3.17 闘龍門 ディファ有明大会
■団体:闘龍門
■日時:2001年3月17日
■会場:ディファ有明
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

噂では1ヵ月前にはチケットは完売だと聞いていたが意外にも当日券は特リン以外は全て発売していた。後方に若干空席があったがそれでもほぼ超満員(主催者発表1800人)。しかし、こんな興行、席を余らすのはもったいないよ。今日の大会の話題は先週から始まった、EL NUMERO UNO(エル・ヌメロ・ウノ、誰が一番強いか)リーグ戦一色のような感じだ。
ちなみにこの日は、タカハシさん、メモ8さん、品川さんと一緒に観戦。超極悪ユニットだ。うるさくて回りの方々すいませんでした。

ほぼ定刻通りに始まり、カード発表後に、C-MAXが登場しMCコーナーに。前回のディファで新生C-MAXのヒール宣言をしたCIMAだが今日も出て来ていきなり客に「お前ら、ウンコや、タコや、そんなことだと時代に取り残されるぞ!」とか言って訳の分からない悪態をつく。だけど、ヒールというより悪態をつく小僧という感じだな。

すると花道からストーカーが力無く現われ、前回斎藤了を救出したことを謝り、再びC-MAXに入れてくれるように頼むが、CIMAは頑として認めない。土下座までもしてもC-MAXメンバー4人の態度は冷たく、ついにストーカーは逆ギレし、「チクショー、ちょっとおとなしくしていたらいい気になりやがって!」と叫ぶやいなや、SUWAにバットでタコ殴りにされ、早くも耳が飛ぶ。なんか、踏んだり蹴ったりという感じ。まあ、実際踏んだり蹴ったりされているんだが。

そこにストーカーを救出するべく、颯爽と正規軍の登場!!

と言いたい所だが、こいつら疲れているのか知らないけど、なんかダラダラした雰囲気。しかも暗い。なんか華が無くなってしまった感じだ。そこをCIMAにも指摘される。

マグナム「お前らは、徒党を組まなければ何も出来無いのか!」
CIMA「お前らみたいに、バラバラで存在感が無いよりも、徒党を組んで存在感があった方がええんや。それにしても、最近お前ら影が薄いなぁ。」
あまりにも痛い所を突かれて、またもしどろもどろで正論を吐くマグナムだが、見てて悲しくなってくる。

CIMAとマグナムのマイク合戦はCIMAの圧勝という感じの所で、M2Kの登場。さすがにこっちは格好いい。
モッチー「お前ら、この間スーパーヒール宣言をしたそうだな。」
CIMA「なんや、スパーヒール宣言って。うちら、前からヒールや。」
モッチー「ヒールは俺達M2Kなんだよ。お前らはベビーフェイスなんだよ。スーパーベビーフェイス宣言でもしていろ。(マグナムたちに向かって)まあ、お前らはベビーフェイスにもなれない、ただのクズだけどな。」(極地的に大爆笑)

その後CIMAとモッチーの恒例の口喧嘩が続き、今日のCIMAとのシングルをまた両リンで終わらせるとアピールして、M2Kはとっとと退散。CIMAは、向こうが”両者リングアウト推進委員会”ならうちらは、”ピンフォール実行委員会”やと言っていたが、どんなにヒールに原点回帰しようとしても、M2Kがいる限りC-MAXはヒールになり切れない所を露呈してしまったな。

M2Kがいなくなり、まだ赤コーナー付近に突っ立っていた正規軍を見て、
CIMA「なんや、お前らまだおったのか。」
そういえば私もまだいたのを忘れていた。うう〜ん、確かに影が薄い。笑うに笑えないな。笑っちゃったけど。

なんだかんだで、締めは正規軍・マグナムがやることになり、最後にマグナムがリーグ戦への意気込みを語るのだが、場内水を打った静けさというか、物音も立ててはいけないような雰囲気に。
「マグナム、寒いぞぉ〜」と言おうと思ったが、あまりに洒落にならないと思ったので止めて置いたけど、正規軍の影の薄さとマイクの寒さは深刻だな。


