大日本6・25後楽園
■団体:大日本
■日時:2001年6月25日
■会場:後楽園ホール
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 大日本を見るのは1年以上ぶり。葛西とザンディグの評判が良いので、どんなものかと。葛西は去年ブレイク前に2度見ているのだが、ほとんど覚えてない。むしろ伊東や関本の方が、黒タイツで新人らしい試合をするなあと記憶に残ったぐらいで。ザンディグのほうは、たまたま初来日緒戦の後楽園で見ていて、ロコモーションパイルドライバーにロコモーションブレーンバスターが印象的だったぐらいか。
 ただその、去年4月の後楽園大会、全7試合のうち後から4試合で流血が見られるというもので、とくに血が苦手というわけではない僕でも、「もういいだろ…」って感じ、それ以降足が遠のく一因ともなった。いや、アクシデンタルなものや必然的な流血(?)はいいんですけど、ただ場外から戻ってくるときに必ず額から出血してるとか、たんなるギミックとしての流血(?)はちょっとね…
 ま、この日は期待半分で試合開始を待ちました。
 リングアナで山本(元JWP代表)、レフェリーでテッドタナベがアルバイトで?参加。

1.○篠原恭司、武藤隆成(レックスジャパン)(7:29裸絞め)松崎駿馬、×沼澤直樹
 このレックスジャパンまたの名を龍生塾、というのは大阪にある格闘スポーツスクール。HPによると「初心者、女性大歓迎!! シュートボクシング・グローブ空手・フィットネスボクシング・…等、あなたのニーズに答えます。また、プロ興行・アマチュア大会・クラブでのダンスイベント他、楽しい催しが一杯!!」「わんぱく空手教室(週2回)入会金 \10,000 月会費 \5,000」などなどを業務内容としているジムで、その所属選手が今年年頭から大日本と抗争している。伊東や沼澤からは白星をあげていますね。
 試合はバタバタしていて、また友人とムダ話していてたのでよく覚えていず。

2.○田村欣子(NEO)、矢樹広弓(フリー)(10:46エルボーから)元気美佐恵、×タニーマウス(NEO)
 タニーのヘッドバットのレパートリー、連係でのシーソーホイップ式や、コーナーの敵への突撃だけでなく、元気のカンパーナに合わせ振り子式に近づいてくる敵の頭に打っていく。また、ロープワークでダウンした相手の上を、手をヒラヒラさせながら何度も往復するのははじめて見た。
 矢樹の飛びつき式の関節技、このタッグの中に入るとキレイだし速い。前日のJd’に続いて矢樹を見直す。やっぱり相手とのコントラストは大事だな。始終戦っているカルロス天野との試合だけでは、そりゃ飽きもくる。
 田村はほとんどエルボーのみで戦う。1発だけWリストアームサルトを打ち、その後もう1発エルボー、でピン。
 自分とこの興行でないからか、ややアッサリめではあったが、第1試合がいまいち中途半端だったので、ここでようやく沸いてきた気がした。

3.○大黒坊弁慶(5:38ライガーボム)×伊東竜二
 伊東、長髪、赤いロングタイツ、体つきもあわせて、ちょっとウルフホークフィールド(現ジムスティール)に似ている。もちろんウルフよりは貧弱なんだけど。
 さて試合は、デブとヤセの対比をわかりやすく見せるものとなる。伊東はウラカンラナや場外ダイブを、弁解は強烈な逆エビ。
 中盤にさしかかろうというところ、レックスジャパン勢がエプロンに上がってくる。気をとられた伊東の隙をつき弁慶がライガーボムでフィニッシュ。
 弁慶マイク「ウロチョロ出てきやがって、人の試合邪魔するんじゃねえ」「俺と伊東でタッグでやってやる」落ち着いててドスが利いてる。セリフ回しも巧い。レックス側「イトー!!メンチ切って来やがって△※■×!」「ウギャー!!」「ウギャー!!」「ウギャー!!」大日側セコンドをも1人ずつ指差し吼える。ちょっと力みすぎのマイクだなぁ慣れてないとは言え… 寒々としたものが場内に広がる…

 ここで副社長となった山川がリングに上がり挨拶。お知らせが3つ。(1)8/19の横浜文体大会に向け、昨年の文体の5対5で破れたCZWから、今度は7対7でやろうという挑戦状が来ている (2)メインのルールについて説明 (3)みちのく・バトラーツと共同開催のフューチャーチャンプリーグで優勝、そのご褒美のテイオー戦M・ヨネ戦新崎人生戦でも善戦した関本の、7番勝負を行う。急遽次の試合がその第一戦になる。山川、頭のケガの後遺症ではないと自ら笑いを取っていたが、説明がまわりくどくて分かり難い。

