1.14 GAEA 後楽園ホール
■団体:GAEAJapan
■日時:2000年1月14日
■会場:後楽園ホール
■書き手:maya(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

相変わらず大混雑のロビー。別に今日は特筆することはないが、しかし次の大会のチケットのために毎度毎度良く長い列ができるよねえ。主催者発表2200人。
昨年の一発目のホールは各選手の身の回り品のプレゼントというのがあったのだが今日は無しだ。

1.○北斗 晶(8分05秒、DQボムからエビ固め) ×広田さくら

一昨年、健之介を持ち出し北斗をマジキレさせ秒殺された惨劇は生々しかった。今回他の選手みたいに北斗は付き合ってくれるのか、なかなか今日メインにつぐ期待の一戦だった。

スクリーントークでは堂々と北斗をおちょくり、キーワードは”怒髪天”ということでブル中野で登場。つかみはなかなかOKという所。しかし、試合は広田のネタのオンパレード。北斗もネタには適当に付き合うが、技にはつきあわずこの試合広田のプロレス技はほとんどなし。あげくの果てにノーザンをかけようとする北斗に土下座して、それだけはやめてくれとれと延々と懇願し、DQボムを食らって終わり。

最近少しネタに走りすぎる感はあったが、ここまでいくと笑えなくなるね。以前だとネタで笑わせて相手が油断した所を姑息な技を使ったり、ハードヒットしたりして、それなりに相手を追い込む所が面白かったのだが、今日は全く無し。少なくとも広田が試合に勝てるとは誰も思わないが、あくまであの手この手で勝ちに行く姿勢に結構共感を感じたのだが、この日のように全く勝つ気の無い試合はいただけない。

試合後、北斗に卑弥呼入りをアピールして一悶着があったが、場内凍りついて引きまくり。ポリスとのやりとりも一層輪をかける。早く帰ってくれという感じ。今迄の広田の試合の中で最悪の後味。


2.○ KAORU(7分57秒、エクスカリバーから片エビ固め)×加藤園子

入場時にバラを一輪プレゼントされて、嬉しそうに客席に見せるKAORUがなんか微笑ましかった。園子の方は当然飛鳥がセコンドでロープ上げだが、前の試合の重い雰囲気が場内を支配する。しかも、この試合もブックはわかりきっている。最近KAORUが狙っている飛鳥の正パートナーは、オオバコでは長与、それ以外は園子である。前回KAORUは長与からピンを取っているので、今日は園子に勝って外堀から埋めようということであろう。興味の対象は園子がどこまで頑張れるかだけである。

試合はKAORU攻勢で進むが、途中園子の頭突きがKAORUに意外に利き、園子攻勢の場面が来る。逆回し蹴りを間に挟み、クーロンズゲートを3発打ちカウント2.9まで行くが、ギロチンの誤爆から机の破片がまた砕け散る一発をお見舞いされエクスカリバーでピン。なんか予想通りの試合が予想通りに終わったという感じ。まあ、それでも少し客席は湧いたが。

ただ、園子は欠場前はクーロンズゲートよりもドラゴン・スープレックスを決め技に使っていたのだが、ドラゴンを封印してしまったので、それに変わるもう一つなにかを開発しないと苦しいな。

実はこの試合で、私は一瞬キレかかったのだ。というのも、次の試合はベテラン勢は3人出るのでKAORUのセコンドは当初ポリスしかいなかったので、着替えた北斗もセコンドに来たのだが、後ろに広田もくっついてきて北斗の動作のマネをしているのである。一部笑っていた客もいたが、これが試合のクライマックスで気が散ってしまった。いくら前の試合が滑ってしょっぱかったとはいえ、人の試合のセコンドで試合とは関係無いネタをやることはないだろう。なんかだんだん苛立って来る私。

3.○里村明衣子 植松寿絵 竹内彩夏(11分56秒、デスバレーボムから片エビ固め) デビル雅美 ×ダイナマイト・関西 山田敏代

竹内はやっとニューコスチューム。ピーターパンみたいでなかなか可愛い。今迄も少し感じていたのだが、ここでも広田に怒りを。普通コールの時の紙テープの撤収というのは全選手のコールが終わってからするのが普通ではないか。まあリングサイドにあるのを少し取り除く位ならいいのだが。しかしこの試合では最初のコールからテープを片づけ始め、まだ中島リングアナのコール中なのにリングに上がって対角線上にテープを撤収しているのである。中島アナもコールを受けている植松も一瞬何事かと見ていた。

