3.23 全日本プロレス チャンピオン・カーニバル開幕戦 後楽園ホール
■団体:全日本
■日時:2001年3月23日
■会場:後楽園ホール
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

別に行く気もなかったのだが、品川さんが行くと言っていたから行ったんだけど、後で電話したら田中さんのお出向かいだって。あとは誰も来そうにないなと思っていたら、途中から偶然私の前の席にarrowさんとリッチさんが来たので一緒に観戦した。当日券は全席発売しており、客足の出も悪かったが、最終的にはほぼ満員となった。主催者発表2000人満員。売店を覗くと、いきなりハンセンがサインをしているのには驚いた。

1.○ 渕 正信(片エビ固め バックドロップ 10分47秒) 水前寺狂士郎 ●

当初は渕・カニさんvs平井・水前寺だったのに、カード変更。どうやらオフィシャルHPによると、「平井伸和選手は、23日会場入りにあたり乗用車を運転中、会場入り口付近で、二輪車と接触事故を起こしてしまいました。この件によりまして、平井選手を自宅謹慎処分とし、今シリーズの全試合を欠場といたします。ここに深くお詫び申し上げます。」ということらしい。おいおい平井という感じだが、会場でこのことは説明していなかったような気がする。それはいくら何でもないんじゃないか。

水前寺は、1.28のあのどうしょうもないバトルロイヤルの中で、結構頑張っていたような気がした。今日も体の線は少し細いが、粋の良さは感じさせてくれた。

この日の試合を見て改めて思ったのだが、今の全日本の前座がM2K以外なぜつまならないのか。それは渕がいるからではないかという気がした。まあ、渕が第一試合に出て若手に渕道場を仕込むという姿勢は当初好感が持てたが、イマイチ試合は面白くない。渕は例の自己満ネチネチ・グランドの応酬で、ほとんど相手の攻撃は受けない。終始自分が攻めるだけである。今日の水前寺もほとんど攻めさせてもらえず終始渕のペースで進んでしまった。

基本的に渕のスタイルというのは、相手の攻撃をかわしてネチネチ自分が主導権を取るというもので、若手に対しては圧倒的なうまさを見せるが、それで相手の持ち味を活かしているかというと、そういう感じはほとんどしない。荒谷や奥村も一時より面白くなくなってしまうのは、渕のかわすプロレスとやる機会が増えて思い切りが悪くなってしまったからじゃないかという気さえしてくる。もう少し攻めさせてあげなきゃどうにもならないだろう。この日も水前寺の思い切りの良さを別の方向に持って行かされて、なんかだいなしにしてしまったような感じがする。確かにこれもひとつの経験だが、そんなことばかりやっていたらこじんまりしてつまらなくなってしまう。なんか、これは深刻だぞ。

2.○ キム・ドク 相島勇人(片エビ固め ツームストン・パイルドライバー 15分32秒)荒谷信孝 奥村茂雄 ●

最近流石に少し諦めの境地になってしまったカンナム組だが、渕よりもは受けてくれるキム・ドク相手なら少しは見せてくれる。それにしても、キム・ドクは出てくるだけでなんか見せてくれる。なんかやる訳でもないのだが。これが不思議だ。2分以上出ないのももったいぶっていていい。相島はいつものようにつかまりっ放し。

カンナム組は今日は適当に沸かしていたからまずまずだが、出来たらもう少し連係を増やした方がいいとだろう。この二人、前シリーズのチャンピオン・カーニバル参加権争奪リーグ戦で揃ってビリになったから今シリーズはこうして前座に出ているんだが、あまり組んだり戦わせたりしないで、いっそのこと固定チームとして当分ずうっと組ませたらどうだろうか。そうすれば違う方向性が出て来ると思うのだが。

ここで休憩。売店には渕がサインを。私がロビーに出た時にはまだあまり人がいなかったので、「もう少し若手の技を受けてやれよ!」と言おうと思ったが、流石に怖くて言えないな。

『2001チャンピオン・カーニバル』開幕セレモニー

場内暗転してSUNRISEが。また聞けるとは。新PWF会長のお出ましに大いに盛り上がりました。まずは、ハンセンの挨拶。ドームにたくさん来てくれた感謝とPWF会長に就任して光栄だということと、これからも全日本をサポートして下さいという内容。分かりやすい英語を話してくれて好感が持てる。