4.○金村キンタロー(8:31小包固め)×関本大介
 金村、山川とともにブリブラ・ダンスで入場。マイク「レックス・ジャパン… 恐ろしい敵を相手にしていますね…」もちろん、そのアピールの寒さを皮肉ったものである。爆笑「レックスジャパンさんに恨みはないが、弁慶さんに殺されるところが見たいですねえ」
 ゴングがなって早々、場外で机へのブレーンバスターを狙った金村、しかし関本体を入れ替えて逆に投げる。関本はさらにエプロンから机への叩きつけにも成功、リング内に椅子を持ち込み、対角コーナーのマット間にセット、ハンマースローで叩きつける。
 技的にもスピアー、鉄砲水ふうのラリアットと小気味良い攻めを見せるのだが何と言ってもこのスタイルでは金村。爆yamaスペシャルも出たっけなあ、まあ余裕で勝ったような印象。
 試合後マイク「関本… 今日は小鹿さんや大塚さん(=メンズ・テイオー)に、レスリング教えたってくれ言われてきたのに、なんでこんなことするんやーー(絶叫)」関本「すいません。金村さんはハードコアだと思ったんで、やられるまえにやっちゃえ(ちょっとかわいく)と思って…」それを聞いた金村ゆっくりと、背筋を伸ばしたままの後受身で、バッタリ倒れる。金村「おそるべき19歳やな…」そして「ボクのパートナーの山川クン!上がってきなさい。関本のパートナーの大塚さん!お願いします」と呼び込んで、4人でダンス、でシメ。

5.『神風』、保坂秀樹(30分時間切れ引き分け)田中将斗、邪道 with 中山香里(コンプリートプレイヤーズ)
 BJW認定ヘビー級王者『神風』がコンプレを「挑戦して来い」と逆挑発して因縁が生まれている組み合わせ。パートナー保坂は、神風と高校の同級生らしい。
 前半、神風が場外へのムーンサルトアタックを出したぐらいで、それぞれ神風、邪道が捕まっている時間が長い。進むペースが、長期戦を想定しているようで、早いうちから引き分けを予感させるものはあった。技と技との間がやや空いているようにも。少し間延びしたような試合。
 それでも中盤以降、それぞれが得意技を繰り出していく。保坂を長時間苦しめたクロスフェイス・オブ・邪道、保坂は高いビルディングボム。やはり神風を標的としたコンプレの連係、3D(天コジカッター)、スーパーパワーボム、その他田中は独自な入り方をするスタナー・フェースクラッシャー系の技をいろいろ使う、名前がそれぞれについていたと思うのだがようわからん。神風は大技の波状攻撃をよく凌ぎ、大柄な身体を舞わせての飛び技で効果的に反撃する展開。
 試合終了後、神風マイク「俺の受けの強さを見たか!シングルで来い」田中「こっち(邪道)は新日、おれは大谷で忙しいんじゃ。やるなら早よ決めろ」そして中山ふくめ3人でポーズ「We are コンプルルルルリーートプレイヤーズ!!」

6.ボブワイヤーボードデスマッチ
○シャドウWX、ジ・ウインガー(16:55ラリアットから)MEN’Sテイオー、×アブドーラ小林
 6/3秋葉原大会での解禁ファイアーデスマッチで、その耐えぶり粘りっぷりがブレイクを呼んだという小林。その時とまったく同じ組み合わせでの再戦。
 確かにチビでデブ、僕にとっても感情移入しやすいキャラではあるんだよな。当たりの強い攻撃に耐え続け、カバーをはねのけ続ける。ブッチャー流の奇声をあげてのエルボードロップで反撃。有刺鉄線ボードの犠牲になりかけたテイオーを身を挺して救うという、ドリーファンクJr流のタッグプレーまで見せた。
 そのテイオーは、有刺鉄線ボードを小賢しく利用した頭脳的なプレーが目立った程度だったが、試合大詰め、ウインガーのトペを場外でボードで迎撃、ウインガーはこれで足首を痛めてしまい、WXがローンバトルを強いられることに。しかし最後は、粘る小林を力強い垂直落下ブレーンバスターから、ハードヒットラリアットで降して勝利。
 小林がアピール「あいつらに勝ちたいんだよ!また組んでくれよマッチメイカー!」とテイオーに。テイオー「3度目は難しいぞ」テイオーのマイクはムリに凄もうとしているようでイマイチか。小林「2回負けてだいたいわかったんだよ」観客はみな小林に好意的「日本にはこういう諺があります。(なんだ?『2度あることは3度ある』か?と予想したが)『ブタもおだてりゃ木に登る』みんな、もっともっと俺をおだててくれ!」

