7/28 大阪プロレス観戦記
■団体:大阪プロレス
■日時:2001年7月28日
■会場:フェスティバルゲート・デルフィンアリーナ
■書き手:真行
大阪プロレスを観て来ました。恒例の土曜日通常興行「Saturday Night Story」です。

デルフィンアリーナの入っている「フェスティバルゲート」は、テナントビルと遊園地がくっついた不思議な建物。大阪環状線や市営地下鉄から徒歩0分と便利は便利なんだけど、常設プロレス会場としてはそんなにいい立地ではないです。フェスティバルゲートの北側は新世界と呼ばれる"旧"繁華街、南側は日本最大のドヤ街「西成」。少なくとも若者が集まる場所とは言えません。ただ、東側に動物園があるから親子連れが流れてくることは期待できそう。

予定より少し遅れて、5時10分に開場。午前中に整理券を受け取りに行ったおかげで、北側花道前の特等席を確保。と言っても床に直(じか)座りで席なんかないんですが。会場西側の隅では、松井レフリーとスタッフがグッズを売ってます。「月刊大阪プロレス」(パンフ・1000円)を購入。GammaとフランソワーズのTシャツが新発売らしいけど、あんまり売れてなかったな。選手がサインしてくれればいいんだけど、ルードはこういうときやりにくいよなあ。(*29日の大会では2人がサインしてたらしいです)
開場時には60人ぐらいだったお客さんも、試合開始前には150人強に。最終的には200人くらい入ってました。(*公式発表は203人。たぶん実数です)まんべんなく埋まっていますが、すし詰め超満員というわけでもなく、観る側としてはありがたい。指定席は1つも空いてないみたい。

さて、大阪プロレス、今日までの展開をちょっとおさらい。

6月の新シリーズにて、Gammaはルード統一を掲げ、ツバサ&バファローのインフィニティーに共闘を呼びかける。最初は取り合わなかったインフィニティーだが、Gammaの巧みな勧誘により徐々に態度を軟化、ついにシリーズ最終戦でGammavsデルフィンのシングルタイトルマッチに乱入、Gammaに加勢した。Gammaはこの試合で大阪プロレスシングル王座と2人の強力なパートナーを同時に手に入れた。3人はその後も勢いに乗り、先週末のTVマッチではインフィニティーがタッグ王座を奪取、易々とベルト統一を成し遂げた。このまま新ルード軍が大阪プロレスを支配するのか?それとも、正規軍の巻き返しが始まるのか?

という感じでしょうか。

いよいよ試合開始時間の6時になりました。まずプロジェクターでビデオが上映されます。

Gamma&ツバサ&バファロー&フランソワーズ&「黒幕の男(正体不明)」が3本のベルトを乗せたテーブルを囲んで会談中。新チーム名を決めたこと、大阪プロレス制圧が順調なことなどについて話してます。Gammaとバファローのやりとり。
Gamma「デルフィンも大したことなかったし、正規軍で邪魔なのは村浜ぐらいだな」
バファロー「村浜は今からじっくりいたぶってやるさ」
と、村浜の名前を挙げる。「黒幕の男」が満足そうにうなずく(顔は見えない)。ビデオはこれで終了。

その後、自身のテーマに乗って村浜登場。リングに上がり、マイクを持ちます。
村浜「タッグベルトがインフィニティーの手に渡ってしまいました。正規軍はデルフィンさんに頼りすぎてたのかもしれません。これからは、俺が正規軍を引っ張っていきます」
ということで、いよいよ"ベビーフェイス(リンピオっていうのかな?)村浜"がストーリーの主役になる日が来ました。これは単純にうれしい。ここ1年ほど、デルフィンのタッグパートナーでしかなかったからなあ。いいぞ村浜。
すると直後にGammaのテーマが流れ、新ルード軍の3人&フランソワーズが入場。
Gamma「おい村浜、お前がいくらわめこうとな、ベルトは3本とも俺らが持ってんだよバーーーカ。お前もこっちに来るか?とりあえず履歴書もってこいよ、雑用として使ってやるからよバーーーカ!」
と決めます。Gammaは声質がいいんだよな。4人はブーイングを受けながら退場。
再び村浜「今日のメインで若手2人と組んであいつらと闘います。応援してください」
場内拍手。村浜のマイクも悪くない。というかベビーフェイスのマイクは聞き取りやすくて棒読みじゃなければそれでいいと思うな。

ということで第1試合開始。

第1試合■20分1本勝負
   くいしんぼう仮面 vs J・ロペス

ジェレミー・ロペスはマレンコ道場→パワープラントを経て大阪プロレスで修行中らしい。なぜか懐かしの「一番」Tシャツを着て入場。もちろん、リングに上がると人差し指を立て「イチバーーン」だ!(笑)どっちも15年ぶりぐらいに見たな。ロペス、顔はいいけど体がポチャポチャしてる。ルチャの基本動作は出来るんだけど、そうキレのあるタイプではないな。とにかく声を出しながら気合いで攻めていきます。くいしんぼう仮面はいつもながら器用ですな。最後は関空トルネード(≒カンクントルネード)でピンだったけど、直前のボディープレスの時にロペスを倒した位置が悪くほとんどヒットせず。この手のミスはよく見るんだけど、相手を良い場所に寝かせるっていうのは意外と難しいのかも。

