12/18 Raw is War サウスキャロライナ州 Bi-lo Center
■団体:WWF
■日時:2000年12月18日
■会場:サウスキャロライナ州 Bi-lo Center
■書き手:ひねリン(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

まずは、いつものように先週のSMACKDOWNのおさらいなんですが、これが俺的には今年のRAW、SMACKDOWN全てを含めてもベスト10に入る出来でした(でもオブザーバーの評価はむちゃくちゃ低かった)。試合のレベルも全般的に高かったし、それよりなによりビンスの一人舞台が凄かった。最近みんなにやられっぱなしのビンスは、一人憎悪を膨らませ復讐の悪魔と化している。数週間前にぶちかましたリンダとの離婚宣言をなんとか撤回させようと、ステファニーがいい娘に戻って説得を試みるものの、「お前の母親は俺を愛してなんかいない。俺の金を愛しているだけだ。ひとついいことを教えてやる。お前の母親と俺は、最初のデートでカーセックスを楽しんだ。あいつはそういう女だ。そうだちょうどあいつがお前くらいの年齢のときだ。お前もあいつと同じ匂いがするぞ、、」みたいな超面白いド迫力コメントで娘とも絶縁宣言。さらにリンダの代りに、自分の性欲を満足させる「肉感的(voluptuous)」な新しい妻との結婚を予告。このコメントでビンスの太鼓持ちの二人まであきれて去って行きました。さらに番組の最後では、シェーンが携帯電話で、離婚通告で精神的疲労の激しいリンダがついに倒れ、病院に運ばれたことをビンスに報告。それを聞いたビンスは、さすがに良心の呵責に耐え兼ねてうなだれる、、と思いきや、すさまじい(素晴しい)悪魔顔で不敵に笑って顔を上げるところで終わりました。CSは持ってるけど、最近どうもWWFをフォローしきれていない方がいたら、ぜひこのSMACKDOWNは観てください。今まで最高レベルの悪役をこなしていたステファニーを一気に哀れな被害者にしてしまうビンスの悪役支配者ぶりは凄いです。全身が男根そのものと化して、血管をみなぎらせ強烈に天高く勃起しているような感じです。個人的にはロックもかなりの男根キャラだと思うけど、ビンスは勃起の強度がけた外れです。

前フリが長く(そしてむちゃくちゃに)なりましたが、RAWのレビューいきます。

番組開始。ビンス登場。前回のSMACKDOWNで、リンダの病院送りを笑ったのは別に意味はない。私は悪魔ではない。私よりミックや、私にリンダの悪口を言わせたステファニー、そしてリンダ本人こそ責められるべきだ。私はリンダが快方に向かうまで、離婚の手続きを一時的にストップした。等々、少しいい人モードに。そしてリンダとの幸せな結婚生活の写真の数々をスクリーンで披露。

そこにステファニー登場。いい娘だった前回と違い、化粧も濃く髪を上げラメ入りスカートでbitchy モードに戻っている。ビンスに反撃開始。あんたは病んだ、ただの老いぼれのロクデナシだ、それに対してお母さんは高貴な女性。私はあんたにお母さんみたいだといわれて光栄だ、等々。ビンスも反撃。俺はリンダなんかと結婚したくなかった。あのときのリンダとのカーセックスでシェーンができちまったから結婚しただけだ、などと叫ぶ。

そこに今度はアングル登場。いくらなんでもこれはひどすぎる、、、等々とステファニーの肩を持つかと思いきや、いきなり「ステファニー、君のことが恥ずかしい。お父様にいったいなんて態度を、、、」といきなりビンスにおもねる。さらにステファニーに説教を続ける。

さらにそこにミック登場。ビンスを糾弾。そこにアングルが「お前にマクマーンさんを責められるのか?自分がぼこぼこにされているのを、何度も自分の子供にリングサイドで間近で見せているような父親に。もし俺がお前の妻だったら、マクマーンさんと同様離婚通告するよ。」とBeyond the mat ネタ?で反撃。ミックも笑って「おいおい、俺は髪の生え際がどんどん後退しているような女は妻にしないよ」と危ない皮肉を言ったあと、本日アングルvsビンスのWWFタイトルマッチを組むことを宣言。動揺する二人を尻目に、ミックは颯爽と引き上げる。

CM後、会場を後にするステファニー。

ハーディーズin控え室。マットがジェフ(高く飛ぶ方)に気合いを入れる。前回のSMACKDOWNで、ジェフはキドクラッチみたいな技でベノワからまさかの3カウントを奪っている。クリーンなプロレス試合の結果そのものからストーリーを発展させる、珍しいケース。

ベノワvsジェフのインタコンチ戦。
クロスフェースでベノワがクリーンに勝利。さすがにこの二人だから見応えのある試合だった(ジェフは飛び技だけでなく、受け身の思いきりの良さも抜群)けど、中盤つなぎでちょっとだれた。

