4/1大阪プロレス、デルフィンアリーナ雑感
■団体:大阪プロレス
■日時:2001年4月1日
■会場:フェスティバルゲート・デルフィンアリーナ
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 村濱がリングスに登場にするたびに「大阪プロレスをよろしく」というので、わざわざ大阪の柿落とししたばかりのデルフィンアリーナまで行ってきました(まあ、美濃輪のついでだけどね)。

 通天閣の近所のフェスティバルゲート、空き店舗、改装中の店舗が目立つ。2F入口右、最高のロケーションに出来ているデルフィンアリーナ。15時開始だが、こっちは観光旅行(?)も兼ねているので、12時頃に到着。4千円の指定席と、3千5百円の自由席があると聞き「指定席の方は最前列でゆったり観れますよ」とか言われたのだが、これで余計怯む。だって、ぼーっと観てたら、デルフィンとかデメキンとか怪獣Zマンドラとかが、突然リングから降って来るかもしれないわけで。

 「柿落とし直後のプロレス会場で、場外乱闘で観光客圧死」なんて記事が翌日に出たら笑えないもんな(つーか、死んでたら読めない)。

 などと妄想を働かせながらも、それも話のネタかと考え直し(だからもし死んだらネタに出来ないだろ)、さらには、自由席は整理券配布だと聞いて早めに来なくちゃいけないことを聞き、ダラダラ並ぶのもタルいので、結局指定席を購入。指定席は全部で30席ほどなのだが、12時の時点で残り5席位だった。

 動物園やら博物館やらジャンジャン横丁やらの、観光地(?)が近所にザクザクあるので、その辺で時間を潰し、定刻の15分前に会場に戻る。


 ここまで書いてから言うのもなんだが、おれは大阪プロレスに対する予備知識はほとんどなし。老舗ファンジンの「闘竜秀吉」が押しまくっているとか、レスラー以外の人間にブッカーをやらせるようになって、それがディック東郷離脱の遠因にもなったとか、その程度のことしか知りません。って、知っていることが妙にマニアックだな。

 デルフィンアリーナは、中は何と鉄板の床。最前列に陣取ってる若い女の子には、座布団持参の子もいたが、ほとんどの客は、そのまま座り込んでいた。全体は「く」の字型になっていて、この角のところにリングが置いてあって(んで壁まで2メートル弱しか余裕がない)、指定席は、そのリングを取り囲むように、1列だけ壁側に設置されている。うーむまずいな、これは。ホントに、デルフィンとかデメキンとか怪獣Zマンドラが降ってきそうだ。

 しかし、会場の雰囲気はいい。目をキラキラ輝かせて、最前列に陣取る女の子達や、狭い会場中をえべっさんのやら、くいしんぼう仮面のマスクを被って走り回っている子供達(5歳以下)。そして、客入りを心配そうにチェックしながらも、気楽に子供のサインの求めに応じているデルフィン。何より、プロレスマニアっぽい匂ってきそうなのが、4分の1位しかいないのがいい。びっしり詰めて入れているので、少なくとも3百人は超えていたと思います。

 床に直座りというのもあって、勢いのある小劇場の劇団が、次は本多劇場か紀ノ国屋ホールで今回が最後の下北スズナリ公演という感じだな(って、こりゃ分る人しか分らんな)。


 開始寸前になって、可愛い女の子(5歳位?)が、チラシを配っているので、何かと受け取ってみると、表は大箱興行(なのかな? 5/6高砂市総合体育館というところ)の宣伝。裏は(って、どっちが表で裏だかわからないけど)「闘竜秀吉の殿が教える21世紀的プロレスの楽しみ方」。内容はというと…。