そして出場選手入場と開幕宣言、記念撮影と続くのだが、記念撮影の時にハンセンを中心に弓矢型になって全員を写すのだが、なぜか天龍だけ不機嫌そうに輪の外に。あの様子はなんか知らないけどなにか怒っているぞ。やっぱ天龍は不機嫌ではないと面白くない。ともかく楽しみだね、なんか分からないけど。あとはつつがなくセレモニー終了。

3.○ マイク・バートン(エビ固め ハイアングルパワーボム 17分13秒) ジョージ・ハインズ ●

ここから公式戦。まあ、一応人気外人同志の試合ながら、あまり期待していなかったけど、まあその通りだ。バートンは間合いを取り過ぎというか休み過ぎだな。間延びしていてもったりした試合展開で中盤迄盛り上がりようがない。途中ハインズが巻き返すと少しは試合らしくなり客席も暖まって来たが。

この二人17分やったんだけど、出た技と攻撃の全部の量は闘龍門、GAEAなら5分位で出ている量ではないか。尾崎・永島のシングルだったら下手すると3分で同じ量の技が出ているかもしれない。そんなことを考える余裕を与えてくれるほどタルかった。

それでもフィニシュの畳み掛けなどは、なかなか大したものでやれば出来るじゃないかという感じがするだけに、なんでもっと早くやらないんだという感じで勿体ない。変に試合時間を長引かせているようにしか見えない。これは、誰か注意しなければいけないな。え、ブッカーは渕。自分が試合中休んでいるんだから、人に注意出来る訳ないか。同じ内容を10分でやればいい試合であった。

4.○ スティーブ・ウイリアムス (エビ固め ドクターボム 12分44秒)ジム・スティール ●

昨年の世界最強リーグの開幕や前回の横浜で思ったのだが、医師も短時間でとっと試合を終わらせる限りは、あの瞬発力と有無を言わせないパワーで結構楽しめることを発見。(ちなみに、横浜はロトンドと組んで渕・組長組に5分34秒で勝っている。)まあ、5分以内で終わらせて欲しいとこだが、そうすればボロも出ないし、インパクトは大である。

それでこの試合はというと12分やりました。以上です。

ただ、私は今迄ジム・スティールをしょっぱい奴だなと思いながら、ニガニガしく見ていたのだが、このしょっぱさが良く見ると実は笑えるという事を今日は発見。今迄退屈だったスティールの試合に楽しみ方を気付いただけ、私としては収穫だ。

5.○ 太陽ケア(片エビ固め ハワイアンスマッシャ―  20分18秒)ジョニー・スミス ●

世界タッグ王者組同志の対戦。念のために言っておくけどアジアタッグじゃないよ。
ケアのセコンドには予告通り武藤と馳が登場。取り敢えずはおとなしくコーナーで見ている。だけど、お前ら見ている暇があったら試合をしろよという感じもするが。

試合はさすがに1.28のドーム前には二人で全日本の道場に合宿していたというだけあって、お互い手の内を知り合っており、スピード感溢れる展開でなかなかいい感じ。今迄の試合が何だったんだという気さえしてくる。相変わらずスミスはソツがなく上手い。武藤や馳が見ているのを意識したのか、分裂以降私が見た中で一番いい動きだった。尤も相手も良かったのでスイングしたのかもしれないが。
フォールに行って相手が返した所、そのままアームロックに行き延々と腕攻撃に行くあたり スミスならでは。そう言えば、片腕を決めながらのパイルドライバーというのを初めて見たが、あれはかなり危険技で一瞬ハッと思った。もしかしたらはやるかもしれないな。他にも久し振りに初めて見る技を出してくれた。

ケアもシチュエーション的に燃えないはずが無いという感じだが、スミスのトリッキーなグランドについて行くあたり大したものだ。一進一退の攻防だったのでもしかしたら引き分けかと思った所で、ハワイアンスマッシャ―が決まって少しあっさり終わってしまったが、なかなかの好試合であった。ムトちゃんもこれなら満足ではないか。まあ、ムトちゃん殺法の場面はご愛敬だな。

試合後、ムトちゃんはエプロンに上がりケアに握手をするだけで、特別なパフォーマンスは無し。そこはさすがに空気が読めるムトちゃんは全日本の流儀を分かっている。ここがブーちゃんだと違うだろう。その後、記者席に移動しセミとメインを馳と一緒に観戦する。

6.○ 天龍源一郎(片エビ固め ノーザンライト・ボム  3分08秒)長井満也 ●

全日本に上がったからには天龍さんと戦いたいと言っていた長井だが、早くもチャンスが回って来た。リーグ戦を勝ち抜いて辿りついたのだから自から手繰り寄せたチャンスである。なんだけどさぁ。

