3/31パンクラスなみはや雑感〜世界で1番素敵なプロレスラー
■団体:パンクラス
■日時:2001年3月31日
■会場:なみはやドーム・サブアリーナ
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 パンクラスの至宝、いや日本総合界の未来の、美濃輪が、ディープ2001で山宮に何もさせずにボコボコにしたフィリョとやると聞けば、行きますとも、地の果てであっても!

 なみはやドームは地下鉄路線図を見ると、北東の隅っこ。こりゃどんな僻地かと思ったら、心斎橋から乗ってしまえば20分ちょっと。なんだ、近いじゃんと思って、駅から出てみると、やはり僻地であった。うーん、東京で言うと町田市民体育館という感じか。しかし、なみはやドーム自体の施設は凄い。プールやらスケートのショートトラックコースやらがある総合スポーツセンター。

 駅を出ると一発で目に飛び込んでくる、近未来的というか、宇宙船型というか、デカいドームでやるのかと思ったら、そんな筈もなく(ドームは1万位入るみたいだ)、地下のサブアリーナが会場。チケットを切ると、前回より少しだけ露出の増えたラウンドガールがタダパンフを渡してくれる。うんうん、こういうサビースはいいと思うぞ。

 中は普通の体育館。ディープをやった名古屋市体育館(だっけ?)を、2回り位小さくした感じ。満席で千ちょっとかな? 2階席は4列しかないのだが、これが結構ボコボコ空いている。開始時には7割弱、最終的にも8割強といったところか(アリーナは9割程度)。美濃輪・近藤・菊田という現在の3大看板のウチ、2枚を出して、しかもメインはマニア垂涎のカードを組んでもこの入りってのは寂しい。

 来賓席に1人ポツンと佇む佐伯氏。益々太ったような。これからもパンクラスをよろしくね。んで、普段ならその隣にいる筈の坂田晶氏がいない。おれは、この人に対し、今まで罵倒を繰り返してきたことを深く反省しているので(だってモノホンだとは思わなかったんだもん)、今日見かけたら、これまでのネットでの非礼を丁寧に詫び、ついでに自首を勧めるつもりだったのだが。


 きっちり定刻に、選手入場から。翌日にP’s大阪のオープンを控えた為か、この前の後楽園と同様、東京、横浜、グラバカと、全選手。挨拶は、みのる。「ユニバーサルスタジオジャパンのオープン日なのに、こっちに来て頂きどうも(拍手)。今年からルールが変わって、どんなアトラクションより、どんな映画より、衝撃的で皆さんの心に残るパンクラス」云々。ソツなくオチまで決めてて、みのるらしくないな。みんな、USJのチケット、売り切れで買えなかっただけだと思うぞ。もしくは明日行くとか。


<第1試合 5分2R>
△窪田幸生(横浜)(判定1−0 ドロー)北岡悟(東京)△

 タックルに行くのは北岡なのだが、切ってしまえば、後は10キロの体重差を使って何となく上になってしまう窪田。しかし、決め手どころか何もなし。2Rには、下から足狙われて結構危ないシーンも。

 窪田のセコンド稲垣「止まらないで!」オンリー、相変らず偏差値25位のアドバイスで笑わしてくれる。


<第2試合 キャッチレスリング5分1R>
○伊藤崇文(横浜)(1R3分02秒 チョーク)星野勇二(RJWC)×

 シングルで足取られたところを、スタンドのままウマくバックに回った伊藤、そのままグラウンドに引きずり込み、チョーク。星野タップせずもレフェリーストップ。お見事!

 しかし、四方コーナーに昇ってのアピールは、外見といい、ひねくれた態度といい、高瀬とキャラがカブり過ぎだな。

 伊藤がここまで出来るとなると、キャッチルールも、そこそこ今後の展開が見えてくるんだが、どうも今日のはタマタマって感じがしないでもない。スタンドでのいなし合いは圧倒されてたしな。


<第3試合 ミドル級5分2R>
○ネイサン・マーコート(コロラドS)(1R1分53秒 チョーク)佐藤光留(横浜)×

 ヒカルくん、例のアニソンからテーマ曲変更。聞いたことないJ−POPだったが、これが鳴った瞬間、観客席から笑いが起るほど、さわやかな曲。ええと夏っぽくないチューブというか、そんな感じ。んで、新ルールでは必要ないレガースを着用しUWFスタイル、しかもアタマは坊主で気合充分のヒカルくん、いきなりロープに飛んでポーズ(まったく受けず)。プロレス好きなんだろうなあ。

