2001.3.3 全日本 横浜文化体育館大会
■団体:全日本
■日時:2001年3月3日
■会場:横浜文化体育館
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

横浜文化体育館って東京オリンピックのバレーボールの会場だったんだね。ということは、もう40年近くになるんだ。このしなびた雰囲気が今の全日本に妙に似合うところが悲しい所。

場内は相変わらず全日本らしい質素な感じ。花道はないし(ただ、次回の武道館から花道を設置するらしい)。前回に私が文体に来たのは9.15のGAEAだから随分雰囲気が違う。

6時丁度でカード発表。しかし本当にこれで始めるのという客入り。開始時点で客席は5割くらい。ただ最終的には8割位はいっていただろう。主催者発表4500人。まあ、基本的にGAEAや闘龍門と違って、全日本やWARは客入りが遅いんだよね。そういう人たちが見に来ているから仕方ない。
ちなみに今回最後に私の個人的な満足度を10点満点で、一応平均点が5点。

1.×平井伸和 首固め7分57秒 相島勇人○

いきなり驚いたのは、会場の客席の電気が落ち照明はリングだけに映される。選手もスポットライトを浴びながら入場してくる。なんか最近の全日本は少しづつ演出のボルテージを上げている。最初、スポットライトが間違えてセコンドを捉えた笑えるシーンもあったが、なかなかいい感じ。

しかし、このカード、見ただけで何も期待できない。まあ、仕方ないとしても平井は前よりも体が良くなったようだ。相島は見た目だけは結構やってくれそうなんだが。まあ、あまり期待していないで見ていたら平井は結構いい動き。確実に良くなっている。一安心。まあ、相島はいつも通り。

ただ、平井は膝を痛めているのか、膝を攻撃されてから急に動きが止まってしまう。最後は丸め込め合いから相島の勝ち。相島大喜び。しかし女子プロの新人同志の試合ではあるまいし、あの終わり方は無いだろう。途中迄は結構いい感じだったのに。私は相島に期待していたけど、やっぱセンス無いね。嫌になっちゃった。

<3.結構平井が頑張って5くらい行っていたのだが、あまりのフイニィシュのおそまつさで2点減点>

2.○ジャイアント・キマラ TARU 愚乱・浪花 体固め14分29秒 神田裕之× 望月享 ダークネス・ドラゴン

まあ、天龍のタイトル戦があるから行こうとは思っていたけど、カード発表前にわざわざ全日本の事務所にM2Kの出場予定はあるんですか?と問い合わせるのは私くらいだろうな。そしたら、向こうの答えは嬉しそうに出場します、と言ってお待ちしてますだって。なかなか感じ良かった。こういう下らない問い合わせでもM2K見たさに来る奴がいると全日本オフィスに思わせられるだろうな。私はM2Kの味方だから。

だけど、相手はまたこれかよという感じ。前回の観戦記では「しかし、なんだろうねこの相手。今の全日本が寄せ集めというのは分かっているが、いくらなんでもこれは無いだろう。」と書いたが今回も同じ。まあ、これだけ統一性の無いトリオもないだろう。今の寄せ集め全日本の象徴のような感じ。だけど、なんかおかしくていいけどね。ただ、前回見た時キマラに対してモチマサはこりゃどうにもならないぜという感じで、一瞬顔が素になっていたけど、今日はどうするのかな。

恒例のボール投げ。TARUさんもかなり認知されて来たのか結構声援が多くなった。カラーボールを客席に入れるのだが、TARUさん結構肩が良くて投げると2階席迄届くのだが、マイバットでは2回空振りしてやんの。前回も見ているから知っているけど、あれはワークではなくシュートだね。

