う〜ん、記念すべき初武道館、イマイチ?
■団体:NOAH
■日時:2001年7月28日
■会場:日本武道館
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 武道館、超満員。

第1試合 浅子覚、○杉浦貴(6分4秒ジャーマン)志賀賢太郎、×橋誠
 志賀が、リスト取られて後転前転、ヘッドスプリングで腕を取り返し脇固め。振られざまコーナーに飛び乗り、相手の頭上を越えて回転エビ。定番ムーブを見せるも、どうもモッチャリしていてスピードがない。このモッチャリ感が、この日その後しばらく続いたような感じだった。ふだんのNOAH、ディファや後楽園ではそんなに気にならないのに、武道館でリングへの距離が遠かったのがよけいにそう感じさせたのか。
 唯一、目立ったのはやはり杉浦。縦回転ロコモーションジャーマンはすごかった。

第2試合 ○永源遥、青柳政司(5分26秒回転エビ)ラッシャー木村、×百田光雄
 この試合がこんなに早い時間で終わったことで、この日の進行がマキであることを覚る。全10試合だもんなあ…(この日、休憩もありませんでした)

第3試合 ○スコーピオ、スーパースター・スティーブ(14分6秒450スプラッシュ)丸藤正道、KENTA
 先発の丸藤とスコーピオの絡み、その早さといい間といい、第1試合とは段違い。
 KENTA出だしこそ元気だったが、スピンキック食らってKOされる。カバーしたスコーピオも慌ててカバーを解いたほどの緊急事態。
 この後、さすがの丸藤もアワ食ったのかややドタバタ。雪崩式ブレーンバスターを宙で反転して防御するなど単発で素晴らしい動きは見せていたが。
 外国人組の連係が意外と良く、パートナーを肩車して雪崩式ブレーンバスター(摩周?)、対角線でフロッグスプラッシュとムーンサルトの連弾など。スティーブ、対角線の過半を飛んで、イイ感じ。
 復帰後、それらの連係を返し、よく粘ったKENTAも450°に沈む。

第4試合 ○斎藤彰俊(7分42秒スイクルデス<延髄斬り>から)×菊地毅
 チョップ、キック、エルボー、この2人らしくゴツゴツしていて少し面白かったかな。

第5試合 佐野巧真、○池田大輔(4分1秒三角締め)×本田多聞、井上雅央
 7月シリーズから一匹狼の道を選択、まずは本田との因縁を深めてきた池田。
 この試合では本田の強さが池田をはじめ圧倒。高いバックドロップ、タモンズパワード。
 しかし速攻で池田が逆転、唐突に終わる。
 前シリーズで大森に勝つという、池田の急速な上がり方に疑問を感じていた私、それはこの時点でも変わらなかったが、メインで秋山が勝ち、その後のシリーズで本田が挑戦者になるまでを考えると、NOAHの「(主張する者)全員にチャンスを」というような、あるいは相対的なレベルアップというような、方針が感じられる。

 それにしても、この日ここまでで1時間しかかかってないんだせ…

第6試合 ○ベイダー、ブル・シュミット(3分49秒ベイダーハンマーで)田上明、×泉田純
 田上なにもしないまま試合終わる。直前の大阪大会でブレイクしたと評判のシュミットも何ら目立たず。
 なお、この試合が始まるあたりから、一緒に来ていた友人の隣に席を移動する。すると、隣の席のお客さん2人組、その片方が「マジメにやれよ」と ブリブリ怒っている。大声すぎて、そして「NOAHも最悪だな」などとあまりにひどく怒っているので、気を取られて試合のつまらなさが倍増してしまう。

第7試合 ○小川良成(13分9秒エビ固め)×マイケル・モデスト
第8試合 GHCジュニア選手権 ○金丸義信(17分22秒垂直ブレーンバスターから)×ドノバン・モーガン
 この2試合、APWから来た外国人の印象がほぼ似通っている。技と技の間が妙に空く。アピールする。攻防が流れるようではない。キレイじゃない。妙にオリジナルな技が多い。
 この翌日、むかし全日に来たブラックハーツを、たまたまビデオで見て、APW勢との共通点に気づいた。
 日本のプロレスをよく研究。新しい技をたくさん出す。妙な間、アピール。それが、必ずしも実戦でこなれたものでなく、頭の中で考えて道場の練習だけで作ったもの、という否定的な印象を伴っている。ただ、特にモデストのほうは、ビヨンド・ザ・マットにも出てたし、そんなにキャリアが少ないわけでもないと思うんだけど。
 で、一部で評判が良かった小川の試合のほうも、さしたる良い印象は残っていず。私はどちらも、ガイジンのオカシサを友人と笑いながら見ていたが、前述の隣のお客さんは「すぐに攻めろよ」「なんでこんなガイジン呼ぶんだ」なまじモデストらの会場人気が高いので「あんなの評価しちゃダメだ」などと怒りまくる。それが耳に入って楽しめない。こいつら新日系のファンなのかな…

セミ 大森隆男、○高山善廣(12分47秒ジャーマン)森嶋猛、力皇猛
 これは面白かった!若い2人がガッツンガッツンいったのがよかった。とくに力皇の当たりの強さ、迫力が。隣のお客さんも「これでいいんだよ」と、やっと安心したよう。

メイン GHCヘビー選手権 ○秋山準(24分11秒リストクラッチエクスプロイダー)×三沢光晴
 う〜ん、どうしても昨年2月の、初めて秋山の勝った試合が素晴らしすぎたので、それと比べちゃうと… アッサリした試合でしたね。ゴッチ式でツームストンに落とすのも場外鉄柵へのカーフブランディングも、その試合で初めて出したものだし。それに加えて昨年は、ストラングルホールドやフェイスロックや、あの手この手で秋山が試合を「組み立てて」いるように見えたのに対し、今年のこの試合では、三沢攻める→秋山反撃→三沢返す→秋山フィニッシュ、みたいな、ともすれば単調だった。
 根拠はさほどないが、やはり秋山の体調が芳しくなく、存分に動けないのかなとも思った。対照的に三沢は調子よさそうで、序盤エルボーでゴッツンゴッツン押していく、「不動」の強さのイメージが甦っていた。勝敗の面では、1年間主役でい続けた秋山が、その労を報われた結果になったのだが。
 たしかに、池田や本田が挑戦するとしたら、王者が三沢であるより秋山のほうが、少しでも興味は湧くしイメージも広がりますよね。現有勢力を最大限に活かす、チャンスを広げていくのであれば秋山王者のほうがNOAH全体には好ましいのかも。

 隣の席のお客さんも、この試合には満足の様子。ここで気づいた。この人、旧全日四天王プロレスのファンだったんだ。マジメに、力尽きるまで、一所懸命やらないと許せないんだ。新日ファンなんて誤解しててごめん。
 しかし、三沢が「切り捨てたかった」ファンは、もしかするとこんな人たちだったのかも。その目論見通りだったのか、この日の超満員の武道館は第1試合から、のべつ幕なしどっかんどっかん沸きっ放し。そんなファンに対しても、隣のお客さんは苛立ってたのだろうな、と少しだけ、おこがましいですが同情するような気持ちになりました。
 (蛇足ですが、隣のお客さんの感想はともかく、この日のメインも、いわゆる旧全日の三冠戦ほどの、極限の耐久合戦というようなものからは遠いように感じた。旧三冠戦に近かったのは昨年末の小橋−秋山ぐらいで、NOAHになってからはフィニッシュがあっさりしていく傾向にあるように感じています。私感。)

 (9月8日記)




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