1.○斎藤了 junji.com(13分07秒、変形小包固め) ×神田裕之 ダークネス・ドラゴン

「あんな無色透明の奴がおったのか、純情にも程がある」とCIMAに言われた斎藤了。フジに自転車を奪われ一躍最近時の人になった。晴れて前回のVAMONOS AMIGOS(GAORAの闘龍門放送、通称バモアミ)では、ピンでゲストになり、自分の自転車への思いのたけを切々と語ってくれた。まあ、最初の30分位は無色透明なピュアなキャラクターを楽しめたが、自転車の話を延々2時間やられたのには、さすがにうんざりしてきた。前回のディファのメインでフジとシングルを行い、負けて自転車を取り返せないシーンを見直して眼に涙を浮かべるし、フジが自転車を凶器として使うシーンでは、「自転車をあんなこと使ってはいけないですよ」と真面目に言っている所には、有坂来瞳に近いものを感じた。だけど、最近スレた奴が多い中でこういうのもなかなか得がたいキャラクターだ。どこまで、本気なのか良く分からないが。

私的にはこのカードならM2K圧勝だと確信しており、実際前半は連係の良さで圧倒していたのだが、キャラクターは良く訳分からなくても、斎藤了、プロレスは新人離れしており、徐々に形勢を逆転してしまった。このへんさすが最近勢いがある。途中、フジが了の自転車に乗り花道に出てきて斎藤の集中力を削ぐ場面もあったが、最後は片腕を固めた丸めこみで技アリ1本という感じで、神田からは初フォール。無邪気に大喜びの了クン。まあ、意外と言えば意外だったが、神田は消化試合よりも次のリーダーのセコンドの方が大事だからいいや。大体この試合はネタの一環だろう。

ただ、この日はこの試合に限ったことではないのだが、開幕から休み無しの7連戦目ということもあり、どの選手も疲れているのか、いつものキレが感じられなかった。そのため、一応スポットは見せてもらえるのだが、普段のような流れるような動きからのスポットではなく、点が線にならないような感じで、スポットがブツキレみたいな状態になって出て来てしまい(まあ、新日本のジュニアみたいな感じね。あそこまで酷くないけど)いつものような流れるような試合展開と少し違うような感じがした。歓声もスポットでは起きるのだが、試合中はほとんど終始シーンとした感じになってしまった。私が過去見に行った闘龍門の中で一番会場は静かだった。まあ、MCコーナーの締めをマグナムにやらせたのも原因かもしれないが。

今日のレフリーはテッドさんではなく、前回のディファで紹介された闘龍門初の生え抜き専属レフリーが全試合担当。名前は確かタマキン。まだ、そんなに経験は無いと思うがまずまずの出来だったと思う。ただセミで反則カウントをシックスまで数えていたのには目が点になったが。

2.○大刀光(3分44秒、ノド輪落としの体勢で恐怖のあまりギブアップ)×ブルーザー市川

ストーカー市川暴走十番勝負なんてまだ続いていたのね。今日が何戦目なのかは知らないが。一応試合前はXだということだったのだが、出てきたのがタチであまり盛り上がらず。昨年私が見たのは嵐だったので、なんか岡村社長の手近な所から呼んできているような気もしないでもない。市川は移民の歌でブルーザー市川で入場して来たが、特に試合中でのネタには繋がっていないよう感じだ。

試合はブルーザーが相撲で勝負を申し込むが、まるでゴミを捨てるかのようにちぎっては投げの展開。プロレスになっても終始投げられッ放し。ブルーザーの決まった攻撃は、カンチョーと金的くらいかな。最後はノド輪落としで担ぎ上げられた所で恐怖のあまりギブアップだということらしい。まあ適当には笑えたけど、なんだかねぇという感じだな。

なんか、ストーカーはTARUさん以外の時は最近キレを感じられないな。まあ、この日はタチがしょっぱかったというのもあるが。あと、広田だって関西のフットスタンプなんかを食らっているんだから、ストーカーももう少し体を張った方がいいのでは?飽きられるぞ、そろそろ。まあ、死なない程度にだけど。

3.○望月亨=4点(15分12秒、横須賀カッターから体固め)×ドラゴン・キッド=4点

先週のみちのくでは、ほんの一瞬で大仕事をやりとげ、リーダーにベルトをプレゼントしたモチススなのだが、その後の仙台では一番嫌っている堀口(神田共々相思相嫌らしい)に公式戦で思わず勝ってしまい、試合後リーダーからリング上でビンタを食らい、「なにオマエ勝手に勝ってんだよ。公式リーグ戦はよ、全員両リンだって言ってんじゃねえかよ。オマエだけいいとこ売ろうとすんなよ」とお叱りを受けてしまった。コロッセオで見た時大笑いしたけど考えてみるとなんか気の毒。今日こそは両リンにしないと大目玉を食う所だろう。

