NOAH初の大一番、有明コロシアム
■団体:NOAH
■日時:2000年12月23日
■会場:有明コロシアム
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 会場は超満員、選手入場口にスモークとレーザーを設置、リングと同じ高さの花道
を作り、選手は各々1人ずつそれぞれのテーマで入場です。

第1試合 菊地毅、小林健太 vs スコーピオ、川畑輝鎮
 菊地小林組連係いろいろ繰り出す、小林が菊地の頭をヘッドロックに抱えてコーナ
ーの敵に突進して激突させ、反動で後ろでんぐり返り、ポーズ。菊地がスパイダー・
フロントSPXを放った同じコーナーから小林がダイブ、など。
 小林の、豊田真奈美ばりトップロープにいったん飛び乗っての場外ダイブ、すばら
しい!
 川畑、ひととおりこなせてはいるものの、おそらく最大の見せ場であったろうダイ
ビングセントーンをかわされ、せっかくのチャンスだったのに単なるやられ役になっ
てしまう。菊地の火の玉ボムで沈む。

 ○菊地、小林(エビ固め12分08秒)スコーピオ、×川畑

 観客を暖めようとしてオープニング試合にわざわざスコーピオを持ってきたかと思
っていたが、あまり目立つ場面もなし。もっとスコーピオを前面に出しても良かった
んじゃ?

第2試合 ラッシャー木村、百田光雄、橋誠 vs 永源遥、泉田純、浅子覚
 永源のジャイアントスイング、いつもよりよけいに回っておりました。ラッシャー
のマイク「来年もノアをよろしく。メリー・クリスマス!」
 ここの試合については、今までもいろいろ書いてるので、繰り返しは書きません。

 木村、百田、×橋(ラリアットからエビ固め14分20秒)永源、○泉田、浅子

第3試合 井上雅央、力皇猛、杉浦貴 vs 志賀、金丸、森嶋
 杉浦デビュー戦。
 先発は力皇森嶋のライバル同士、チョップの打ち合い、森嶋のキックにリキすぐ立
ちあがる、ショルダータックル合戦、ラリアットの打ち合い、ど迫力でしたが、この
日の主役はやっぱり杉浦。
 ファーストコンタクトは志賀と。いきなり指を立てて挑発、組んではするりバック
を制しアマレスふうの動きで志賀を翻弄。
 その後、金丸を中心とした相手チームのラフファイト、連係、場外でも捕まり痛ぶ
られますが、素早いブレーンバスター、ドロップキック(きれい)で脱出、ここから
見せた動きが素晴らしい!
 フロントSPX、志賀をカレリンのようにリフトし、グリップを離さぬままロコモ
ーションで放ったサイドSPX!(俵返し?)最後は志賀の腕ひしぎに敗れましたが
満点のデビュー戦と言えるのではないでしょうか。体格がやや小さめなのが惜しい…
 両軍の実質的なチームリーダー(雅央、金丸)の、(特に、やられながら)試合を
引っ張って行く力もやはり大したもの。

 井上、力皇、×杉浦(腕ひしぎ逆十字固め14分17秒)○志賀、金丸、森嶋

第4試合
 WEWタッグ選手権(王者)本田多聞、丸藤正道 vs (挑戦者)冬木弘道、黒田哲弘
 丸藤、舞踏会に出るかのような仮面をつけて入場(試合では勿論とりました)。
FM側の入場は女子マネがついてくるわけでもなくオトナシめ。
 早々に黒田得意のムーブ、鉄柱での足殺し、「と見せかけて」エルボー、飛び出す。
 この日花道を最初に試合で活用しようとしたのも黒田(あ、永源がツバ飛ばすのに
使ってました(笑))。全力疾走ラリアットを狙ったが丸藤の美しいフランケンシュタ
イナーで切り返される。
 丸藤の動きの美しさはあらためて多言を要しない。不知火も決め、トップロープか
らいったんフワリ浮き上がるミサイルキック、さらに多聞の危ないバックドロップで
黒田を追い込む。
 こうして挙げたように、黒田は攻撃を受けている場面が多く、やられながらもキビ
キビした動きで、ポテンシャルはある程度示せたとは思うが、ならではの見せ場が少
なすぎ。コーナー最上段からの攻撃を見せられたときになんとか哲ちゃんカッターto
トップロープで切り返し形勢逆転、なんだかんだあって結局冬木が多聞からラリアッ
トでフォール勝ち、タイトル奪回。

