2回目の予告編
■団体:ZERO-ONE
■日時:2001年4月18日
■会場:日本武道館 PPV
■書き手:ノリリン(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

3月2日のZERO-ONE旗揚げ興行はいろんな方面から絶賛を浴びた。 だから当然儂は気に入らない。ZERO−ONEの旗揚げでは圧倒的な体力のNoFearに対する高岩のがんばりとか、丸藤の素晴らしいワザとかが前座ではあり、メインでは永田、橋本、秋山、三沢等の力の入った初邂逅があった。谷津のしょーもない試合もあったが・・・
兎も角、試合後の乱闘を含めてsplendidであった。
しかし、この興行を喜んだ人のうちの何割か、例えば紙プロなどは、この興行で行われたプロレスの試合よりも試合後のアングルだけを喜んでいた。大きな肉体がぶつかるとか、大きな音がマットや体から起こるとか、ぶつかって急に動きが変わるとか、体がゆがむとか、大きく叫ぶとか、そういうことで成り立っていたその日のプロレスは、彼らプロレスインポにとってはどうでも良かったのだ。その日に限らず、リング上のことは彼らにとってもうどうでもいいのだ。何かそういう輩に加わるのがいやだった3月の上旬であった。

さて、今度のZERO-ONEの興行はどうだろう?

第一試合:丸藤vs高岩
普通に考えれば、丸藤が多彩な技で攻め込んで、高岩が受けにまわるという展開になるはずのこの試合。確かにその通りになった。序盤で丸藤がフェンス外の高岩にはなったケブラダはすごい大きさであった。食らった高岩は以後ちょっと動きが悪くなった。高岩はもともと多彩な技を持つわけでないので丸藤に対して受けにまわるのは当たり前だが、受けにまわる側はただ受けていればいいわけではない。やられ役ならそれでもいいだろうが、最終的には勝つんだから要所要所で小技を出して流れを止めて見せないと、やられっぱなしにみえる。たとえば、相手の飛び技を歩いてすかし相手の飛形に拍手を送るとか、打撃ではいつくばらせてグランドへ引き込むとか・・・・時間的に短くてもいいから、何か要所は支配してますよと言う局面を見せれば高岩に対する印象も変わっただろう。(デスバレーなんかじゃだめだ)。丸藤が飛び技やトリッキーな動きで攻め込んだのに対し、高岩は体の強さだけで受けにまわったので、間抜けにみえてしまった。もっとも新日Jrでは相手に恵まれていて、自分で考えなくてよかった。それに甘えて本当の間抜けになってしまっている可能性はある。
丸藤はほぼ絶賛されているようだが、序盤の腕、足の取り合いとか、ブリッジと回転を使って相手の技を脱出するムーブなどはまだまだ。ここら辺はJrのレスラーの見せ場なので、きちんと押さえないと。
不知火をみちのくボムで切り返した高岩が、ラリアットでピン。

第二試合
星川vsMrX
星川173cm。本当は168くらいか? いい体つきと根性をしているが、もう少し背があれば・・・
対するのはコブラのマスクを被ったMrX。しかし、儂には分かる。180cmくらいの身長・あの垂れた乳・ロングタイツの上に余ったお腹の脂肪・・・これは橋本だ! 試合数を増すために自ら覆面を被って・・・と思おうと思ったんだが、橋本はいくら何でもあんなに息が切れない。あそこまでコンディションを崩してもリングに上がれる神経はやはりコブラ@オリジナル!
しかし、腐っても鯛、皮を被ってもコブラ。ヒールキック・ボディープレス・ツームストンなど攻め技をするときには美しく決まる。しかし、あきらかな20kg体重オーバー。試合の最後の方ではもうスポットをこなせない・・・星川がツームストン2連発をクリアーという心意気を見せたあと、何回かムーブに失敗しながら、『裏十字@どこが決まっているか不明』で勝利。相手がリタイアー状態とは言え、コブラに勝ったのはうれしいでしょう。自分より30キロ近く重く、技も不正確な大家の猛攻を受けきった星川の心意気に乾杯

第3試合
杉浦対アレク
もともと小さい人間の多いバトラーツでポリスマンとして活躍したアレク。しかし、外界に出たら体の小ささが目立つ。石川や池田と戦うのと違って、メジャーには化け物がいるから、(昔のドームでの藤田とか)勿論ポリスマンギミックを押し通すことは出来ない。もっとNHBギミック以外のものを出す必要がある。やはり大谷戦が必要だ。
杉浦は怖い顔をしてる。怖い顔でレスリング勝負。アレクはレスリング勝負を受けてしまったが、これは杉浦にとってすごく得になった。解説の馳は『足の運び、腰の使い方。2枚くらい役者が違う』と言った。勿論儂にはそこら辺は分からないが、力の差はリング上の姿が如実に表している。しかしその差があるからこそ、アレクの意地と杉浦の自信がぶつかっていい試合になった。
序盤レスリングで押し込んで、中盤スープレックスを爆発させた杉浦を、アレクが最後に関節技の連続でしとめる。難点と言えば、杉浦のスープレックスが小さくてあまり効いてそうにみえないこと。だって連発した俵返しなんて本当にひっくり返しているだけなんだから・・・・。それから関節技への展開が唐突だったこと。言ってみれば本当にアレクが何も出来なかった試合と言うことだが。杉浦はノアファン以外にもその存在を大きくアピールできた。

第4試合
大谷vsショーンマッコリー
焼き肉を食べていたので見てない。これからビデオを見るかどうかも不明。しかし何でこんなカードが組まれて大谷が負けなきゃならないんだ?

