2001.8.19 GAEA 後楽園ホール
■団体:GAEAJapan
■日時:2001年8月19日
■会場:後楽園ホール
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

大体ネタが無くなって来ると、どこの団体もトーナメントをやるものである。GAEAの場合はネタが無くなったというより選手がいなくなったからだけれども。川崎以降の5人に加え、飛鳥の長期離脱と竹内の退団でピークから一気に7人も減ってしまった。こりゃ笑っているしかない。ハッハッハ!

それでこの日唐突に行われることが決まったGAORA杯トーナメントだが、カードは、
1.里村vs尾崎
2.植松vs山田
3.KAORUvsアジャ
4.永島vs関西
準決勝
5.1と2の勝者
6.3と4の勝者
決勝
8.5と6の勝者

試合前に少し予想をしてみると、まず現AAAW王者の尾崎とGAEAの現状の実質エースの里村戦である。これはタイトルマッチでメインでやってもいいような気がするのだが、何故か第一試合に持って来る。ただ、ここで里村が負けたらこの日のGAEA色は一気に失せるし、やはりここは最近タッグで自分のピンフォール勝ちのない里村に勝たせて尾崎にシングルを挑戦する理由を作るのではないか。
KAORUとアジャは昨年DOAの同門対決ということでタイトルマッチをやっており、アジャが勝っているのだが、ここはKAORUにご褒美をあげるであろう。
永島・関西はいくらなんでも永島が関西に勝つのは早すぎるのではという感じ。個人的には永島が勝つ所を一番見たという気もするが。そうなると決勝は里村vsKAORUで里村がAAAW挑戦権ゲットということか。これが今のGAEAにとっては一番のハッピーエンドで客も気持ち良く帰れるというものだ・・・
だけど考えてみると、いつも気持ち良く帰らせてもらったことなんか無かったけ。

会場はここ数年で一番寂しい入り。いつもの綺麗なお姉ちゃん(少々年齢は高めだが)達がそのままいなくなってしまった感じである。いつもなら次回の興行のチケットを買うために売り場には長蛇の列が出来るのだが、今日は全く出来ない。まあ、それでも見に来る人というのは、GAEAならこういう時にはなんかやってくれるのではないかと思って来るんだろうな。ただ物には限度があるけど。

まずは、デビルさんが週プロのインタビューでも言っていたようにプラム麻里子選手の追悼セレモニーから。昨年は8月の卑弥呼興行で行われたのだが、今年はデビルさんも北斗も休場中で出来無いので、尾崎と一緒にGAEAのフロントにGAEAでやってくれと頼みに行ったらしい。

これが素晴らしかったので、少し長くなるが書かせてもらうと、まず木村統括の号令で全員起立で黙祷を1分間。そして中島リングアナが「赤コーナーからプラム麻里子選手の入場です」とコールし、プラムのテーマが。もちろん誰も出て来ないが。そして「青コーナーから長与千種選手の入場です」と。ここで長与の昔のテーマが流れる。少し期待したけれどもまたも誰も出て来ない。

すると中島の両選手をコールしゴングが鳴る。スクリーンに94.2.11後楽園ホールのJWPで行われたプラムvs長与の試合のダイジェストが流れる。人によるとこれがプラムのベストバウトだという言う試合だが、30分近くやった試合のダイジェストだけどこれが結構長めに編集されており、ビデオでも醍醐味が十分だった。特にプラムがビクトル投げからサブミッションに入るところなんか、なかなか見せてくれた。ビデオながらも歓声が起る場面も。

そして次にプラム選手のプロフィールビデオになるのだが、今の尾崎、関西、デビルさんに繋がるような作りになっていた。

約20分くらいのセレモニーだったが、正直ここまできっちりやるとは思わなかったので少し意外。もう二度とこういう事故をおこしてはならないという教訓だけでなく、プラム麻里子という個人的な存在自体を失くしたことに対する悔恨の念が良く分かった。昨年の卑弥呼興行で北斗が言った「天国のプラム選手、みんな元気でやっています!」というのも感動的だったが、今日の一連のセレモニーもなかなか意義深いものであった。プラム選手のお父さんが南側の入り口前で立って御覧になっていたのだが、これなら満足して頂いたのではないかという気がする。
ただ一瞬ここでもしかしたら今日のトーナメントは尾崎なのかなとも思ってしまう。

