Iジャ後楽園4/17
■団体:IWAJapan
■日時:2001年4月17日
■会場:後楽園ホール
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 この日のIWAジャパン、招待券を何枚か貰ったため、観戦記ネット常連執筆者の何人か、他の方と観戦。ちょっとした“慰安観戦”という趣でしたが、なぜ“慰安”がIジャ?(笑)声を掛けてくれたHAWAIIさんとしては、ふだんガチ系を中心に見てる人にも、この、一見おマヌケに見えてしまうかもしれないが不思議に許せる、“癒し系インディー”を見て欲しい、という意図があったようです。ぼく自身は、招待券が無ければしょうじきそんなに積極的に見ようという団体でもないんですが(笑)、そしてインディー全般にさほど詳しいわけではないんですが、今回、いちおういろいろ説明を補足しながら書いてみようと思います。

 リングアウトさんが持ってきた日本酒をガブガブ飲みながらの観戦。書く時は僕は飲みながらは見ないんですが(忘れるから)、なのでテキトーなものになりますがご容赦を。

第1試合 ○新岩大樹(偽造軍)(5分6秒ノーザンライトSPX)×宇和野貴志(Iジャ正規軍)
 ぽてぽてと、ぬるい試合。打撃に全然思いきりがなくて当て振りのよう。リングアウト「しかし、しまらないな」メモ8「それを期待してはいけません」そうだよな、まして第1試合だし。しかしもう少しなんとかならんのか。この2人とも、よく言えば優しそうな、悪く言えば腑抜けたような顔してるんだよな。…「偽造軍」ていうのは、元WAR、高砂親方(?だったっけ?)の長男、一宮章一が免許証偽造で有罪となった(本当)を逆手にとったギミックで、あとからぞくぞく登場するように、いろいろな人が所属してます。

第2試合 ○下田美馬(フリー)(12分31秒タイガーSPX)×市来貴代子(フリー)
 ここで、不十分ではありましょうが、市来について説明してみます。日テレの『元気が出るTV』女子プロレス予備校出身、LLPWに合格するがすぐに夜逃げ。IWAジャパン入団、2人きりの女子部所属、元川恵美(現FMW)と連戦を続け1年あまり連勝、負け続けて妙に人気の出てきた元川の勝つブックが最後に2度ほどあっただけで、それが不服だったのか退団、その後なんとGAEAに入団、ここも体調不良で引退扱いとなったが良からぬ噂を聞かないでもなく、同時期にGAEAを辞めた中野知陽呂と行動をともにし、革真浪士団(ターザン後藤のとこ)、大日本と渡り歩き、最後の地かと思われた大日本でも、その扱いに不満があるそぶり(相応だったと思うのだが…)、とうとう「社会的に許されない行為」があったとして解雇になり、これまた同時期に辞めた本間朋晃(恋仲とも噂されており、市来が迷惑をかける形で道連れになったとも取り沙汰されている)と行動をともにして古巣IWAジャパンの会場に、前回姿を現した、ということです。この部分、ぼくの推測やなにかが多分に入っております、ファンの方、ご本人様、失礼いたします。
 Iジャの前回大会の女子の試合は三田英津子(フリー) vs アキュート冴(JWP)でしたが、女子部崩壊後Iジャの女子部門をフリーの立場で守ってきた三田としては出戻りの市来を面白く思うはずもなく、「私の指名した選手と闘ってみろ!それを、今後もIジャに上がれるかどうかのテストにしてやる」となったわけです。先に書いたようなことは、ファンの多くも知っており、市来はブーイングの嵐で迎えられるかと思いきやそれほどでもなく逆に声援も。Iジャのファンは暖かいです。
 さてその、三田指名選手、ひょっとしてJWPの冴もしくは米山香織が出ないかとドキドキ(ただ見たいだけ)。しかし順当(?順当なのか?)に下田が登場。試合も別に、市来の良いところを出すわけでなく、相手のタイミングの合間合間に入って間を潰す、技や動きがキレイなわけでは決してないが妙に細かい動きが巧い、下田のヘタウマ・プロレスがひと通り展開してアッサリと終わる。
 三田マイク「相手してくれた美馬に礼を言いな!アンタの気持ちだけは伝わったよ(筆者:伝わったか??)。今度はアンタでも勝てそうな相手を連れてきてやる!」市来でも勝てそう、てことはやっぱり冴か米山?見れるのは嬉しいけど、あんなのを上げるために使われるのは嫌だな… などと思ううち、

