8月11日リングス観戦記。
■団体:RINGS
■日時:2001年8月11日
■会場:有明コロシアム
■書き手:ほいほい@爆発 (ex:爆発!場外乱闘王

うっかりして起きたのが2時半、用意はすぐ出来たのですが…。まぁ、3時半に出れば楽に間に合うだろう。と…。
新橋につくとゆりかもめは物凄い混雑。人込みに圧殺されそうになりながらも有明に到着。
しかしもう試合開始時間の4時半は過ぎている。んが、予定通りに始まらないリングス。入場式のあるリングス。
それらを見逃しても試合に間に合えば良いと思っていたので…んまぁ、OPからちゃんと見られたんですが(笑)
そうそう、有明コロシアムに向かう途中、ブッカーKこと川崎を発見。ババルとアローナの行方が気になる(笑)
と、今度は高瀬(和術慧舟會)とその連れが歩いている。何やら、リングスの話しをしているようだ…。
ソッと耳を傾けると…「田村が抜けたリングス、ホントに危機だなぁ。」「あの人って何か暗いよね。」とか…、
「田村って自己反省ってしないんじゃない?だから勝てないんだよ」と色々と辛辣な言葉が。
こっそり聞き耳たてた上に、ネット上に公開してスミマセン。
会場内に入ると、試合開始1時間前か!?と思うほど凄惨な客入り。最終的にも3,4割と言ったところ。
このカードでこの客入り。いくら集客力のある選手がいないとは言え…ホントにリングスやばいかも。
OPに金原のテーマの重厚なバージョンの曲が流れる。リングスは金原をエースにする気みたい。
金原は良い選手だし、強いとは思いますけど…地味なんですよねぇ。
やっぱり、外国人だけの試合で興行を成り立たせるって難しいのかなぁ…その前にリングスは宣伝不足の感は否めないですけど。



第1試合 クリストファー・ヘイズマンvsグスタボ・シム

1R、両者組み合いテイクダウンを狙うも両者ともに腰が重く、なかなか倒れない。
が、シムがうまく身体を使い上を取る。ガードになったヘイズマンは、得意のアームロックを狙うが、
シムは全く寄せ付けない。両者のスタイルの違いが如実に現れた第1ラウンド。
2Rになると、スタミナ切れを起こすヘイズマン。打撃をパコパコと入れられるも何とか倒れず判定へ。
どう見てもシム攻勢だったのですが…決め手に欠けるとの判断なのか?判定はドロー。
延長Rへといくが…スタミナの切れたヘイズマンは電池の切れたロボットのよう。
自分の電池を取り外してまた付けるとちょっとだけ動く姿は、まさにそのもの。
しかしながら、そんなヘイズマンをひたすら圧倒したシムは延長判定フルマークの勝利。
シムもさる事ながら、ヘイズマンもなかなかの強さを発揮。地味なのがたまに傷。
あのやる気の溢れるような表情とかは見ててすがすがしいぐらいなんですが…。
至る所に勿体無さが感じられちゃう。

○シム(延長終了判定3−0)×ヘイズマン



第2試合 ジェレミー・ホーンvsヒカルド・アローナ

おぉ。目の前にはトイカツ。リングスに参戦してくる外国人選手というのは見るべき所があるという事…かな?
いや…セミ前に帰っちゃったみたいで…。
凄い面白い試合をした去年の再戦。いやがおうにも期待は高まる。
しかし、ことトーナメントの試合となると外国人選手というのは勝ちに徹する場合が多い。
この試合も同様に…アローナが勝ちに拘ったのが見えてしまった。
アローナ、ラッシュしてタイクダウンを奪うも抑え込むだけの安全運転。
ホーンも足をうまく使いスイープなどを狙うが相手が柔術家のアローナだけにうまくはいかない。
スタンドでの勢い、グラウンドでは安全運転。こうなってしまうとホーンもなかなか対処出来ず。
判定でアローナの勝ち。ホーンのような地味でうまい選手をうまく使いこなせるのがリングスの利点。
しかし、PRIDEの効果もあってかどうかは解りませんが、細かい攻防をただ寝てるだけ。
と判断してしまう人が圧倒的多数なのが現実。こういう面白さが世間に浸透していけば、
PRIDE以外のMMAが世間に認知されていくはず…。
単純に見て面白いはずのKOKルールがちょっとした仇になってしまっているのかもしれない。

○アローナ(2R終了判定 2−0)×ホーン



第3試合 ボビー・ホフマンvsイリューヒン・ミーシャ

ミーシャ、OFG着用ナシ。グラウンドで徹底勝負を目論んでるのか…。ホフマンをテイクダウン出来る…のか?
そんな思いはすぐ吹き飛ぶ。あの腰が重くデカイホフマンを見事にテイクダウン。
突き放されても食らいついていくミーシャにこの一戦にかける意気込みが伝わってくる。
1Rはミーシャがホフマンを完封。しかし、2Rに入るとミーシャの動きはがた落ち。
どうやらホフマンをテイクダウンするだけでスタミナを使い果たしてしまったようだ。
1R取られたと必死なホフマンはボディパンチで点稼ぎ。何とか延長に持ち込む。
が、スタミナの切れたミーシャに延長を闘う余力はナシ。
タオル投入でTKO。ホフマンはギリギリの線で勝ち星を拾った。
う〜む…KOTCのヘビー級王者になったホフマン。リングスはバイト感覚なのかな…。

