コンプレって、どうなん?
■団体:フリーハンド
■日時:2001年6月26日
■会場:北沢タウンホール
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 フリーハンド。宮城県にお住まいの風間さんというファンの方が、ご自身の資金で打たれている興行らしいです(週プロより)。この日、設置席数が3百、入りが8割程度、最前列席 6,000 円×80 席 + 自由席 4,800 円×150 席 =120万、価格に当日割増もあるがまあ実券入場割合などもわからないので、この120万が基本の収入であると仮定しましょう(グッズも売ってたけど)。会場の北沢タウンホールの借り賃は平日夜だけなら3万数千円、昼夜借りても5万数千円と激安なので、大きいのはレスラーのギャラがどれぐらいなのか、あとレフェリー(=ジャッジ金子)、リングアナ(=伊藤こーへー)。リングはジャッジサポートのものを使っていた。
 公式記録は、いまのところどこを探しても見つからなかったので、ご容赦乞う。

1.○三宅綾(10分ぐらい、テキサスクローバーホールド)×風神
 風神というのは、今年に入ってみちのくを主戦場としている覆面レスラーですね。飛び技が主武器であるはずなのに、どうもキレが足りず、技に入る瞬間のスピードが遅いような。
 対する三宅は体も出来ていて、垂直落下ブレーンバスター、逆エビ、パワーボム、テキサスクローバーと畳み込んで勝ち。しかし第1試合から垂直落下とは凄いな…

2.○中山香里(10分ぐらい、ダイアモンドバストから)×仲村由佳(NEO)
 今年に入ってからの仲村は、試合運びなど安心して見られるようになった。危なっかしいところが無くなりました。とりあえずソツなく試合をこなす、それ以上の向上心もあるようなので、さらに頑張ってほしい。雁の助クラッチを出したのははじめて?見たことあったかな。
 コーナー上の攻防、中山が下から引きずり降ろそうともみ合っていたとき、仲村のカカト蹴りが頭に命中して「コーン」いい音がして、中山、やけに痛がっていたのがおかしかった。
 決着は中山の得意パターン、爆NEWスープレックス(飯塚のブリザードみたいなの)からダイアモンド・バスト(雪崩式のスタナー)で。

3.○折原昌夫、上野幸秀(15分ぐらい、スパイダージャーマンだったかな?)アジアン・クーガー、×ヘブン
 ヘブンって何者?週プロの名鑑によれば去年までZIPANG今フリー、とのことだが… 「ヘブン様」というキャラらしい。自分の姿をデジカメで撮り引き伸ばしたプリント画像を何枚か持って、リング上で紙芝居をやる。せわしなく膝を折って中腰で「〜〜だよーん」と喋る。うーん何者?
 上野、相変わらず大阪プロレス時代のL.O.V.のTシャツを着用。現在のIWAジャパンでの偽造軍の同士、三宅がセコンドに。そういえば敵チームのクーガーとはIジャで対立してるんだよな… だが上野、目もくれずやたらヘブンを挑発。
 折原と上野ってWARで在籍は重なってましたっけ maya さん?けっこうコンビネーション良かった。
 ヘブンが弱々しい。1発食らうとすぐへたり、相手の動きについていくことが出来ない。パートナーのクーガーもイライラして「ヘブン!」連係の指示を出す声も荒々しい。クーガー自身は、今日もピョンピョン、ギロチンで飛びまくっていた。エプロン断頭台バージョンももちろんあり。
 折原がなにか強烈な技で試合を終わらす。マイクも皮肉たっぷり「おいヘブン!このあとの休憩、俺はすぐに売店に行かなければならない。(観客へ)みんな待ってるぞ。お前は休憩の間、リングに残って紙芝居をやっていろ。そして2度と控え室へ戻ってくるな!」でもホントにヘブンが紙芝居をはじめると「ハーハッハッハ。面白い!」言い放ってロビーへと消えていくのであった。

4.金村キンタロー(FMW)、○ディック東郷(15分ぐらい、ダイビングセントーン)MIKAMI(DDT)、×西田秀樹
 金村組2人とも『Come-out and Play』で登場。ヒールターンしたらしい東郷、ダンス中も腕組みして微動だにせず。
 西田の入場曲は吉田拓郎。長渕ってのはよくいるが、拓郎で入場してくる奴を見たのははじめて。
 当然MIKAMIはラダーとともに入場、序盤から連係でラダー・クローズライン、敵に持たせてラダーの両端にドロップキック、と、打ち合わせを念入りにしたのだろう西田もよくついていっていた。
 元大阪モンキーマジック現みちのく主戦場の西田、受けの面でも十二分にやられ、よく粘る。MIKAMIもよくやられ、ブーメラン(初代タイガーの場外ダイブのフェイント=トップとセカンド・ロープを両腕で支えてくるりと回る、アレのついでに蹴る技)、ラダーてっぺんからのスワントーンボム(空中でいったん体を反り返らせてからのセントーン)で反撃を見せる。MIKAMI素晴らしい。
 金村、序盤で右手指を故障したらしく、控えで親指を残しまとめてテーピング。で、爆yama以外の目立った動きはそれほどなかったが、ラダーの一端をMIKAMIの股間に当て、もう一端を蹴り飛ばしたのは定番とはいえ、ナイス。
 最後は東郷の黄金コース、ペディグリー(Wアームからのフェースバスター)からダイビングセントーンで。東郷この日は控えめ。
 DDTでは敵対しているMIKAMIに、金村(蛇ネムラ?)が握手を求める。西田の手も取り、両手で高く差し上げて観客にアピール。そしてマイクパフォーマンス無し(!)で引き揚げる。金村は3日後のDDTジオポリスで、MIKAMIを大いに認めるマイクアピールをしたそうだ。