そしてM2Kの入場。私のそばの人が思わず格好いいと言っていました。ちなみにこの日はM2Kにも結構声援がありました。そりゃそうだよね。
試合は最近の全日本では恒例になっているのか、一人づつのじっくりした展開。まず神田とカニさん、次はススムとTARUさんでじっくりとしたプロレスを見せる。そして次がクネスとキマラなんだけど。クネスは貧乏クジを引いた感じだ。
まずは体当たりをするが、全然相手にされない。ここからM2Kの姑息な攻防が面白いというか、キマラ相手ではコメディーマッチにしなければいけないという感じだ。

まず、クネスが素足のキマラに踏みつけ攻撃。そしてロープサミングをして、自軍のコーナーに持っていって神田、モチススの二人に手を噛ませて自分は足を踏む。少し戦い方を考えて来たようだ。それでも3人ともキマラのパワーに蹴散らされて場外に落ちる。そこで浪花が3人にプランチャーを決めるのだが、キマラも3人に向かって飛ぼうとする。さすがにそれは受けられないという感じで、雲の子のように逃げまどうM2K。なんか、やたら面白いぞ。

中盤は、M2K対TARU,浪花という感じに。この変はわきまえたもので試合を成り立つさせために、なかなかキマラを出さない。ここからはいつものスピードのある展開に。浪花も前に見た時は少しぎこちなかったのだが、かなりM2Kと息が合うようになった(敵同志で変な言い方だが)。

その中で可笑しかったのは、TARUさん得意の客を使っての締め技だが、この日は子供が二人引っ張っていた。その子供に向かってお前ら座ってろと子供相手に文句を言いに行くM2Kの大人気無さに大笑いした。

試合は闘龍門らしい展開になるが、見たことが無い人は新日本のジュニアのビデオを3倍速で見て下さい。なんとなく分かると思います。
最後はキマラが出て来たとこでどうみても終わりだ。大体神田とキマラではダメージが無くても上に乗られたら返せないだろう。

<7.だけどキマラとM2Kではいくらなんでも無理があるな。それでもM2Kは今日は良い仕事。面白かった>

3.×サブゥー ヒザ十字固め15分31秒 ロブ・バン・ダム○

私はあまり良く知らないけど、この二人はECWで抗争したりタッグを組んでいたりしていたんだね。手の内を知り合った同志の戦い。バン・ダムは出て来ただけですげぇ〜という感じ。場内の空気を捕まえてしまった。

試合はオーソドックスな攻防から後半はハードコアの展開に(ただし甘めにしたと思うけど)。まあ、お互いの見せ所を知っているので、それをなかなか出させない所が面白かったけど。

だけど、バン・ダムって意外な所でグランドなんかも使うんだね。かなりハイレベルな攻防で私は十分楽しめたのだが、会場は少し引いてしまった。もう少しスポットでは拍手してあげたらと思ったのだが、もしかしたらあまりにも見かけない攻防で良く理解できなかったのかもしれない。

まあ、これに懲りずにバン・ダムにはまた来てもらいたいね。見る価値十分。

<7.美味しかったけど、初めて食べるタイ料理にどう反応していいのか分からない客席。辛さは押えたのにね>

4.キム・ドク ○ダニ−・クロファット 片エビ固め11分43秒 荒谷信孝 奥村茂雄×

出てきましたカンナム王座組。私はこの二人のコンビを見たかったのだ。だけどこれって、CC参加権争奪リーグ戦のビリとブービーで組まされたのね。あ〜あ。
相変わらずこの二人動きにキレがない。適当に技を出すがブツブツでなんか見てて面白くない。

今更キム・ドクも無いんじゃないかと言われるかもしれないが、それに比べて52歳のキム・ドクは殴る蹴る位だけで、なんかやる訳でもないのだが、なんか面白い。動きにメリハリがあるのかなんだか分からないのだが。体はプルン状態なんだけど、なんなんだろうね。