○ホフマン(延長R開始前にタオル投入により T・K・O)×ミーシャ



第4試合 エメリヤーエンコ・ヒョードルvsレナート・ババル

ヒョードル、鋭い打撃でババルを圧倒。
スタンドで活路を見出せないババル。グラウンドへ持ち込もうとしてもヒョードルにテイクダウンを奪われてしまう。
スクートポジションになると中腰でボディにパンチを連打していくヒョードル。
ババルも足首固めで応戦するが、手首だけでは極める事は出来ない。
段々とスタミナがなくなり、そこには弱々しいババルの姿が…。
観客はババルの強さを熟知しているようで、ヒョードルがフルマークの判定で勝ちをおさめると、大歓声。
本日のベストバウトはアップセットという付加価値をも加える。
それにしても、ババルは元気ナシ、覇気ナシで…余計な事を勘繰ってしまう。
それをも忘れさせるヒョードルの強さに面白さ。ロシアにはこんな選手が眠っているんだから底が知れない。

○ヒョードル(2R終了判定 3−0)×ババル



第5試合 ヴォルク・ハンvs藤原喜明

KOKルールになってから約2年。2年前までフツーに行われていた旧リングスルールがここまで、
懐かしく感じるなんて…。
ハンの懐かしいスタンドでのアームロックやクロスヒールに味わいの深さを感じた。
ソレガシは、大好きなこのルール。このまま眠らせてしまうのは勿体無い気がする。
パンクラスのように通常ルールとキャッチレスリングルール、KOKルール、旧リングスルールを、
交ぜて興行を打つというのはしない方が良いと思うし、するつもりも全くないでしょうけど…。
旧リングスルールでしか光れなかった選手がいるのは事実。
それだけになくなってしまったのは惜しい。
どこかにこのルールで団体を起こそうっていう物好きな人はいないものですかねぇ…。

藤原(エキシビジョンマッチの為勝敗ナシ)ハン



第6試合 横井宏考vsリカルド・フィエート

絶対的な日本人選手の頭数が欠けているリングスから有望な新人がデビュー。
期待の新生といったところでしょうか。一方のフィエート…相変わらず顔怖いッス。
横井、勇猛果敢にフィエートへと突っ込む。打撃を食らいながらもタックルで倒す。
寝てしまうと怖い顔の威力はもうナシ。ただのマグロ。
やはり緊張からなのか、1度は逃げられてしまうも2度はそれを許さずきっちりと逆十字葬。
脅威の新人、ここにデビュー。(これぐらい煽らないと…。)
リングスに一筋の光がさしこまれた。

○横井(1R 2分34秒 腕ひしぎ逆十字固め)×フィエート



第7試合 ヴォルク・アターエフvsアーロン・ブリンク

やっぱり、小原は一般的知名度がなくパンチで倒される可能性が非常に高いアターエフと闘うのは、
百害あって一利ナシ。と踏んだのでしょうか。何て、何の関係もない小原の話しは置いておきましょう。
アターエフのかける圧力は相当なもの。あれよあれよとバックスピンキックがブリンクの頭に当たり、
やばいと思ったブリンクが突進して来たところを交わすように左フック一発。
前回も今回も後ろに下がりながらのパンチでKOだもんなぁ。パンチで頭蓋骨を骨折させたっていうのに、
段々と説得力を感じるようになってきてしまった。
しかしながら、まだ実力は未知数。ヒョードルと言いアターエフと言い底の見えない選手がロシアには多い。
このロシアとのコネクションがしっかりしているというのが今のリングスにとっては最大の強味なんでしょうね。

○アターエフ(1R 1分09秒 K・O)×ブリンク



第8試合 ヒカルド・アローナvsグスタボ・シム

極上のブラジル人同士の対決はなかなか見られない。
が、淡白なまでにあっさりと終わってしまう。
シムがローを放ってきた瞬間の隙を逃さずアローナのオラオラパンチラッシュ。
1度はうまく交わされたが2度目のオラオララッシュは、右、左のパンチがキレイにシムの顔面を捕えシム崩れ落ちる。
すぐにストップがかけられたもののシムはピンピン。ラッシュ時に顔面パンチで追撃してしまったアローナは
ちょっと困惑気味。だが、判定は覆らず、消化不良の感は否めなかったが…あそこまでキレイに入って、
倒れてしまったらもう何も言えない。かくしてアローナはリングス世界ミドル級の王座を手中におさめる。
PRIDEへの片道切符を手にしてしまったと言っても過言ではないのだが…。
それにしても、リングスは興行を煽るのも強い選手を一般客に知らしめるのも下手過ぎ。
ファイトマネー云々の差がPRIDEとはあるにしても…選手をオーバーさせて有名にさせないと(方法は何でも)。
選手が欲しているのはお金と名声。お金でも負け、名声を得させられない。では、離れていってしまうのは、
無理もないのかなぁ。何て、自分で言ってて寂しくなってしまった…。

