リングス10/9 KOK−A雑感
■団体:RINGS
■日時:2000年10月9日
■会場:代々木第二体育館
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 日本俳句協会にも、初冬の季語と認定された「KOK」。さてさて、どうなることかと行ってまいりました。
 開始時は若干空席あるも、最終的には、立ち見がびっしり場内を1周するほどの入りでビックリ。20分押しで対戦カード発表からスタートし、全選手入場、前田CEOの挨拶と、定番メニューは相変らずの風景。今日のCEO、赤ジャケの下は、黒いアロハ。だからバカボンなカッコはやめろっちゅーの。藤原、太田、西(モンテは本日もセコンドに)は、きちんとネクタイだぞ。

 最前列でアサイノブユキと並んで座っていた、ビクトル古賀が紹介され、わざわざ前田CEOが席を立ち挨拶に。


<KOKトーナメントルール、5分2R>

・1回戦

○ホベルト・トラヴェン(2R判定3−0)ボリソフ・ミハイル×
(ブラジル)               (ロシアサンボ連盟)

 バラチンスキーより、どっちかというと、このボリソフに期待していたんだがなー。面構えはいいのだが、上半身見せると、張りがないのでガッカリ。一方の、トラヴェン、セコンドはファスVTのTシャツを着たレイタウンJr。やっぱりリングスとアリアンシが直接関係が出来たんじゃなく、あくまでレイタウン経由ということなんだろうな。

 スタンドで見合って、パンチは双方ショボいも、トラヴェンのキレを感じないローが、コツコツ内股に入り、ジワジワ効いてくるという展開。どちらかというと、トラヴェンの方がグラウンドに行きたがるのだが、タックルもショボい為、ロープに詰ってしまい、すぐブレイク。2R終盤などは、明らかにローが効いているのに、それでも行かないトラヴェン。顔は気合入っているんだけどな。最悪だ。


×坂田 亘(2R判定0−3)デイヴ・メネー○
(リングス・ジャパン)    (ミレティッチMAC)

 メネーのセコンドには、ミレティッチとモンテ。坂田には、田村が付く。

 坂田は、田村ばりのミドルから低いタックルという連携を何度も見せる。このタックル自体は全部ガブられちゃうわけだが、そこから座り込むような体勢に持っていって、サイドに身体をずらしながら、メネーの足に自分の足を絡ませてテイクダウンを狙うという展開が繰り返される。その工夫自体は満足なのだが、もうひと息で上になれそうなところで、腰に粘りがなく、結局メネーに上を取られてしまう。

 試合直後、田村のセコンドで登場していた時には、滑川に肩車されるほど足を痛めていた坂田だが、同時に、腰を冷やしていた(暖めていたのかも)。腰もやっているんだろうな。粘りがないのも納得。せっかく赤マル上昇を続けていた坂田(前回後楽園はちょっとコケたが)、これで当分ダメだろうな。無念。


○ヴァレンタイン・オーフレイム(1R2分13秒RS)バラチンスキー・スレン×
(リングス・オランダ)               (ロシアサンボ連盟)

 バラチンスキーのセコンドは、前回大阪に来ていたコーチと、アサイノブユキ。ボリソフとは違って身体はパンパンで、期待させてくれたのだが…。

 パンチとローで突っ込むオーフレイムに、果敢に打ち合いに行くバラチンスキー、積極性は充分も、押し込まれてしまうという展開。1分過ぎにドクターチェックが入って、何かと思ったら、痛めている右膝(黒い膝サポの下にニーブレスみたいなのをしていたのでそう判断)をローで蹴られて悪化させた模様。再開後、そこを蹴られてスリップ気味にダウンしたところで、レフェリーストップ。

 バラチンスキー、悪くないと思う。グラウンド見たかったなあ。1回足を掴んでもう一息でテイクダウンというところまで行ったのだが、オーフレイムのロープ掴みで失敗(イエローが出たがこれは確信犯っぽいな)。もう1度見たいぞ、バラチンスキー。名前も顔もいいし。1、2試合目で冷え切っていた客席も、この試合から火がついたし。


○レナート・ババル(1R2分58秒)ビターゼ・タリエル×
(リングス・ブラジル)        (リングス・グルジア)