○くいしんぼう仮面
 (8分57秒関空トルネード〜体固め)
  ×J・ロペス

第2試合■30分1本勝負
   えべっさん vs タイガースマスク

タイガースマスク、えべっさんと対戦するのはこれが初めてかも。実質人気No.1のえべっさんとうまく絡めるかどうかは今後のキャリアに大きく関わるはず。さあ、タイガースマスクはどうこなすか!?と勝手に力を入れて観てたんだけど、試合前半のお笑いパートはボケ=えべっさん、ツッコミ=松井レフリーで滞りなく進行していく(笑)。後半は中堅選手による新人の教育マッチの様相。やや厳しめの打撃を加えたあと、えびす落とし(みちドラ2系の技)→開運固め(メキシカンストレッチの一種)でタップ。タイガースマスクは、あまり技を出せなかったけど、ドロップキックやフロントスープレックスのフォームがすばらしい。もう少し肉を付けたらいい選手になりそう。

○えべっさん
 (7分30秒開運固め)
 ×タイガースマスク

第3試合■「上方プロレス新人大賞」公式戦20分1本勝負
   和田秀作 vs 橘 隆志

「上方プロレス新人大賞」は今月頭から始まった若手によるリーグ戦。自団体の選手だけでこんな企画が出来るんだから大したものです。和田は大阪プロレスの生え抜き新人第1号、橘は2人目。旗揚げから今までに、大阪プロレスとしてどれだけの選手を育てられたのかが現れる試合です。今日の裏メインかも。
タイガースマスクもそうなんだけど、大阪プロレスの若手は、ルチャ的な動きをほとんど出さない。この試合も、じっくりとしたグラウンドの展開→逆水平、エルボー、張り手を交互に打つ意地の張り合い→投げ技の応酬→返し技の攻防とホントにオーソドックス。デルフィンは将来の大阪プロレスでどんな試合を見せようと思ってるんだろ?少なくとも、みちのく旗揚げ時にサスケがよく言っていたような「子供からお年寄りまで楽しめる飛び技中心のルチャ団体」を目指してるわけではないようです。
最後は和田の脳天から落とす正調フランケンシュタイナーでピン。気迫のみなぎる好試合でした。

○和田秀作<4点>
 (7分54秒フランケンシュタイナー)
 ×橘 隆志<2点>

ここで15分の休憩。場内のグッズ売り場ではえべっさんとロペスが。ロペス、ポートレートみたいなものにサインをして売ってました。向こうでは一般的なんだろうね。えべっさんは大人気。ずっとサインしてました。
場内が明るくなったのでほかのお客さんがよく見える。客層としては、10代後半から20代前半が8割、それ以下が1割強でそれ以上が少々というところかな。若いです。あと、大阪プロレスは子供が多いというイメージがあったんだけど、今日はそれほど目立たなかった。日曜日興行との棲み分けが進んでるみたい。
男女比は驚異の6:4。女の子の多さは闘龍門なみ。

セミファイナル■タッグマッチ45分1本勝負
   S・デルフィン&ミラクルマン vs 怪獣ゼータマンドラ&ディアブロ(華☆激)

ルード側が試合を引っ張ります。ゼータマンドラは他の3人と比べて体が一回り大きいんだけど、動きは一番シャープ。いい選手なんだよな。対新日対抗戦の初戦にデルフィンと組んでたけど、もっと前に出てきてくれないかなあ。ディアブロもいい、反則攻撃しかしないんだけど。デルフィンの痛めている膝に鎖を巻き付けて4の字とか。面白い。
しかし、ミラクルマンの野暮ったさは尋常じゃないな。元々の体型が悪いところにグリーンの全身タイツ。BBジョーンズ(メモリアル力道山で天龍と組んでたでかい外国人ね)もそうだったけど、緑色で全身を覆うのは止めた方がいいんだろうな。全身タイツといえばゼータマンドラもそうだったはずだけど、今日は上半身裸になってました。夏だからね(笑)。
試合はほとんど1人で受けてたミラクルマンがゼータマンドラとともに場外転落、残ったディアブロにデルフィンが大阪臨海アッパー→スイング
DDT→デルフィン・クラッチとたたみかけて勝利。おいしいとこだけ持っていきました。
一番気になったのは入場ゲートの陰から試合の様子を覗いていたくいしん坊仮面かな。カーテンの隙間からあのマスクが少しだけ見えてる。ちょっと笑ってしまった。
この試合から場外乱闘や飛び技が増えて来ました。リングに近かったので逃げるのが大変。

