ZERO-ONEの興行のはずが・・・。箱舟NOAH、いよいよ大航海時代へ
■団体:ZERO-ONE
■日時:2001年4月18日
■会場:日本武道館
■書き手:テック

前置き:これは、リングアウトさんがウェブマスターである「プロレス転載掲示板」BBSに観戦当日(途中、そのまま翌日突入)に付けたレスの集合体です。レスを付ける段階では自分での読み返しなどホトンドしていません。しかしその分、筆者の熱はダイレクトに伝わるのではないかと思い、そのまま(試合カードのみ加筆。また。余りにも目に痛い誤字脱字の訂正は行っています。あと、リングアウトさんのご好意で読みやすく改行されています)レス打ちこみの時間表記さえそのまま掲載させていただきます。よって、あわただしい内容かもしれません。あしからず。

第一試合 高岩 竜一 vs 丸藤 正道 (30分一本勝負)

丸のリングを大きく使いまくってのプロレスの醍醐味とも言える試合展開に高岩の力技が光りきれない。
まず最初の見せ場、すいすいと泳ぐ様に戦う丸を捕まえた高岩は餅つきに行くが、丸は二度目を持ち上げきった所でこらえパンチを振り下ろして止め、場外へのロープ越しのフランケンの様な状態で高岩を転落させ、鉄柵の向こうへやると鉄柵越えのケブラーダ。これで観客の目は丸に注がれまくる。

その後も腕を取られたら側転&背筋スプリング立ちのタイガーマスクムーブで取り返したり、打点の高いミサイルキックはコーナーを変え2連発だし、三沢式ムササビボディ―プレスは美しいし、とにかく会場を揺るがしまくる!後半はお互いカウント2.9プロレスを展開して行く

最後は雪崩式フランケンに行こうとしたのだろうか、その体勢を餅つきの要領でこらえた高岩が2階からのスーパーパワーボム。んでラリアットで沈めるも、どっちが凄かったかといえば、もう、丸でしょう。 2001/04/18 23:01:17

第二試合 星川 尚浩 vs Mr.X (30分一本勝負)

Mr.Xが誰かに注目が行くが、マスクマン入場で会場は失笑。ザ・コブラに似てるなぁ、と思ったら「オリジナル・ザ・コブラ」との紹介。ジャンパー脱いだら腹タプタプ。ほ・・・本物か。動きはそんなに悪くなかったけども。

身長差、体重差があるのでコブラが鉄柵に振ったら星川は客のいない通路へ一人トペ敢行になっちゃったりパワーボムを持ち上げた所で持ちあがった勢いのまま背後に捨てる技もすんごいスピードで頭からおっこってっちゃったりして星川が大変そう。デッドリードライブもちゃんと投げてあげないもんだからこれも頭から落ちるし。

ちょっと怒り気味の星川が角度のいいバックドロップから十字でしっかり決める。第一試合の素晴らしさに飲まれまくったかわいそうな試合でした。 2001/04/18 23:11:37


第三試合 アレクサンダー大塚 vs 杉浦 貴 (30分一本勝負)

杉浦はPRIDE、新日、全日等を渡り歩いた歴戦のツワモノアレクとの睨み合いに一歩も引かない。というか杉浦の方が数段怖い。体も厚い。
アマレス出身の二人なので、観客もじっくりとレスリングの攻防を見入っていた。が、スタンドレスリングも、アレクが足を取って挑んで行ったグランドレスリングも、杉浦の方が数段レベルが上に見える。その時の杉浦の表情が、「顔じゃねーぜ」と言わんばかりの自信の溢れ様。総格技術で上回るアレクは時折三角やフロントスリーパー、PRIDEで見せたダブルアームバー等で攻めて行くも攻めきれない。

そして「スープレックスなんちゃら(記憶曖昧)」と銘打たれた試合として重要なスープレックスの数ではアレクのジャーマン一発(記憶曖昧もだいたいこんなもん)に対して杉浦投げまくる、投げまくる。フロント二発、俵返したくさん、ジャーマンぽいのもあったか、スピアーも二発放った。二発目のスピアーは本日二度目のフロントスリーパーで対抗したけど杉のハゲ頭はすっぽり抜けた。

