珍事!WWFのカメラが、メインのフィニッシュを取り逃す。
■団体:WWF Raw is War
■日時:2001年4月16日
■会場:テネシー州ノックスヴィル
■書き手:ひねリン(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

まず、前回のSMACKDOWNについてなんですが、大番狂わせが起きました。ジェフ・ハーディーが番組初頭で、前回オースティン&トリプルHにリタをぼこぼこにされた復讐としてステファニーをフェースクラッシャー(みたいな技)でKO、怒り狂った夫のトリプルHとのメインでのインタコンチタイトル戦を勝ち取りました。で、その試合、レフバンプの間にマットが乱入してイス攻撃→セントーンボムでジェフが勝って王者になってしまいました(オースティンはデブラを連れて早々に帰ってしまっていた)。そのほかのストーリーの進展としては、ジェリコとベノワが本格的にベビーとしてタッグを組み始めたこと、RTCが仲間割れして、ようやく解散の兆しが見えてきたこと等がありました。それから、海援隊が久々に登場。ビッグショウにだまされて彼のタッグパートナーとしてテイカーケイン組と戦う羽目になり、最後はショウが二人を見捨てて帰ってしまい、逃げ回った揚げ句見事に玉砕しました。二人仲良くダブルチョークスラムを食らった揚げ句、テイカーとケインに二人で代わりばんこにラストライドを食らうナイスジョブ。ということで、RAWのリポートです。

まずビンス登場。先週リンダに逆離婚要求を叩き付けられたことを抗議、「結婚は聖なるものだ。離婚など許されてはならない、法で禁じられるべきだ。世界中の問題の半分は離婚から来るのだ。それが子供達に与える傷を考えてみてくれ」と両手を広げて偽善者演説。そのあと「私のように骨身を砕いて働いている男性達よ、考えてみてくれ、離婚によって財産を分けなきゃいけないんだぞ!」とちらっと本音を出して観客のブーイングを誘う。さらにTVを観ているだろうリンダに向けて、私は離婚はしないぞ、結婚の聖性を守るためにも、私を理想像と考えてくれる多くの人々のためにも、と訴える。

そこになつかしいWWF時代のジェフジャレットのテーマとともに、デブラ(かつてジェフのマネだったので、このテーマを引き継いだ)登場。強気な態度で「マクマーンさん、あんたが今言ったことなんて信じられないわ。あんたは私の夫(オースティン)に悪影響を与えたんだから。」と責める。ビンスは余裕の表情で「おいおい、私を非難しないでくれ、あれは全部オースティンのアイディアだよ、ロックを叩きのめしたのも、JRを叩きのめしたのも(ここでカメラは放送席からビンスを睨みつけるJRを捕える)、リタを殴ったのも、、、」と最近の悪行を確認して観客のヒートを誘う。さらに「スティーブは偉大な男だ。全ての偉大な男の陰には偉大な女性がいるっていうじゃないか!(デブラにこにこ)。デブラ、君は例外だな!」怒ったデブラは思いきりビンスに平手打ち(フルモーションでナイスヒット!)。このセグメント終わり。デブラのパフォーマンスは、トリッシュやリンダより全然いけてます。表情にも動きにも言葉にもメリハリがある。

CM後、怒りの表情のビンス、「女どもめ!(Women!)」と一言はき捨ててリモで去る。

さらに別のシーン。怒りの表情のオースティンがデブラの腕を引っぱって控え室に入れ、デブラを座らせる。オースティン「お前自分のやったことが分かってんのか。お前のボス、ビンスマクマーンに平手打ちしたんだぞ!俺が戻ってくるまで、そこ動くんじゃねえぞ!」と言って去る。暴力亭主ぶりが板についてきました。

エジクリvsハードコア兄弟(withモリー)のタッグタイトル戦。
入場時にエジクリは放送席に来て、ヘイマンに何やら紙を渡す。さらに試合前、最近ハードコア兄弟と因縁のあるライノが出てきていきなりボブ(=ハードコア)にスピア。試合はクラッシュのきれいに両手を広げたフライングボディーアタックを切り返してエッジのクリーンなフォール勝ち。試合中ヘイマンはエジクリを褒め称え続ける。どうやら紙は、エジクリが彼に言ってもらいたいことを並べたものだったらしい。

先週大殊勲のジェフ、マットと共に会場入り。インタビューを受ける。今日のトリプルHとのリマッチについて「それはそれでいい。でもオースティンがリタにしたことは許されない。まだ俺達にはやることはある」と言って去る。いきなりプッシュされてるジェフだけど、相変わらず個性がないぞ。