○S・デルフィン&ミラクルマン
 (13分6秒デルフィン・クラッチ)
 怪獣Zマンドラ&×ディアブロ

メインイベント■6人タッグマッチ60分1本勝負
   村浜武洋&S・デメキン&高井憲悟 vs Gamma&ツバサ&Bバファロー

ルード軍の入場前に映像を使って新しいチーム名を発表。FLUxx(フラックス)らしいです。Gamma&ツバサ&バファローとフランソワーズ入場。3人はそれぞれが1本ずつ持つベルトを誇示します。そんなことより、フランソワーズの衣装はすんばらしいな(バカ)。俺が見とれてる間にデメキンが奇襲。高井も加わり大乱戦へ。
試合はツバサ&バファローの連携と、村浜の関節技+キック、Gammaの反則攻撃を中心に回ります。ツバサ&バファローのコンビはほぼ完成されて来ましたね。村浜の技のキレは今さら言うことじゃないので省略。Gammaは6人の中で一番働いてないんだけど、動きに迷いがないし客へのアピールを忘れないから存在感があるんだよな。大量離脱後の半年間、ストーリーの中心にいたことで自信が出来たんでしょう。デメキン、身のこなしがデルフィンそっくり。ホントにデルフィンのファンなんだろうね。けど、動きは今のデルフィンより上。いつこんなに良くなったんだろ。DDTから移籍してきた高井は完全に馴染みましたね。意外に人気もあるし。大阪人には熱血キャラが受け入れやすいのかな。今日もよく技を受けてました。
正規軍は劣勢でしたが、終盤ついに村浜がGammaをチキンウイングアームロックでとらえる。Gamma、極められたまま村浜を持ち上げ、マットにたたきつける。村浜はひるまず逆十字に移行。ガッチリ決まるも、ツバサ&バファローがカット。最後はデメキンが捕まり、バファロードライバー(≒タイガードライバー)→Gammaのダイビングヘッドバット→ツバサのフロッグスプラッシュの連携(トリプルジョパディーというらしい)を決められ3カウント。場内大興奮、大盛り上がりの一戦でした。

 村浜武洋&×S・デメキン&高井憲悟
 (11分47秒トリプルジョパディー〜片エビ固め)
 Gamma&○ツバサ&Bバファロー

試合後のマイク。
村浜「俺がお前らを潰してやるからな。まず、Gamma、お前のベルトだ!」
Gamma「俺がチャンピオンになってちょっとルールが変わったんだよ。村浜、お前は挑戦するには身長が足りないんだ。残念だったな、バーーー
カ!」場内ブーイング。俺は笑ってしまいましたが。
バファロー「おい村浜、シングルに挑戦とか、負けたくせになに勝手なこと言ってんだ。会場のちびっ子諸君、あのお兄ちゃんみたいな態度を負け犬の遠吠えといいます。村浜、お前は来週、俺とシングルで戦うんだよ、その少ない身長が、さらに2センチ縮むことになるがな。楽しみに待ってな、お・ち・び・ちゃん。以上!」
あまり話題になりませんが、バファローのマイクは抜群に上手いです。大阪プロレスでは間違いなくNo.1。新日のAKIRAや闘龍門の望月成晃レベル。機会があったら是非観てください。今日も「お・ち・び・ちゃん」が最高に憎らしかった。村浜がこれを言われたときバファローにつっかかろうとして若手に止められてましたが、マジに見えたくらい。ちなみに、ツバサとフランソワーズは一言もしゃべってません。正しい判断です。
FLUxx退場後、再び村浜「来週、バファローとシングルで戦うことになりました。絶対に勝って、正規軍を盛り立てて見せます。応援してください」四方に礼。場内大歓声。本日はこれにて終了です。

ということで、毎度のことながらきっちりまとまってます。大爆発とまでは行かないけど、いつも「面白かったなあ」と満足して帰れるんだよな。2980円という料金を考えると、コストパフォーマンスは全団体でもトップクラスかも。こんな興行を同一会場で月に8回(!)もやってるんだから大したものです。

さて、今後の展開。村浜vsFLUxx、8月24日のTVマッチでベルトを賭けて村浜vsGammaってことになりましたが...実は、村浜は、大阪プロレスで決して人気のある選手ではないです。今日もオープニング後に出てきた時、全く声がかかりませんでした。「ワー」とか「キャー」とか「ムラハマー」とか、一切なし。会場に現れた最初のレスラーなのに、一言もだよ(実話)。ルードの時の印象が強すぎるんだろうけど...。正直言って、まだ大阪プロレスにいてくれてることが不思議です。新日に行けばすぐに全国的な人気選手になれるはずだし。待遇もずっといいだろうし。総合の練習も今よりやりやすいだろうし。
だから、次のTVマッチまでのFLUxxとの連戦の中で、村浜の人気が盛り上がっていくか? vsGammaのタイトルマッチが終わったとき、どれだけの歓声を得られるか?これらは、村浜と大阪プロレスの将来にとって極めて重大な意味を持つはず。最悪の場合、村浜の他団体移籍もあり得るかと。そこまで行かなくても、フリー宣言をして出場数激減とか。
とは言っても俺は楽観してるんですけどね。ストーリーの前面に立って注目が集まれば、関心のなかったファンにもいい選手だってことは分かるはず。サイズ以外は、あまり文句を付けるところがないですからね。
とにかく、がんばれ村浜!ってことです。おしまい。




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