アングル&ビンスin控え室。
ビンスが楽しそうに「私が再び、WWF王者になるのも悪くないなあ。そう思わんかカート?これほど、ミックを悔しがらせることもあるまい。」カートは困った顔で去る。しかし、立ち上がると全然ビンスの方がでかい。

カートは廊下で、エッジ&クリスチャンをつかまえて、ミックに今夜のビンスとのタイトルマッチをやめてもらうよう言ってくれと頼む。気軽に引き受ける二人。

前回のRAWで、ヴァルにパイルドライバーされたチャイナのダメージの深刻さの説明と、首の診察風景。復帰の見込みは未定。

友人チャイナをやられた(最近全然冴えない)ビリーガンインタビュー。RTCへの復讐を誓う。

エッジ&クリスチャン、ミック&デブラにタイトルマッチ中止を説得。当然うまくいかず、逆に今夜、ロック&テイカー組相手のタッグタイトル防衛戦を組まれる。

先週のHeatで、ダッドリーズがRTCの仲間のサンタをテーブル破壊にかけたシーンの紹介。

ダッドリーズ&ガンvsRTC(ヴァル&グッドファーザー&ブキャナンwithスティービー&アイボリー)
乱入しようとしたアイボリーをガンがリングに投げ入れ、チャイナの復讐のパイルドライバーをしかけたところで、これまた乱入スティービーのスーパーキックが炸裂。そこにヴァルがフィッシャーマンでつないでピン。テーマができたので見せ場は映えた。

防衛戦に向かうエッジ&クリスチャン。後ろでアングルがこうなったことを謝っているけれど、無視。

やる気満々のテイカーもリングに向かう。廊下でパートナーのロックと会い、無言でにらみ合った後、二人でリングに。

ベンチュラ知事のXFLのCM。「現在のアメフトプレーヤー達がルームサービスの悪さやファーストクラス席を与えられないことに文句を言うのはうんざりだ。XFLのプレーヤー達は違う。彼らは試合をするために、勝つために報酬を得るのだ」など。合い言葉は "It's real football."

ビンス&アングルin控え室。ビンスがアングルに今夜タイトルを明け渡すことを持ちかける。アングルはそれを拒否。ビンス「誰がお前をここまでにしたと思ってる?億万長者のこの私だ。ここはオリンピックではない。WWFだ。」アングル。「ミスターマクマン、質問がある。あんたのその億万長者の金で、(自分の金メダルを指差して)これは手に入れられたかい? あんたはこれを手に入れられないのと同様、私のベルトも手に入れられない。」うーんおもしろい。でもこういう場合に限って、二人が最後にどんでん返しで協力しあったりするんだよなあ、、

エッジ&クリスチャンvsロック&テイカーのタッグタイトルマッチ。
これは、(ある程度の)質の高さ保証付きなカード。エッジ&クリスチャンは本当にタッグ職人。二人そろってやられたり、一人がやられている間にもう一人が復活して反撃したり、っていう呼吸が本当にスムース。テイカーも最近攻め手として特に光っている。前回のSMACKDOWNでレイヴァンを場外放送席パワーボムで破壊した試合なんて、思わず一部で語り継がれている名勝負、ブロディvsランボーサクラダを思い出しちゃうほどの迫力だった。それはともかく、試合はレフバンプ→テイカー幻のフォール→乱入エッジのベルト攻撃と展開、ここでカウント3で悪役組の王座防衛なのが典型的な普段の試合のパターンなんだけど、PPVとか大事な試合では、ここでカウント2で善玉が返して盛り上がるのもまたひとつのパターン。今回はそれ。最後はロックがピープルズエルボーでカウント3。新王者誕生。エッジ&クリスチャンは確か、今年(?)4度目の王座転落。WWFからよっぽど信頼されている証拠なので、ある意味凄い。

ビンス、ミック&デブラのコミッショナー簡易オフィスを尋ね、罵詈雑言を浴びせる。「私はWWFチャンピオンになってやる。そしてお前にこうやって感謝する。」とミックにぺしっと張り手。ミックなんだから、もっと強く叩けばいいのに。

ジェリコvsサタン(withテリ)
この試合では、ジェリコのリング内へのケブラータが距離が近すぎて、回転しきる前にサタンと接触し、頭から落ちかけるアクシデント。試合はジェリコがウォールオブジェリコで勝利。その後テリにも同じ技を決めて、乱入してきたラディカルズにいたぶられる。

控え室にいるビンスを、トリッシュ(まともに考えた場合、ビンスの「好色な新妻」の第一候補)が訪れる。トリッシュはビンスにおべっか。ビンスもまんざらではない様子。

オフィスを奪回したアコライツ、誰かに向かって話している。「俺たちはこのオフィスからトリッシュの香水の匂いを消すのにすげえ苦労したんだ。ここに女なんていらねえんだよ」等々。ここでカメラが引き、彼らが話しているのはジャクリーンだと分かる。どうやら今夜彼ら3人がタッグを組んで、トリッシュ&T&Aとやるらしい。