第3試合 △ウルトラセブン(湘南プロレス)、ザ・グレート・タケル(Iジャ正規軍)(20分時間切れ引き分け)△石井智宏、上野幸秀(偽造軍)
 この試合、ある意味ベストバウト、とっても面白かった。
 というのは、最前列に鎮座まします名物のお姉さま(カブキおばさん、というらしい。グレート・カブキのファンでIジャを見始めたのでしょうか)が試合に介入?するする。とにかくヒール側を目のカタキにしていて、反則行為があると「レフリー!ちゃんとチェックしろ!」あげくにレフリーに任せてはいられず自らが直接選手にチェックする!「コラ!汚い事してんじゃないよ!」またこの日は上野がしばしば罵声の標的となった「このチビ!」。ぼくは何回も見てるわけではないのだが、ヒール側マネージャーは特に絶好の標的となるらしく、かつてのMAYA、この日は後に登場した中山香里にさっそく噛みついていたらしい。
 このおばさんイヤお姉さまが、4人とレフリーに続く6番目のプレイヤーとして試合に参加、声も良く響くしツボを心得たムーブ(本人がどこまで自覚的かは不明、ただ本当にひたすらアツくなっている可能性も高いが)で、絶妙のパフォーマンスとなった。
 試合そのものはというと、… セブンの登場に、昭和のプロレスファンは懐かしさこみ上げていたようですが、序盤ちょこっと張り切って貫禄で相手を身動き取れなくするグラウンドなど披露していたもののあとはほとんど休みがち。タケルくんおつかれさま。の20分でした。
 相手の上野というのは、たしかFMW新弟子第1号で、のちに超電戦士バトレンジャーに生まれ変わり、その後WARへ移籍、さらに大阪プロレスでポリスメ〜ンへと生まれ変わり、ディック東郷らのヒールユニット“L.O.V.”に入りたがっていた男なのですが、東郷、ブラック・バファローと高パーフォーマンスを誇った L.O.V.のなかでは目立てていなかった。素顔に戻ってもなぜか毎回、堂々と L.O.V.のTシャツを着たままファイトしています。

第4試合 スクランブルバンクハウス・タッグマッチ
ミスター・ポーゴ、○金村キンタロー(10分51秒爆YAMAスペシャルから)レザー・フェイス、×フレディ・クルーガー
 ひとりひとりの入場も仰々しくはじまる。金村はいつものように『カムアウト・アンド・プレイ』で踊って登場。レザーももちろんウィンウィンいわせながら客席のなかをねり歩いて登場(レザーの中身について、「初代じゃないの?」とテキトーな発言を私いたしましたが、それほど詳しくもないので、当てずっぽうです。ごめんなさい品川さん)。
 かつてIWAジャパンに主力として所属していた事もある金村、「問題児が帰ってまいりました」と前回の後楽園から出場しているのですが、この日はW★ING時代にも記憶にないという師匠ポーゴとのタッグ、パートナーも相手2人もあんまり動けないぶん、ひとりで縦横無尽に動き回り、派手にやられ、最後も得意技(ポスト最上段からのダイビングセントーン)でシメ。
 「あんまり動けない」とは言っても、そこはサービス精神満点で、ホールの北から南まで、ドタドタと4人が暴れまわり、流血してまわる。リングアウトさんは「観客参加型だ」と大喜びで走りまわり金村の血拓を採取、メモ8さんもなんとか最後まで正視できたそうです。

