ミクロコスモスの破綻の予感と興奮
■団体:闘龍門
■日時:2001年6月10日
■会場:後楽園ホール
■書き手:リー監督 (ex:リー監督の「た・い・く・つ」

 簡単に言ってしまえば、小宇宙。綺麗な星たちが光り輝いている。ただ、その外は広くて、もっと綺麗な星たちも数多くあることを私は知っている。しかし、私が望遠鏡でその区画だけを観察するのは、非常に幸福な体験だ。小宇宙だから与えられる感動なのかもしれない。しかし、これから、その小宇宙が大きくなっていく、あるいはその星たちが他へどんどん出ていく、など成長していくところも観てみたいと思う。末永くこの星たちと付き合っていきたいものだ。たとえ、スターダストになってしまっても。

 と、夢を語ったところで時は6月の10日、所は後楽園。実は、私は当日券しか買わない主義。予定は未定であった方が気楽で、ぶらりと後楽園ホールに行って「たまたま」観戦した、というスタイルが理想だったのだ。パンクラスはそれでも良かったけれど、現実は甘くない。闘龍門の東京でやる興行のチケットは、どんどん入手しにくくなっているから仕方がない。不本意ながら、これからはチケットぴあのお世話になろう。何を言いたいのか、わからない文章になってしまったが、要するに、今回は後ろの席しか取れなかったのが悔しかったのだ。がっでむ。

 満員。多すぎて数えられないが、とにかく満員。普通の「満員」より多いので「超満員」はウソではない。観客の入りは文句なし。

 恒例のマイク合戦。珍しく長々と書いてみよう。まずはM2K登場。神田の頭は鶏冠(とさか)ファッション。モッチー「いやあ、そろそろスカジャンも暑いな」が第一声。つかみはOK。「ついに来てしまったな、憂鬱な日が」爆笑。つまりは岡村社長との一騎討ちなど「ホントやりたくない」とのこと。「マグナムもCIMAとやりたくない。オレも岡村隆志とやりたくない。ビッグ・フジも斉藤了と組みたくない。なんなんだよ今日のカードは」と見事に全てを説明しつつ笑いを取る。

 そこへモチスス「リーダー。せっかくベルト取ったんですから、紹介してくださいよ」と先日取ったベルトのアピール。モッチー「だからな、そんなベルトを取れ、なんて一言もいってないんだよ」「オレのは、英連邦ジュニアヘビー級。オマエのはNWA『世界』ウェルター級。お前の方が上みたいじゃねーか。だからオマエはB型だっていうんだよ」と自分もB型であることを棚にあげて、モチススを非難するモッチー。ぐははははは。

 それから、マグナムが今日の試合をやりたくないらしく、会場に来てないと言う。「ボケ岡村社長に代わりM2Kのリーダーの私が(メインのカードの)中止のお知らせをします。お詫びします。どうも申し訳ございません」と四方に深々と礼をするM2Kの面々。似合わないから笑える。

 そこへクレイジー・マックス登場。CIMA「オマエは日本の前の首相(森さんのことかな)より自分勝手なことばっかり言いやがって。ちなみにオレらも世界チャンピオンなんだけどね」観客拍手。今日のメイン試合はやると言う。観客拍手。モッチー「いいよ、やらなくて。さっきお客さんに謝っておいたから」。

 正規軍登場。マグナムも来た。モッチー、マグナムに「いつ来たの?」とたずねる。爆笑。マグナム、メインの試合は「やらない」と言い張る。CIMA「オレはやるっつってんだよ」。モッチー「オレはやらなくていいって言ってんだよ」。CIMA「だからオマエは岡村隆志とやれっつってんだよ」。モッチー「それはやりたくない」。CIMA「オレはマグナムとやるっつってんだよ」。マグナム「オレはオマエとやらないっつってんだよ」。モッチー「だからやらなくていいって言ってんだよ」。ぐはははははははは。

 いつまでも続きそうなので、校長登場。色々あった(校長は外しまくり)あと、「マグナム。今日来ている超満員のお客さんだけは裏切るんじゃねーぞ」「あとはオマエらで決めてくれ」。

