チョーヤバイ(ヒカルex:バウンティーハンター調)試合続出 ディファ有明大会観戦記
■団体:闘龍門
■日時:2000年10月1日
■会場:ディファ有明
■書き手:愚傾(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 試合後に行った渋谷の某居酒屋で「カブキ君の観戦記は 若手が書いたものの中で  随一の面白さだからな.... 今回も期待してるよ!」と品川さんに言って頂いたのはいいんですが、おかげでプレッシャーがかかってしょうがありません。でもまぁせっかく観にいったんだから書かなきゃね。書きますよ。書きますってば。

 開場時刻ちょうどくらいにディファ有明に到着。ちなみに車で行ったんだけど、貧乏人の手前は臨海副都心のバカ高い駐車場に三〜四時間も入れるだけの持ち合わせがあるはずもなく、当然のように路上駐車。いやね、近くに絶好の路駐ポイントがあるんです。詳しく書くわけにはいきませんが。教えてくれたの品川さんだし。ちなみに品川さんと懇意にさせて頂くとこういうよからぬことも平気で教えて貰えるので何かと助かります。この極悪野郎(笑)。

 会場に入ると、パンク/ハードコアのLIVEかと見まごうような混雑っぷり。見てみると、CIMAとM2Kがサイン会をやっており、それが長蛇の列を作ってた。なかには興奮のあまりモッシュやダイブを繰り広げるオーディエンスの姿も。嘘です。スミマセン。いや、それくらい騒がしい雰囲気だったってことで。その混雑っぷりたるや、8月の修斗後楽園におけるTシャツ売り場を明らかに凌駕してた。もっともあのときは売り場のど真ん中に鎮座してたのが”あの”格闘塾だったから、というマイナス要素も考慮しなくてはならないので、一概に修斗より上だとは言えないが。まぁグッズ売り場に活気があるのは団体にも勢いがある証拠です。

 エントランス奥の売店/飲食コーナーでビールを飲みつつしばし歓談。手前は腹が減っていたのでカレーも食います。なんせ無類のカレー好きなもんで。味のほうは、値段(なんと五百円。安っ!)を考えると悪くないってとこ。これが東京ドームだったら味に大差は無いのに倍額くらい取られるし。そう考えると良心的だね>ディファ有明

 そうこうするうちに、先ほどのグッズ売り場のほうからなにやら罵声と悲鳴が聞こえてきた。おおっ! パンクス同士が喧嘩をおっぱじめたか! と一瞬思ったがそんな訳はなく、どうやらレスラー同士の喧嘩らしい。食ってたカレーをもほったらかして(←カレー好き失格)現場に急行すると、人混みの中から意気揚々と引き上げてきたのはM2Kの三人だった。混雑の中央に目をやると、チョコボールKOBEが左腕を押さえてうずくまっている。場内騒然。堀口元気や岡村社長が血相を変えて若手練習生に冷却スプレーを持ってこさせる。その鬼気迫る表情たるや、二岡に優勝を決めるサヨナラホームランを打たれたときの中日星野仙一監督のそれを凌ぐ迫力であった。であった、と言ってもその瞬間の星野監督の表情を知らないんですが。たぶんそういう顔をしてたはずなのでそれを想像してください。

 ってまたまた前口上が長くなっちゃいましたね。では肝心の試合のほうを。

第一試合
○マグナム・TOKYO(8分41秒)SAITO×

 あのヘンテコな龍のマスコットの挨拶とパンチ田原のカード発表の後、いつもならC-MAXのオン・ステージがあるはずなのに今日はいきなり第一試合。選手が入場する前に場内ビジョンにて試合映像を交えた紹介ビデオを流すというのは、初めて観戦する人にもわかりやすくていいんじゃないかな。こういう装置がデフォルトで完備されてるのはディファの強みか。でもやっぱり北側客席からは画面がまったく見えないんだろうから、そこだけは再考したほうがいい。

 SAITOはいつものように地味ぃに入場。心なしか前回みた川崎大会のときよりも筋肉にハリが無いような。ちょっとイヤな予感。どうもこの選手は「当たり外れ」が大きいような気がする。そういうことを知人に言ったら「いや、圧倒的にハズレのほうが多いよ」とのこと。ってことは、前回の川崎が素晴らしかったのは、言わば意外性の一発、山倉のホームランみたいなものということか。