キッドは飛ばして行き、序盤から自分の持ち技をラッシュする。恐らく連戦で少しバテているので、短期決戦を望んだんだろう。しかしモチススの隠れた得意技はバンプとスピード。力攻めではどうにもならないが、キッドみたいなトリッキーな攻撃に対しては受けが滅法うまい。中盤は五分五分になるが、やはり見た目で攻め続けていたキッドがばてているのが良く分かる。

それでも勝ってはいけないモチススは再三に渡り場外乱闘に持って行く。前の試合でもそうなのだが、M2Kが出る試合で場外乱闘になると異様な緊迫感が生まれるのが面白い。ああ、これで終わりになっちゃうかなという雰囲気になってくるのである。しかも大体がカウント・フィフティーン以降に帰って来るので、客席は大騒ぎになる。そして、もうひとつこの試合で緊迫感があったのは、モチススがカバーにいってキッドが返す所である。モチスス勝っちゃうとまたリーダーに怒られそうなので見ててヒヤヒヤする。おいおいモチスス勝って大丈夫なのかよという感じで。自分の応援している選手がフォールを取りに行っても3カウントを取らないようにと見るのも複雑だ。M2Kのファンになるとプロレスの見方が根底から変わって来る。

終盤一進一退の攻防だったが、モチススは最後迄決め技を取って置いたようだ。横須賀カッターがグニャっと決まってモチススの結構綺麗な勝利。あ〜あ、勝っちゃったよ。セコンドがリングに上がりモチススを祝福する。そしてモチススがマイクを持って嬉しそうに「やっと、キッドに勝ちました!」少し白々しいけどいい光景だ。「望月さん、キッドに勝ちました!!」と言うと花道からモッチー入場。

リングに入ると少し笑みを浮かべながら、いきなりモチススをビンタ。「お前なんでまた勝ってんだよ。バカ。2勝もしやがって自分だけいい思いをしようと思っているのかよ。俺達は両者リングアウトだって言っているだろう!」頭をかきながら頭を下げるモチススがなんか可愛らしい。すると今度は神田に向かって、「大体お前もなんで斎藤了なんかに負けてんだよ!」と言って神田の頭を小突く。神田も頭をさすって照れ笑い。「(モチススを指して)かったり、(神田を指して)まけたり。かったり、まけたり。俺達は両者リングアウトだって言っているだろうが。しょうがねえな、俺が次の試合で本物の両者リングアウトを見せてやるよ。しっかりセコンド頼むぞ!!」と言って、今日一番の受けを取って中締め終了。もしかしたら今日のブックはモッチーがこのネタをやるために組まれているのではないだろうか?と思わせるほどの良い出来だった。

4.望月成晃=0点(13分37秒、両者リングアウト)CIMA=0点

まずは、SUWA、フジ、TARU を従えてCIMAの入場。もうオーラ出まくりで、クラクラして来そうになる。敵ながらこれを見るだけで来て良かったと思わせてくれる。一方のモッチーもM2K全員を従えて肩には先週タイガーから奪い取った英連邦のベルトを携え誇らしげな表情で入場。オーラではCIMAに少し負けるとしてもここは貫禄で五分五分の雰囲気に持っていく。今のCIMAにプロレス、マイク、雰囲気で互角に渡り合えるのはモッチーだけだろう。両者のセコンドがエプロンに上がっての視殺戦が行われ、シングルというより軍団抗争という様相を呈し来て対決ムード満点。シビレル!