「WCW1」と書かれたプレートのリモで、シェーン会場入り。

ジャスティン・クレディブル(withXパック&アルバート)vs ババレイ(withディヴォン)
ジャスティンが異様にとろいので、のさのさした試合だったけど、セコンドが乱入し出して盛り上がり、最後はダドリーズの御家芸「Wazaaaap!」からの急所ヘッドバットで決着。今日のジャスティンの出来はひどすぎ。

シェーンが廊下を歩いてくると、まずグランドマスターが彼をつかまえて調子よく褒め称え、WCWのほうはどーなってんだい、と質問。シェーンが「WCWはすごいことになるよ」とか答えているとビッグショウ登場。グランドマスターを追い払った後、シェーンに「今日俺はカイエンタイとやるんだ。あのチビ◯◯共(ピー音が入る。「グーなんとか」と言っていた)が俺に挑戦してくるなんて信じられんよ。とにかく試合を良く観ててくれ」シェーンは「親父と対決しに来たんだけど、奴は帰ちゃったみたいだから俺も帰るよ。でもホテルで観るよ。」と。なんだ、今日シェーンもう帰っちゃうの? シェーンはWCWの新オーナーなので、レスラー達は売り込みに必死、というこのストーリーのためだけに顔出したのか。

控え室から、前回仲間割れしたRTCの教祖、スティーブンのインタビュー。真っ直ぐ無表情でインタビュアーの質問を聞いた後、機械のように「我々は最近勧誘がうまくいかなくて、フラストレーションでああなってしまった。しかし今日、私は正義のために戦う。ケインを倒して、我々が最も忌み嫌うハードコアタイトルを取った後、兄弟達と再団結するのだ。(ここで声をひそめ)たとえ、私自身を犠牲にしなくてはならないにしても、、、」と言って去る。けっこういい演技。RTCの中で、宗教に染まった人間の奇妙さを表現できているのは彼だけです。

アングルが控え室で、エジクリ相手に愚痴。「コミッショナーリーガルはおかしい。私とジェリコ、彼とベノワのシングルを組むなんて。ノックスヴィルの人々を聡明に見せようとしてるようなもんだよ。ほとんど無理ってことだ。」そこにリーガル登場。アングルにオフィスで話をしましょう、と誘う。アングルは「私はベノワとやりたいんだ!」と言いながらついてゆく。

オースティンインタビュー。デブラについて聞かれるのを、ずっとインタビュアーを睨みつけながら聞いた後、「デブラについて聞くんじゃねー。お前は俺の本でも書いてんのか?書いてねえだろ!ハーディーズに関しては、、」等々としゃべっていると後ろからマットが急襲。オースティンは豪快に吹っ飛んで周りの机やらケースやらの中に突っ込む。さらにマットがのしかかって殴り、レフェリー達に止められる(超至近距離ハンドカメラからの迫力ある映像)。分けられてマットが去った後、オースティンは怒りの表情で「You son of a bitch!!」

CM後、その場面をテレビで観てるトリプルHとステフの部屋に、オースティンが駆けこむ。オースティン「お前今の見ただろ!あいつらぶっつぶしにいくぞ!」
トリプルH「落ちつけ。あいつらはそれを狙ってるんだ。俺達があいつらを襲えば、ジェフは今日タイトルマッチをやらなくて済む。俺はインタコンチのベルトを今日とらなきゃいけない」オースティン「じゃあなんだ、俺にただ座ってみてろというのか!」
トリプルH「だから落ちつけ。俺は今日のタイトルを取り戻さなくちゃいけないんだ。お前はそれを台無しにしようとしてるんだよ。」
オースティン「じゃあ俺がリングでお前のタイトル奪還を手伝ってやるよ。」
トリプルH「お前は俺を反則負けにさせるだけだよ。頼むからホテルに帰ってくれ。頭冷やせ。俺を信じてくれ。」
オースティン「(まだ収まらない様子だけど)、、、いいだろう」
いや、二人の仲間としての絡みは新鮮なので、けっこう細かく再現しちゃいました。