 Q.プロレスラーって、どうして真剣勝負のフリするの?
 A.いい加減な仕事だと誤解されるのがイヤだからです。

 イキナリ飛ばしているな、恐るべし、大阪プロレスと闘竜秀吉。


 最近、純プロレス系で生観戦したのは、闘龍門だけだし、丁度似たような団体(というのも無理があるが)、なので、その辺と比較していきながら、書いて行きます。

 ほぼ定刻通りに、場内スクリーンへのビデオ上映(おれの座った席からは、小さいモニターしか見れなかったが、充分見れる。これで、ツバサがヒール転向したのが理解出来たので、まあいい説明にはなっていると思う)、正規軍の選手入場と続く。全選手が一言ずつしゃべる当たりが面白い(が、しゃべったことはあまり面白くない)。


<20分1本勝負>
○くいしんぼう仮面(9分57秒関空トルネード)和田秀作×

 なるほど、これが、くいしんぼう仮面か。ほのぼのとした登場に、気分和む。一方の和田秀作は、この日2試合やるみたいで、正規軍のメインに食い込もうとしているランクのようだ。アマレスっぽい吊りタイツ。

 どんな試合になるかと思ったら、ロックアップから始まって、グラウンドレスリングを経て、ロープに飛ばす大技合戦に移行し、最後は飛び技でバシっと決る、ベーシックなプロレスだった。なるほどなあ。


<30分1本勝負>
×橘隆志(8分57秒アステカ・スペシャル)アステカ(華☆激)○

 アステカってのは、この前、闘龍門にも出てたなあ。結構、身体デカいんだよね。この試合も前のと同じでベーシックな展開。この手の試合が2つ続き、あれれ?と思ったが、まあこういうもんなんだろうな。アステカは、もうすぐ始まるタッグリーグ戦に参戦するらしく、マイクを持って博多弁でアピール。さわやかな感じで悪くない。闘龍門に出てた時は、あまりお客さん扱いしてもらってないような印象を受けたが、あっちよりは大切にされてる感じ。ファンの応援もそこそこ熱い。


<30分1本勝負>
×えべっさん(8分14秒ラリアット)怪獣Zマンドラ○

 えべっさんは、デルフィンのオーバーマスク被って、スペルエベフィン(?)として登場し(相当無理あり)、デルフィンの物真似。なんつーか、ベタベタなギャグ。怪獣Zマンドラは、村濱がホイラーとやった時に一緒に入場してきた奴だな。

 えべっさんと怪獣Zマンドラが握手してから試合開始したこの試合は、ベタベタなギャグ系(欽ちゃんジャンプとか)。レフェリーが(名前何というか知らないが、どっかで見たことある人)、テッド田辺系で、シーンを作るのに自分から参加するタイプで、試合を盛り上げていく。あんまり好きじゃないけど。

 ピンを取られた、えべっさん、立ちあがると、何の脈絡もなくデルフィンの真似を始める。うーむ、どうもこのセンスは楽しめず、おれ的には苦笑という感じだが、会場は沸きまくり。


 休憩15分。


<タッグマッチ45分1本勝負>
村浜武洋、×和田秀作(5分20秒ダイビング・ボディプレス)ツバサ○・Bバファロー

 ツバサ組入場で場内の雰囲気一変。ダーっと入って来て、場外乱闘主体でダーっとバチバチやって、ダーっと帰っていった。モッチーのいないM2Kという感じだな。なるほどなるほど。正規軍は何もさせてもらえず。村濱が左右のミドルの連打でツバサを蹴りまくり、ツバサがそれを受けきった位か。

 ツバサがベビーだった(んでしょ?)の頃を見ていないので、よくわからないのだが、ツバサとバファローの個性の違いがあまり見えないような気がしたが(コスチュームも揃えちゃっているし)、場内の雰囲気一変させただけでもOKという感じ。


<タッグマッチ60分1本勝負>
S・デルフィン、×ミラクルマン(10分39秒ガンマ・スラッシュ)大王QUALLT、Gamma○

 Gammaについているフランソワーズ様とか言うらしい巨乳マネージャー、タカビーなお嬢様キャラで、リングアナがコールしようとすると「ちょっとお待ちなさい」と割り込んで、Gammaと大王カルトのコールをしたが、出番はそれだけで、試合中手持ち無沙汰そうに何もしない(リング下からパイプ椅子を引っ張り出した位)。これはチョットいかんと思うぞ。そういうところばかり見ている、おれもおれなのだが。

