頭がインフレ
■団体:闘龍門
■日時:2001年5月12日
■会場:後楽園ホール
■書き手:リー監督 (ex:リー監督の「た・い・く・つ」

 限りないもの、それは欲望。と歌ったのは井上陽水。全く私たちの心の中には、自分さえも食い尽しても構わないような欲動が渦巻いている。精神分析のテクニカルタームでは、それを「享楽」と呼ぶ。

 というわけで行ってきました、後楽園。どこもかしこもスポットの闘龍門に対して、私たちの要求はどんどん高まっている。しかし、選手たちはそれと反比例の動き。明らかに疲弊している。もう、何とかしてやりたいけど、どうにもならない。リング上の動きに歯痒さを感じながらも、どうにか頑張っている選手たちを、私は批判できない。

 オープニングはM2K。さわやかにモッチーが挨拶。ジャニーズばりの「よろしくお願いします!!(はあと)」で、いきなり椅子からずり落ち、階段を1人地獄車で転げ、柵に頭をぶつけてしまった。M2KのニューTシャツの紹介。思わず私も買ってしまった。胸に「不完全燃焼」「不透明決着」。袖に「両リン推進委員会」。素晴らしい。

 岡村社長の登場。「週プロの記事は何だ」と怒る。武輝がらみのネタもあって「ここで決着付けたろか」とサングラスを外す社長。「それよりも、お前にクレームがあるという人が来てんねん。」で、お久し振りのテッド・タナベ登場。ヒゲが不自然だ。テッド「英連邦のベルトの管理はみちのくプロレスなんですよ。それを勝手に防衛戦とかやって、うちの事務所にイギリスからクレームが来てるんですよ」。どうやら、そういう理由でモッチーのベルトが剥奪されるらしい。当然、テッドに詰め寄るM2Kの面々。

 クレイジーマックスの登場。CIMA「日本一のレフェリーに何すんねん、『元』チャンピオン」。ぐははははは。その後すぐ正規軍登場。とりあえず、マグナムはCIMAと「今日限り」組むとのこと。モッチー「何かあったらSUWAが出てきてくれるからな」と強烈なイヤミ。

 モッチー「それよりベルト、どーすんだよ」と台本を続ける。校長登場。テッド「闘龍門さんにおまかせします」。校長「少し考えさせて」と考えた振り。「じゃ、今日やろうか。今日のメインのタッグ、フォールを取ったら新チャンピオン」。というわけで前振りはおしまい。

(1)SAITO 堀口元気 対 TARU SUWA

 クレイジーマックスの2人は御機嫌斜めモード。こわーい。しかし、いきなりTARUの重いミドルキックを3発受けてしまうSAITOは偉い。感動ものである。SUWAの股間エルボーとTARUの股間かかと落としで、観客の女性陣は悶絶。SUWAのジョン・ウーでぶっ飛ぶ元気は、ちょっとパンプやり過ぎだけど、なかなかいいぞ。今日のSUWAの動きは好調。トップロープに上がった元気にドロップキック。プロレスとは信頼関係なり。この相手だとSUWAは安心して無茶が出来るということだろう。最後はSUWAがペディグリーでSAITOをピン。これが第1試合だから闘龍門は恐ろしい。

(2)ストーカー市川 対 X

 レフェリーはテッド。猪木ボンバイエで登場したのは、白覆面をかぶった市川。大爆笑。ロープ越しにテッドをスリーパー。ぐははははははははははは。そこまでやるか。対するXはなんとグレート・カブキ。おいおいおい。本物かよ。と思っていたら四方にヌンチャク。うむ。本物だ。最後は毒霧を浴びた市川が、ホントに毒霧だけで悶絶し、レフェリーストップ。ぐはははははは。試合後TARUが来て、また市川と名勝負数え歌を続けるらしい。しかし、これを筆頭にして今日は「振り出し」に戻るアングルが多かったような。

(3)アラケン D・キッド 対 クネス モチスス

 これまたレフェリーはテッド。アラケンは腹を蹴られると倒れるが、頭を蹴られると立ち上がる。これはこれで面白い。モチススとクネスの連携は、神田とモチススのコンビに比べると見劣りしてしまう。それだけ、神田&モチススが凄いってことなんだけどね。最後はウルトラ・ドラゴン・ラナ(だったかな)を決めてモチススをピンすると思いきや、クネスがキッドの覆面を外して(顔が見えた)、その勢いでモチススがキッドをピン。しかし、反則負けらしい。

