闘龍門は持続性のあるクスリだ。
■団体:闘龍門
■日時:2001年7月8日
■会場:ディファ有明
■書き手:くいしんぼ♪ (ex:KANSENKI.NET技術顧問)

 かつてそこはエムザというディスコ兼コンサート会場で、黒人系のミュージシャンなどがバブル絶頂期のジャパンマネーに惹かれてゴージャスなライブを繰り広げていたものである。馬場御大亡き後、今では実質的に崩壊状態の全日本プロレスから大量離脱した三沢率いるノアの本拠地に来るのはそんなバブル絶頂期以来だなぁとしみじみ思う。
 時は過ぎ繰り広げられるものは違えど、やっぱり会場の熱気は健在だ。バブリーな時代からタイムスリップしてきたとしか思えないダンサー(レスラーだけど)もいるしね。闘龍門は乱立するプロレス団体の中でもいまやトップクラスの満足度を提供することができる団体である。顧客満足度ってのはビジネスにおいてもっとも重要なことがらであるが、不況のおりに娯楽に対してもコストパフォーマンスを重視するであろうと思われる家族連れや女性ファンが数多く見受けられるのは期待を裏切らないというこの団体ならではであろう。

 今日は15:00から試合開始となっていたけど、梅雨のはずなのに完全に夏が来てしまった有明に15分前ぐらいに着いて見ると開場時間がおくれたらしくまだドアが開いたばかり。例によってカレーを食べたり売店のTシャツなんかをのぞきながらオープニングのライトショー(って書くと大袈裟)の曲がかかり出すのを待つ。会場は今日もニ階のバルコニー立ち見席¥3,000を用意するほどの熱気、暑いせいだろうね若いオネーチャンたちの衣装もかなりの熱気に満ちていた。すげーんだよ、イエーイ!

 いつも通り30分オシぐらいで興行がスタート、カード発表のアナウンスを遮ってM2Kのいつものテーマが鳴り響いてMCコーナーが始まった。モッチーが神戸のマグナムとのこと、PPVのことなどに触れて興行を成功させてマグナムが闘龍門に残れるようにワザと負けたということをいやらしく強調。当然ここで正規軍登場でモッチーに噛み付くマグナム、続いてC-MAXも登場、神戸でのみちのくがらみの6人タッグが不完全燃焼だったことから一旦タイトルを返上し今日のメインでUWA6人タッグの対決をきちんとやり直すことにしたと説明、ついでにCIMAが神田のモヒカン頭をネタに、また「本日の取り組み」に載ってないフジが○に大の字が入ったレフリージャージで第3試合の堀口元気、斉藤了のプチ遺恨マッチのレフリーをすることになるなど発表し場内を和やかなムードにしたところでマイク合戦終了。

 第1試合 ○ Rマルビン D.キッド VS × SAITO アパッチェ 
レフリー タマキン(16分ぐらい)
 SAITOは新しいテーマ曲かなカッコよく入場、ブルーのバンダナを頭に巻いたアパッチェはイタリア料理屋の厨房にいそうな陽気なキャラクターで会場を湧かす。一方のマルビンはなかなかにカッコ良い、入場曲は郷ひろみの「あーちちあーち」の元ネタだ。単なるリッキー繋がりだろうけど・・・、キッドはいつも通り、小さい子供からのカワイイ声援多し。試合はまったりとしたスタートからだんだんにヒートアップ、しかしそこは正規軍同士のクリーンな闘いであるため気分は東映マンガまつり、えげつない暴力シーンもなく安心して空中戦を見ていられる。終始アパッチェの打撃技がいたそうな音をたてるが会場に響き渡らせるのがその目的だからそれほどではないだろう。キッドはモチスス相手ではないのでデジャブはないが似たような良く回るワザ(名称ワカラン)を出し、他に各自それなりのスポットを出した後マルビンが跳びワザからつなげてバンプ師匠SAITOをピン。さわやか〜で終わりのはずがメインに出るM2Kの3名が乱入し全員を暴行、マルビンとモチススのNWAウェルターのベルトがらみの布石を。

 第2試合 ○ 新井健一郎 VS × ストーカー市川 (1:43)
レフリー テッドタナベ
 今回はなにもコスプレなしで入場した市川、いっぽうやる気のないアラケンは入場の酒の霧噴射からテキトウ。テッドがからんで小ネタで笑わすもイヤな予感適中で毒霧シリーズはこれで完結か?毒霧を浴びた市川は泥酔し酒気帯びでアラケンの負け。ひと悶着あったあと会場に来ている友人にちゃんと?試合を見せたいとアラケンが言ったため泥酔していた市川蘇生、千鳥足でのお笑いムーブのあとまたも倒れ、手で押さえただけでアラケンがピン。ドラゴンジム同期のよしみで次シリーズでタッグを組むことになり誓いの盃を交わし再び倒れた市川をアラケンがおぶって退場、は〜ぁ、まったりまったり。

