ストーンコールドとアングルが、息を合わせてダブルブリッジ!
■団体:WWF
■日時:2000年11月27日
■会場:アイオワ州立大学
■書き手:ひねリン(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

まずは先週のSMACKDOWNのおさらいを。メインのタッグは、ストーンコールドの一人舞台に。やられているパートナーのジェリコがピンチになってもなかなかタッチできず苛立つストーンコールド。ついに実現したタッチを見逃したレフェリーに腹を立ててスタナーをお見舞い。その後相手のベノワとケインもスタナー葬して、歓喜する観客からビールを受け取って帰っていきました。無法なことをやればやるほど受けるキャラです。

RAW放送開始。掴みにチャンピオンのアングル登場。
「観客よ、君達の仕事がトウモロコシ栽培だか牛の乳絞りだか知らないが、とにかくその仕事中にいきなり誰かに襲われたことがあるか?(先週テイカーに兄弟揃ってやられたことへの文句)」「私はテイカーに舞台からチョークスラムで落とされ、トリプルHはオースティンのひき逃げを裏で操作し、そのオースティンはフォークリフトでトリプルHを車ごと持ち上げて落とし、前回はレフェリーにスタナーを食らわせた。これは無秩序状態だ。こんなことは正式のスポーツでは起こりえない。私はスポーツエンターテイナーである前に、一人のレスラーなのだ」等々。そこにコミッショナーのミックとデブラが登場。アングルとの掛け合いに。「確かに現状は無秩序状態だけど、じゃあ、いつも試合の邪魔をするステファニーと組んでるお前はなんだ?」と問うミックに対して、カートは「私がステファニーといるのは、このアイオワの人々がコンピュータを持っているようなものだ。つまりなにも意味をなさない。私はもう彼女など必要ない」と。その後ミックが、本日ステファニーとトリプルHが交通の事情で会場にこれないこと、ロックvsラキシのアルマゲドンでのWWF王座挑戦者決定戦を組んだこと、アングルもタイトルマッチを行うことを発表。

それにしても、アングルのスピーチは安定してます。内容も「地元民をバカにする」「最近起こったインパクトのある出来事を一つ一つ列挙して観客の反応を誘う」「現代プロレスの破壊的快楽(=スポーツの論理の無視)を否定する」「自分を立派な人物(スポーツマン)と誇大に主張する」など、ヒールのスピーチとして模範的(ちょっと定番だけど)なものでした。

ロックのリモ到着。

アングル&エッジ&クリスチャンin控え室。3人。モニターでテイカーの会場入りを見る。エッジ(楽しそうに)「フォーリーはカンペキに(totally=悪ガキキャラ、エッジの常用句)君とテイカーを当てる気だぜい!」まじめな顔のアングル「その前に手を打てばいい。」

トリッシュ&T&A vs ホーリーファミリー(モリー&ハードコア&クラッシュ)の「インタージェンダータッグマッチ」。
ハードコアが見事なフォームのドロップキックからアルバートをフォール。これは絶対に正しい。彼はこれを決め技にすべき。誰よりも高く美しい。クラッシュの相変わらずの動きの良さ、トリッシュの(単なる素人から)レスラー度の進行も目立った。

アングル、ケインに甘い言葉で近づく。「テイカーはひどい奴だな。奴はサンクスギビング(先週)に君に電話もしなかっただろう?休日を一緒に過ごす家族がいないのは辛いよな。クリスマス、わが家に来ないか? ところで話があるんだけど。」身を乗り出して聞いていたケイン「分かった。話そう。」騙されキャラをやるときのケインはいい。愚か者の心の隙間に狡猾なる者が入り込み、容赦なく利用する。この世の中の残酷さをプロレスはさりげなく教えてくれるのだ。
無明。

ロック出演のコメディー、「DAG」の紹介。ロックの役で出てる。

ラキシのインタビュー。特筆する事なし。今夜ロックを倒すと。

バイクの手入れをしているテイカーに、ケインが襲いかかる。

控え室のモニターで、それを笑って見てるアングル&エッジ&クリスチャン。エッジ「ケインがカンペキに(totally)テイカーをやっつけたぜい!」

Slam of the week。先週のSMACKDOWNでビリーガンがスリーパーの体勢からスラムで叩き付けエディからピンを取り、インタコンチを奪取したシーン。互いの必殺技(フェイマサーとフロッグスプラッシュ)をカウント2で返し合うもつれた試合だったけど、がちゃがちゃして、いまひとつでした。

