパンチやヒザで割ってのパスを狙うも、シウバの長い腕でことごとく、
仕掛けを潰され攻められない。マッハまたスタンドに戻るも打ち負け自分が下に。シウバはアリ・猪木状態
からローを蹴る。マッハなんとか隙を見て立つも時間なくゴング。
観客はトリッグ戦の奇跡を期待したが、シウバの冷静な戦いぶりを全く崩すことが出来なかった。
判定は文句なくシウバ。当然大喜び。退場後も師匠とずっと抱き合っていた。

デビュー以来無敗のマッハにとうとう土が付いてしまった。最近はあまりの安定ぶりに絶対的な強さを
感じていただけにさすがにショックだった。体調は絶好調ではなかったそうだし、最近精神的にも
充実していない(燃えていない)ことはインタビュー等でも伝わってきた。それが敗因かもしれない。
でもやっぱりシウバは強かった。確かにマッハがテイクダウンからの押さえ込みに徹すれば、
すぐ再戦しても、判定勝ちできる可能性は高いと思う。でも誰も完全には攻略できないんじゃないかと
思う程のポテンシャルを感じる。シウバはどんどんUFCにでも出て暴れ回って欲しい。

マッハは・・・うーん。とにかくモチベーションを高めて欲しい。まだまだ下り坂になるような選手
じゃないし。ホントは、UFCに弾みをつけるための試合って感じだったのに・・・。
UFCからのオファーどうなるんだろう。

非常にアグレッシブないい試合が続いていたが、セミとメインで2人のカリスマが求心力をなくすような
結果だったため、かなり気分は落ち込んだ。もうカリスマが君臨し続けることが出来る時代は終わった
ということか。残念だが来るべき時が来たということだろう。
幸いアマ、プロ共に選手層は厚くなる一方だし、いわゆる安定期に入るきっかけの大会だったのかも
しれない。




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