 マグナム「みんな、そんなにオレとCIMAの試合観たい?」と問いかける。そう言われたら、観客は無理矢理観たい雰囲気になる。しばし考えたあと「よしわかった。きょう、やってやるよ」。予定通り。CIMA、モッチーに「オマエも岡村隆志とやれよ」。モッチー「よしわかった!!」とさわやかにマグナムの真似。大爆笑。

 さあ。斉藤了だ。「そんなことより(おいおい)、藤井さん」。会場「おっさん」コール。了「藤井さん、今日のぼくと藤井さんのタッグは、一体どうするんですか!!!」ってそんなに熱く言う内容ですかい。「今、マグナムさんは大島さんとのシングルをやると、とても男らしく決めたのに、やらないやらないとグズグズしているのは、藤井さんだけですよ!! 本当に藤井さんは男らしくない人です!!」。フジ「なにい。この野郎。オマエにな、そんな偉そうに言われる筋合いはないんだよ。だけどな。オマエの気持ちはよくわかったよ。オマエの望み通り、タッグを組んでやろうじゃないか」。「おい、その代わりな、おれにピンフォール勝ちを譲れよな」。了「ピンフォールのことはやってみないと分からないです」と、とっても正直。「ただ、やっと藤井さん、男らしくなってくれましたね。ありがとうございます!!」。了、おいしいとこ、取り過ぎだな。CIMAもそう言ってました。

 あとは7月1日神戸大会がスカパーのPPVでやるとのことで、CIMAが宣伝マンとなって説明。前振りはこんなものかな。SAITOは欠場。

 ありゃ。ええと。ここまで長くなったので、試合の方は簡単にします。レフェリーはいずれもタマキン。なんとなくテッドを手本にしているような感じ。頑張って欲しい。

(1)堀口元気 対 SUWA

 元気入場後、フジが乱入してのど輪落とし。サーフボードを奪って去っていく。SUWA、ダメージの残る元気をボコボコに。コーナーに元気を逆さに吊るして、股間エルボーや顔面ドロップキック。後楽園の女性客悶絶。「よっしゃ、ジョン・ウー行くぞ」って、元気はコーナーに座っているのに・・・。ま、まさか。しかし、それをかわしてからは元気の反撃タイム。SUWAのパンプも凄いよなあ。偉い。素直に頭が下がります。最後はジョン・ウーからFFFでSUWAの勝ち。4分くらい。

(2)市川 対 TARU

 名勝負数え歌、復活。

ケンドー・カンジ 対  ザ・グレート・ルタ

 お笑いとしての物真似のレベルが高くて、爆笑もの。うーむ。しかし、マニアには受けるが一般のお客さんはどうなのかなあ。と思っていたらやっぱり爆笑している。なるほど。これでいいのだ。ハリセンが出たりトイレットペーパーで首を絞めたりと、パロディの嵐。市川のカシン張りの腕ひしぎ逆十字も決まらず。最後は毒霧で市川が悶絶死。あれれれれ。またやっちゃったよ。いいのかなあ。まあ、面白いから許す。

(3)望月成晃 対 岡村隆志

 デビルマンの曲で社長登場。その軽快なシャドウに一応、優しい観客はどよめく。モッチーのセコンドにはモチススとクネス(ダークネス・ドラゴン)。彼らが乱入することは目に見えているが、次の試合のメンバーであることにも注意しておこう。試合はモッチーの奇襲で始まるが、社長は正拳突きと蹴りで逆襲。胸への正拳突きはかなりインパクトのある技であることを再認識。当たる音もいい。もちろん、モッチーのパンプも素晴らしい。武輝道場は、永遠に不滅です。ポリ箱絡みの乱入から、2分41秒反則で社長の勝ち。試合後も帯で絞首刑。社長になんてことするんだ。

 そこへアラケンとドラゴン・キッド乱入。アラケン、わざとらしく「社長、大丈夫ですか」。予定通り6人タッグに変更だ。アラケンのマイク以外は不自然さを感じさせず、素晴らしい展開。