セミファイナル ○一宮章一、YUJI KITO、三宅綾(偽造軍)(18分17秒)タイガー・ジェット・シンジュク、ダグ・ギルバート、×平野勝美(Iジャ正規軍)
 この取り合わせ、正規軍のほうがみな体格が良く、ヒール側の3人が小さい。ちぐはぐなんだがそれはよいとして、
 この試合サプライズがあり、なんとシンジュクがマスクを剥がされた!正体は、SAW・W★ING出身、リングスやバリジャパに出場経験があり、現JPWA所属DDT主戦場の木村浩一郎がその人であった!
 所属のJPWAの行った数少ない2戦のうちの片方のメイン、対ショーン・ヘルナンデス戦も大変に好試合だったという(私は見ていないが)、シリアスなプロレスでもその名を知られる、まして「キレた」ときには試合をブチ壊してガチ暴走するという風評のある木村のマスクを剥がしてしまったのだ!何が起こるか、想像できようというものではないか!!(後に愚傾さんに確認したところ、木村マジギレ伝説のもととなった剛竜馬の興行での所属選手引き抜きを巡っての「試合ブチ壊し」も、実はそれほどのものでなかったとのこと。つまり木村は、起こった風評を逆にうまく利用して、「ブチキレ」ギミックを時としてまとうようになった、ということである。)

 *:凸さんスミマセン。実はそれ、99年末のDDT後楽園大会におけるセミの六人タッグのことを聞かれたものと勘違いしてました。その試合で木村が剛をベリーしようとしたのは確かだけど、試合そのものをブチ壊すようなモノだったかというと、パートナーとして控えるケンドー・ナガサキの目が光らせていたせいか、そういうわけでもなかった、ということです。冴夢来プロジェクトのアレについては風評を聞く限り「マジ」っぽいです。ただ、それ以来「ブチキレ」ギミックを効果的に使うようになった、のもまた確かだと思います。(本稿編集:愚傾註)

 観客もそれを知っているので、木村のミドルキック乱打に大喜び、あまりの大混乱に一時試合が「中断」となるが(この曖昧な裁定もまたIジャらしいのか)、もちろんすぐ再開、試合には敗れたものの、木村マイクで「これから木村浩一郎として、松田、本間と一緒に、フリーとしてIジャをサポートする!」と宣言、「これからメインに出るアイツら(=コンプリート・プレイヤーズ)も俺は大嫌いだから、本間、頼むぞ!」とそっちにも喧嘩を売る。いやー頼もしいわ。

メイン ○田中将斗、邪道、外道 with 中山香里(コンプリート・プレイヤーズ、フリー)(22分20秒コンプリート・ダストから)松田慶三、本間朋晃、×アジアン・クーガー with MAYA(Iジャ正規軍)
 FMW離脱後、大仁田興行、大日本、APEX(メビウス?)に続き、Iジャにも初登場を果たしたコンプリート・プレイヤーズ。皆さんに評判良かった、特に田中。
 しかしIジャ勢もコンディション良く、6人が6人とも身体が良く、動きも良いという一戦となった。特に松田が良かったかな。いままで別に着目もしてなかったんですがこの日はパートナー2人を抑えて前へ前へ出ていました。
 ハードヒッティング、日本流ハイスパートの闘いは田中の新技(エメラルド・フロウジョンの裏版、フェースバスターで落すみたいなやつ)で幕。本間マイクで「俺たちは弱ぇーよ!こんなに強い先輩たちがいて嬉しい。いつかは越えてみせる!」応える田中「いつでもやってやる。ただし、その身体に塗ったオイル、今度やる時はもう少し落としてくれ」大爆笑。プロレスは前々から良かった田中だが、いつからマイクまでそんなに上手くなったんだ。
 なおこの試合中、松田に岡惚れして勝手に押しかけマネージャーになっていたMAYAが、相手に躱され松田のイスを同士討ちでくらい、逆恨みしてさらにもう一度松田に敵対、次回覚えてろよという、小さな予告編あり。


 女子、おばさん込みの和み系タッグ、ハチャメチャなデスマッチ、遺恨因縁試合、ハードなメインと、これだけバラエティがあれば、第1試合のヌルさも逆に振り幅の点で良かったというか(笑)。出来過ぎなほど出来過ぎな興行だったと思います。皆さんに来ていただいた手前、チケット供給者としては面白くてホッとしたんですが、次回以降同程度に面白くありつづけるかどうかとても保証はできない(笑)。しかし肩の力を抜いて、気軽に楽しみたいのであれば、そこそこのものは今後も見られると思います。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