ノア観戦記−メジャーへの一里塚
■団体:NOAH
■日時:2001年2月20日
■会場:後楽園ホール
■書き手:立方体

2001/2/20 後楽園ホール 観衆推定1900人(超満員)

ZERO−ONEの旗揚げ戦のカードも決まり、今後俄然注目が集まると思われるノアの
後楽園大会。日本TVコロッセオ枠内での放映(2/22,29の26:25〜
26:55)も決まり場内は試合開始時点ではすでにバルコニーにも人があふれ
客席も一部を除き満席という盛況で始まった。

第一試合 池田大輔対森嶋猛

三沢率いるWAVEの番頭格池田に若手成長株の森嶋が挑む一戦。体格的には森
嶋は既にメーンイベントクラスだ。一方、中堅から上位を目指す池田にとっては
若手には負けられないところだ。試合開始早々、森嶋が池田に場外ダイブを仕掛
ける(場内大歓声)。技は大味だがダイナミックさに場内が沸く。しかし池田は場
外戦ですぐに逆転。以後は基本的には森嶋の攻めを池田が凌ぐ展開に。森嶋が肩
車式フェイスバスターからラリアット二連発。さらに追い打ちのラリアットを狙
うが池田は組長直伝の腹固めで返す。これは何とかロープに逃れた森嶋だが、続
いてまたもラリアットをスリーパーで返されジ・エンド。若手だが体に恵まれる
森嶋としてはそろそろ上に勝っておきたいところだったが。池田は無難な試合。
上を目指すにはちょっと苦しいか?何かもう少しインパクトが必要。

池田(スリーパー)森嶋

第二試合 ラッシャー木村・百田・浅子組対橋・志賀・永源組

悪役商会登場。注目はラッシャーに尽きる。相変わらず入場時さえ歩行困難な両
足は見るに忍びない。さらにチョップを打つときも両手が肩より上に上がらない。
他の五選手は勢いラッシャーに配慮した試合にならざるをえない。若手はラッシ
ャーのパンチを受けるか胸に思いっきり(やや手加減気味だが)パンチをぶち込
むしかやりようがない。リングを走ったり飛んだりする技はラッシャー相手には
仕掛けるのも受けるのも不可能だ。千両役者永源は唾三発でフォロー。そして近
頃何故か人気急上昇中のリーダー浅子のピントを外した技が次々と決まり、さら
に橋が間違えて志賀を攻撃するなどそれなりにネタは豊富な試合であったが、ラ
ッシャーの存在はその見るに耐えなさが哀愁を誘う。本当に早く引退させるべき
だと思うが。

ラッシャーには現役に固執するわけでもあるのか?もはや悪役商会のレベルのプ
ロレスさえこなせないラッシャーにはけじめをつけてもらいたいと個人的には思
う。試合は浅子がスタナーからのスーパードライブアサコで橋をピン。橋は若手
の中では悪役に染まりすぎである意味かわいそう。

試合後ラッシャーのマイク
「ファンの皆さん、最近暗いニュースが多いですね。志賀、お前が何か言えば明
るくなるから何か言ってみろ。」突然振られた志賀はマイクを握って
「これからもノアを宜しくお願いします」と挨拶。平凡だけど川田よりセンスは
ありそう。
「志賀の一言はいいですね。」とラッシャーが締めた。ラッシャーもマイクだけで
試合はいいよ。

浅子(SDA)橋

第三試合 青柳・川畑組対菊地・斉藤組

誠心会館が敵味方に分かれて激突。しかし、試合前先発を巡って菊地と斉藤が仲
間割れ寸前。ところがこれは作戦で、仲間割れと見せかけてゴング前に奇襲攻撃
を仕掛けて菊地組がまずはペースを握る。菊地と斉藤は結構連携もスムーズ。斉
藤の重いキックは見応えあり。しかし途中から菊地がつかまりローンバトルも館
長には激しい闘志を燃やしエルボー連発。館長も正拳突きで返す。川畑も攻め込
むが今一迫力不足。終盤、川畑を捕らえた菊地組が逆転。菊地が川畑を押さえて
そこえ斉藤がニールキック。しかしこれは誤爆で、菊地は場外転落し館長とやり
合う。一方リング上では斉藤が強引に喉輪落とし。そして観衆にアピールしての
延髄斬りで川畑をKOした。このレベルでは斉藤は一枚上。なかなか魅力あふれ
る選手なので上位陣とのマッチメークが期待される所。館長は前座レベル。館長
と菊地の抗争っぽい雰囲気になったが、なんだか?斉藤は館長と分けて秋山とか
ノーフィアーと絡ませる方がいいでしょう。