それを受けて、ガンとエディーのリターンマッチ。
二人は今日もなんか息の合わないもたもたした試合をやってる。試合はラディカルズの乱入にもかかわらず、先週と同じような技でガンの勝ち。その後ラディカルズがガンをいたぶる。とにかく、WCWでエディがジェリコとかレイとかとやってた試合を100としたら、この試合は5にも充たない。基調のスピードが全然違う(エディは超早くて、ガンはゆったり)から、合わないのかな?

怒ってるテイカーが歩いてる。放送席でJRがテイカーの要望により、本日テイカーケイン戦が決定したことを説明。アングルの陰謀成功。

アングル再登場。実況席に。テイカー戦を逃れたので喜色満面+余裕たっぷり。

ラキシvsロックの挑戦者決定戦。
ラキシは今日は青い変なロングガウン(腰にマワシがついてる)で登場。試合は、ラキシがベリートゥーベリーを放ったところで、うめいて右膝を抑える。何とか立ち上がったラキシは、ロックにスパインバスターを食らうためによたよたと走る。それでロックが最近フィニッシュに使ってるシャープシューター(言うまでもなくサソリ固め)を決めたところで、アングルが乱入してロックを攻撃して反則決着。なんか、ラキシが痛そうなので予定より早めに終わらせたようにも見えなくもなかった。本当に膝を痛そうにしてるラキシは、それでも試合後に根性で(?)ロックにヒップドロップ。

怒ってるミックが、アングルを探している。

WWF NY からの中継。スーツ姿のウイリアムリーガルが客の食事のマナーに文句を付けている。肉をがぶついていた客に「なぜナイフとフォークを使わないのだ?」と言い、言い返した客の頭を皿に押し付ける。客の顔はソースまみれに。

マレンコがリタをくどいている。それを受け流していたリタ「あんたって右利き、左利き?」「なぜ?」「いや、あんたはやる相手が必要なんでしょ。家に帰って自分一人で楽しめば。」次の瞬間リタの後ろのドアが開き、リタの頭を痛打(ほんとに痛そうだった)。そのドアから、ベノワを先頭にラディカルズが出てくる。かがんで頭を抑えているリタを見たハーディーズとラディカルズが乱闘、数の利でラディカルズが圧勝。

ケインvsテイカー。
試合は基本的に豪快な殴り合いを基調としたもの。長くやってる二人だけにそつなく見せる。特にテイカーの、広い間合いから体全体を大きく使った殴り方はいいなあ。試合はテイカーの勝ちどきにエッジ&クリスチャン&アングルが乱入。テイカーをいたぶって帰る。放送席のJR「この偽善者め!」そういや、テイカーのゆるんだ腹は、今の中年バイカーキャラに妙に似合ってる。

エッジ&クリスチャン&アングルが颯爽と控え室に帰ってくると、そこに怒ってるミックが。アングルにストーンコールドとのタイトルマッチ(エッジ&クリスチャンが乱入したら90日出場停止)を命じる。オースティンとアングルのシングルってはじめてじゃないかな?楽しみだなあ。

RTC(スティービー&ヴァル)vsロードドッグ&Kクイック
最近バンプの回数が増えていたスティービーが、とうとう普通に試合しはじめた。Kクイックは受け手との息が合ってきたせいか、技がスムースにそして豪快になってきた。ブレイクダンスみたいな動きからのノータッチトペとか、オリジナルな身のこなしができるので、今後に期待。ラップのリアクションもちょっと上がってきたし。試合はそのKクイックがスティービーの雪崩式ブレーンバスター狙いを逆に持ち上げて、自分も飛び降りつつ叩き付ける技で勝ち。いい動きなので試合後の客のリアクションも高かった。