7.BJW認定デスマッチヘビー級選手権ガラス&ボブワイヤーボードデスマッチ
○(王者)ザンディグ(15:17ベルト奪取)×(挑戦者)葛西純
 CZWジャパンの勢力を増やそうと、日本人選手に勧誘の手を伸ばしかけているザンディグに対し、「ボスはおれっちだけのもんだ!他のヤローはいらねえ!」とばかりに、葛西が自分の力を認めさせるために要求したタイトルマッチ。本日のお目当ての一戦である。
 対角コーナーに有刺鉄線ボードとガラス板をセット。ガラスは、観客の安全も考えて、過度の危険が無いような特殊なガラスを使用、とのこと。ラダーも準備され、リングの真上、宙からチャンピオンベルトとバナナとを吊るし、ベルトを奪い取った方が勝ち。バナナを取っても試合には何の関係もない。という説明があった時点で、容易に結末が予想されたのであった。その予想を上回る何かが起こればよかったのだけれど…
 試合開始、慎重に見合ってなかなか組まない両者。ザンディグがおそらく葛西のマネである猿ポーズを見せる。ウッホウッホ、見たこと無いので雑誌知識からの推測。考えてから理解して見るのであまり笑えない。のちに同様にザンディグが、ポストからのダイブの前にわざわざグラサンをかけるという、おそらく葛西のマネであるポーズを見せたが、やはり同様に笑えなかった。
 まず葛西が椅子で親分の頭を強打、試合が進み出す。コーナーへホイップした親分に、自らの額の血でハートマークを描いたガラス板を立て掛け、目がけてドロップキック!!車のフロントガラスのような材質なのだろう、割れて先端が尖るようなものでなくこなごなに砕け散る、パァァンと炸裂してキレイ…
 葛西が押し気味「今日からおれっちがオヤブンだ」などと喋りながら試合していたのだが、ザンディグがコーナー近くに有刺鉄線ボード、椅子、ガラスを組み立てて立体構築物を作り上げる、不安定なため金村他エコンド陣総出で補強。その真っ只中に雪崩式で落下していく2人、またもガラスの華が咲く。あっという間に葛西の背中は真っ赤。
 そしてリング中央のラダーを、必要以上にゆっくり登っていく2人。頭上にはベルトとバナナ。ザンディグがベルトを、葛西がバナナを同時に掴んで、試合しゅーりょー。
 試合後、「メンズー」とマッチメーカーを呼びつける葛西。文体の7対7、CZWジャパンとして大日本側についてもいい、と言う。「ただしコレ(親指と人差指で輪を作る)次第だけどな」葛西の「コレ」ってバナナのことらしいんだが。テイオーは「キンちゃん、出てくれるよね」それに小林も呼び込み、本人入れてこれで5人。あと2人、WXと足を引き摺ったウインガーに交渉するが、小林との因縁もあってかWXは拒否、ウインガー板ばさみになって迷うが結局WXに従う。さて7人のメンバーは揃うのか。葛西「言っとくけどな、お前らと組んでも、ボスはおれっちだけのもんだからな!」で興行終わり。

 メイン、あまりといえばあまりに予想通り、しかしこの予定調和も、これこそが見たかったというファンも多かったのだろう。たまたま見に来た僕は不満だったけど。せっかくのデスマッチなのだから、もっともっとビッグなサプライズが欲しかった。たしかに評判どおり、葛西のいくつかの場面には閃きが感じられ、またガラス炸裂も綺麗だったけど。盟友同士の対戦で、どことなくヌルさが感じられてしまったのもマイナス。
 あと、コンプレの30分引き分けのところで書いたけど、全体的にも試合中技と技の間が間延びしがちな気がした。ハードコアな攻防では危険を最小限に抑えるため、十分間を取って技を仕掛けている、のはなんとなくわかるんだけど、それ以外の場面でも微妙にテンポが遅いような。前日のJd’のフリーウェポンエニウェアフォールに比べて、男子と女子の特性の違いを考慮しても明らかだった。
 ただ、ほとんどの試合でのそれを再現したように、みんなマイクが上手いね(この書き込みでは伝わらないかもしれないが)。近年のプロレスの進歩した点なのでしょうね。




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