 で、当初「X」と発表された対戦相手。手前も実はあんまり期待してなかったんだけど、パンチ田原の「闘龍門ジャパンのリングに、187日ぶりに”あの男”が帰ってきます!」というアナウンスと、直後にかかったテーマ曲で手前も会場も一気にスパーク! トキオォォォォォォォォッ!というジョン・ロビンソンの偏差値の低そうなシャウトと二人のダンサーを従えて、闘龍門ジャパンの大エース、マグナム・TOKYOがついに復活。

 相変わらずカオティックな入場シーンも、手前が見るのは約一年ぶり。これだけで今日のチケット代は元が取れたって感じ。やっぱ「華」が違うわ。そりゃCIMAの入場にも華はある。けどマグナムと比べたら次元が違う。願わくば一万人クラスの会場でこの入場シーンを体感してみたい。例えば武道館とかアリーナとか。それだけの会場でこの日のように会場を一体化させることができれば「入場シーン日本一」を名乗ってもいいと思う。

 でも、悲しいかな。試合のほうは入場シーンに追いついてないんだよな。どうしても流れが大雑把。時折、切れのいいローリングソバットなんかを繰り出すけど、その後が続かない。また、それは今に始まったことじゃなくて欠場前からそうだったんだから「復帰戦なんだし」と大目にも見れない。

 ま、でもルチャ・ムーブを矢継ぎ早に繰り出すことしかできないSAITOにも問題はある。「間」が無いんだよな。切り返しの合間に挟むグラウンドだけでしか「間」を作れてないのが痛い。いくら綺麗な動きを見せても「間」が無いから際だたない。もっとスタンドで見合ってるときの「間」を作れるようにしないと。大谷晋二郎や外道のビデオを見ればすごく勉強になるんじゃないかと思うがどうか?

 あと、対戦相手がマグナムだったというのをさっぴいても、華が無さすぎ。顔と性格が地味だからそっちの渋めの路線でいこうというのはわかる。かといって、あまりに淡々としすぎるのもいかがなものか。例えば序盤に両足をインディアンデスロック調に極めて逆立ちする技からヘッドスプリングで立ち上がったときに、少しでもピッとしたポーズを取るだけでもだいぶ変わってくるはず。スイカだって塩をちょっとふりかけるだけで甘みがグッと増すということを考えて欲しい。ベーシックなレスリングをやらせたら闘龍門で一番巧いのは間違いないと思うし、このまま若手の踏み台になるのは注目してる手前としても寂しい。このままじゃ典型的な「道場の師範代」になっちゃうよ。

 というわけで、腰を振り忘れた雪崩式フランケンからのバイアグラでマグナムのピン勝ち。

 試合後、マイクを握ったマグナムは

「帰ってきたぜ! なんだか俺がいない間にM2Kとかいうのが出てきたみたいだけど、(そんなのをのさばらせておくようじゃ)C-MAXもだらしねぇよな! まぁ俺が帰ってきたからには、M2KもC-MAXもまとめてブッ飛ばしてやるからよ!」

 とアジる。が、C-MAXを「だらしねぇ」と喝破した直後の「オマエが一番だらしねえんだよ!」という観客の野次にはブッ飛んだ。しかも、その野次の主の声が明らかに聞き覚えのある知人のものだったから余計にブッ飛んだ。mayaさん、貴兄の声は通りが良すぎます。


第二試合
○TARU(10分50秒 タルドリラー)堀口元気×

 よくよく考えたらTARUが市川以外の選手と試合するのを手前が見るのは初めてのこと。闘龍門屈指の飛び技師である堀口と重さで勝負のTARUっていうのはコントラストがはっきりしてていい。

 堀口は飛び技のキレが増したんじゃないかな。前回見たときはそれにばっか頼ってたから「落ち着きが無さすぎ」と酷評した覚えがあるけど、今日はなぜか落ち着いてみれた。それだけ受ける側のTARUが安定してたということだろうか。それとも堀口を相手にすると自然と安定度が高まって見えるのか? SAITOも堀口と対戦した前回の川崎大会ではやたらと安定して見えたし。

 二人の味が噛み合った好勝負。TARUはvs市川とC-MAXのセコンドにつくとき以外は闘龍門ジャパンにおけるスコットノートンのようなポジションがふさわしいと思うがどうだろう? 最後はドリラーでノートン、もといTARUのピン勝ち。