C-MAXとM2Kのリーダー対決であるこの試合はMCコーナーでもはっきりさせているように、完全ピンフォールか両者リングアウトかの戦いであるが、もう一つ本当はこっちの方が重要だと思うのだが、どっちがヒールでどっちがベビーになるのという対決でもある。しかし、私的には本当はモッチーがCIMAにベビーフェイスへの引導を渡す試合だという感じをしていたのだが。

試合はこの二人ならではのスピード感とキレのあふれる展開に。はっきり言って今迄の試合とは、全くの異空間となってしまう。しかし、闘龍門らしいスピード感あふれる展開の中でも、アキレス腱の取り合いとか、逆エビ、4の字なのどが出て来るのが、試合に絶妙なインパクトを与える。両リン狙いのモッチーは最後はかけっこになるので走れないように足狙いというのがミエミエなのだが、4の字なんて今迄さんざん見て来たのだが、この二人の場合このオーソドックスな技も逆に新鮮に見える所が不思議だ。

それでもこの試合で最大に盛り上がったのはやはりセコンドも巻き込んだ場外乱闘。両リン狙いのモッチーはチャンスがあればCIMAを場外に誘う。帰って来るのが大体ナイティーンぐらいなのも盛り上がったのだが、あわやモッチーのリングアウト負けというシーンまであったのでスリリングである。両リン狙って自分がリングアウト負けしたら、ピンフォール負けするよりも格好悪いもんな。とにかくこういうスピード感のある選手にとって、両リンは盛り上がるのに絶好のシチュエーションになる。しかも計4回の場外乱闘は東西南北まんべんなく使い、最後の場外が全員が見易い北の花道というのも考え抜かれている。

4回目の北の花道でモッチーはCIMAにツイスターを打ちCIMA万事休すと思いきやカウントギリギリの所で復活し逆にモッチーを花道の奥で痛めつける。カウント・ナイティーンのところで、モッチーは戻るのが無理で、花道を走るCIMAはリングに戻れるところまでいたので、CIMAのリングアウト勝ちと思ったら、ここで出てきたのがまたもモチスス。CIMAの足元にM2Kのトレード・アイテムになりつつある青いポリケースを絶妙のタイミングで投げ込みCIMAを転ばしてしまい、あえなく両者リングアウトに。モチススは先週に続きゼロ・コンマ・1秒の絶妙なタイミングでの大仕事である。全く頼りになる奴である。自分の試合で勝つとリーダーにリング上でお説教を食らうが、リーダーの試合ではちゃんとこれ以上無い仕事をしてくれる。リーダーはリング上で威張っていられるのもこいつらのお陰だろう。

試合後にモッチーは「CIMA、今日も両者リングアウト、ご苦労さん!」「これからも両者リングアウト推進委員会をよろしくお願いします!」と言い残しとっとと撤収。残されたCIMAは観客に今日の試合両リンになったことを詫び、「俺とTARUさんで、このリング上で決着をつけてみせる」とアピール。単に負けたよりも悔しそうだったのが印象的だった。


まあ、この試合はモッチーの圧勝であったと言えるであろう。そもそも、試合前にCIMAはピンフォールの完全決着でモッチーは両リンという圧倒的なハンディのあるシチュエーションを呑んだ時点で負けという気もしたが、モッチーの考え抜かれた仕掛けに翻弄され最後のマイクアピールなど完全なベビーフェイスに戻っている所、完敗であろう。どんなにMCコーナーで客にウンコとか言い悪態をついてヒールを気取っても試合でモッチーに対するとヒール度を完全に持っていかれてしまうところ、CIMAはもう一度キャラクターの方向性を検討する必要があるだろう。この試合でやはり闘龍門のスーパーヒールはM2Kだということを知らしめてしまった感じだ。しかも21世紀型の頭脳派ヒールという感じだ。

そして、この両者リングアウトという決着の付け方。モッチーがこれにこだわり始めたのは昨年8月チキンでのアラケン戦からだと思うが、私が初めて見たのはその後のC-MAXvsM2Kの6人タッグで、最初はモッチーに「昭和の良き時代を復興させる」と言われてもあまりピンと来なかったのだが、実際の試合はとんでもない代物であった。従来のピンフォールで争う試合とは全く違うゲーム性が生まれ、勝負自体の概念も変えてくれる(まあ、両リンならM2Kの勝ちというだけで、それほど大袈裟でもないかもしれないが)。兎も角、これがかえって試合中にいつもとは違う緊張感を生みスリリングな展開になり、完全決着以上に見せてくれるのである。

昭和のこの古臭いどちらかというと平成のファンには嫌われている手法をわざわざ持ち出し、これを21世紀型の新しいプロレス手法にアレンジしてしまうあたり、画期的というか匠の技と評価していいだろう。そして、今回”誰が一番強いか”というリーグ戦で、一番強そうな奴が両リン・引き分け・0点にこだわるところがなんともアイロニカルでこれまた可笑しい。