1.GAORA杯トーナメント1回戦 里村明衣子vs 尾崎魔弓

尾崎と里村はシングル初対決らしい。しかしなんでこれが第一試合なのか。尾崎は何事も無かったようにポリスを携えて出て来るが試合ではいきないり里村をストラングル・ホールドで痛めつけたところ、ライガーボムを。やはりこういう日にはこの技にこだわる。

シングル初対決とはいえ、お互い手の内を知りつくした同志の戦いなので、捻りを入れて相手の裏の読みあいみたいな展開になり、なかなか面白かった。里村のコーナーからのオーバーヘッドキック失敗なんていうのもあったが、オーバーヘッドの角度を微妙に替えてきたりしている。兎も角二人とも良くくるくる回り、最後は尾崎がデスバレーを切返してピン。

もろくもここで私の予想は外れる。だけど、ここで里村が負けて今日は盛り上がるのだろうか?大体、こうなると今日のトーナメントは何の意味があるのだろうか。
×里村明衣子(13分34秒、デスバレーを切り返してエビ固め) 尾崎魔弓○

2.植松寿絵vs 山田敏代

どっちが勝っても大勢には影響は無いとは思っていたが、前の試合で里村が負けたのでここは植松なのかもと。いくらなんでも永島が関西に勝つことは無いだろうから、ここで植松が上がらなければ、準決勝以降GAEA勢がゼロになってしまう可能性もある。

昨年はうんざりするほど、さんざん見せられたカードだが、ほとんど面白い試合は無かった。今日はというとやはり山田は昨年と大した変りは無かったが、植松は昨年よりも遥かに良くなっているのが確認できたので、試合の出来は昨年よりも格段の進歩と言っていいだろう。植松個人の力でだけどね。

山田が攻撃をする時は場内は静かになってしまうが、植松が攻撃に転じると場内が湧くのは単に観客は植松贔屓だかろだけでなく、山田の攻撃が単調なのに比べ植松の攻撃はバラエティーに富んでいて見てて楽しめたからであろう。ヤマさんの根強いファンも多いんだけどね。試合は山田の強引な羽折り固めで山田の勝ち。ヤマさんは貴子と一緒にビル・ロビンソンの所にでも行った方がいいのではないか。

ということは、永島が関西に勝つということか???
×植松寿絵(9分26秒、羽根折り固め) 山田敏代○

3.アジャ・コングvs KAORU

これはいくらなんでもKAORUだろう。前回の飛鳥戦はもう一つ消化不良という感じもあったが、それはどちらかというとKAORUより決着のつき方と飛鳥に問題があったような感じだ。KAORUはかなり無茶をやっていた。そしてアジャ・KAORUと言えば昨年のタイトルマッチを思い出す。アジャが10針以上の裂傷を食ったり、KAORUの前歯が飛ぶとんでもない試合だった。ある意味DOAに移籍しKAORUが本格的なハードコア路線に進んだ転機の試合でもあった。

KAORUは入場時にまるでストリッパーのようにガウンを脱ぐところが、最近ナルに入っているKAORUらしくて可笑しい。しかし美女と野獣対決だな。普通美しい方がベビーというのが世の常識だったが、この日に関して言うとKAORUがヒールでアジャがベビーなのであるから、世の中は変るものだ。

試合はいきなり場外戦から。前半の4分位は延々と場外でやっていた。まるで、前回のメインのダイジェスト版みたいだったが、両者とも動けるし無理をするからこれが凄い迫力であった。しかもアジャはKAORUとポリスの二人をまとめてかたずけるという立ち回り。アジャに立ち向かうポリスというのもかなり勇気があるなあと感心するが、実際本当に今日も良く働く。
リングにも戻ると地力に優るアジャ有利の展開ではあるが、要所要所でポリスが介入して来てペースを崩して行く。ポリスも初期の頃は場の読み方とかが目茶苦茶だったのだが、最近こういう間も分かってきたようである。

ラストはアジャの裏拳連発にKAORUあはやという所で、なんとポリスの毒霧がアジャに。そこをすかさずKAORUがアッパーを入れてピン。何とも今のKAORUらしい汚い勝ち方である。それにしても今のKAORUにはこういう卑怯な勝ち方が似合う。試合後に頭に来たアジャにKAORUは慌てて控え室に戻るが、アジャは腹いせに雑用をしていた広田に向かって灯油缶をけって八つ当たり。広田が驚いていたのが印象的だった。
×アジャ・コング(10分34秒、ブラインドをついてのパンチから片エビ固め) KAORU○