おい広田、選手コールの最中にセコンドがリングに上がって、ちょろちょろ動くな。目障りなんだよ。あんなの初めて見たよ。

試合はニューコスチュームの竹内が先発と見せかけての3人の奇襲。これがうまくいき、まずは山田を捕まえて3人でのコンビネーション・プレーを。3人ともスピードに乗りなかなかいい感じ。そして3人で山田をストンピングで袋叩きにするのだが、考えてみればこのシーンは結構凄いものがあるね。だってこの3人にとって山田はもとはと言えば自分たちの先輩でありコーチなんだもん。今迄の恩や恨みはこういう所で晴らすんだな。プロレスラーというのは。

そして竹内が先発に。今日の竹内も動きがいい。飛びつきキーロック、レッグラリアート、ローリングストーンとか攻撃もそうだが、やられてもすぐに起き上がる所は好感が持てる。一度目の場外戦でベテラン勢が有利になり、二度目の場外戦からは関西・里村の一騎討ちの様相を。この二度目の場外戦で可笑しかったのは、場外戦でも試合後でもデビルに今迄散々ひどい目に遭っていた植松だが、今日はデビルをしこたま鉄柵に打ちつけてコーナーに戻ると、怒ったデビルが植松のコーナーに襲いに来たのだが、それを足蹴にしてエプロンからフライディング・ボディ・プレスを打って返り討ちに。植松してやったり。今日の植松は試合の勝ち負けよりこっちの方が嬉しかったのではないか。

試合はスプラッシュを関節で切返すが、関西がキックの猛攻を。里村はヘロヘロになるが一瞬のスキを物凄い角度のデスバレーで切返し、オーバー・スピン・キック2発を挟んでまたデスバレーで関西からピン。しかし今迄里村のフィニィシュ場面は何度も見ているが、今日のたたきこみの技の精巧さとスピードは今迄にない芸術的なものだった。あまりの見事さに場内には大歓声が起きる。実際終盤は関西と体格の違いを全く感じさせなかった。

試合後、関西は本当に悔しそうにリングにうずくまる。なんかどっかで見た光景である。そう一昨年の4月の文体で里村がアジャから初めてピンフォールを取った時のようだ。それ以降里村はアジャの挑戦者に指名されボコボコにされながらも成長したのだが。ということで、1.27名古屋国際会議場のセミファイナルは、里村と関西のシングルだ。つくづく因果な女だな、里村は。

ここで休憩。今の試合で私の機嫌も直った。それにしても最近竹内の試合は私のお目当てになりそうだな。


4. ライオネス飛鳥 ○シュガー佐藤(11分19秒、スパイラルボムからエビ固め)長与千種 ×永島千佳世

終わってみればシュガー・ワン・ウーマン・ショーだった。一瞬、長与に怯んだシーンもあるが、あとはパワーで押せ押せ。前回のドスコイ殺法も凄かったけど、今日はみんながやられる永島のインサイドワークを力で捩じ伏せてやんの。これでは永島はどうにもならない。

問題はベテランの二人だ。まあ、長与はこれが限界であろうから仕方ないとしても飛鳥はいただけない。最近よく里村とコンビの時里村のカットが早すぎると私は苦言を呈していたが、これはもしかしたら原因は飛鳥かもしれない。考えてみると最近KAORUとのシングル以外、飛鳥の試合で面白かったのってあまり浮ばないし。やはりベビーになってつまらなくなってしまったかもしれないな。

まあ、前は相手も押さえつけていてもセコンドが乱入してくるからそれで乱戦になっていたんだけど、最近は乱入はないし、勝負を決めるのが早いな。コンビネーションも最初だけだし。最近のGAEAは起承転結の転が抜けてしまったような試合が多いがこの試合はその代表例。若い二人でどうにかもった試合。長与と飛鳥はもう一度試合の組み立てを考え直した方がいいな。これだと飽きられるぞ。

試合後に、シュガーは長与と握手をしたが、永島は飛鳥の握手を断る。これはなにか意味があるのか?