 ×本田、丸藤(片エビ固め13分13秒)冬木、黒田

 試合全体としても、なんでもないような試合で、この程度の交流では観客にとって
は勿論、両団体にとってもメリットは少ないのでは?NOAH側はハナからあまり交
流に多くを望んでいないふうではあったが、それにしても、どうせやるなら、もっと
面白くできるのでは?FMをうまく使って欲しい。FM側も、せっかく大会場に上が
って勝ったといっても、これでは印象も薄いような。

 ここで休憩。

第5試合 小川良成、池田大輔 vs 青柳政司、斎藤彰俊
 WAVE軍序盤から好調、館長を捕らえ、しばらく2人ともリング内に入ったまま
攻勢。ようやく交替して後、彰俊が捕まっても助けに行けずコーナーにつっ立ったま
ま。最初のでもう疲れちゃったのか?
 それからもなんとか正拳突き、回し蹴りで反撃試みるも、手足が短く見えて見映え
しない。うーん。なんの攻防のスイッチ点、カンバック点、山場も乏しいまま、大ち
ゃんのデスバレーですんなりと館長沈む。彰俊の出番、ほぼ無し。

 小川、○池田(片エビ固め7分23秒)×青柳、斎藤

 館長のNOAHでの役割がもう終わったことを強く感じさせる一戦。東海地方での
チケット販売力がけっこうあるらしいので、NOAHとしてもつながりは保っていた
いかもしれないが… あ、丸藤にリベンジされる役割、がまだ残ってるか(笑)。
 彰俊は引き続き参戦を希望します。

第6試合 田上明 vs 高山善廣
 いきなりノド輪、田上出だしからとばす、早くもエプロンから奈落ノド輪を狙い、
防がれても場外マットはがしてDDT、リングに戻ってかんぬきスープレックス、
久々に見るドロップキック!
 その後も大開脚キックの連打、ノド輪の連打と、試合時間のほとんどを支配してい
たものの、高山のハイがドンピシャに入ってしまい、1発でピンフォール負け。…

 ×田上(片エビ固め9分29秒)○高山

 本人としても使う側としても、こんなんでいいのか?田上〜
 高山的には、非常に上昇志向が強いらしいし、こんなところで収まってられないの
だろうが…

第7試合 大森隆男 vs 橋本真也
 NOAHの会場についに「爆勝宣言」がかかる。橋本コールで迎えられる橋本。
 それを上回る大・大森コールとともに大森リングイン。
 チョップ、張り手、エルボーのせめぎ合いから試合は始まり、ミドル、ハイと重い
キックを浴び、いきなり大森半KO状態に。
 なんとか起きたが首を抱えられDDTの体勢に。ヤバイ!コーナーへ突進して防ぎ、
そこからアックスボンバー2連発!カウント2.9!さらに大森、危険な角度、きれい
なブリッジのドラゴンSPX!!カウント2.9!!
 しかし橋本、死んでいなかった。ハイキックが大森の側頭部をとらえる!再びほぼ
半失神に追い込まれる大森、ダメ押しの垂直落下式DDTで、橋本爆勝。

 ×大森(片エビ固め6分32秒)橋本○

 橋本のマイクアピール「三沢、出てこーひ!これが始まりだぞぅ」。観客のブーイ
ングがけっこう激しい。

 …ううむ… これから橋本がNOAHに上がりますよ〜、っていうプロモーションビ
デオのような試合、でした。
 NOAH側とすれば、因縁が生まれ、当然今後も橋本を使いたい、試合になった。
 31日、1月4日と、どうつながっていくのか、ますますわからないと言えばわか
らないような。この日の勝ち方・勝ちっぷりを見れば、長州戦も圧勝するのではない
かとも思えるが。これで長州が橋本に勝つのでは、ほんとにコケにされる、ことにな
るのでは…

セミファイナル 三沢光晴 vs ベイダー
 三沢またも中指立てて挑発。
 すぐにベイダーの腕パンチ、かわしてかわしてエルボー、しかしベイダー、バック
に回って投げ捨てジャーマン!
 腕パンチ、スプラッシュで攻め込む、三沢コーナーで標的になるがまたかわしてエ
ルボー、ロープかけ上がってのドロップキック、お返しの投げ捨てジャーマン!ここ
まで序盤の攻防。
 ベイダーの戦い方は変わらず腕パンチ、スプラッシュが中心、三沢もベイダーのト
ラウマ腕を狙って反撃をはさむが徐々に押されていく。
 リバーススプラッシュ、セカンドロープからのムーンサルト。ビッグクランチ、チ
ョークスラムでダミー人形のように投げ捨てられる。三沢ピンチ!
 が、やっぱり走りこんでのエルボー3連発、三沢勝ち。…