先週のSMACKDOWNで、またもやみんなに無視されたシン&ローダウンがブラックマンを怒らせてこてんぱんにやられたシーンの紹介。

駐車場にいるミック&デブラにシン&ローダウンが試合出場を要求。シンの必死の主張の甲斐あって、とうとう試合出場が認められる。ただし会場入りが認められたのはシン一人。ローダウンのタッグマッチ出場を期待してたシン(自分はマネジャーのつもり)は、ブラックマンとの試合を宣告されてびびっている。ちなみに、デブラがシンに「あんたの英語のトーンが気に食わないのよ!」とか言ってたことは個人的にはちょっと。植民地時代に英国流教育を無理矢理押し付けられた国の人々の英語を見下してるようで(シンは実際はともかくキャラの上ではインド出身)。

ラディカルズ(ベノワ&マレンコ&サタン)vsハーディーズ&ジェリコ
さすがにこのメンバーなので、動きのある試合に。最後はジェリコがマレンコをウォールオブジェリコ葬。その後ジェリコはクロスフェースの餌食に。エディのフロッグスプラッシュも出た。

ストーンコールド、前田CEO並のニーブレスを装着している。

ブラックマンが、髭を剃って普通になったアルスノーを相手にウォームアップ。

ストーンコールドとの対戦を控えたアングルに、エッジ&クリスチャンが気合いを入れる。エッジ「カート、今日カンペキに(totally)WWF王者として帰還するのは誰だ!?」アングル「私だ。」

タイガーアリシンvsブラックマンのハードコアタイトルマッチ。
ターバン&スーツで困惑した表情で入場のシン。エスニック風の音楽に、ヴィジョンに映された入場時のクリップはインドの虎とか寺院だとか民族衣裳の女性とか僧とかが出てくるコテコテのもの。試合は一方的なブラックマンのいじめ。ターバンをはぎとり、頭を隠そうとうろたえるシンに竹刀一発でピン。うーん、新日時代の親父のターバンは、サーベルとともに恐るべき狂気のインド人の恐怖のシンボルだったのに、息子はそれを単なる笑いものにしてるなあ。まあ、シンのプロレス技術と表現力を考えたら、こういうキャラの設定でやられ役をやって自らの民族バックグラウンドを笑われる以外に、ここではレスラーとしての役目はないかも。だから、今の彼が自分を(レスラーじゃなくて)ローダウンのマネジャーだと言っているのは正しいのだろう。

オースティン戦に向かおうとしていたアングルを、さっきの恨みでロックが襲う。ミックやダッドリーズ(!)が慌てて止める。ミックはそれでもアングルに試合を命令。

アングルvsオースティンのWWFタイトルマッチ。
先週のベノワ戦に続き、序盤はオースティンがまともなレスリングを展開。今日はグラウンドのヘッドロックとアームロックを中心に攻める。アマレス出身なのになぜかプロレス的グラウンドのうまいアングルも応戦。なんとダブルブリッジから逆さ抑えこみまでやってた(両方ともWWFじゃ数年間見た記憶がないぞ)。個人的にはむちゃくちゃおもしろいんだけど、観客の反応はちょっと鈍いような。客席がヒートしてきたのは、殴り合いや大技が出はじめてから。ラフな展開になると攻めるのはオースティン。アングルの派手なやられ方も見事。そこに、先週と変わって普段のbitchyなヘアと化粧と派手な服に戻ったステファニー登場。一瞬気を取られたオースティンだけど、アングルにスタナー。3カウント入る前に別方向からトリプルH乱入で反則決着(この展開は、正直試合前から読めてた)。オースティンをやっつけたトリプルHが怒りに震えた表情で勝ちどきをあげ、ステファニーが横で喜ぶシーンで今日は終了。しかし皆勤王トリプルHの辞書には長期休暇という文字はないのか?

うーん。今日はまあまあかな。最初のアングルのスピーチと、メインの試合内容が良かったから。終わりかたはあまり衝撃的じゃ無かったけど。しかし今日は番組を通してアングルが大活躍でしたね。マイクもリングワークも控え室の演技もどれも見事にこなす、本当に穴のない選手です(爆発力はないけど)。この流れだと次のPPVはロックvsアングルのタイトルマッチと、トリプルHvsストーンコールドの因縁対決ってことになりそうだけ
ど、もう少しアングルにベルトを持たせてほしい気がする。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