試合前に、長井がクリーンに握手を求めて来るが、天龍はいきなり強烈な張り手でお返し。大体U系じゃあるまいし天龍が試合前に握手なんてするはず無いじゃない。このへんが研究不足というか分かっていないというか。まあ、これに怒った長井が水面蹴りで天龍を倒し試合開始。いきなり場外に天龍を落し、長井ペースで始まる。リング上に戻っても長井優位の展開は変わらず、天龍の胸元にミドルのキックを打って行き一発で倒していく。

だけど、これは失敗だったな。天龍を倒した後、起き上がるのを待っていちゃダメだ。単発でミドルを打つより連射砲でローを打っていくべきだったな。結構長井が攻めているように見えてもほとんど天龍はダメージを受けていないだろう。ドラクエ的に言えば天龍のHPが100だとしたら96になった程度だな。

天龍は延髄で反撃。長井はこの一発でヘロヘロになり次のラリアットがハードヒットしてカウント2.9。一瞬2発で終わりかと思ったが、天龍はもう終わらせるポーズでパワーボムに行こうとする。これは長井は踏ん張ったが、次のグーパンチ、ノーザンライト・ボムで完勝。いくら何でもここまで格の違いを見せつけなくてもいいのでは、というような感じの勝ち方だった。

普通3分で終わる試合というのは試合の大半を勝った方が攻めているもんだが、この試合は天龍が攻めたのは最後の1分だけだった。それにしても、天龍はどうしたのかな。長井の攻撃がしょっぱいかったから、頭に来てさっさと終わらせたのか。もっと見たい奴は明日も見に来いということか。チャンカンは疲れるから省エネでいったのか。

う〜ん。だけどそういう訳ではなさそうだ。セレモニーの時もそうだったが、天龍は何か怒っているようだ。何かは分からないが。長井はそのどばっちりを受けそば杖を食ったようにしか見えない。だけど、これからCCは全試合5分以内で終わらせたら、これはこれでインパクトがあって面白いな。

試合後に記者席に座っている武藤と馳になにやらアピールして本日はお役御免。しかし、いつまでたっても強いし面白いね、天龍は。

7.○ 川田利明 (片エビ固め ランニング・ハイキック 12分11秒) 藤原喜明 ●

この試合からケアも合流して3人で仲良く記者席から観戦。

川田と組長はスタイルは全く違う水と油だし接点らしい接点もほとんど無かったであろう。しかし個人的にはファイティングスピリッツに関しては共通したものを感じる。この試合はその両者のスピリッツが表面に出たような感じで変わったスポットが満載で面白かった。グランドは前半五分五分であったが中盤以降は完全に組長のペースに押されてしまう川田だが、打撃戦でコーナーで張り手などの打撃を食らっていた時に、いきなりキレてしまう。さすがの組長もそれにはひるんでしまい、対角線の反対側のコーナーまで後退させてしまった所は面目躍如というところか。それにしても組長を一瞬でもびびらせるのは大したものだ。

無謀な頭突きの攻防も面白かった。この日ユーモラスな場面が少ない中で、絶対に不利なのに意地になって頭突きにこだわりダメージを追ってしまうところは試合のたゆみも覚えたという所だろうか。立てば川田、寝れば組長という感じでなかなか楽しませてもらったが、最後は唐突にハイキックが決まり終わり。正直もう少し見たかったな感じだ。

試合後、今迄おとなしかった馳が「おい川田、全日本プロレスの川田。お前は本当に武道館で武藤敬司とやる気があるのか」とマイク。しかし、本当にやる気があるのかと言われても困ると思ったが、続いて武藤がマイクを持ってエプロンに上がり、「おい川田・・」と言った所で猛突進して武藤のアゴの先端にハイキックを。川田も勢いが余って二人ともリング下に落ちてしまうが、川田はそのまま撤収。武藤も何も言わずに控え室に帰ってしまった。

まあ、しょぼいマイクアピールをするよりボディーランゲージの方がインパクトがあってこの場の返答としてはベストだったのではないか。ここは川田が一本取ったという感じだ。だけど、ムトちゃんが来るのはなんとなく盛り上がるから、これに懲りずにまた来てね。

全体的には、取り立てて言うことないが、M2K抜きにしては良くやったという感じだ。やっぱなんだかんだ言って、試合内容や面白さは天龍と川田の右に出てくる者がいないという感じなのがね、おんぶにだっこという感じで。




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