圧巻は頭突きの打ち合い。仕掛けたアレクに対する杉浦、ガッツンガッツン。そのうちアレクが大流血。杉浦怖い。

最後はアレクがうつぶせの杉浦へアンクルからチキンウイングへの移行でレフェリーストップ。

試合後アレク、マイクで「三沢、こんな相手を押し付けんじゃねー!」等と叫ぶもきっと心の中では「勉強にになりました」と思ってるに違いない。まぁプロレス四ヶ月程度の新人相手だからとりあえず叫んどかなきゃな。 2001/04/18 23:34:13


第四試合 大谷 晋二郎 vs ショーン・マッコリー (30分一本勝負)

大谷もOFG着用で総合系の試合展開。ショーンはしっかりと相手の隙を打ってパンチを入れるも、大谷のそれはプロレス的。体重差があるから重いんだけどね。途中、初期UFCのダン・スバーンを思わせる大谷のジャーマン2連発で会場沸く。でも大谷のやったことはこれ以上は余り記憶にない。

ショーンは軽いから押されまくるんだけど大谷にそれ以上の攻め手がないので間隙を縫っていいパンチをパンパン打つ。大谷がコーナーにうずくまってもダウンカウントなし。ルール曖昧過ぎ。んで最後もいいパンチが入り引いた大谷にショーンの膝。これで勝負ありに見えた。最後は十字で決め。この十字はプロレス式でなく、しっかり伸びきっていた。大谷完全に失神してる。フリなのかマジなのかは分からんが、アランゴエスのそれよりはマジもんに見えた。次回ZERO−ONE、格闘技興行に続く・・・のか? 2001/04/18 23:48:12


休憩中赤コーナーへ人だかりが。邪道厚?でも直ぐに止む。

特別ゲストにパンクラスの近藤と謙吾。マイク、近藤「初めまして、パンクラスの近藤です。今大会の開催おめでとうございます。凄い熱気に興奮しています。ファンのみなさんこんばんは。パンクラスのほうもよろしくお願いします」謙吾「えっとー、こんどおおさかのほーでー、ZERO−ONEの格闘技の大会があるみたいなので−、でられたらいいなーとおもいます」 2001/04/18 23:56:07


セミファイナル 橋本 真也    井上 雅央
        安田 忠夫 vs 本田 多聞 (30分一本勝負)

やっぱり橋本人気はすごいなぁ。入場テーマが燃えやすいのもあるけど一気に会場がひとつになる。でもこのタッグマッチ、意外や意外、NOAH(窓際)勢が結構頑張った。二人ともヤスティーは眼中に入れず。それに怒った安田も頑張った。

安田は今が一番心体共に充実してるのではないだろうか。前回の谷津よろしくPRIDEで見せた技術を持ち込み会場を沸かす。怒涛の寄り切りで多聞をコーナーへやって膝やらパンチやらをバーンバーン。でもNOAHの二人も負けずにパンチやら頭突きで応戦。結構見ごたえある。

橋本が出てきても圧倒的な格差があるようには見えなかった。雅央はエルボー連打やラリアット連打で膝まづかせるし、多聞も安易に頭突きをしてきた橋本に何倍かにして返すし、かなりの頑張り様。橋本の袈裟斬り連打や爆殺キックも説得力はあるが、意外と耐えてる。安田の突っ張り電車道や、そのヤスへの多聞のジャーマン、雅央も橋本をアルゼンチンに上げるし、見応え十分。

最後は橋本の三角締めが雅央に入り、多聞のカットでその場は凌いだかに見えたが雅央が突然「無理無理無理!!」と叫ぶ。そして急にレフェリーがゴングを要請。どうやら三角の時右肩が脱臼したらしい。う〜ん、これから更に盛り上がろうとしていただけに残念。いや、でも面白かった。橋本は久しぶりに「破壊王」になれたな。 2001/04/19 00:14:40


メインイベント 小川 直也   三沢 光晴
        村上 一成 vs 力皇 猛 (30分一本勝負)

さぁ!待ちに待ってました。三沢・小川の初決戦です。もう叫びまくりの吼えまくり。前の客に「うるせー」みたいな事を言われたような記憶もあるが、ここで叫ばずいつ叫ぶ、アホが。力皇、村上、三沢、小川の順で入場だ。三沢コールはホントに絶叫しました。