 なるほど、Gammaってのは、CIMAなんだな。技のキレとかは遥かに劣る(ような気がするのだが、ヒールらしくあんまり技を見せないのでよくわからなかった)が、客の煽り方やマイクはシーマ並かも。表情が滅茶苦茶いい。どう見ても、少なくとも全身ムサいタイツのミラクルマンよりは百倍位カッコいいのだが、大阪の客はブーインばかりで応援しようとしない。お約束に忠実ということなのかな? 初めて見たおれがいきなりGamma応援したくなった位なのに(しかしさすがに目立つ1番前ではコール出来ず)。ディファとかでやったら、絶対人気出ると思う。マジ、カッコいいもん。ちなみに、大王カルトはSUWAという感じか。好感。

 まあ、応援大過ぎてポジションが難しくなっているCIMAも、それはそれで問題あると思うけど。

 最後にデルフィンが定番の見せ場を作った後(フランソワーズ様とGammaばかり追っていて、あんまりちゃんと見てない)、Gammaが、ミラクルマンからピンを取って終了。ガンマスラッシュってのは、みちのくドライバーみたいな奴でした。

 ツバサ・バファロー組、Zマンドラと、タッグリーグ戦に登場するコンビが続々雪崩れ込んで来て、それなりに乱闘しながらそれなりにアピールをして、最後にデルフィンと村濱がリングに残る。デルフィンが締めるのかと思ったら、最後は村濱が「以下タッグリーグ戦に続く」という感じの締め。リングスやディープでは滅茶苦茶カッコよかった村濱のマイクだが、かなりサムい出来。やっぱりベビーのマイクは難しいと痛感(そもそも、村濱って明らかにヒール向きだと思うのだが)。マグナムTOKYOのマイクがサムいのは評判だが、情状酌量の余地はあるよな。

 出口にデルフィンと村濱が立って、観客全員と握手しながらの客出し。村濱に「総合の方もがんばってください」と言って握手。リングスもよろしくね。

 闘龍門と比べると、興行全体を通した構成力に欠けるような気がしたのと、マニアも喜ばす凝った仕掛けに欠けると思う(こっちは必要ないとは思うけど)。勿論、それは、おれの期待が大きかったからであって、料金以上には充分楽しめることは間違いないと思うのだが。鉄板に直座りで1時間半以上ってのはキツいと思うけど。


 ところで前述の「闘竜秀吉の殿が教える21世紀的プロレスの楽しみ方」にはこんなことが書いてある。

 『勝敗だけを競って興行が成り立つならこんな楽なことはありません。イチローや大魔神・佐々木がなぜメジャーリーグ行きを決意したか? その本当の理由を理解できる日本人がもっともっと増えた時、プロレス界の無意味なタブーは消え去り、プロレスラーたちも胸を張って自分たちの仕事の意味を世間に語れることになることでしょう』

 正直なところ、おれには『イチローや大魔神・佐々木がメジャーリーグ行きを決意した理由』ってのは、よくわからないのだけど、まあ言いたいことは理解出来るような気がする。闘龍門はいつもハッピーな気分になって帰れるし、大阪プロレスもきっとそうなんだと思う。最低でも70点や80点は取ってくるという感じ。

 一方、総合系のシュート興行は、平気で15点やら30点が頻発するけど(総合系の各興行主催者が努力しているのは、こういう低い点の興行になることの可能性を低くする為の努力ってわけだ)、極希に120点が飛び出すんだな。外れることがあまりなく、安心して見れるメグ・ライアンが主演しているようなシャレたラブ・コメディーを見に行くか、大外れもあるけど当たれば魂を凍らせてくれる単館上映で話題になるようなマニアックな映画を見に行くか、そんな違いのような気がするのだが、どうだろう。

 どっちも楽しめる自分をちょっと自慢して、初めての純プロレス系の観戦記を締める。

 そうそう、幸いなことに、デルフィンもデメキン(欠場中)も降ってきませんでした。よかったよかった。




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