斉藤(延髄斬り)川畑

ここで休憩15分(館内アナウンスはしばらく、だったかな)
ビールを飲む。このへんでは既に会場超満員すし詰め状態。

第四試合 高山・大森組対杉浦・丸藤組

休憩は唐突に終わり場内暗転して杉浦登場。続いて丸藤。相変わらず女性人気高
い。続いてノーフィアーは二人揃って入場。やはりでかい。体格差歴然。丸藤組
はゴング前に奇襲作戦敢行。杉浦が高山に。丸藤が大森につっこむ。これは大成
功し、アドバンテージを握るがノーフィアーの大反撃に丸藤があっさり場外へ落
とされ、以後は杉浦がかなり長時間ローンバトルに。杉浦のアマレス技術も体格
差の壁の前に活用できず。ノーフィアーにいいように攻め込まれる杉浦。しかし、
それでもときおりい根性を見せ鋭い攻撃を返すがいかんせん単発。とにかく体力
差が大きすぎて為す術なし。それでも耐え抜いた杉浦はついに丸藤にタッチ成功。
丸藤は滞空時間の長いドロップキックを高山にヒットさせ変幻自在の丸め込み技
を大森に仕掛けるが、体格差で決定打にならず。しかし、好連携でノーフィアー
をあわてさせた丸藤組は杉浦が大森にスギウラズリフト敢行。さらに大森をもう
一発俵返しの要領で腰をフックするとそのまま怪力でカナディアンバックブリー
カーに持ち込む。これには場内びっくり仰天。大森の足が地面に着きそうだった
のはご愛敬だが。しかし、高山がハイキックでカット。丸藤も場外へ蹴散らすと
大森がソバットから強烈なアックスボンバー。杉浦返せず。ノーフィアーの完勝。
ノーフィアーがジュニアコンビの力を引き出した本日一番の好ファイト。大森は
ドロップキックの打点の高さといいどんどん魅力的なレスラーになっている感が
する。あとは川田・小橋的な強さの説得力を身につけたらエースになれるかもし
れない(それが一番難しいが)

大森(アックスボンバー)杉浦

第五試合 田上・泉田組対本田・井上組

何か、あまり書くことがない一戦。田上の細さが目に付く。私が昔から期待して
いた本田はもはや上を目指す意志はなく、このランクへの定住を決意したようだ。
それは泉田についても同様。何もオーラが感じられない。井上はプロレス職人に
徹しており、相手のいい点を引き出すことは出来るが、自分の魅力が余りない。
この中では、全盛期に比べれば目を覆いたくなるようなひどい出来の(スピード
ない、パワーない、説得力ない、体細い)田上が一番マシに見えるから始末に負
えない。田上が滅多に見せない雪崩式喉輪落としで井上をピンしたがそれだけの
試合だった。

田上(雪崩式喉輪落とし)井上

田上は腐っても上位陣との試合が、本田達は若手との試合の方がお互い生きると
思う。完全にマッチメークのミス。

第六試合 佐野対金丸

さて、続いて佐野が登場。相手はくせ者金丸。結構手のあった好勝負が展開。佐
野がつり天井からキャメルクラッチとジュニアらしい動きで攻めると金丸は急所
蹴りからアラビアンプレスで反撃。互角の攻防を展開。どちらかというと攻めさ
せながらも試合をリードするのはキャリアの浅い金丸といった展開。試合自体は
自力に勝る佐野がゆりかもめで金丸を仕留めたが、金丸は試合後握手の時に急所
蹴りと随所にらしさを発揮。一方の佐野は技術的にはプロレスはうまいが、それ
だけの選手ではっきりって魅力がない。客を引きつける力がないように思う。も
うちょっと頑張って欲しい。

佐野(ゆりかもめ)金丸

第七試合 秋山対小川

この試合から選手は南側の階段から登場。秋山・小川ともに凄い人気。小川はベ
ビーヒールといった感じ(人気はベビーフェイスだが試合スタイルはヒール)。
ゴング前から小川がつっかけ試合開始。テンポよく技が応酬される。目潰しなど
いつものらしい小技で小川が奇襲。DDT、バックドロップホールドが開始1分
で炸裂。一方の秋山もエクスプロイダーからフロントネックロックとつなぐがそ
れをジャックナイフで返す小川と素晴らしい攻防が続く。これをクリヤーした秋
山は早くも2発目のエクスプロイダーを(脳天から落下)繰り出すとすかさず完
璧なフロントネックロック。小川はすぐにギブアップ。観客大熱狂。試合時間は
5分なかったが内容の詰まった試合だった。個人的にはもう少し見たかったが。
小川はノアになってはっきりとよくなった選手。プロレスがきわめて上手い。プ
ロレス文法がよくわかっている選手。従来小川はあまり好きでなかったが三沢が
上で使うのもわかる気がする。

試合後、秋山が田上を挑発。田上がリングへ駆け上がるとさっさと控え室に消え
て、25日の神戸の田上秋山戦の前宣伝完了って感じ。秋山も大変スマートなレ
スラー。

秋山(フロントネックロック)小川

第八試合 三沢・力皇組対ベイダー・スコーピオ組

ベイダーが入場すると大迫力で後楽園は一気にヒートアップ。三沢の入場で興奮
は頂点に達するが結局、ここがこの試合で一番盛り上がったところだった。力皇
が終始ベイダー組につかまる展開。力皇、ベイダーとも体がでかく、この二人が
やり合うのは物凄い迫力。ベイダーがスコーピオをこまめに使うのに対し、三沢
は力皇にある程度任せる感じ。自力で頑張れということか?長時間ベイダー組に
つかまった力皇だが何とか脱出して三沢にタッチ。三沢は相変わらずのエルボー
の切れでベイダー組を蹴散らすと、有利な形で力皇につなぐ。しかし力皇が再び
つかまりベイダーのコーナースプラッシュを何発も食らう。そのまま、スコーピ
オのスコーピオスプラッシュをくらいベイダーにフォール負け。三沢は結局一回
しかでなかった。その一回を見る限りコンディションは上向きなように思えたの
だが?

なんか三沢の手抜き?としか思えなかったが?三沢がこういうことをしていると
ラクをしていると下の者に思われるのでは?めいっぱい仕事をしたノーフィアー
に比べて三沢の印象が悪くなってしまった。後楽園が超満員になった時点で社長
としての三沢の仕事は終わったといえなくもないけど、選手としてメーンにでる
以上頼んますよ、三沢社長。両国では社長関係ないんでいい仕事して下さい。

ベイダー(体固め)力皇

さて、まあ及第点のつく興行だった。試合のレベルはおおむね高い。ベストはノ
ーフィアー。次点は秋山と斉藤。三沢社長の手抜きが目に付いたが今後は是正し
て下さい。

以上




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