休憩


第5試合
橋本&安田vs本田&井上

さて、メインは初激突の楽しさはあってもプロレスとしての完成度は期待できない。と言うわけでこの試合への期待は高まる。
一人ずつのテーマ曲で丁寧に入場。こうして顔をそろえると、男前は一人もいない。本田も井上もやる気満々で橋本に突っかける。先発は安田と本田。この二人の激突はすごくいい。大きいし、おっさんだし。すもうvs西洋すもうである。初邂逅は五分。安田はプロレスがだめだったと思っている人がいるが儂の評価は違う。安田は(最高ーα)だった。持続力がないのとチャンスに恵まれなかっただけで、儂は安田の素晴らしい活躍のシーンをいくつも覚えている・・・ただ、覚えているシーンは相手と場所が変わっても同じだ!! ワンパターンなのが問題なんだが・・・この日も新日時代の得意技、すもうチョップやダブルアームスープレックスを披露した。対して本田は雰囲気は充分安田に対抗していたんだが、実際のムーブではジャーマンを一つ出したくらいでもう一つだった。交代して出てきた橋本がちょこんと膝を蹴ってからは印象がほとんどない。ノアのポリスマン伝説は既に杉浦に譲られてしまったのか?
井上は中盤まで受けで大活躍だった。橋本を抱え上げた以外はほとんどやられていたのにもかかわらず、やられっぷりのあまりの良さに完全に主役になっていた。
橋本は蹴りやチョップを思う存分にたたき込める相手で大満足だっただろう、途中まで。
にらみ合って、組み合う瞬間すーっとはずして仕切り直しを要求する動きや、本田の足をちょんと蹴ってすかすところなど、橋本はだてに90年代のドームのメーンを勤めてきてはいない。全然舞台に飲まれない。プロレスラーとしての格がやはりこの中では抜けている。というか、格の差を表現するのがうまい。
全然そんなブックじゃないのに橋本が6分経過くらいで井上に蹴りを見舞うと、安田に『決めろ!』と訳の分からないことを叫んで、本田を場外に固定したところも素晴らしかった。橋本のわがまま(またはアドリブ)に安田が困っていた。困るところが安田の弱点か? だいたい橋本もほとんどは本田の相手をせずにすぐコーナーに戻っていたが・・・

試合は主に井上の受けまくりで大ヒートアップ。安田がほぼレパートリーを出しきり、本田が終わって、さあ橋本が本格的に出番と言うところで、橋本の繰り出した三角締めのあたりから井上の様子がおかしい。結局右肩の脱臼で試合終了だ。橋本は残念だろうが、これはどうしようもない。井上・本田のリベンジが大きなマット界の流れとなるわけはないが、またノアのマットででも一度組んでもらいたい。ただ、新日出身のレスラーと絡む以上普段やってないグランドのムーブも必要となってくる。普段からその手の練習をやっていればアクシデントも少ないはず。何事も準備と反復だ。

メイン
小川&村上vs三沢&力皇
リング上に勢揃いして、にらみ合う三沢と小川。ズームするカメラ・・・意気込みは分かるがそこへ割って入ってカメラを邪魔したらいかんだろう!!> 力皇

試合はムタ戦以降小川が拒否していたプロレス文脈に載せられて小川の完敗だった。ゴング前意気込む小川が先発しようとするが、三沢は興味なさそうに引っ込む。怒る小川の脇をすり抜けて村上が飛び出してスタート。力皇は主にがぶりよりと打たれ強さを利用して戦う。しかし、”送り出し投げ”とかはいかんよ、意味がないから。力皇顔を出して打ってみろのポーズ。ここまでされて顎や鼻を殴らない村上はもう牙のないただの兄ちゃんレスラーなのか?ちゃんとこなしすぎているぞ。殴って後は相手の器量に任せればいいじゃないか? 結局三沢に強烈なエルボーを食らって退場。どうだ、村上。これくらいの思いっきりがないといかんぞ。
三沢と小川の遭遇は短かった。厳密に言えばこれだけを見るとどちらの顔も立つ展開だったが、10分20分の試合のみえないような遭遇だった。三沢が小川の頭を押させてタックルを切って、すもうの展開から、小川の腰投げ、マウントへ。この流れはよどみない。こんな短いシークエンスならいい。しかし、新日よりもさらに間の長いノアのプロレスに小川が絡んでやっていけるのか?極めて疑問だ。厳密に言えばやっていけるだろうが、小川は間抜けにみえるだろう。間抜けにみえないだけの技量はまだ持ってないはず。
マウントをとった小川は乱入した力皇の後ろからの強烈なぶちかましで退場。
試合は三沢が強烈なバックドロップホールド3連発でフィニッシュ。
短い試合でした。時間的にも心理的にも。

さて、三沢はあまり乗り気でない、ふりをしているが、橋本小川がノアに乗り込むことは確定的だろう。三沢のGHC戴冠は乗り込んだ橋本小川を秋山大森高山等の星で処理してしまい、王座は守るための必勝の布陣かもしれない。ZERO-ONE 4/18は三沢の『思うよう』になったが、これはある意味橋本小川の『思うよう』でもある。ノアに乗り込んだ橋本・小川から三沢をノアの秋山・大森等が守れるか?これは楽しみである。ノアが処理しきれなくなったら面白いが。




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