○アローナ(1R 1分29秒 K・O)×シム


第9試合 エメリヤーエンコ・ヒョードルvsボビー・ホフマン

ホフマン、ホントにミレティック・ファイティング・システム抜けたみたい。
セコンドに、ホーンもヒューズもナシ。やっぱり、色々と問題があったんだろうなぁ(邪推)
タイトルマッチという事で、両国国歌が流れる。んが、ホフマンの手を見るとグローブナシ。
はて?掌底でやるのかなぁ?何て有得ないよなぁ…と思っていたらリングドクターが何やらホフマンの肩をチェック。
コールを受ける際も、精彩がない。と、リングドクターがホフマンの右肩が脱臼している。との説明。
よって試合を始める事なくゴングが鳴らされる…。ふむ…あの国歌は何?何よ?何さ?
まぁ、敗者復活させたとしても、ミーシャとはやらないだろうから…こういう結果か…。
何だか、すっきりしない展開が2試合も続くとは…思わなかったなぁ。残念。

○ヒョードル(ホフマン左肩脱臼により棄権)×ヒョードル


第10試合 高阪剛vsグロム・コバ

高阪グッドシェイプ。ケビンヤマザキや宇野薫を引き連れて登場。
今日、高阪に与えられた使命は力の差を見せつけて勝つ事。
自分の動きを確かめるかのようにジャブを放っていく高阪。しかし、コバもザザの実弟。
レスリングが強い事は良く解る。見事なタックルを決めたコバはボディへ小刻みなパンチを放っていく。
高阪はその動きを読んで軽く交わすかのように足を狙うが、うまくいかず。
両者スタンドに戻り、コバのタックルを見事にきった高阪、見事なヒザをコバの顔面へ。
この一発でKO。見事、大任を果たした。そして、高阪はマイクを持つ。
昔、マイクで前田を殺してしまった高阪だが、今回はきちんと言葉を考えていた様子。
少ない観客を見渡した時、高阪は何を思ったんだろう?
頭の良い高阪が、選手としてだけではなく興行を打つ手法をも考えればなぁ…。何て…。
前田にしても頭良いんだから…それはどうのこうの言っても変わらない部分なのかな。

○高阪(1R 2分17秒 K・O)×コバ


第11試合 金原弘光vsマット・ヒューズ

これまた強くて地味な選手を当てたものです。今回は10周年記念興行なんですし…。
ハッピーエンドにしなきゃ。前回アローナに負けて再起戦という事で大義名分は立つんだからそれこそ金魚でも良いんだし。
そういうわかりきったハッピーエンドを嫌がる気持ちは解らないでもないですし、ヒューズっていう強豪に勝った上での
ハッピーエンドであれば、それこそ極上のものになるというのは解りますけど…。如何せん相手が悪い。
典型的なグラウンド&パウンドのヒューズ。豪快なテイクダウンでお客を魅了するも後が続かず。
それを解っているのか?解っていないのか?金原はあっさりとポジションを緩しヒューズを動かし、
試合展開の打開を図る。それを示すかのように金原はクロスガードは取らず。
だが、ヒューズの底力にタジタジの金原。バックを取らせてからのアームロックも豪快な投げで封じ込まれる。
一方的に攻めた感しかないヒューズの判定勝ち。
金原にはまだまだメイン&砦としての重圧を跳ね返す力が不足気味なのか…。
ただのメインではない。団体の存続という見えない大きな負荷がかかってのメイン。これを跳ね返すのは酷なのか…。
前田は金原をエースとして見据えている。試合のOPの曲が金原のものだった事を考えれば尚更。
もし、この重圧を自分の力として還元出来るようになれば、金原は物凄い選手になれると思う。
その素質があるからこそ、見込まれたのだと…。今は苦しくても…。

○ヒューズ(3R終了判定 2−0)×金原

これほど寂しい興行はなかったな。
それは盛り上がりに欠けた事。観客が少なかった事が現していると思う。
しかしながら、それはパンクラスでも実証済みのように組み替え方次第でどうにか出来るはず。
日本人は少ないながら、魅力のある外国人選手、未知の外国人選手を連れてくる能力。
それはどこの団体にもない、10年かけて作り上げてきたリングスオリジナルの色なのである。
外国人の人材の宝庫であるリングス。そして、スピーディーなKOKルール。
時には空回りしてしまう時もあるが、これには十分に可能性が感じられる。
そんな面白いリングスをソレガシは見限れない。いや、見限れるわけがない。
リングスには他の団体にない、他の団体には真似出来ない色があるのだから…。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