(4)岡村、ドラゴン・キッド、アラケン 対 モッチー、モチスス、ダークネス・ドラゴン

 とにかく、キッドとモチススは手が合う。この2人なら名勝負をいくらでも作れるだろう。アラケンが例によって、腹を蹴られると膝を付き、頭を蹴られると立ち上がるという動きを繰り返す。これもまた「例によって」だが、キッドをボディスラムで落としてタッチをする、という半永久的運動もやった。キッドの受け身の練習だ。これでキッド・ファンの胸がキュンとなるのだろう。一応、最後にモチススがレフェリーにタッチをしようとして「おいおい」というお約束のオチもあった。お笑いとしても合格点か。社長がいるので、いつものハイスポットだらけの6人タッグとは少し違う。また、キッドの動きは絶好調の部類。モチススがアラケンに決めたジャーマンは、頭から落ちている。危ない。大丈夫か。最後は、キッドのマスクが取られ、マスクをアラケンが持っていた。あれれれれ。慌ててモチススに投げ渡す。爆笑。14分38秒、社長組の反則勝ち。

 モッチー「待て待て待ておい。オレは見てたぞ。(アラケンに)オマエだろ(マスクを)取ったの。ふざけんなよ。何で反則負けなんだよ」。ぐはははははははは。

 そこへ謎のマスクマンが乱入。キッドに自分のマスクを与える。その顔は・・・リッキーなんとか。モッチー「どういうことだよ、おい。お前は誰だよ」。すまんすまん。リッキー・マルビンです。J-CUPでCIMAと闘った選手ですな。遠くてよくわからなかった。キッドがリッキーを「闘龍門の新しい仲間」と紹介していたが、マイクをもっと練習した方がいいと思った。

※休憩

(5)斉藤了、ビッグフジ 対 チョコフレークKEIICHI、神田裕之

 「自転車が結んだ、信頼、友情、それとも愛」。ぐははははははは。フジは先ほど元気から奪ったサーフボードを持って登場。息ぴったりの自転車兄弟の誕生だ。そのぴったりすぎる動きに会場爆笑。連携の打ち合わせをその場でやってのダブルのラリアットなど、そのわざとらしさが鼻に付かないのが、このコンビのいいところ。しかも不思議な緊張感がある。誤爆で、すわ仲間割れか、と思わせておいて、連携をしっかり決める。ダブルのサイクリング・ヤッホーで会場大爆発。凄い。最後は14分51秒、フジがのど輪落しからチョコをピン。

 フジ「斉藤了、最高のタッグだったな」。抱き合う2人。しかーし、フジが了をのど輪落とし。そこへ元気が乱入。元気「おい、ビッグ・フジ。さっきお前が盗んだオレのサーフボード、返してくれよ」どっかで聞いた台詞で大爆笑。フジ「そんなにサーフボードが大事なのかよ」。元気「オレにはそれがないとダメなんだよ」。フジ「返して欲しいのか」。元気「これから夏だってのに、サーフボードがなくて、どうやって波に乗るんだよ。返せ!!」そりゃそうだ。「そんなに返して欲しいか」「返せ!!」を3度繰り返したあと、フジは「返してやるよ」とあっさりサーフボードを元気に渡す。会場爆笑。元気「オレと抗争したいんじゃないの?」とついつい聞いてしまう。フジ「オマエみたいなしょっぱいレスラーはな、最初からお断りだ」。了「藤井さん、そんなこと言わないで、堀口さんと抗争してください!!」ぐははははははははは。もうダメ。腹筋の痙攣が止まらない。元気「後輩のお前にそんなこと言われる筋合いはないよ。オマエ最近調子に乗ってんじゃないの?」いいねえ。フジ「おいおいおい。オマエら身内揉めするなよ。仲良くしろよ。それなら3人で決着でも付け・ようか」。元気と了とフジの奇妙な三角関係の始まりだ。・・・ホントに始まるのか? メインのネタより面白いのではないか。マズイな、それ。

(6)マグナムTOKYO 対 CIMA(マネージャー、TARU)