リーガルvsストーンコールド。
リーガルはいつものマイクアピール。「ストーンコールドはWWFにとって脅威だ。奴は私や善良な人々の顔に泥を塗る(besmirch=リーガル氏の常套単語)、、、」そこにストーンコールドが走ってきて試合開始。ベノワやアングル相手にオーソドックスなプロレスを見せたオースティン、リーガルには徹底してラフプロレス。一方的に攻めるも、途中でレフェリーと激突して、そこをリーガルがネックブリーカー。なんとリーガルが幻のフォールを取る。そこでレフェリーがいないことに気付いたリーガルが、自分のヨーロピアンベルトを持ち込んでおそいかかるも、スタナーで返り打ち。リーガルのベルトを手に取ったストーンコールドを、復活したレフェリーが目撃して反則裁定。当然ストーンコールドはレフェリーにスタナー。観客大喜び。まあ定番ですが、これがここ数年のアメプロの傾向なんですよね。秩序や常識の破壊の快感をもたらしてくれる者が善玉となる。ダッドリーズがいつのまにか善玉になって、テーブル破壊が定番化してるのも、同じことですよね。

前回のHeatで、テストがブラッドショーを反則のイス攻撃でフォールしたシーンの再現。

アングル、控え室で王座転落に落胆するエッジ&クリスチャンに援助を要請。落ち込んでる二人は断って部屋を去る。

アコライツ&ジャクリーンvsトリッシュ&T&A
トシッシュがジャクリーンをインサイドガード(笑)からぺしぺし殴っていると、JRが「トリッシュはマウントポジションの体勢に」と実況。それを受けたキング「マウント(動物がバックから交尾することをそう言う)だって?なんてこと言うんだ!」JR「私は競技用語を使っただけだ、、、まあいい、気にするな。」試合はジャクリーンがトリッシュをDDTからフォール。つうか、女子の二人しかリングで試合しなかった。

アングル、ミックを尋ねて、タイトルマッチの中止を直訴。ミック「いや、俺もお前を助けてやりたい。でもさっき妻に電話したら、すげえこのタイトルマッチを楽しみにしてるんだ。今中止にしたら離婚されちゃうよー(と泣く振り)。」アングル「俺はこのことを忘れないからな。」

WWF New York でこの日にやった、リタのクリスマスランジェリーショーの模様。サンタの格好をしたリタが、下着姿をファンに見せている。で、それをテレビで悩ましげに見るマレンコ。

試合直前のビンスにインタビュー。「今はホリデーシーズンだ」と不敵に謎のコメント。

昔のロイヤルランブルで、キングが、ジェイクロバーツの持ち込んだ大蛇を浴びせられ恐れ逃げ回るシーン。キングが文句をいう。

アングルとビンスのタイトルマッチ。ミックがスペシャルリングアナウンサーを買って出て、二人を悪口を混ぜつつ紹介。ミックはそのまま放送席に。試合開始後、ミックに気を取られるアングルのバックに回り、ビンスがテイクダウン。そのまま場外に出て、マイクで2ポイント先取を自慢してたかと思うと、いきなり振り向きざまミックを殴る。すかざずアングルも降りてきてミックに攻撃。ミック流血。三人がリングに上がってから、ミックも反撃するも、エッジ&クリスチャンも入ってきてミックをイス攻撃。さらにミックを嬲りものにしようとしたところに、ステファニーが一枚の紙を持って入ってくる。

「やめて!ミックを殴るのはやめて。ミック大丈夫?ここにあなたの生活を永遠に変える書類があるの、、、ここに書かれていることは、、、CEOの一人である、私のお母さんのリンダが神経衰弱で倒れて精神的に不完全故に、WWF重役会議は、CEOオフィスの全権力を一人に委ねることを決定しました、、、私のお父さんにね! おめでとうお父さん!」

ビンス「これぞ私のかわいい娘だ。悪いなリンダ!私が全権を掌握した。ミスターマクマーンが帰ってきたのだ。」そして血だらけでコーナーにもたれかかってるミックに対して「お前は首だ!You're Firrrrred!!(こういう時の声の出し方もビンスはずばぬけている)」それを聞いたミック、なんとか一矢報いようと突進するが、アングルがイスで返り打ち。意気揚々と引き上げるビンス、ステファニーと抱きあいながら、血だらけでうつろな目をしているミックに「忘れてた、メリークリスマス!」 番組終了。

そうですねえ、最後にアングルとビンスが結託するオチは見えてたけど、ステファニーが入ってくるのは意外性があって良かったのではないでしょうか。あとはとくにいうことなし。平均でした。




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