 ここまでどの試合もアッサリめ。全員がゲスト、前からの因縁も後への展開も、この「フリーハンド」という場を主体とする限りにおいては生まれ得ない。「線」にならない「点」の興行であるからして、それも致し方ないのか。
 と思いきや、次のメインには小さなアングルが隠されていたのであった。

5.○田中将斗、邪道、外道(20分ぐらい、ラリアットだったか?)×星川尚浩(ZERO-ONE)、保坂秀樹、石井智宏
 星川のセコンドに佐藤耕平と藤崎忠優。そう、大谷戦が決定した田中にとっては、これが対ZERO-ONE第1戦としての意味を持つのである。(ちなみにIジャの偽造軍つながりで石井のセコンドにつく者はいなかった。)
 ただ、試合のほうはどうなのかなぁ… バタバタしているという印象のほうが強いな。
 連係は前日の大日本で出したものをほとんど同じく繰り返す。あ、この日は外道もいたのでスーパーパワーボムは正調の3人がかりだった。田中のコンプリートダスト(カナディアンバックブリーカーの体勢から、エメラルドフロウジョンの裏版に顔から落とす)も出たな。
 2日つづけて同じ連係出したからって、それだけで責められるものではむろんないのだが、中山竹刀で乱入→敵が躱わして、押さえていた邪道に同士打ち→なぜかリング上に残っている中山、敵にタックルで狙われる→後ろにいた邪道が中山を突き飛ばして庇い、自分がタックルく喰らってしまう、まったく同じシークエンスを2日続けて見させられたのにはさすがに萎えた。いや当然そうだろうとわかってはいるんですが。
 コンプリートプレイヤーズって、どうなんでしょう?あくまで私的には、外道と中山は○、田中と邪道は△〜×だな… 去年からしか見てないけど、もとのFMのときも田中よりはぜんぜんハヤブサや黒田のほうが好きだったし。思い入れ無いしな。田中は“強さ”ギミックにこだわっている気がして。“強さ”は容易に相対化されちゃうからなあ。とくに、インディーの中で“強さ”にこだわっているのはなんか転倒している気すらするのだが(これは邪道にも少し感じる)。
 しかし、今のところコンプレは、大日本でもIジャでも、ゲスト以上に重くは位置付けられていない(主要登場人物ではない。バトラーツは見てないけど)。邪外は与えられた役割の中でプロの仕事が出来るコンビだし、TVではカットされ過ぎていてよくわからなかったが新日へのシリーズ参戦で、またその真価を証明する機会が訪れている。
 田中の真価もまた、7/13の大谷戦で問われることになるだろう。とりあえずの評価は、そこまで待ったほうがいいのかも。
 試合、保坂のビルディングボム(頭上に持ち上げた状態からさらに高く相手を差し上げて落とすライガーボム)、外道のスーパーフライが美しかった。石井があわやというところまで田中を追い込む場面があり、ちょっと驚き。
 狙いどおり、星川から直接勝利をあげた田中、「オラ!ゼロワンまず1人倒したぞ。次は誰や、お前か?お前か?(セコンドの佐藤・藤崎を指差す)」そして前日と同様「こっち(邪外)は新日、俺は大谷で忙しいんじゃ、かかってくるならかかって来い、We are コンプリート・プルルルルレイヤーズ!」

 先ほど「『線』にならない」などと失礼なことを申し上げましたが、フリーハンドの次回興行も決定しているようです(8月だったか)。ご興味の湧かれた方はご覧になってみてはいかがでしょうか。

※投稿後、次の公式記録を見つけました。
1.○三宅(13:18テキサスクローバーホールド)×風神 
2.○中山(9:11片エビ固め)×仲村 ※雪崩式スタナー
3.○折原、上野(13:58体固め)クーガー、×ヘブン ※スパイダージャーマンからのムーンサルト
4.○東郷、金村(14:37体固め)MIKAMI、×西田 ※ダイビングセントーン
5.○田中、邪道、外道(20:06片エビ固め)×星川、保坂、石井 ※コンプリートダスト





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