2001.4.29 GAEA 川崎市体育館
■団体:GAEAJapan
■日時:2001年4月29日
■会場:川崎市体育館
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

今年は名古屋2回、大阪とオオバコが3つも続いたので、関東地区は出がらしみたいなカードになってしまい、クラッシュなし。おまけに会場は一回り小さくなりどうしてもモチベーションは下がってしまう。それでも行かない訳にはいかないし、大体チケットはリングアウトさんに買ってもらったのだ。チケットは一番安い席なのだが、この人チケットの買い方が上手いのか一番見易い席をゲットしてくれた。前回のリングスといいチケットを買うセンスは大したものだ。ここは素直に誉めておこう。

演出面はいつものオオバコとほとんど同じ。レザー光線がなかったのと、ライティングはいつもよりしょぼくなり、PAもかなり悪いが、まあこの体育館だから仕方ないであろう。ただ、花道は一見シンプルに見えるのだが、その両脇にライトとスモークが隠れている仕掛けで、これがなかなかファンタスティクで良い。ちなみにいつも知っていながら驚かされる音玉だが、これだけは火薬の量が増えたようだ。この日も一瞬身構えてしまった。リンさん曰く「よくこんな古い体育館をお洒落な空間に変えたね。」まあ、実際この演出を見ているだけでもウキウキするけどね。会場は若干スタンドに空席があるがほぼ満員(主催者発表4000人)。相変わらず飛鳥や長与のコールの時にアリーナ全体が生き物ようにモゾモゾと動くサマは上から見てて可笑しい。

選手入場式から挨拶(この日欠場のシュガーが相変わらずタドタドしく担当)の後、選手が撤収した後に、なぜか長与だけが試合コスチュームでリングに残る。会場がザワザワしている中、中島リングアナがカード発表をし、最後に「本日の第0試合、15分1本勝負、長与千種対前田美幸!青コーナーから前田美幸入場!」

0.○長与千種(2分40秒 ニールキック→エビ固め)×前田美幸

アルシオンのセコンドをやっていた頃から、私は前田の試合を見たいと思っていたのだが、こんな形で実現しようとは。コスチュームは恐らくアルシの時と同じ白いコスチュームで、前田だけ花道からではなく里村に先導されて通路からの入場となった。やはりこの人は背は結構高いし、何となく華があっていい感じ。これは儲けものだった。

ただ試合はというと、試合後に長与に「もうちょっと練習だな!」と言われる通り、西クンみたいに足がバタついていたり、しょっぱいニールキックといい失笑すら起きる始末。まあ、長与は「中途半端で投げ出すなよ!多くは無いけどお前がリングに上がるのを楽しみにしている人もいるんだからな!お前が上がりたいリングに上がれ」と言われた通り、もう少し鍛えてもらって出てくればいいのではないか。本当に嬉しそうだったし、四方に礼をして好感度大。あの体や雰囲気からどうしても期待しちゃうよね。

1.植松寿絵、竹内彩夏(スクールボーイ10:27)○広田悪良、×ポリス

広田とポリスはいつのまにか夫婦になっていたのね。良く分からないけど(まあ、知りたくもないけど)。相変わらず仲は悪いようでいいけど。関西に取られっぱなしになっていた、HHHのベルトを持って来て昔のベルトも加えこの日はHHHタッグ選手権になる。

試合は4人で絶妙なしょっきりから。2人で息が合うというのはまだ良くあるが、4人とも息が合っているのは大したものだ。しかし、ポリスはだんだん強くなっており、植松組が劣勢になると、突如広田がポリスを裏切り植松組に加勢し、「GAEAに復帰」といいコーナーも植松達の方に行きタッチを求めるようになるが、露骨に嫌がられる。

結局はまた植松組を裏切りやっぱり三味線と思わせて起きながら、またもポリスを裏切り広田がポリスからピンを取り場内にSAKURAのテーマが流れる。広田の一人勝ちということなのかもしれないが、今日のネタはひねり過ぎであまりすっきりしないな。To be continued ということだと思うが、この日あとでセコンドに出てこなかったのでどうなるのかは分からない。まあ、だけどこれで今日はまた大幅なチーム編成があるということを感じさせてくれる。

あと、オオバコでの広田の相手だが、やはり植松や竹内だと少し可哀想だな。植松も6周年記念なのにこんなつまらない試合ですいませんでしたと言っていたが、やはり彼女達にはちゃんとした(笑)相手とやらせて、広田には他からあてがうべきだ。もしシュガーが欠場でなかったら、xは前田なのかと思うとゾッとする。

2.○アジャ・コング、KAORU(裏拳→片エビ固め14:16)×ダイナマイト・関西、山田敏代

前の試合も良く分からなかったけど、この試合も良く分からなかった。こちらは、よくもまあこれだけ見えすぎたことをやったという意味だけど。

1月のアジャと尾崎のタイトルマッチでアジャのセコンドに付いたのはこの3人。その後にアジャと卑弥呼とは確執が出来たので、このまま中途半端に続くはずがない。有り得るとしたらこの4人が組んで3軍になることだ。