第三試合
○斉藤了(1分22秒 レフェリーストップ)チョコボールKOBE×

 試合前にM2Kにボコられたチョコは左手にギプスをはめて入場。試合前にグッズ売り場で繰り広げられた一部始終を見てない客は一様に「?」という反応。直後、M2Kのテーマが鳴ってチョコに暴行を加えた三人がふてぶてしく入場。なんでも、先ほどのチョコボール襲撃シーンは、モッチー曰く「偶然にもTVカメラに撮影されていた」らしく、その模様がビジョンに映し出され、それでようやく事態がすべての客に伝わった模様。

 自分の恥を1500人の目に晒されたチョコは悔しさのあまり、今にもM2Kに掴みかからんばかりの勢い。しかし、怪我の具合はどうみても尋常じゃぁ無いようで、岡村社長も「チョコ! ムリ!」という説得力のありすぎる言葉で試合を中止させようとする。が、「ここでイモ引いたら男じゃないっすよぉぉ!(涙)」というチョコ執念のBE-BOP系アピールが通じ、少しでもヤバそうだったらすぐに試合を止めるという条件付きでようやく試合開始。

 しかし、斉藤が遠慮なしに負傷箇所を攻められると苦悶の表情を浮かべるチョコ。やはりとても試合をできる状態ではないらしい。レフェリーのテッドタナベが何度か止めようとするも、チョコは意地だけで立ち上がる。それでも斉藤の攻撃は遠慮を知らない。いよいよチョコが動けなくなったところで無情のゴング。

 この時点で斉藤はチョコに目もくれずそそくさとリングを降りる。なんだか「こんなアングルにつきあってらんねぇよ」と背中で言ってるようにも見えたのがちょっと気がかり。確かに斉藤にとってはおいしくもなんともないアングルだから、そう思ったとしても無理はないけどさ。ちょっとだけ気になった。いや、普通ならここでチョコを気遣うでしょ?

 この後、C-MAXが登場し、M2Kとマイク合戦。観客の支持率は圧倒的にC-MAXのほうが高かった。というか、M2Kは嫌われまくりのようである。例によって客席にいた三遊亭楽太郎師匠まで立ち上がってブーイングしてたし。だいたいM2Kに声援送ってるのは一人しかいなかったし。まぁその一人も手前の知人なんだけど。だからmayaさん、貴兄の声は通りが良すぎるんですってば。

 最後はクレイジーファッキンでシメ。


第四試合
○ダークネス・ドラゴン、川内大裕(12分53秒 ダークネスバスター)ドラゴン・キッド、新井健一郎×

 前回の後楽園でキッドに因縁をつけてたダークネス。この日もキッドにしか興味が無いらしく、先発を買ってでたアラケンには目もくれず、先発を川内に任せて自分はコーナーに下がる。

 ゴングが鳴るやいなや、いきなりエプロンからリング下に潜り込み、そのまま反対側のコーナーまで進んで後ろからキッドを襲撃するダークネス。その後もアラケンを場外に吹っ飛ばし、返す刀でパートナーの川内も吹っ飛ばす。どうやら川内と組んで闘龍門コンビに正攻法で勝ってやろうというつもりは最初っから無かったみたい。

 まぁそれはそれとして、ダークネスが駄々をこねまくるも四人が四人ともいい動きをしてたので試合はダレることなく、スピーディーに展開していった。特に川内。この選手は手前もはじめて見たけど、悪くない。体もあるし。以前のMAKOTOみたいな「出稽古参戦」なのかな。頑張って欲しい。

 最後に気になるダークネス・ドラゴンの正体だけど、随所に折原昌夫の影響は見てとれるけど、やっぱり間違いなく別人ですな。あのニールキックを見る限り、正体はたぶん・・・。まぁ外れたら恥ずかしいのでやめとこ。