ケインvsスティーブンのハードコア戦。
RTCの存命を賭けて(?)、決然とした表情で出てきたスティーブン、リング下からアルミゴミ缶やら他の道具を引っぱりだしてリングに投げ入れ、ゴミ缶を掲げてアピール。そしてケインが入場してくると、雄叫びをあげてケインの頭にゴミ箱を何度もたたきつけるも、効果なし。すぐに反撃を食らう。そのままスティーブンが会場外に逃げ出して、ケインが追っかけて、試合はハードコア戦のいつもの風景に。RTCの他の三人が入ってきてケインを襲うものの、テイカーが来て三人を蹴散らし、最後はケインがスティーブンを抱え上げてトラックにを叩き付けて決着。失神してるスティーブンにテイカーは諭すように「兄ちゃんよ、俺がお前なら『善良な戦い』なんて忘れて、いい女でも見つけるぜ!」

オースティン、デブラの待ってる部屋にいき不機嫌に「帰るぞ!」

アングルvsジェリコ
先に登場したアングルが「君達のオリンピックヒーローは、、、」と言いかけたところでジェリコのテーマ曲が鳴り響き「その文の続きは、カンペキにテッテー的なアホピエロだ!(complete and utter ass clown)だろ。それ以外に言うことなんかないんだから、だ、ま、り、や、が、れ!(PLEASE, PLEEEEASE!! SHUT, THE, HELL, UP!!:観客も合唱)。」ということで試合に。これがまた、グラウンドあり場外乱闘あり大技あり小技ありのすごいいい試合。最後はリーガルが乱入して幕。そのあとベノワが入ってきて、リーガルにジャーマンを打った後、アングルにもジャーマン。それでアングルが一回転して倒れているリーガルの上にムーンサルトプレス状態で落ちる(頭から落ちそうでびっくり)。このスポットははじめて見た。

ベノワvsリーガル
さっきの乱闘のあと、アングルと共にリングに残っていたリーガルがベノワに怒りの対戦要求。ベノワとジェリコが駆けこんできて試合開始。試合は意外にもリーガルが攻め、ベノワが受ける展開に。リーガルはヨーロッパスタイルのエルボースマッシュやストレッチ技を使ったり、顔面ぐりぐりしたり腕を極めながら押さえ込んだりして自分の個性をまぜながら、ラリアットとかも使ってそれなりにWWFの早いスタイルのレスリングをこなしている。最後はジェリコがレフの隙をついて介入して、ベノワのクロスフェースが決まる。ベノワとジェリコは二人で手を挙げてアピール。ここで完全に、カナダ人ベビーコンビが誕生。

廊下でガンとテストがレイヴァンに、なんで今日お前は俺達と組むんだい、と笑って尋ねる。でっかいケースに座っているレイヴァン「人生には自分で選択できる時、(他者によって)選択が成される時、さらに選択が全く行われない時がある。君達と組むのは、俺にとって喜びでもあり、苦痛でもあるだろう。定め、宿命、そして痛みfate destiny, and pain。」おお、先週のレイヴァンの意味不明な台詞が今日も!

控え室でハーディーズが気合いを入れている。そこに、危険だからホテルにいろと二人に言われていたリタも現われ、3人団結でタイトル戦に臨むことを誓う。

ラディカルズ(ディーン、エディ、サタン)withテリvsレイヴァン、ガン、テスト
レイヴァンがエディにDDTで勝利。解説陣は番狂わせと強調。しかし、ラディカルズって一人一人はいい選手なのに、タッグになるとどうしてこう面白くないんだろう?

廊下でビッグショウインタビュー。海援隊に挑戦されたことについて「あいつらはいつも『俺達は邪悪なのだあああ』とか言ってるが、このビッグショウがどれだけ邪悪か教えてやる。それに今日はシェーンが見ているんだ。うおおおお(とケースを投げつける)」など。ビッグショウは前回のSMACKDOWNでの海援隊との絡み以来、コミックキャラに戻っています。