5.AAAWシングル選手権試合
 ○ 尾崎魔弓(15分02秒、裏拳から片エビ固め)×アジャ・コング  尾崎魔弓第5代王者に

5月の有明で挑戦者決定戦に勝ったのに、GAEAの流れがベルトから離れていってしまい、やっとの挑戦となった尾崎。セコンドは尾崎の方が、デビル、北斗、広田、ポリス。アジャの方が、KAORU、山田で、後から関西が尾崎の方に付いたら北斗以外、全女vsJWPという感じだったが、関西は後から来て(傷心状態だったんだろうな)文体のパートナーであるアジャの方につく。しかしこの構図は昭和世代の中でも、卑弥呼で組んでいる者と、
卑弥呼ではないが対クラッシュのために共闘しているチームときれいに別れる。関西はここにいる人たちよりも、デビルや尾崎との方が絆は深いと思うが、今の自分の戦うスタンスとしてアジャ側にいるというのはなかなか意義深い。


試合は裏拳の打ち合いになるとは想像していたが、案の定尾崎の裏拳ラッシュでスタート。大体この人の試合には序盤の静かな立ち上がりとかそういうものはほとんどない。いきなりスパートをかまして来る。そりゃそうだよね、体がある訳でもないし力があるわけでもないんだから動き回らないとつかまってやられるだけである。そのかわり凄いところはそのスピードが終盤でも落ちない所だ。ちなみに、アジャは165cm 106kg 尾崎は155cm 54kgだそうだ。

尾崎は場外戦で久々にこっぴどくやられ、リングに戻って来たら、いきなり流血で虫の息なのだが、それ以降の試合展開はほとんど覚えていません。というのも、ただ尾崎を呆然と見ていただけなのです。やられっぷりの良さ、起き上がって来る時の形相、やはり永島の師匠と思わせるここぞという時の関節の切返しと、その独特な固め方。

他にも古武術を習っており、それを応用しているのではないかと思わせる円の動きや、アジャにテキーラを2発打つのだが、それもなんとも軽々と上げてしまうタイミングの取り方はなんなんだという感じだ。試合序盤は体格差を感じさせたが中盤以降はそれすらも感じさせなくなってきた。

それとやはり一番凄いのは、ゾンビのように這上がって来る驚異的な粘りと、あのファイティング・スピリットだ。アジャがグローブを外しているスキにここぞとばかりに「コノヤロー、コノヤロー」と畳み掛けてくる裏拳。文句なしの新チャンピオンです。ここまで尾崎を引き立てたということはアジャの力も相当なものだということであろう。

しかし、この体格差を感じさせない戦い方に、50キロ台の全女子プロレスラーはこの試合をビデオで見るべきだろうな。ここまでやれば試合内容なんて二の次だ。

試合後に大の字になっているアジャを起し、耳元でなにか話しをし抱き合う二人。どうやら遺恨は無しのようだ。尾崎はベルトを締めて本当に嬉しそうだ。それを見てなんとデビルさんが涙くんでいる。今日はこの間のタッグの時とは違い表彰も礼儀正しく受けるが、商品のワイン20本を場内のお客さんに配るという粋な計らいを。こういう絞め方をさせるとやはりこの人はうまい。
このあとなんかあるのかなと思ったが、ここで終わり。


まあ、尾崎があんな嬉しそうだからそれでいいんだけど、今日も興行的には平均点以下だな。原因ははっきりしていてる。試合の組み立ての悪さと技のマンネリ化だ。新しい技を出せばいいというものでは無いが、以前ならGAEAの興行は最低一つくらい、あっと思わせる驚きがあったのだが、今日に至ってはほとんどなかった(まあ、広田の卑弥呼入りというのがあったが、その前に客は引いていたからな)。それを試合中に出して欲しい気がする。

ただ、昨年の4月からチーム編成が全くそのままになっており、人事異動的には関西が入って来たくらいだというのも最近低迷の一因だろう。ここで気になるのは名古屋以降である。名古屋の広田のパートナーはXになっているが、これは恐らくこの間フリー宣言したJd'の選手だろう。個人的にはブラディーが尾崎の下に付いて欲しいのだがファングあたりかもしれない。アジャはしばらく撤退するとして、アジャのセコンドについていた3人と卑弥呼が分かれたりしたら面白いのだが。3軍対抗戦くらいにしないと。卑弥呼には雑用係りも出来たし。ついでにチームクラッシュもそろそろ分かれてくれないと。そろそろ永島とシュガーが分かれてもいいはずである。

まあ、結論は名古屋以降だな。




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