<4.本当は3点だけどキム・ドクで1点プラス>

5.○ジョニ−・スミス 片エビ固め15分54秒 ジョージ・ハインズ×

今日も人気もののジョージ。ジョニーも人気。だけどジムはもういるけど、あとジャックやジーェムズやジョンが来ると誰が誰だか分からなくなるな。

試合はジョージからグランドを挑んで来る。ねちっこいグランド合戦は、前半5分はジョージ優勢だが、途中から防戦一方に。スミスは相変わらず見た事の無い技を見せてくれる。それでこれが面白いかと言うとそうでもない。なんか、ダラダラ感がする。場内もシーンとしてしまった。

前のスミスは早い展開からいきなりトリッキーな技が出て来たので面白かったのだが、このもったりした流れでは出しても効果半減だ。はっきり言ってこの間の天野と里村の絡みなんてこの100倍は面白かった。

<4.スミス、どうにかしてくれよ>

6.○マイク・バートン エビ固め14分11秒 ジム・スティール×

予想されたことだが、これに至ってはどうにもならない。バートンもタッグではもう少し面白いのだが。天龍とのシングルを見てみたいな。

<3.ケチャップ、塩、コショウ抜きのアメリカン・ハンバーグ。こりゃ食えんわ>

場内は氷河期に入り休憩。まあ、そんなに期待して来た訳ではないんだけど、まあやはりこんなものかという感じ。それにしても客席の冷たさが気になる。

7.○川田利明 逆エビ固め11分25秒 長井満也×

この試合から入場時にリング上のライトも落ち、ライトショーに。バリライトやストロボまで使っている。GAEAのホールみたいな感じなんだが、大きいだけに臨場感が出てくる。しかも、それで最初に流れるのがUのテーマなんで燃えて来る。全日本のこの姿勢は評価したいな。

この試合で出た技は川田のストレッチ・プラム、逆片足固め、長井のタックル、フロント・チョーク、腕ひしぎ以外、あとは殴る蹴るそれだけ。しかしこの単なる打撃戦が近来稀に見る面白さ。

最近器用にプロレスをこなそうとしていた長井だが、この日はいきなりキックの猛ラッシュ。一通り受けた川田が反撃かと思いきや、川田は崩れ落ちてしまう。こういう川田の動きは最高。しかし、川田が反撃の猛ラッシュで3分位でストレッチ・プラムを2回出したのだが、そこで終わってもいいと思うほどの激しさ。今迄おとなしかった会場も一気にヒートする。

しかしあとはこれをこらえた長井との耐久合戦。長井がエルボーを入れて来るとそれを2倍返しにして、ローキックを入れて来ると3倍返しにする。その後掌打、張り手の打ち合い、逆水平と、プロレスにある打撃技だけの応酬。しかもこの二人相手の攻撃を逃げずにとことん受けまくる。この辺やはり川田は師匠譲り。ただ、常に川田が優位に立つのだが、川田は相手が倒れてもカバーに行かないので、完全に根性比べの様相を呈してくる。

ルー・テーズに言わせれば、ドッグ・ファイトと言うことになるんだろうが、試合中G1の橋本・天龍戦を思い出させてくれた。はっきり言ってこの意地の張り合い、これもプロレスなのではなく、これがプロレスなのである。これは川田が長井へのメッセージなんだろう。

試合後川田も足を引きずっていたがなかなか起き上がれない長井。やっとセコンドの力を借りて立ち上がると場内大拍手。それに珍しく、川田の方から近寄り両者がっちり握手。ここで場内大々拍手。長井は今迄冷めていた会場を熱くしたのは事実だし、今日来た全日本ファンのハートも掴んだのではないか。やっと全日本に来たという感じ。当然私もこれからは長井応援だ。

<9.いいものを見せてもらいました>

8.藤原喜明 ×渕正信 体固め5分34秒 スティーブ・ウイリアムス○ マイク・ロトンド

カードだけ見ると、何でこれがセミなんだ。単なる、高齢者虐待ではないかと思ったが、案の定そうであった。
先発の藤原最初はなかなか元気だが、開始2分くらいでウイリアムスのバッグ・ドロップを受け早くも終わりかという感じ。やっと渕に交代でき渕も張り切るが相手のパワー・コンビネーションをもろに食らって虫の息。