4.永島千佳世vs ダイナマイト・関西

里村と植松が負けたのだからここで永島が負けたら準決勝にGAEA勢は誰もいなくなる。ということはここは永島なのか?だけど、もし永島だとしてもこの時点でこのトーナメントの意味が全然分からない。

試合は当然ながら関西のパワーに永島がどうやって切返していくかという展開。だけど技の効き目はどうみても関西3に対して永島1という感じ。食らったら終わりという感じである。また再三に渡る関西のスプラッシュに永島がどう対応するかも見所。

永島はこの日もあの手この手でトリッキーな新しいパターンを見せるが捕まるとそれまでという感じで、さすがにヘロヘロに。それでも4度目くらいのスプラッシュを教科書に出て来るようなウラカンラナで切返し永島がピン。会場はこの日最大のの盛り上がりに。今日はこのシーンを見ることが出来ただけで良かったという感じがする。それにしてもフィニシュのウラカンにしても、関西のフットスタンプを食らうところや、浜松でもピンを取ったスプラッシュ返しにしても永島の腹筋は凄い。

試合後に関西が「お前は凄いな」と言って握手を求めるが永島はそれを拒否。そういうところも永島らしい。「優勝せいよ!」と言い残し関西は退場。

ここで休憩。前半4試合はどれもかなり高水準の試合。まあ、トーナメントはだんだん後の方でバテてくるもんだから個人的にはあまり好きでは無いのだが、ここまではいい感じ。
それはそれでいいのだが、ここまでトーナメントの意味が全然読めない。今日のトーナメントはなんか意味があるのか。

5.GAORA杯トーナメント準決勝 山田敏代vs 尾崎魔弓

まるでハイスパート600のように尾崎が序盤から丸め込みにこだわっていたのは印象的だったが、あとは忘れてしまった。大体私はこの日13試合見ているし。覚えていないから言う資格もないが、この日のワーストバウトだろうな。

これで決勝は尾崎。相手はKAORUか永島。KAORUとの同門対決なのか、今更ながらの永島とのシングルなのか、いまだに良く分からない。
×山田敏代(4分45秒、裏拳から片エビ固め) 尾崎魔弓○

6.永島千佳世vs KAORU

KAORUはさっきのアジャ戦ではポリスのアシストを目一杯貰ったが、今回は拒否。クリーンでいこうという感じだ。場外でもポリスが介入してくるのをKAORUは迷惑そうにポリスに突っかかる。ポリスも気まぐれな女王サマに当惑という感じだが、これはひょっとして、ここに来てKAORUがフェアになって決勝はG-Fix対決なのか。そうなるとD-Fix仲間割れか?

と思いつつも試合は、お互いトリッキーな攻撃ながらも結構クリーンに進んでいく。今日はこの試合に限ったことではないが、お互いクルクル回ってめまぐるしい。スピードがあるので一瞬でという緊張感があって、なかなかいい。最近、飛鳥やアジャといった自分よりパワーのある選手を相手にしていたKAORUが永島に対しては結構力技を使っているところも可笑しかった。

試合はフェアでいこうとしていたKAORUが終盤いきなり机片を持ち出しいつものペースに持っていく。しかし圧巻はKAORUの毒霧を机片を取り上げて永島が口に押しつけて逆噴射の状態にするところ。昔黄色い大親分がムタに似たようなことをやっていたが。それから丸め込み永島の勝ち。永島の完勝である。

これで決勝はなぜか、尾崎vs永島。
○永島千佳世(8分00秒、エビ固めを切り返してエビ固め) KAORU×

7.HHH2冠王座決定戦 
×広田さくら(5分43秒、ベルトで殴って片エビ固め)中山香里○

中山の広田に付き合わないネタというのは前から続いているのが、広田があの手この手で盛り上げようとしているのに、中山はなんだかなぁ、というのが正直な感想。なんか本当にヤル気が無いんじゃないかと感じる場面もある。他の大物でももう少し付き合ってくれるのに。いくらなんでもあれじゃ、広田もつらいし、見ている方もつらい。広田が一所懸命客席を暖めようとするが、中山が冷やしている感じ。だけど、どう見ても今や地力は広田の方が上だな。

