9・16:NOAHディファ有明大会
■団体:NOAH
■日時:2000年9月16日
■会場:ディファ有明
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

この日はチケットが購入できなかった事もあり、全く行く気はなく友人を有明まで案内
したら帰ろうと考えていた。15日の余韻に乗って17日はガイア後楽園に行こうかと
も考えていたのだが、その貧しさを哀れに思ったのか、立ち見席をおごってもらえる事
になり観戦できる事となった。さすがにチケットおごってもらったのは初めてだ。
まずは売店での買い物に付き合う。知人の弟である難波リングアナに挨拶すると、
チケットが必要なら連絡して、と名刺をもらう。来年1月に12人ものプロレスファン
を連れてくる友人にとっても、一番入手困難(その頃どうかはまぁ別として)なノア
のチケットが確保できるのはラッキーである事だろう。
さすがにおごってもらってばかりでは悪いので、旗揚げ戦のパンフを買ってあげたが、
イマ風を口にする割には対戦カードがやっぱりスタンプなのはちょっとおかしかった。

ディファ有明では当然初観戦だが適当に狭く、二階立ち見席も無理に入れる事がない
ため立ち疲れはしたが、なかなか快適に観戦する事ができた。試合は開始予定より
30分程遅れたものの、始まってからはスムーズに進行していった。会場の関係もあり
20代を中心としたさほど幅広くない客層。後楽園の常連がそのまま移行した、という
感じだ。
入場ゲートを北側に設け、WCW方式というか新日ドーム形式のステージセット。
ビジョンはあるものの特に試合前にコレと言った映像は流していなかったように思う。

第一試合は丸藤対小林。丸藤は確かアマレス出身であったかと思うが、そのせいか序盤
はじっくりとグラウンドの展開となり、全日らしからぬ・・・というか全日ではないの
だが、何故か高田、山崎の頃の新日前座を思い出した。徐々に徐々に飛び技も出して
行くのだが、前半とのコントラストにより一つ一つのワザが冴えて見え非常に好印象。
丸藤はパンタロン姿という事もあるが、足を空中でバタバタさせるエルボードロップ他
にムタっぽさを感じさせた。最後は片足を持ち上げての変形バックドロップで丸藤が
勝つものの、キャリアの少ない相手に対してちょっとどうかと思う急角度の技だった。
もっとも小林はとても今年デビューとは思えない動きと試合振りで、丸藤も安心しての
フィニッシュだったのかもしれない。
第二試合は永源・泉田・橋対木村・百田・力皇。ファンにはもちろんおなじみだし、
100%好意的に受け入れられているものの、個人的には正直言って新しいものを創っ
ていくと宣言している団体で、50代の選手が試合をしているという矛盾をどうにかし
て欲しいところだ。
ジャイアント馬場という「免罪符」がいなくなってしまった以上、存在意義自体が
ないような気がするんだよなぁ。全日本の頃は変わりゆくプロレス界の流れに、伝統的
なプロレスをキッチリと受け継いでゆく、というコンセプトで受け止めているので(も
ちろん自分の勝手な思い込みで)、その立場を放棄するなら考えなくてはいけないと
思うのだが・・・。というか要するに若手と言われる選手たちが、今の木村より安い
ファイトマネーなのはどうかと思うという事だが。

第三試合は金丸・井上対志賀・森嶋。とにかく金丸の自信に溢れる動き、仕種に驚かさ
れた。旗揚げに伴うチーム再編成の際、秋山が「金丸を是非」と言ったというのも頷け
る話だ。以前はちょっと鼻についたオチョクリのアクションも十分サマになっており、
ロープワークの際腹ばいの自分を飛び越える相手がつまずく様、腰をヒョイと上げたり
と、会場を沸かせていた。対する志賀は相変わらずスキニーな体で、吹っ切れた金丸と
比べるといかにも真面目過ぎる性格が災いして・・・と勝手に思ってしまうくらいだ。
最後はバックの取り合いの間隙を縫っての急所打ちからのジャーマン(だったかな?)
で金丸組の勝利。レフェリーが巻き込まれていたが、特に勝敗の趨勢には関係ない
ところから口さがない隣の客は、「ワザとじゃないんだ」とつぶやいていた。
第四試合は田上対池田。池田は今回ベルセルクのコスプレはなし。レッグ・ラリアート
を決めた後の「イナヅマ!」という叫び声にも観客の参加率は高く、やはり常連の多さ
を感じさせる。またデスバレー・ボムの際「死になさぁい!」と叫ぶのが池田のキメの
ようだが、寸前で口をふさがれた上逃げられ、逆にデスバレーをセリフ付きで決められ
てしまう。決まり手はノド輪。あまり体格差は感じなかったのは意外だった。