ここで休憩。


セミファイナル ストーカー市川暴走十番勝負 第三戦
○タルティモ・ドラゴン(7分54秒 ラ・マヒストラル)獣神ストーカーライガー×

 第一戦の青柳政司、第二戦の嵐と、名だたる対戦相手を用意してその筋を喜ばせてきた暴走十番勝負の第三戦はアッと驚く趣向が凝らされていた。

 場内のビジョンでこれまでの十番勝負をダイジェストを流し、「究極の刺客、登場!」という文字で煽りが入った直後、流れてきたテーマ曲は「怒りの獣神」。なんと! それは確かに究極だ! と思ったのも束の間。「燃やせ燃やせ〜」というボーカルが入る直前にいつもの市川のテーマに切り替わり、黒獣神ルックに身を包んだ市川が登場。ちょっとでも期待した手前がバカだった・・・と、思いきや、さらなるセカンドインパクト! この後、とんでもない事態が!(ガチンコファイトクラブのナレーション調で)

 パンチ田原の「今日、闘龍門ジャパンに復活するのはマグナム・TOKYOだけではありません。ジュニアヘビー頂上対決といえば、対戦相手はこの人を置いて他にいないでしょう!」という煽りから、流れてきたテーマはなんと「セパラドス」。おおお! ついにウルティモ校長が復活か! 文字通り究極(ウルティモ)じゃないか! おおおおおおすげぇぇぇぇっ!!!! と思ったのもまたもや束の間。心なしかウルティモの体がデカイ。いや、明らかにデカイ。欠場中に太ってしまったとかそういうレベルじゃないくらい体格が違う。よく見るとマスクの側面に縫いつけられた文字が「龍」ではなく「留」ではないか。反対側には「多」の文字。なんだ、結局TARUさんじゃないか。

 試合はいつものTARUvs市川。しかし、今日はより物真似勝負といった感が強かった。そういう観点で、より「なりきってた」のはTARUさんのほう。例の腕組ポーズ、回転フットワーク、セカンドロープからのムーンサルトアタック等、ビデオを見てよく研究してるのがわかる。

 で、毎回言ってるけど、この手の物真似芸っていうのは、お手軽な方法に見えて実はリスクが結構高い。ファンに飽きられたら終わり。結局アイツら物真似ばっかじゃん、と言われたら終わり。ネタが尽きたら終わり。その兆候が見え始めた頃に物真似からの脱皮を図るも、それまでのインパクトに押しつぶされて結局は埋葬されていく、というパターンを手前なんかは何度か目にしている。この二人ならそれは杞憂であると思うが、二年後、三年後の市川を考えるとちょっと不安になるのも事実。まぁ今はこのまま頑張っていけばいいんじゃないかな。


メインイベント イリミネーションマッチ
CIMA、SUWA、スモー”ダンディ”フジ二千
         vs
           望月成晃、神田裕之、望月享

 第三試合終了後の舌戦で、お互いに「3−0でスッキリ勝って、その後はリング上で公開リンチだ!」と、壮絶な構想をブチ上げたC-MAXとM2K。

 スピーディーに展開した序盤から、中盤にかけてスモーがローンバトルを強いられるも、CIMAとSUWAが踏ん張って持ち直す。体勢を立て直したスモーが畳み込んでモッチーを丸め込んでピン。

○スモー(14分27秒 ラ・マヒストラル)モッチー×

 いきなりリーダー格のモッチーが退場し、劣勢となるM2Kに対して押せ押せムードのC-MAX。技が決まるたびに場内は大歓声。やっぱり客のほとんどはC-MAXを支持してるようだ。いや、ごく僅かの例外もいたけど。M2Kが反撃に出るや、場内でただ一人「ススムーっ!」「カンダーっ!」という声援を送る人がいた。誰かと思えば、やっぱりmayaさんだった。だからmayaさん、貴兄の声は(以下略)。

 mayaさんの声援に後押しされたのか、勢いを取り戻したM2K。リング下のモッチーも交えた分断作戦が功を奏し、神田がジャーマンでCIMAをピン。これで両チームともリーダー格が揃って抜けたということになる。

○神田(18分49秒 ジャーマンスープレックスホールド)CIMA×

 さっきまでと一転し、逆に押せ押せムードのM2K。リング下ではC-MAXのセコンドであるTARUが客席を煽る。これが実に巧くハマるんだよな。思わずスモーやSUWAに声援を送っちゃうもの。しかし、それでもM2Kの押せ押せムードは変わらない。M2Kはmayaさんの声援一つで勢いを取り戻したというのに。

 C-MAXも一瞬だけ望月を追い込むも、トップロープから攻撃しようとしたときにまたもモッチーにリング下からちょっかいを出され、勝機を逃す。場内大ブーイング。しかし、いいヒールになったなぁ、M2K。