なんか中山はもういいかなという感じ。なんの工夫も感じられない。

8.GAORA杯トーナメント決勝 尾崎魔弓vs 永島千佳世

しかし今更何でここで尾崎・永島と思うのだが。これまた昨年さんざん見せられたカードである。久し振りのOz対決である・・・
ここでようやくこの日のトーナメントの意味が分かった。今日はOzだったのである。

この日のGAEAはOz興行だったのである。第一試合で尾崎・里村が組まれ、尾崎が勝ったということは、しょっぱなから今日はGAEAの興行ではないということであった。現状のGAEAのエースを潰し、この日はOzのための興行ですよというのを宣言したようなものである。もっと言えば、プラムの追悼セレモニーから今日はGAEAではないのである。

だから現在の尾崎のタッグパートナーであるKAORUがアジャに勝つのは当り前で、今では敵対関係であっても盟友である関西も永島にジョブをしてもらったのだろう。Oz興行でもシュガーや永島にシングルで大物を当てるというのが慣例となっているが、ジョブまではしてはもらわない。だけど、今日は一応GAEAの冠興行だから関係無いというところだろう。

尾崎はプラムのセレモニーを行なってくれるようGAEA側に頼みに行った時に、この日のマッチメーク、ブッカー権もついでに譲って貰ったのではないか。そう考えると全てにおいてスッキリする。GAEA側にしてもこういう時期は尾崎に渡してしまった方がどうにかしてくれるという感じではないか。

試合はというとワンデイ・トーナメントの決勝なので両者バテバテになっている。トーナメントにありがちなパターンである。特に永島の場合1試合に使う消費カロリーが他の選手と全然違うから仕方ないであろう。

永島がOzらしい場外戦に持っていくものの前のアジャ・KAORUの場外戦があったので、なんとなくインパクトには欠けた。それでも最後はいつもの尾崎・永島戦らしい雰囲気に。永島はいつものフィシャーマンに捻りとか加えるが、最後はウィッチクラフト。いつものOz対決には及ばないが、ここまで来ると仕方ないだろう。

8月の中旬というのは、原爆慰霊や終戦記念日という故人を敬う行事が続くのだが、尾崎・女子プロレスにとっては何と言っても8.16のプラム選手なのであろう。これを忘れてはいけない。

優勝賞金は100万円で副賞にダイドードリンコのMIUが贈られKAORU、ポリスともどもリング上ではしゃいでいるとアジャが登場。
アジャ「これはこれは尾崎さん、小さくて気がつかなかったよ。相変わらず意地汚い女だな。モノがかかると強いな、そろそろベルトに挑戦させろ!」
なんか、今のアジャのシチュエーションを考えるとこの意地汚いというのは、モノだけではないシュート発言のような感じもするが。現状のアジャの政治力が尾崎には及ばないことを告白したような発言だ。
尾崎「私はチャンピオン様様様なんだよ。私以外のメンバーで決定戦でもやれ!」
ということでまたもシングルのトーナメントになってしまった。またかよという感じだが。
尾崎「いいんだな?たーだし!試合の組み合わせはぜーんぶ私が決めるからな!中島、あとでマスコミに発表しとけよ」

だって。取り敢えず尾崎はマッチメーク権を掌握してしまったのか?
まあ、ついに行くところまで来たような感じだから仕方ないが、またもトーナメントというのは少し食傷気味だけど今の頭数ではタッグを組めるわけでもないから仕方ないか。

ただ、この日もGAEA的には番外編なんだろうな。しいて言えばチャンピオンが尾崎サマサマサマだったということを確認しただけで。それでもこういう時はやはり尾崎なんだなぁと改めて認識。正直な所、飛鳥を失うのはかなりのダメージだったけど、尾崎じゃなくて良かったという感じだ。

だけど、どうなるんだろうねぇこの先。またもトーナメント2回といのはあまり食指が動かないけど。なんか予想もする気もしたくないけど。前回の興行も番外編的要素が強かったが、次回から秋に向けての流れが始まるんだろうな。ただ試合のボルテージはむしろ上がっているのがなんとなくへんだね。




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