小川はリングに上ると歩み寄り、三沢を睨む。三沢は一歩も引かずに涼しい顔で、しかし内に秘める熱さは伝わってくる表情でそれを睨み返す。ヤバイ、失禁しそうだ。小川はコールが終わると村上をコーナーに押しこみ、両手で左右それぞれのロープを握って三沢の方を見据え、先発を譲らない。それに対し、三沢は力に先陣をまかせ、自身はロープの外へ。力はすんごい形相で来やがれコノヤローな感じで小川を挑発。それに苛立った村上が小川を乗り越え襲いかかり、力にパンチを打ちまくり、ゴング。

ここで頑張ったのが力皇猛だ!やっぱり力士は打撃に強いようだ。腹へのパンチは効かないし、顔も顔面さえしっかりガードしていたら何とかなる様だ。ついには顔にも打ってみろよとばかりに頬をパッチーンパッチーンと叩く。新日勢がこれまで手を焼いていた村上の狂気をデビュー1年足らずの力皇が受け止めた。打撃をある程度受けた後、すんごい圧力で一発ボン、と押すと村上はあーれーと吹っ飛んでしまう。その後コーナーに押し込んだりしてハッスルするも攻めこまれ始め、代わって三沢登場。村上の打撃への対応はなんか危なっかしい感じだったが、グランドに持ちこむと完全に押さえつける。で、村上が小川に代わると直ぐ様力にタッチというタッグマッチの賭け引きを見せる。そして力が小川のSTOにつぶされた所でついにタッチ!

その時の会場のヒートアップが半端じゃない!三沢、小川コールが唸りとなり、ファンの汗が熱となり、それら全てが渦となり、会場を混沌へと導く。これだ!これこそがプロレスだ!!

やはりジャブ、ミドル等の打撃にはいつもの構えのままの三沢は対応しきれていなかったが、グランドになるとかつての柔道世界一を押さえてゆく。このボディーバランスの良さは王者の風格漂う。対する小川はなにやらもつれあった時にいともあっさりとマウントを取る。そしてパンチを打ちにかかるが、その時背後からズドーン!と何かがぶち当たってくるではないか。ナンだ!力だ!相撲の立合いの如く頭からぶっ飛んできた。これにはたまらず小川もつんのめってしまう。交代した村上に激しいエルボーを放つ三沢。そして半ば強引に高角度バックドロップ。小川が救出に入ろうとするが、これも力の好カットに阻まれ場外に転落。場外で力が小川をマウントに取りゴツゴツ攻めてる中、リング上では三沢がもう一度バックドロップともジャーマンともつかぬ投げで村上を投げる。更に立たせてもう一度強引に投げ。しっかりとブリッジも取れていて、かつ最後までロックを離さない上に高角度の、魂の篭った投げだ。完全に伸びた村上に覆い被さると、カウントはゆっくり三つ、叩かれた。

試合後、収まらない小川がリング上で暴れるが、頼もしいNOAHの船員にボコボコと殴られる。小川の「三沢!タッグで勝った気になってんじゃね−ぞ!」の声も空しく響く。三沢、力皇を中心に、セコンドも含めたNOAHのクルーが、全員で手を取りもろ手を上げて勝ち名乗り。俺も一緒に勝ち名乗り。素晴らしく気持ちがいい瞬間だった。橋本のマイクは、、、なんかどーでもいいや。

今、出航を始めてからもう直1年が経つ箱舟NOAHが内海を完全に出て、大航海を始めたように見えた。なんとも頼もしいメンバーを携えて。今度こそ、自分達のリングでこの武道館を埋めて欲しい。そしてその時相対するのは、橋本か、小川か、それとも・・・。


ZERO-ONEの大会は行き当たりばったりだが、そのワケの分からなさがナンとも言えずプロレス的だ。後ろにいた初めてのプロレス観戦であろう女の子も「楽しい」と言っていた。「今日は野球にしようかサッカーにしようか、それともプロレスにしようか迷ってたんだよね」と言ってたおっさんも満足気だった。対抗戦という緊張感が彼(彼女)等、にも伝わっていたのだろう。そして何より、プロレスファンの興奮はピークだった。橋本、今度はどんな行き当たりばったりを見せてくれるんだ?放送席解説に座っていた馳、何を企んでいる。あー、プロレスって本当に面白い。 2001/04/19 01:36:25




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