 第3試合 堀口元気 VS 斉藤了 (12分ぐらい)
 MCにあった通りビッグフジがレフリーを勤めるがなかなか凛々しい姿、ボディチェックを入念に行うフジは堀口の頭髪をネタに弄りさらに了とのプチ遺恨を助長させる。正規軍同士の続く今回の興行はある意味目新しく私の目には写ったのだが、前半はビーチブレイクまで出しかなり遠慮なくしかけていく堀口に対し自転車ブラザース兄はついつい斉藤了に加勢ぎみであった。お馴染みの関節ワザを双方がだすもチマチマした動きに飽きたフジが場外からのヤジに過剰反応しまともに試合を見ていないため両者ともギブアップもピンもとれない。じれた挙げ句が「あらら・・・」レフリー自ら喉輪落としまで出してしまう。そんな中、第1試合同様にM2Kの3名が乱入しフジも含む3人を蹴散らしてしまいノーコンテスト。「チャラチャラやってんじゃねーよゴルァ!」とかなり2ちゃんねる入りぎみのガラの悪い神田のマイクにいよいよ乗り物3兄弟 VS M2Kの予兆か?

 第4試合(セミ) ○ 岡村社長 マグナム VS × モッチー K-ICHI (15分超えたぐらい)
レフリー テッドタナベ
 まったりとした前半戦を終え休憩時間挟んでの後半戦スタート、ここでガラリと空気が「緊張感」に変わってきた。M2Kはふたり一緒に、岡村社長はデビルマンの曲でそれぞれ入場、そしてロングバージョンでたっぷりと踊りを見せながら神戸で自信を取り戻したマグナムが登場し会場は最高潮に、やっぱり同じ阿呆なら踊らにゃ・・・のこれは生観戦の特権だね。どんなにCIMAがカッコよくたって元気なマグナムを見るのは嬉しいもの、試合の中でもキックを中心に組み立てるモッチー、長期離脱の影響を少しずつ脱してきたK-ICHとのからみは非常によく、高い位置でのキックなどもスピード感があり非常に見栄えがした。マグナムはエルヌメロウノ準決勝でのSUWAとの一戦のときもかなり良かったがまぁモッチー達もきちんと受けられるレスラーなんだろうな。その後もスピード感プラス重みのあるキックや関節ワザの応酬がしばらく続く中、多少ガス欠になりそうになりながらも今回はモッチーの「昭和な関節ワザ」や足への鉄柱攻撃、キックをよくしのいだ岡村社長がなんと「プロレス技」スモールパッケージでモッチーをピン。油断したモッチーのマァu「ク「社長!いつの間にプロレス技覚えたんですか?」場内爆笑。

 第5試合(メイン) ○ D.ドラゴン 神田 モチスス VS × CIMA SUWA TARU (19:03)
レフリー タマキン ※UWA6人タッグ選手権試合
 入場ではマグナムだが闘龍門の最大の売りはまちがいなく6人タッグであるのは周知の通り。マット上での素早い展開と東西南北と会場をめいっぱいに使った場外戦、3本同時のパイルドライバー系の技などC-MAXの仕掛け、お馴染みSUWAのジョンウー、重爆撃TARUドリラー、場外に落としてのトぺ、トップロープからのダイブと限界ギリギリの攻防が続く。一般に人間の緊張感なんてたいして長く続くものではないが、見る側に試合時間を全く感じさせないほどに両軍とも激しい動きを見せる中、セコンドにいるモッチーがじっとしているわけがなく、要所要所でトップロープに上がったCIMAに異様に素早い身のこなしでハイキックを浴びせたりしている。同じくK-ICHIもいつもの青いプラケースでロープ際から仕掛けようとするC-MAXを分断させそのスキにクネスがCIMAを沈めた。
 えげつない乱入でしか勝てないM2Kを正規軍が蹴散らし締めのマイク、正規軍も含めベストメンバーの3WAYでの6人タッグ選手権試合が次回後楽園で決定、神戸という大きな大会の直後で小ネタを集めたようなアングルが目立ったが、ダンスをリフレインしたマグナムの表情やアパッチェ、マルビンの参加、31歳になっても「ボク」って言ってしまう元スモウレスラーのオッサン、笑いのとれるヒール、カッコイイヒール風ベビーと魅力はいっぱいだ。興行も無事(?)終了、しかし気がつくとそこには次回後楽園ホール大会の券を求める行列に並ぶ自分がいた。




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