テイカーケイン組のプロモヴィデオ。先週海援隊が二人にやられたシーンがいっぱい入っていた。うーん、やっぱこのふたりを新ベビーで売るしかないか。

ビッグショウvs海援隊のハンディキャップマッチ。
海援隊、久々花道からの同時通訳ネタ炸裂だあ!Taka「ビッグショウよ、俺達はお前をだましてやったぜ!罠にかけたんだ。お前はゴジラかもしれんが(註:前回のSMACKDOWNで海援隊はビッグショウのことをゴジラと呼んだ)ゴジラに現ナマは払わんよ。これにこりて、今後は面倒を起こさないことだな、本当に邪悪なる者とはな!ははははは!(Takaは背伸びしたり飛び跳ねたりしながら口パク)フナキ「Indeeeeed!」そして、海援隊の後ろからアコライツが登場。海援隊の二人は飛び跳ねて喜んでいる。リングに走り込んだアコライツはビッグショウを痛めつけ、倒れたところで海援隊を呼び込み去る。ここから試合開始。海援隊は倒れているビッグショウに、二人別々のコーナーに登り、フナキがエルボー、Takaがニーを打つ。そして二人で飛び跳ねて万歳。さらに二人で同時に同じコーナーに登る。立ち上がってきたショウになにをするのかと思ったら、肩を組んで飛んだところを二人同時に捕まえられて、ダブルチョークスラムをくらい、二人いっぺんにフォール負け。いやあ、きれいに高く飛んで叩き付けられました。このダブルチョークスラムの受ぁuッ身は、彼らのスペシャルムーブになってきましたね。ところでヘイマンは試合前、さきほどビッグショウが海援隊のことをGoofs(まぬけ)と呼んだ、とわざとらしく強調していた。でもGoofsでピー音が入るはずもないので、あれはGooks(東洋人への差別語)だったのでしょう。

WWF New York から、トリッシュがしゃべる。「私は確かに悪い女だったわ。でも私はビンスのグレープフルーツよりも、お金に引かれたのよ。今後は正しいことをすると決めたの」うんぬん。もうこれ、見てられないくらいひどいスピーチ。声は上ずってるし、表情は引きつってるし、話しながら何度も上目使いになって、セリフを必死で思い出しているのが見え見え。俺が人前でしゃべってるときみたいだ。とにかく、彼女にこんな長いスピーチを生でやらせたらいけません。

メインのインタコンチ戦に向かうハーディーズ&リタの前に、コミッショナーリーガルが現われ、ストーンコールドを襲ったマットに対し、メインでセコンドに付くことを禁止すると宣告。悔しがるマット、ジェフに「お前は絶対勝てる。行け!」

ジェフ・ハーディー(withリタ)vsトリプルH(withステフ)のインタコンチ戦。
ジェフ、緊張しまくってる表情を見事につくって登場。マットは控え室でテレビ観戦。試合は復讐に燃えるトリプルHが一方的に攻撃する展開。一発一発に吹っ飛び、メインなのでいつもより激しくバンプするジェフ。しかしトリプルHがこんなに強く見えるのは珍しい。場外戦になって、今度はジェフのベルト攻撃でトリプルHが思いきり放送席に吹っ飛ぶ。この辺から一気に場内はヒートアップ。リングに戻ったジェフが正面飛びミサイルキック等で追い込むも、仕上げのセントーンボムを失敗。それをマットが興奮しながら見ている映像が入り、その背後から(帰ったはずの)オースティンが急襲。それをモニターでリングサイドから見たリタ、迷いながらもリングを後にして彼氏のマットを助けに花道を戻る。そこにオースティン登場。下がるリタ。少し笑みを浮かべながらゆっくり追いかけるオースティン。女性がレイプ魔に襲われてるシーンみたいだ、、、と思ってたらいきなりカメラはリングに戻って、なんとその時にはすでに3カウントが入っていて、トリプルHの勝利。え?これってカメラミス?うーんWWFのカメラがフィニッシュを逃すなんて信じぁu轤黷。オースティンとリタばかりを観てた観客もシーンとなってしまう。リプレイによると、決め技はペディグリーだった。試合後オースティンとトリプルHはジェフをいたぶり、さらにふらふらしながら入ってきたマットも破壊し、さらにリタに、、、というところで場外が一気に真っ暗になり、「Rollin' Rollin'....」とテイカーのテーマが鳴り響く。場内が明るくなると、そこにはテイカーとケインが立っている。ゆっくりリングに向かう二人に、迎撃体勢で身構えるヒール組。でも二人がリングインすると同時にいっせいにリングから逃げ降り、わめきながら引き上げる。JRが「いいぞ!(I like this!)」を連発して番組終了。

ということで、次のPPVはこの二組の対決でしょうか。だとしたらこれは相当弱いなあ。ベビーが役者として落ちるし、なにより二組が戦う必然性が全然ない。でもま、このベビー不足の時に、主役をハーディーズからテイカーケインに器用につなげたものだとも思う。今日の放送、番組自体はいろいろあって悪くなかったです。極端にいい試合も悪い試合も、いいマイクもひどいマイクもあった。メインは、モニタを立体的に使い(控え室でモニタを見てたジェフがやられたのを、リタが場内の大画面で見る)二つの場所での出来事を一つにつなげたりして面白かった。ただ、現在軸となるストーリーがしょぼいのは否めない。




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