第五試合は三沢・小川対大森・浅子。前日にビジョンを有効(十二分とは言わないが)
に使ったガイアを見て来たせいもあるが、ここまでの流れを説明する映像が全くない事
が非常に不満だ。無駄遣いもいいとこだろう。前日の試合の流れでカードを決定という
ところから、カードを全く知る事なく見始めたが(パンフには当然カード告知のハンコ
あり)、何故このカードになったか?という説明めいた映像があってもいいように思う
が・・・。試合は特筆する事もないが、大森に対し熱烈という言葉ではくくれない程
強烈な声援を送っている女の子がいた事は覚えている。
第六試合は秋山・高山対小橋・菊地。一応この試合の前だけは前日の試合映像(高山が
秋山に対して誤爆したのをきっかけに、菊地がジャーマンで金丸からピン)が流れたが
どうせなら誤爆をクローズアップした編集にしたり、インタビューを交えたりした方が
いいのではと思う。高山と秋山は別々に入場。秋山の露払い的にコミカルに金丸が同行
したが、この動作ひとつからも自信のなせるワザという感じ。会場の全てが「秋山に
コビやがって」という負の感情を持たなかったのではと思う。リングインと同時に秋山
が金丸の頭をナデナデ。いいコンビだ。
この日はそれまで通路を使った攻防はなかったが、小橋組の登場時に秋山が突進して
初めて行われた。とにかく秋山はやる事なす事バツグンで、ちっとも現実的ではないが
もし全日本の一員として新日本に上がる立場だったとしたら、一人で総ナメ(全勝と
いう意味ではなく)にしたのではと思わせるほどだった。高山は相変わらずだが、それ
でもその下手さをうまくコントロールして試合の主導権を譲る事はなかった。
菊地もここ数年のコメディーマッチでの姿を思い出させる事のない、激しい受けっぷり
で小橋へのツナギ役をうまくこなしていた。恐らくは超世代軍時代に受けた鶴田の攻撃
の後遺症でギアチェンジを余儀なくされたんだと思うが、それさえもプロレスのマジッ
クが雌伏の時期としてしまう。フィニッシュは高山の超高角度ジャーマン。
試合後大森が出てきて今後のアクションへの予告かと思わせたが、秋山たちには合流
せず小橋を一瞥して合体の予感を漂わせて引き上げ。
それまでの試合全て、勝者はゲート方向へ戻って行ったが秋山のみリング下へ降りての
退場だった。高山は一人ゲート方向へ帰っていったが、ファンは大森がハッキリとした
アクションを起こさなかった事に不満の様子だった。

さて、せっかくチケットの便宜をはかってくれると言うのだから、せめて少しでも
お返ししたいところだ。そこで唯一の業界人の友人であるオーストリアの弱小団体の
ブッカー、そして今回同行した友人にノアで使える選手のリストアップを依頼した。
取りあえずビクター・クルーガーとミハエル・コバッチなどいいのではと思い聞いて
みたが、コバッチは現在新団体に引き抜かれていると言われ、クルーガーはシュート
ファイターだからノア向きではないだろう、との回答。日本でクルーガーがシュート
ファイターだなんて思っている人はトリプルHとステフが本当の夫婦と思っている人
より少ないだろうが(実数では間違いなくそうだろう)一応元バトラーツの池田が正式
入団している事と、決めるのは我々ではなくノア自身だからとにかく送ってくれと
伝える。片やアメリカの友人は特にテープを探さず自分のHPでの告知のみ。
それはいいがオレの事を難波リングアナの義理の兄と紹介していた。話に信憑性を
持たせるためだろうが、サスガにそれはどうかと思うなぁ・・・。




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