 組み合ったところでイキナリ首投げを極め、サイドを取るヒカルくん! いいぞ! しかしキチンと押さえ込めてないのに、イキナリ殴りにいくもんだから、あっさりひっくり返されバックに回られ、挙句、首のカードもおざなりのまま(最初そこそこやっていたのだが)その姿勢からもバックのマーコートを殴ろうとするので、チョークを取られてしまう。

 心意気はよし! 後は技術だけだ(って、それが大変なんだが)。しかし、おれ、美濃輪の次は、こいつだと、本気で思ってます。

 ヒカルくんの独り相撲なのでマーコートはよくわからず。さらに安定してきてるような気はするが。


<第4試合 ライトヘビー級5分3R>
×石井大輔(東京)(判定0−2)佐藤光芳(グラバカ)○

 ひとつ前のマーコートのセコンドには、ショーニー・カーターが付いた。んで、この試合の石井にはP’sのインストラクター・偽ショーニーがついたんのだが、やっぱり区別つかない。双子なんだろうな(嘘)。

 グラバカ、選手入場の時には、ゾロゾロいたのだが、セコンドに菊田と、悲願の専業格闘家を目指す泣き虫郷野。だから郷野くん、早くこっちに来なさいってば。

 石井、タックルはそこそこ切れるんだよな。しかし押し込まれてからが相変らずヒドい。あっさり差されると、差し返そうともせず、ひたすらパンチ狙い。そりゃ倒されちゃうよ。下になってもひたすら殴ろうとして、その手数は驚異的だとは思うのだが、終始上に乗っていた光芳が鼻血を出したほどなのだが、かと言って、まったく勝てそうな感じなし。

 要は偏差値の問題なんだよな。誰か現在の総合がどうなっているのか、山宮と石井にちゃんと教えてあげなさい。


<第5試合 無差別級5分3R>
×謙吾(東京)(1R3分23秒 KO)ティム・レイシック(GTA)○

 レイシック、増毛したか? いや、まあ関係ないけどさ。

 開始当初はローをそこそこ効かせて押し気味だった謙吾だが、タックル取られてゆっくり休まれて、ブレイク後のリング中央の打ち合いで一発KO(丁度レフェリーの陰で何が入ったが見えなかったが)。失神してピクリともしなかった。

 今、パンクラスで一番しょっぱいのは稲垣か謙吾だが、こういうハデな倒され方してる分、稲垣よりはマシかもしれん。…稲垣もセコンドで笑わせてくれるので、やっぱり互角か。

 リングスではシャキっとしなかったレイシックだが、謙吾クラスなら問題ないレベルにあることを証明した感じ。


<第6試合 ミドル級5分3R>
○國奥麒樹真(横浜)(判定2−0)高瀬大樹(慧舟會東京本部)×

 高瀬、ブカブカのバミューダパンツみたい奴でリングに上がり、廣戸と梅木のチェックが入り着替えにいかされる。なんだかな。一応マイクで説明があったんだが、何がいけないんだかよくわからず。ブカブカがいけないなら、ボクサーパンツもダメなのかな(そうなんだろうな)。

 1Rは、ほとんどイノキアリで、高瀬は下からヘンゾキック、國奥は距離取って桜庭キック。國奥の方が当りがいい。2R、ついに引き込んだ高瀬だが、國奥きっちり抱き付いてしまい、何もさせない。3Rも終始イノキアリ。終盤下から足ひっかけて倒し、遂に高瀬上になるも、下になってもきっちり抱き付く國奥、固い。

 高瀬の自称寝技日本一幻想に、國奥ビビリ過ぎなんじゃないか? 高瀬、2年前には、美濃輪に下から三角極められてるんだぜ。しかし、勝手に相手がビビってくれるというのは、悪いことではない。高瀬、散々吹いたの成功と見た。


<セミファイナル ライトヘビー級5分3R>
○近藤有己(東京)(1R2分45秒 アンクルホールド)ブライアン・ガサウェイ(AIKI)×

 ガサウェイには、ショーニーに加えて、レイシックとそのセコンドまで付いた。

 打撃狙いのガサウェイだが、これに付き合わない近藤、組み付いて押し込む。差し手争いも余裕で勝った近藤に対し、自分から突き放してリング中央での打ち合いを望むガサウェイだが、次のムーブではあっさりタックル取られ、ハーフからやや強引なアンクルでタップ。