 ババル、102キロで、かなり絞まった感じ。一方のタリエル、151キロの発表で、ああこりゃダメだと確信。

 相変らず顔面ガードは出来ないものの、タックルはそこそこ切れたタリエルだが、ババルはやっぱりバツグンにウマい。カブられてからウマくコントロールして上になり、サイドやら上四方に移動しながら腕狙い。しかし、今日のタリエルは凄かった。シュルトの必殺技が「寝返りするとそれがスイープ」なら、こっちは「下からベンチプレスのようにパワーだけで相手を突き飛ばしてスイープ」だ。ババルも驚いただろうな(笑)。これが見れただけで、おれは大満足。最後のババルの十字は、上四方気味の位置からのモノ。


×ジェレミー・ホーン(延長判定0−3)ランディー・クートゥアー○
(リングス・USA)           (USA)

 メネー同様、ミレとモンテがセコンドのホーンは、肘サポ着用。一方ヘンダーソンを従えたクートゥアーは素足。

 クートゥアー、去年のヘンダーソンとまったく同じの相手の首を抱え込んでのグレコ&パンチ戦法。これを明らかに予想していたホーンも果敢に肘を出していくのだが、結構当っているように見えるのに、まったく怯まないクートゥアーが、徐々に押し始める。実に見応えある打撃の応酬。ホーンは得意の膝も出そうとするが、クートゥアーの首を押さえ込む力が強いからか、膝が上がらず打点が低い。何とかグラウンドに持ち込みたいホーンは、首を抱えられた体勢から飛びつき十字狙い気味に引き込むこと数度。下からも例によって攻めるが、クートゥアーは付き合わずグラウンドではパンチのみでシノぐ。

 2R終了の判定は、1−0で太田のみホーンも、延長に入ると、もうヘロヘロのホーンに対して、ピンピンしているクートゥアーの印象点が高かった感じの判定。

 おれ的には本日のベストマッチで大満足な一戦。ホーンは名勝負製造マシンだな。ああん、好き好きー。


×ボリス・ジュリアスコフ(1R3分45秒足首固め)柳澤 龍志○
(リングス・ブルガリア)         (チーム・ドラゴン)

 おおう、柳澤のセコンドは、チームドラゴンTシャツの前田憲作に加えて、同じTシャツを着込んだRJW阿部だ。困った時のRJW頼みは、こんなところまで。

 柳澤、へたしたらデビュー以来のベストマッチではないか。打撃は当らないわ、タックルは切られるわ、バックに回られ首危ないわ、自分からは何もしないで時たまカウンターの足狙いするだけだわ、なのだが。最後は、これしかないという感じの足首固め。

 あの柳澤に、こういう試合をさせてしまうことこそ、リングスKOKルールの優秀さと、前田CEO最強!!!の証明といえよう(反論禁止)。満足せずにはいられません。

 勝利決まると、私服の外人が飛び込んできて、柳澤を祝福。誰かと思ったら、Fシャムでやんの。お前が試合しろ。


×ラバザノフ・アフメッド(1R1分38秒腕十字)アントニオ・R・ノゲイラ○
(リングス・ロシア)            (ブラジリアン・トップ・チーム)

 ラバザノフ、去年と違って、ちゃんとした黒いスパッツ着用。おれはこれだけで満足(笑)。ノゲイラのセコンドは、例によって、伊達男スペーヒー。

 KOKルールでは、マウント取ってもポイントにならないことに、ノゲイラやっと気がついたようだ(笑)。一旦、気がついてしまえば滅茶苦茶強いノゲイラ、パワーかテクかわからなかったが(よく見えなかった)、強引に腕十字を狙って、強引にクラッチを切る。強い。


○田村 潔司(2R判定3−0)グロム・ザザ×
(リングス・ジャパン)    (リングス・グルジア)

 滅茶苦茶、気合入っていたザザ、スタンドの顔面ガードだけは練習してきた模様。しかし、インから強引なアキレス狙いで簡単にポジションを返されるという拙攻を繰り返す。

 田村、タックルは切るし、そこからバックにも回れるのだが、1R、ザザのグラウンドでの顔面打撃(イエロー)でポイントを稼ぐと、後は安全運転。メッツアー度急激上昇だな(かなり効いていたというのもあるんだろうが)。よって、おれ的好き好き格闘家ランキングベスト10より陥落。