 英連邦ジュニアヘビー級選手権、次期挑戦者決定戦。入場だけなら世界一のマグナム。やはり、凄い。試合は、ゆっくりとした立ち上がりで、なぜかパンクラスの会場のように静かになる。手四つだけで魅せてしまうCIMAの佇まいには、真のエースが誰であるかを明らかにさせてくれるものがある。実にメインらしいメインで、もしかすると武藤・馳戦へのオマージュか。しかし、インディでそんなことやっても無意味なので、違うと思うが。

 それはそれとして、マグナムのドラスクでCIMAの右足がおかしくなる。変な受け方をしてしまったようだ。マグナムは容赦せず徹底した右膝狙い。対してマグナムは、CIMAの低空ドロップキックで左足のピンチ。イッツ・ジャパニーズ・スタイル。OKOK。全体的にCIMAの動きが悪い。

 20分過ぎにCIMAの、ヴィーナス→アイコノクラズム→マッド・スプラッシュの必殺コースもカウント2。対してマグナムのバイアグラ・ドライバーもカウント2。観客も少しずつ熱くなっていく。CIMAのドラゴンスリーパーから河津落しには驚いた。再度のマッド・スプラッシュもカウント2。会場大爆発。25分06秒、パーフェクト・ドライバー→マッド・スプラッシュでやっとCIMAがピン。

 CIMA「関門を超えたぞ。次は望月成晃、オマエの番やからな」。モッチー「いやー。いい試合だったねー」「見事な試合だったよ。そして、挑戦者決定戦、勝利おめでとう」「やっぱ、オマエは強いな。素晴らしいよ」と褒めるも「挑戦者はマグナムTOKYOに決定!!」。ぐはははははははは。そういうオチですか。「勝った方とやるとは一言もいってない」確かに道理だ。そして、モッチーはマグナムにも理不尽な条件を付ける。7月1日に負けたら「入場時の踊り禁止」おいおいおい。「そして、もう1つ。M2Kに入りなさい」。観客ブーイング。

 校長がやってきた。マグナムとやらせてやるのはいいとしても「だけどマグナムの踊りは、闘龍門の売りなんだよ」わしもそう思う。マグナム「望月、オレは全部てめーの条件飲み込んでやるよ」「こんなに恥さらして、今さら失うものなんかないよ。やってやるよ。校長やりますよ。やらせてください」。校長「黒木、それはダメだ」。マグナム「校長、いや浅井さん、やらせてください。負けたら自分闘龍門やめます」。会場びっくり。校長「ホントにいいんだな」。いつものようにしばらく考えたあと「よしやろう!!」。客は引いてるけど・・・。

 そういうわけで、7月1日の神戸は、「マグナム負けたら即踊り禁止のM2K入り」どころではなく、「負けたら闘龍門から勝手に離脱スペシャル」だ。リングに最後までうずくまる、マグナム。これはまた、シビアなアングルで勝負に出たものだ。神戸大会のスカパーPPV、誰か世間に内緒で録画してください。私は典型的なマークなんです!!! マグナムが心配なんです!!! マグナムの入場のない闘龍門なんて、まるでジミー・ペイジのいないレッド・ツェッペリンじゃないですか!!! ジョージ・クリントンのいないPファンクじゃないですか!!! ジョニー・ロットンのいないセックス・ピストルズじゃないですか!!! 矢口のいないミニモニじゃないですか!!! あ。ごめんなさい。興奮して、よくわからないこと、口走りました。

 あと、6月は豊橋など。7月からは神戸、越谷、有明を経て、九州シリーズ。8月14日の後楽園、名古屋、大阪とこなした後、9月の半ばからは今度は北海道シリーズ。プロレスの興行としては当たり前のスケジュールだが、怪我をしないで乗り切っていただきたいものだ。

 なんとなく、外しつつあるような気もしてきたが、頑張れ、闘龍門。次のビデオはいつ出るのかな。

○岡村(反則2:41)×望月成
○ドラゴン・キッド、新井、岡村(反則14:38)×望月享、ダークネス・ドラゴン、望月成
○フジ、斉藤(片エビ固め14:51)神田、×K−ICHI
▽英連邦ジュニアヘビー級王座次期挑戦者決定戦
○CIMA(マッド・スプラッシュ25:06)×マグナム




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