ただこの手法が成功しているのは、ハイレベルな試合内容と各選手の運動能力、明確なキャラクター、練られたアングルとそれを的確に客に伝える事の出来るマイクアピールがあるから可能なのであり、この一つでも欠けると陳腐なものになってしまう可能性があるであろう。ただ逆に言えば、これだけのエレメントを内包している闘龍門がつまらないはずがないという感じだ。

表面上の勝負と別の次元にプロレスラーの勝負があることを改めて認識させもらったが、そんなに深読みしないで単純に見ても面白いことも付け加えておかないと。

5.○SUWA ビッグ・フジ TARU (26分01秒、FFFから体固め) ×マグナムTOKYO 新井健一郎 堀口元気

とういうことで、セミまでは結構いい感じで進んでいたのだが、メインの試合でこの日の興行の印象が全く別個のものになってしまった。

アクシデントは試合開始5分位に起きた。腰を落したフジに打ったマグナムのキックが顔面にモロに入り、大量の鼻血が出てしまった。恐らく鼻骨が折れ眼窩底も骨折しているかもしれない。事態を察知したSUWAがすぐに場外に試合を移したがフジはリング上でほとんど動けない様子。顔面もどんどん腫れた来た。岡村社長も心配そうにSUWAに確認を取るが、試合は取り敢えず続行する。各人のスポットを披露したかったのだろう。

しかし、状況を気付いた客は試合を長引かせるより、早く終わらせろという感じになってきている。フジは途中迄休んでいたが、後半にはまた無理をして出てくる。堀口がビーチブレイクを打とうとした時はとてもじゃないけどそれだけはやばいという感じで、それだけは止めろと言っている客もいた。

試合はもったりした展開で各自のスポットを一通り済ませて終わり。もはや面白い、つまならいの次元を越えていた。試合後に斎藤了が楽太郎の奥さんからもらったというママチャリに乗って登場、C-MAXの他のメンバーを蹴散らしフジにブレンバスターを打ち、「フジイさん大丈夫ですか。このママチャリに乗ってきたボクの気持ちが分かりますか?」とマイクアピールをする。普段なら大笑い出来るところなのだろうが、さすがにこの日は笑えないというより、フジがブレンバスターを食らった時は背筋が冷たくなった。フジは痛みを押え、どうにかマイクアピールをするが痛々しくて見てられない。完全に和製マンカインドだ。

試合が終わり客出しになった後に、救急車が到着しフジを連れていく。会場前にはまだたくさんの客がいて、なんともいえない不穏な雰囲気となった。

練りにねられた闘龍門の展開もひとつ歯車が狂うととんでもなくぎこちない展開になってしまうことを露呈してしまった。アクシデントがあってもどうにかメインとして最後迄見せようと努力する選手の心意気は否定しないし敬意を払いたいが、やはりあの場合は少し早いところで切り上げるべきでは無かったのではないか。やっている方はつらいと思うが、見ている方もつらい。しかもよりによっていつもより長い26分もやる必要は無かっただろう。思わず私は試合中に前田の長州顔面殴打事件の時に、場の雰囲気を察知して咄嗟に転んだ高田を思い出したが、誰かその高田の役割をやるべきだったのではないか?やはりいくらなんでも客にも分かってしまい、かえってその後の展開がボロボロに見えてしまったので、逆効果になってしまった。

それにしても闘龍門にはケガ人が多い。闘龍門は日本の旗揚げから2年少ししか経っていないが、私の知る限り長期欠場をした選手は、マグナム、キッド、SAITO、SUWA、TARU、モッチー、チョコそして今回のフジ。主力のほとんどが長期欠場した経験がある。闘龍門の選手は小さいし線が細いからだという人もいる。確かにそれは認めるが、実際試合を見れば一つ間違えれば大事故にもなりかねない危険なムーブが随所に出てくるのと試合の激しさが一番の原因であると分かるだろう。

これを防ぐには選手に休みを十分与えるしかないだろう。そういう意味で今回の休み無しの8連戦というのは、果たしてどうなのか?これも再考する必要があるのではないだろうか。実際この日の選手は明らかにいつもより動きが鈍っていた。

全体的には満足したが、やはり最後の試合で手放しでは喜べないなんとも言えない複雑な気持ちになってしまった興行であった。あとはフジの容態が心配だが、早く回復してもらいたいものだ。




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