 休憩15分。


・2回戦

○デイヴ・メネー(3R判定3−0)ホベルト・トラヴェン×

 1回戦と違って、シューズを着用してきたトラヴェン、スタンドでまったく打撃を狙わず、ショボいタックルを繰り返し、ガブられまくる。延々こればっか。本戦ドローが告げられると、場内ブーイング。延長に入って、塩崎が、双方にイエロー出すと、場内大喝采。


×レナート・ババル(1R2分19秒)ヴァレンタイン・オーフレイム○

 バラチンスキーが苦労しても奪えなかったテイクダウンを簡単に奪っていくババルは、サイドから十字狙い。オーフレイムが何とかシノぐと場内大喝采。ババルのインからの打撃が顔面直撃し、オーフレイム、相当効いた模様。故意じゃないということで、最初は警告だったが、あまりにオーフレイムがフラフラの為か、イエローに変更される。

 オーフレイムのアキレス狙いを、表情まったく変えずにシノいでみせたババル、身体起してボディーパンチに行ったところで、アンクルに切り替えられタップ。やや油断があったか。

 双方に大拍手の一戦。一般的には、これがベストマッチか。オーフレイム、アイブルのいない穴を確実に埋めつつあって大満足。スタンドでの顔面ガードをもうちょっと練習しましょうね。


×柳澤 龍志(2R判定0−2)ランディー・クートゥアー○

 クートゥアー&ヘンダーソンコンビは、実に戦略的だと思う。クートゥアー、今度はシューズを履いて、スタンドでの打撃は、ほとんど付き合わず。首の取り合いから、いなしただけで簡単に柳澤を転がしてしまったり、グラウンドでは、ホーン相手にはまったく出さなかった、ウマくもなく、当然極まりそうもない十字や三角を積極的に狙い、ブレイクさせないで印象点を稼ぐ。ポジションがまったく取れない柳澤は、なんにも出来ずに、何回かカウンターの足狙いを見せただけ。挙句、2R後半には、スタンドでもパンチを当てられ始め、やっぱり柳澤はこうでなきゃと、おれ満足(笑)。

 スタミナといい、戦略性といい、クートゥアー、優勝候補の筆頭だと思う。


×田村 潔司(2R2分29秒腕十字)アントニオ・ロドリゴ・ノゲイラ○

 ノゲイラは、タックル自体は大したことないと思うのだが、その後がねちっこい。結局、上になっちゃうんだよな。ちょっとパスに苦労したが、サイドを取ると、果敢に十字狙い。しかし、ここで田村が満足させてくれた。ノゲイラに腕を取られると、その勢いでリバースしてみせて、これ自体は、よくある展開なのだけど、田村、明らかにリバース狙いでわざと腕取らせたように見えた。まあ、WOWOWで、じっくり確認したいと思うが、このムーブだけで、おれ的好き好き格闘家ランクベスト10に再浮上。

 しかし、その後は、圧倒的にノゲイラに押され続けた田村、1Rの終了間際のストレートアームバーも危なかったし、2Rに入っても展開は変わらず、最後は、1回戦と同様の執拗な十字狙いを何とかシノいで、ホッとした瞬間、下から狙われた感じ。

 しばらく正座状態で立ち上がらない田村、最後は深く礼をして退場。一方の大喜びのノゲイラ、今日みたいなファイトを続ければ、勝とうが負けようが、明らかにババルに遅れを取っていた人気面でもブレイク間違いなし。


 決勝進出のメネー、オーフレイム、クートゥアーもリングインして、前田CEOと5人で、アピールして終了。


 興行全体の出来としては、一際しょっぱいトラヴェンが、他の選手の積極性を、むしろ引き立たせる感じだったので、結果オーライという感じ。合格点はあげてもいいかな。

 しかし、CEOは、いったい何を思ってこういうカードにしたのか、実際に見てもわからなかった。ホーンにしても、田村にしても、メネーの枠に入れていれば問題なかったろうに。田村敗退でファイナルの客入りは、何か工夫しないとマズいかも。やっぱり試合以外での、何らかの盛り上げが必要だと思う。それが何かと言われると、おれには考えつかないし、Bブロックのメンバー次第では、何かが生まれるのかもしれないのだが。まあ、このまま純粋に試合に対する興味だけで、両国がどの位埋まるのか、見てみたい気もするけどね。


 ここで一句。

 KOK リングス最強 大満足(季語入りました)




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