 まあ、この2人なら妥当な結果という感じ。今の近藤はレスリングの強い奴と当てないと意味ないよね。


<メインイベント ライトヘビー級5分3R>
×美濃輪育久(横浜)(判定0−3)パウロ・フィリョ(BTT)○

 リボを従え気合充分のフィリョに対し、みのる・渋谷の横浜オールキャストがついた美濃輪、気合でも負けず。地元ということもあるんだろうが、人気では近藤に圧勝した感じ。

 フィリョ、山宮戦ではキレてるように見えたタックル、実はあんまりウマくないことが判明。シューズ履いててアローナみたいなんだが。胴タックルで押し込んで、片足を取りに行く柔術家らしい戦法。片足取られた状態でウマくバランスを取って倒れない美濃輪、そのままスタンドからアーム狙い。まさか極まらないだろうという体勢からそのまま強引にグラウンドに転がり込み、上になり下になりで、最後は下から完全に手を伸ばしたのだが。何とか外すフィリョ。惜しかった。

 しかし、そこで上になってからは、やはりフィリョ強い。リボ戦で学習したか、美濃輪、下になるとガードを取らずにすぐ反転しカメになって次の展開を狙うのだが、バックにまわるとフィリョ、執拗にチョーク狙いでそれ以上動かさない。凌ぐ美濃輪。

 押し込んでは倒すフィリョに、ポジション取られまくりでパンチを貰う美濃輪、2Rにはマウントまで許すが、もがきながら(としか言いようがない)立ち上がってしまうから、観客はひたすらヒート。

 3Rに入り、遂に、山宮をボコボコにした中腰からの大振りパンチを出し始めるフィリョだが、山宮と違って下からの足が効く美濃輪、スペースが空けば、十字や三角(1回キャッチに近い状態までいった)を狙っていくので、フィリョも迂闊にスペース空けられなくなる。

 残り1分を切り、もつれて立ちあがり、再び片足をつかまれた状態でコーナーに押し込まれた美濃輪、客の「デスバレー!」の声援に呼応するかのように、フィリョを抱え上げ、パイルドライバー炸裂(50センチ位は、フィリョが浮いた)。効果は大してなかったようだが、そのまま上からパンチを乱打し、場内燃えあがったところでゴング。

 セコンドのみのる(今日もアドバイス的確だった)も、笑顔で美濃輪を迎える。本人は全然納得していないようだったが。

 確かに判定は文句なしでフィリョなんだが、負けてこれほど観客を納得させてしまう格闘家なんて、そうはいない。そもそも、おれに、ここまで長々と展開を書かせてしまうところが凄い。

 どこも省略したくないのだ。全部伝えたいのだ、美濃輪を。

 四方をぐるっと指差しながら、マイクなしで「おれはプロレスラーだ!」と絶叫して退場する美濃輪。その瞬間、目の幅涙を流すおれ。隣の席のお兄ちゃんも泣いてたぞ。


 現在のパンクラスがどうのとか、そういう問題じゃなく、1人の格闘家、否、プロレスラー美濃輪だけで持たしてしまった興行。実力差があるマッチメイクは盛り上らないまま秒殺で決ってしまい、実力が均衡していれば膠着する(伊藤のキャッチのみ例外)という、総じて低調な結果であったにも関らず、メインだけで、これほど満足感を与えてくれた興行も珍しい。


 ところで、船木だ。噂によると、最近の口癖は「経費削減」らしい。この日それが見て取れたのは、リング上にヤグラを組まずに、アリーナの4隅に足場組んで照明当ててたこと(ここでは以前からこうなのかもしれんが)、これが逆光になってしまい、実に見難いのだ。こういうユーザーフレンドリーでない経費削減は止めて欲しい。ただ、この程度は、ラウンドガールの露出が上がっていたので、それとバーターということで許してやってもいいのだが、問題がもうひとつあって。

 船木自身がいないんだよ。…自分自身の交通費カットで経費削減したんだな。やっぱり船木、脳ミソがくるり。

 まあ、格闘技に興味のない奴のことはどうでもよろしい。

 美濃輪、愛してるぞ!




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