試合はKAORUの机攻撃があまりに頻繁なことが目に付く。それに対して相手だけでなくアジャまでも露骨に嫌な反応を示し、なにやら危うい雰囲気に。この4人の中でKAORUだけが浮いてしまったような感じだ。

案の定露骨なKAORUの机攻撃に味方のアジャがKAORUに裏拳のカウンターを入れてアジャが孤軍奮闘。それでも、なぜか勝ってしまった。試合後にKAORUは3人を机で滅多打ちをして、とっとと撤収。アジャがマイクで早口で文句を言い、3人で握手。結局この3人と恐らく京子が組むんだろな。KAORUの机の乱用とか鼻についたし、アジャとKAORUの仲間割れもあまりにオーソドックス過ぎてなんかイマイチであった。

ただKAORUの新コスチュームは凄かった。基本的には前のをシルバーにしてパンツの両脇をシースルーにしたのだが、光沢が妙にに艶かしいし、ヒップのラインがはっきり分かるようになっている。WWFのマネージャー並みだ。試合中も気になってしかたない。あれ見たさに次回は席を砂かぶりにしようかと思わせるくらいだ。

ここまでのレフリーが伊東レフリーで、次の試合からメイン迄がJd'から来たトミーさん。

3.○井上京子(ラリアット→片エビ固め12:12)×ライオネス飛鳥

99年8月22日のJd'の川崎で行われた伝説の試合の再戦。この時はWWWAとTWFのベルトを賭けて60分フルタイム戦ったが、まあその再現は無理としてもクラッシュ再結成前のハードコア飛鳥を見れるのではないかとかなり期待。飛鳥の入場時に京子がやたらと飛鳥が持ってきた机を牽制する。まあ、あとであれで自分がしこたまやられるのだし、京子だと手加減なしで思い切り来るし、京子もとことん受けるであろうから、妙に可笑しかった。

試合は予想通りハードコアな肉弾戦に。久し振りに飛鳥は毒霧も見せてくれました。私はこういうダーティーな飛鳥が好き。ただ、試合の組み立て自体は極めてオーソドックスなもの。京子が場外での飛鳥のハードコアな猛攻を耐えて、2度目に使う机を切返し、最後も2度目の毒霧を避けてラリアットでピン。あまりに典型的な展開だ。

まあ、休憩前の第三試合で30分フルタイムやったら、後から出て来る選手が大変だから仕方ないか。なみはやの星を返した感じで。それでも、個々の攻防は凄い迫力。京子はやはり動けるデブとして貴重だ。あとなぜか京子のセコンドは植松だった。

ここで休憩。まあ細かい所で不満があるものの、ここまでいい感じ。会場の雰囲気がいいね。今日はなぜかお年寄りが多いような感じがするが、GAORAを見て来たのかな。

4.○永島千佳世(レフェリーストップ14:12)×デビル雅美

永島の試合前のレディースゴングでのインタビューが興味深かった。
「正直な話、周囲からあまり期待されていないと思っているんですよ。だからこそ、ここで見てろよ、と」
「たとえ勝ったとしても気持ちで押されていたら意味がない。だからこそ、全ての面で勝たないといけないと思うんですよ。」
「(前回のホールで、デビルのお前に賭けるものがあるのかという問いに対して答えが出せなかったことに対し)咄嗟に答えが出なかった自分自身に腹が立った」

だけど、デビルさんと永島の体重差なんてデビル93キロで永島が54キロである。約80%違う。ライガーが20%くらい違うヘビー相手に四苦八苦しているのと訳が違う。それでも、デビルさんは前回の後楽園ホール同様、超おそろしやモードで入場。それに対する永島という感じで、これだけでなんか理不尽な雰囲気を感じてしまう。どう見ても永島に勝ち目はない。

しかし、アクシデントは試合時間10分頃に起きた。デビルさんが永島のウラカンを強引に踏ん張って切返そうとして、ヒザをひねったみたいだ。場外に出され伊東レフリーが懸命に処置をするが、かなりの重傷なようで、ここまででかなりのインターバルが置かれる。
業を煮やした永島が場外でデビルを襲うが、デビルはどうにもならず、デビルのすすり泣きが場内に聞こえる。試合中にもかかわらず、永島の「私はこんな足のお前に勝ったってうれしくないんだよ!」というマイクアピールに対してトミーさんが試合をストップさせる。

試合後に、永島は「お前が体調の良い時にもう一度シングルやらせろ!」と、それに対してデビルさんは泣きながら「くやしいけど身体が思うように動きませんまたもう一度やってください」と懇願し、永島と抱き合う。

永島退場後もKAORUとトミーさんに支えられて四方に礼をするのだが、そこまでやる必要も無いであろうと思いながらも、これがデビルさんのプロとしての美意識なのであろう。この嗚咽は恐らくガチであろう。後で考えるとこれは共感できる。