 ○三沢(片エビ固め14分28秒)×ベイダー

 正直に言えば今までの三沢ベイダー戦のほぼ焼き直しで、何がつけ加わるでもなく。
難しいですね。試合をするレスラーの側も、見るこちら側も。…

メインイベント 小橋建太 vs 秋山準
 こころなしか、あっさりと始まりあっさりと終わってきた印象のセミまでの試合と
さすがに違い、この2人が対峙すると、試合開始前、開始直後、その佇まい、その間
だけでも魅せられる思いがする。
 試合前半、感じ入らされたのは小橋の“動じない”強さ。秋山の小賢しい攻めをは
じき飛ばす。ジャンピングニーは脚を抱えるように受けとめ突き飛ばす。力任せのス
リーパー、相手の首を180°回転させんばかり、ねじ切らんばかりのフェースロック。
ブッこぬいたフロントネックチャンスリー!この技をタイミングでなく力だけで投げ
たのは初めて見た。ケタはずれのパワー!
 空気を変えたのは、やっぱり秋山の低空ドロップキック、このあたりで15分経過。
 ラリアット封じか秋山、相手の右腕を狙い始める。ロープ、コーナーの金具を使っ
た腕攻め、ストラングルホールドみたいな技、猪木流のアームブリーカー。
 小橋、腕を担いで背を向けた秋山の一瞬のスキをつき、ハーフネルソンで左手は相
手の首においたスープレックス!さらに正調のハーフネルソンSPX、すぐさま起き
あがる秋山、つづけて小橋ラリアットを打つがかがんで秋山、エクスプロイダー(以
下EXPと略)狙う、小橋突き飛ばす!このあたりの攻防、スピードと緊迫感ありま
した。秋山はこのへんまで徹底してラリアットを警戒、試合終盤まで食わなかったは
ずと思う。
 花道を活用したのも、FMの黒田を除けばこの2人の試合だけだった。中盤、場外
では秋山のダーティ気味のファイトが優勢か、エプロンからのEXPをしつこく狙い、
それは不発だったがマットをはがしてのEXPには成功。
 いよいよ終盤、EXPにこだわる秋山、踏ん張ろうと泳いだ小橋の片腕を掴み、リ
ストクラッチ式にも成功、最後にトップロープからのEXPで決めようとする!
 コーナー最上段、粘る小橋、ついにラリアットで突き放す!
 ラリアット!秋山返す!ラリアット!秋山返す!ラリアット!秋山返す!!
 とうとう、これを出さざるを得なかった、バーニングハンマー、で秋山轟沈。

 ○小橋(体固め35分58秒)×秋山

 小橋、グロッギーの秋山の前に仁王立ち、右手を差し出して不動、握手を求める。
ようやく立ち上がった秋山、完敗を認めるように「あんたはやっぱりすげえや」って
感じで握手に応じる。

 大熱戦であったことは間違いない。ここまでの小橋−秋山抗争、わずか4ヶ月では
あるが旗揚げしてからのNOAHの締めくくりにふさわしい、答えの出た一戦であった。
 しかーし!締めくくっちゃっていいのかNOAH!来年はどうなる?!でも何か、
締めくくり感のある試合だったな。
 後半、やや秋山の側が疲れたのか、攻防に間があったと試合後飲んだ友人が言ってい
たが、なかなかこの試合に文句はつけられない。ただのカウント2.9プロレスではなく、
構成あり、小橋の化け物じみた抜けた強さが見られた、進化したプロレスだったと、
個人的には思う。
 でも確かに、この2人ならもっと素晴らしい試合ができる、その余地も感じさせ
る、ような試合でもあった。が。


 結果的にメインが大熱戦だったので、それを引き立てることにはなったが、セミま
であっさりし過ぎだったような。まあ、たんなる2.9プロレスでない、1発1発を大
切にするプロレスをも試行しているのかもしれないし。… メインの大熱戦が予期さ
れていたので、全体のバランスとしてはあんな感じになったのかもしれないし。最後
には満喫しましたしね。
 あと、外様の使い方が、旧全日を受け継いで下手なのでは? 橋本はまあ、先につな
がればあれでいいかもしれないが、FM、誠心会館、川畑もついでに、あとスコーピ
オ、ベイダーの外国人勢も。ここまで引っ張っといてアレかい、っていう気もしなく
もないかな。なんか、気が無い、というか。

 NOAHに期待しているのは変わっていないし、もっともっと面白くなるはずと思
っています。とりあえず次は1月6日、来年の緒戦を見に行きます。13日大阪へは、
この日の有明を見てほんの少し、行く気が減退したが…




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