 結局、下克上エルボーからの体固めで神田が二連続ピン。このときに、大森隆男がアックスボンバーを打つ際に右肘をポンポン叩くが、それと同じようなアピールを直前に入れてた。この仕草はふてぶてしくていいね。

○神田(24分7秒 下克上エルボー)スモー×

 とうとう二対一の戦いを余儀なくされるSUWA。単発で蹴りやパンチを入れるも、即座に片方からの反撃に合うため次第に防戦一方に。しかし、ここでC-MAXは退場したスモーも交えた分断作戦でSUWAが望月にペディグリーを決めてピン。最後は神田との一騎打ちに。

○SUWA(26分58秒 ペディグリー)望月×

 最後はもう一進一退。両者ともに疲れが見える。特にSUWAは腰を痛めたらしく、しきりに手を当てて気遣っている。グッドセルだね。その腰に容赦なく下克上エルボーを落とす神田。バリエーション豊富なフェイスバスターで反撃するSUWAの一挙一投に客席は沸きまくる。mayaさんのよく通る声もまったく聞こえないくらいに。

 最後はSUWAの粘り勝ち。ピンの瞬間もCIMAが望月を、スモーがモッチーを抑え、まさしくチームワークの勝利。そのときの会場にあがった完成のボルテージたるや、2000人クラスの会場では手前の観戦歴の中でも指を数えるほどだった。

○SUWA(37分39秒 ペディグリー)神田×


 試合後、マイクを握ったモッチー。「たった一回勝ったくらいで調子に乗ってんじゃねぇよ。だいたい俺はマヒストラルで丸め込まれただけだぞ? 勝ったって大騒ぎするならせめて俺を完璧にノックアウトしてからにするんだな!」と言った瞬間、試合中に使ってた青いプラスチック板で脳天をバコーンと殴られる。哀れモッチー、完璧にノックアウトされるの図である。

 市川とTARUが剥がしたトップロープでしばりつけられる完璧ノックアウト三人組(M2K)を前にCIMAがマイクを握り、「こいつらが公開リンチされるのを見たいかー!」と一声。「見たいー!」と返す観客。その声がリングに届くやいなや、青いプラスチック板で三人の脳天にバコーンと落とすC-MAX。NHKあたりであれば絶対に放送を拒否するであろうヒドイやりとりの後で、フラフラになりながらマイクをつかんだモッチーは「最後は(公開リンチだけはやらないだろうと)信じてたのにーっ!」と、これまた見事なイジメられっぷり。観客の溜飲をとことん下げた、これ以上ないハッピーエンドだった。


 というわけで、総括。

 なによりも目についたのがM2Kのヒールっぷり。とにかく、ごく一部を除いてまったく声援を集めなかったあたりはヒールとして賞賛されて然るべきでしょう。個人的なMVPは神田。その表情のふてぶてしさたるや、先頃ロッテの若手と結婚した元アイドル中島美智代の陰毛の逆立ちっぷりを彷彿とさせるものがある。って、これじゃわかりにくい上に下品か(わかる人はモニターの向こうで手を叩いて喜んでると思うけど)。いや、その表情一つで観客の憎悪をいっぺんに引き受けるとこなんか、髪を青く染めて「下克上じゃーっ!」と叫んでいた暗黒時代(と言っちゃいます。アレはとにかく寒かったし)から考えるとえらい進歩だと思うのですよ。

 あと受け身が非常に巧い。これまで気づかなかったけど、SUWAのフェースバスターを、何度も何度も真っ正面から食らってたし。最後のSUWAのオーバーの陰には神田のクレイジーバンプあり。これは忘れちゃいけない。勿論、二人の望月もキャラが立ってて素晴らしかったということも付け加えとかないとか。この三人がC-MAXに脳天をバコーンとされたとき、一部の客から「ざまぁみろ!」っていう声が飛んだんだけど、これって彼らには実は最高の賞賛なのかも。個人的には好きになれない部類の野次だけどさ。

 と、まぁ最後にはM2Kを褒めちぎっちゃってますけど、やっぱり会場ではブーイング飛ばしまくりでしたな。こと裏読み先行の頭でっかちになりがちな傾向の昨今。こういう興行を見せられるとまた足を運びたくなります。まだまだ面白くなる闘龍門。次は12月15日に川崎ですか。刮目して待て!




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