(休憩)

 闘龍門ニューフェイス・オーディションの合格者を発表した後、カズ・ハヤシが呼ばれる。今後、WWFが暇な時には闘龍門に出る可能性もある・・・ということかな。

(4)斉藤了 対 ビッグ・フジ

 髪の毛と自転車を賭けた遺恨マッチ。ぐはははははは。了の人気はなかなかのもの。フジは自転車に乗りながら電気カミソリでアピール。レフェリーはタマキン。試合開始後、いきなり了はトぺを魅せてくれる。ビンタも結構マジで入っていた。しかし、パワーではフジが3枚くらい上。エプロンでの喉輪落しも成功させる。リング内での喉輪落しでフィニッシュと思ったら、了踏ん張る。会場大爆発。パワーボムをやられてもカウント2。うわあ。最後は返し技で丸め込んで了の勝ち。すげえ。

 了「ぼくは藤井さんが大嫌いでした。でも抗争(会場笑)を続けているうちに、ぼくは藤井さんのことが好きになっていました」。会場大爆笑。「藤井さん、ぼくとタッグを組んでください」に嫌がるフジ。会場「オッサン」コール。ウェアと手袋をはめて、取り返した自転車にまたがる了。斉藤了の青春はこれからだ。進め、太陽に向かって。レッツ・ビギン。

(5)CIMA マグナム 対 モッチー 神田

 マグナムの入場シーンでお腹が一杯になってしまった。この感覚はWWFに近い。それでまだ美味しい試合を予感させるだけで、闘龍門の素晴らしさが分かろうというもの。レフェリーはテッド。CIMAが神田に「帰れ、生ゴミ」。CIMAは生ゴミに恨みがあるらしい。私も燃えないゴミの日を忘れないようにしなきゃ。

 試合開始。ディファで、蹴りで失神したお返しと、CIMAがモッチーにローリング・ソバット気味の後ろ蹴り。しかし、神田が頑張って試合はそれなりに盛り上がる。モッチー、CIMAにボストンクラブ。CIMAはビンタの乱れ打ち。マグナムとCIMAのツイン・ドロップキック。うへえ。お約束の誤爆を含めながらも、なかなかいい連携ではないか。CIMAとマグナムのダブル・トぺまでやってくれた。相変わらずの目まぐるしい展開で観客の頭をフラフラさせた後、やっぱり決め手は誤爆。これでCIMAが試合放棄状態。となると、当然モッチーが勝つわけだ。ツイスターからマグナムをピン。

 試合後、SUWA乱入。それに応えるようにCIMAがマグナムをボコボコにする。というわけで、クレイジーマックス的には大団円。やはり、振り出しに戻るのか。

 CIMAがマグナムに「この、裏切り者!」。C-MAXの4人が一致団結して久し振りの「クレイジーファッキン締め」をやろうとしたところで、モッチーのマイク。「おいおいおい。何か忘れてないか。結局オレがチャンピオンじゃねーか」。「神戸で英連邦の防衛戦をやるから、今度の後楽園でマグナムとCIMAで挑戦者決定戦だな。オレもたまにはいいことをいうじゃねーか」。そこへ校長「どういうつもりだモッチー」。でも面白いと思ったらしく、6/10は3つのビッグ・マッチ。

・M2Kの2人(未定) 対 了 フジ 

 会場大爆発。嫌がるフジと、喜びを隠しきれない了の対比が面白い。しかし、この表情を浮かべられるとは、了に対する認識を改めた方がいいかも。ただの天然ではない筈だ。

・英連邦挑戦者決定戦 CIMA 対 マグナム

 そして武輝道場の看板を賭けたわけではないが、

・モッチー 対 岡村社長

の対決が実現。うむ。この試合は面白いのかどうか疑問だが、ファン的には面白い展開なのだろう。
 

 全体的に、一時期の神憑かりなムーブが減ったとはいえ、まだまだ闘龍門はイケると思う。頭の中のインフレを少し整理して、次の後楽園を楽しみにしよう。




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