試合は力づくで捩じ伏せられた感じだが、これがなかなかいい。ウィリアムスは前に人生と長々と試合をして大顰蹙を買ったが、こういう単時間なら見れる。ウイリアムス自身自分はあまり長く出ない方がいいと感じたのか。

<7.最近のウイリアムスの試合で一番面白かった>

9. 3冠ヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
○天龍源一郎(王者) 片エビ固め19分39秒 太陽ケア×(挑戦者)

なんだかんだ言ってもこれを見にきたんだな。そりゃ、天龍の初防衛戦を見に行かない訳にはいかないだろう。大体天龍が全日本復帰となったときに一番見たいと思ったのはケアとのシングルだ。天龍はこういう相手とやらせると異様に上手い。
最近のコメントでは川田、ケアに対して相変わらず因業親父振りを見せる天龍。まあ、この人はどんな立場に立とうが先天的なヒールだから仕方無い。それが天龍なのである。

前に新日本に参戦した時にシングルは、武藤、橋本、健介とかとやらされて第三世代とはやっていなかった。私的には対永田とか、対中西の方を見たかったのだが。そういう意味でケア戦は興味ある。戦前に10分以内で終わらせると言っていたが、基本的に天龍は悪いけどこういう格下の相手とそういうことはしない。まあ武藤とユニットを組んだのが気に入らないらしいけど、ケアの将来性を分かってないはずがない。

ところで、いつもの認定書をどっかのオッサンが読み上げるのだが、最後に、「パシフィック・レスリング連盟会長スタン・ハンセン」だって。

こういう相手の天龍の戦い方はミエミエである。とことん相手の技を受けて相手のやりたい事をやらせて、最後は終わらせる。この日もその典型的な試合だった。まず、開始5分は適当にしばいて、5分から15分の10分は防戦一方というか受けまくり。試合時間15分のコールを聞いてから猛ラッシュで勝ってしまう。ちなみにハヤブサの時は10分だったが。
だけど、可笑しかったのは、途中ケアにやれるだけやらせるんだけど、やる事が無くなってケアが打撃に行くといきなり蘇生して来るんだな。今迄死んでいたと思ったら打撃を受けると、その打撃がエネルギーになるような感じで蘇生してくる。これだけは譲れないんだろう。
 
まあこの日も試合展開までも予想通りの展開。それでつまらなかったと言われれば、まあこうなると思っていたしこれを見に来た訳である。しかし中盤は本当にケアの技を受けまくる。ハワイアンスマッシャーの時は少しやばいと思ったけど、あとは余裕。

ケアの攻撃は、ヒザ攻撃からドラスク→4の字を繰り返す。見た目完全に武藤のコピーだ。まあ賛否はあると思うが、これはこれでいいのではないか。別にプライドなんて捨ててオリジナリティーは無くてもいいものはどんどん取り入れていく姿勢というのは、やった者勝ちである。ケアがこれからどうやってアレンジしていくかだ。

それにしても、私はテンオタだから身贔屓なんだろうが、あのたたずまいとか風格は何だろうね。あれは表現不可能という感じだ。例えばケアのキックに対してそんなの利かねえよという仕種を地味にやるだけで、場内が湧く。というか、出て来ただけ場内が湧く。

試合後、天龍は愛想も無くさっさとリングを去るのだが、これはなんか意味があるのか、全日本に対する無言の抗議か。
しかし、これが逆に善戦したケアにスポツトライトを浴びることになる。最後リングを去るケアに大拍手。

<8.来て良かった>

はっきり言って、ほとんど期待していなく、途中絶望的な気分にさせられたけど、抜け殻でも芯があればどうにかなるということかな。実際、試合後、会場から出る人たちはなんとなくみんなニコニコであった。なんかニコニコになっちゃうんだよな。そこが全日本らしい。




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