しかし、試合的には中途半端に終わったし、永島本人も不完全燃焼だったと思うが、敢えて言わせてもらえば、これは永島の完勝である。
デビルさんがヒザをひねったのがアクシデントだとしても、永島のいつものウラカンやコルバタを永島の動きに合わせずに力尽くで対応し過ぎた。しかも永島の波状攻撃は微妙に角度を変えたりして工夫しているので、どうしても無理が出て来る。そのため、序盤から永島の早い動きにかなりのスタミナを奪われたと思うし、永島の作戦はマットに叩き落されてもすぐに起き上がって相手を休ませない所である。しかもそのスピードはある意味永島の武器である。タッグならまだしもシングルならこれを計算に入れておくべきだったろう。そこから無理が生じたアクシデントであるとも言えよう。デビルさんは、あまりに永島を舐めすぎた。

そして、ついこの間迄「お前に賭けられるものなんて無いだろう」と言われていたのに、リング上でデビルさんにワビを入れさせ、完全に立場を逆転させてしまったことである。リング上でデビルさんより立場を優位に立たせた選手なんて滅多にいないだろう。単にアクシデントで試合続行不可能ということだけで、デビルさんがあそこまでの事をするか?

やはり、そこまでやらせた永島はタダものじゃ無いとしか言い様がない。試合的に中途半端でもこんな光景は二度と見ることができないであろう。

5.AAAWシングル選手権試合
○尾崎魔弓(変形腕固め6:16)×長与千種  ※尾崎魔弓初防衛成功

チャンピオン権限として尾崎は最初の対戦者は100%防衛出来る相手と。そして選ばれたのは長与。それが何度も場内のビジョンに映し出される。長与は試合前からかなりお怒りのようである。

尾崎の方はこの日またも新ガウン、コスチュームでベルトを抱えなにか女王様気分。某長官が公務を退いてから、新コスチュームを作るインターバルが早くなったな。

試合は、いきなり長与が猛ラッシュ。5分くらいまでにランニングスリー、スーパーフリーク、ライガーボム、デスバレー、二段蹴りのフルコースを。これを受けきった尾崎が、あらよっという感じで、キヤッチ風というか、卍固めみたいな変形腕固めでレフリーストップに。公言通り100%勝てる相手に横綱相撲であった。

試合後、長与の持ち技オンパレードを受け、相手を病院送りにしたのに余裕のよっちゃんという感じで、ピンピンとしている。まあ、この尾崎の打たれ強さというかスタミナにも驚かされるが、それと凄かったのが、要所で出て来る関節のバリエーション。どの体勢からも相手を極められるという感じで、この変はグランドでも長与を凌駕していたし、この辺はさすが天野や永島の師匠という感じだ。尾崎はいろいろな意味で工夫している。

記念撮影では長与のファンに「おい、これを見ろ、私がチャンピオンだ」と言いブーイングを受けるが、この小憎らしさ、試合中に相手の弱点を徹底的に攻めるいやらしさと卑怯な所、何をやられても甦って来るしぶとさ。こういう負の要素を自分の魅力に転化してしまう所、女王様の貫禄十分である。

もしかして、尾崎の全盛期は本当にこれからなのかとで思わせてくれた。

6.○里村明衣子(KO 21:30)×北斗晶 

もしかしたら、これで引退ではないかと思っていた北斗だが、あっさり新コスチュームで登場。ただ、そのセンスは?だけどね。なんか北斗のセンスというのは、だんだん旦那に近づいているような気がする。そしてGAEAのオオバコで初めてメインイベンターとして最後に入場する里村は、なんかオーラ出まくりで雰囲気プンプン。リンさんは試合が始まる前から「里村は凄いね」と言っていた。

試合はというと壮絶な死闘としか言い様がない。何がそこまでやらせるのかと思わせる程の意地の張り合い。基本は後楽園ホールであった張り手とミドルキックの打ち合いだが、よければいいのにと思える程両者絶対に相手の技を受けて、どちらかが倒れるまで止めない。グランドでも相手の仕掛けた技をすかさず掛け直す。そして、どう見てもヤバイという体勢でも二人とも絶対にギブしない。
北斗の投げ技の落し方もいつにも増してエグイ角度でくるが、ならばと里村もキックを顔面にモロに入れて来る。

試合開始2〜3分位で、いきなり両者とも猛ラッシュで始まったし、もの凄いテンションだったので、これは10分前後で終わるんだなと思っていたら、これが延々と20分続いてしまった。当然ラフな展開なのだが、その中でも高度な攻防が見えて来る。北斗がこんなにグランドが上手かったのかというのも驚きであった。

決着の付け方が不満な人がいるかもしれないが、あれ以上やったら本当にどっちか死んじゃうか再起不能になってしまうであろうから、あそこはトミーさんの英断として受け入れればいいであろう。大体、どっちが勝ったか負けたかなんて越えている試合だったと思う。

まあ、北斗に勝つのは当たり前、里村はメインイベンターとして何を見せるかが今回の課題であった訳であるが、そんな次元は越えていたというのが正直な感想。そしてそれが出来たのも相手が北斗だったからとも言えるかもしれない。GAEAの興行ではサプライズをつい期待してしまうのだが、この試合そのものが一番のサプライズであった。


最初はあまりモチベーションが高くなかったのだが、終わってみるとやはりGAEAという感じだった。今回はベテランを前に追いやり、飛鳥も長与もjobしたうえで、永島と里村が見せてくれる。これまた新展開か。




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