9/15修斗後楽園大会観戦記
■団体:修斗
■日時:2000年9月15日
■会場:後楽園ホール
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

修斗後楽園大会観戦記。またまた長文ですが、読んでやって下さい。

行って参りました、後楽園。今日は時間前から満員に。発表では2130人。
そしてほとんど定刻通りに大会開始。では早速観戦記を。

ウェルター級 5分2R
○ 中山 巧 【判定2-0】 飛田拓人 ●(20:18、20:19、19:19)

1R 組み合いから、外掛け気味に中山がテイクダウン。飛田はガード。中山はパンチを落とす。
飛田は三角を狙い、中山は嫌って立ちあがったところ、飛田も立つ。パンチの打ち合いになり、中山が
ロープまで押し込む。差し合いになりまた中山がテイクダウン。ハーフに。パンチを落としながら、
パスを狙う。飛田はブリッジで反転を狙うが、中山上をキープ。そしてマウントへ!パンチを落とす!
飛田落ち着いてガードに戻す。両者立って、中山低いタックル狙うも切られる。
中山ちょっと攻め疲れているか。中山崩して上になりハーフからパンチ。

2R また中山テイクダウン。ハーフ。パンチを落とす。ガードに戻され、腕十字を狙われるも、
落ち着いて凌ぐ。この後も中山が常に上を取り、パンチを落とし、パス狙い。(応援でメモ取れてない)
両者立ったとき、中山の右ストレートがヒット!飛田のアゴが上がる!しかし飛田は
効いていないのポーズ。中山低いタックルはまた切られる。今度は潰して、飛田が上に。中山はハーフ。
お互い、パンチを出し、終了。

見事、中山選手は去年全日本アマ修斗決勝のリベンジを果たした。
やはり、プロルールだと、テイクダウンに優れ、上から攻めた中山選手が完勝した感じだ。
中山選手は完全に、クラスBのトップ集団の仲間入りか。

飛田選手は、打撃もまだ慣れていない感じがした。
またテイクダウンを磨かないと、今後の戦いも厳しい気がする。


フェザー級 5分2R
● 五木田 勝【1R 0:17 KO】 吉岡広明 ○

打撃のさぐり合いから距離を詰めて、吉岡のねじり込むようなロングフックが当たる!
五木田バランスをちょっと崩す。そして吉岡返しの右ハイキック一閃!!完璧に五木田の顔面直撃!
五木田バッタリ倒れる。なんとか立ち上がるが、フラフラ。セコンドのタオル投入と同時に、
レフリーストップ。
吉岡、落ち着いた表情で、今日はニュートラルコーナーに登って勝利のポーズ。会場も大歓声。

吉岡選手、前回が、関節で一本、今回がKO。素晴らしすぎる総合格闘家としての完成度だ。
もうタイトル戦線に絡んできてもおかしくない。近いうちに、また吉岡イズムが見られるか。


ライト級 5分2R
○ 勝田哲夫 【判定3-0】 梅村 寛 ●(20:18×3)

1R スタンドで探り合い。距離を取る。勝田がプレッシャーをかけていく。梅村は右ハイを見せる。
勝田はコーナーに詰めていく。梅村はタックルを警戒して、打撃勝負に持ち込めない。
しかし、勝田、隙をついて鋭いタックル!テイクダウン。梅村はガード。腕を抱えたり、片手を取ったり、
勝田の左肩に右足の裏を押し当て、自由にさせない。さすが柔術家。
勝田は細かいパンチを落とそうとする。ほとんど梅村は凌ぐが、たまに顔面をかすめる。
勝田はボディにも重いパンチを落とす。梅村は下から三角を狙うも、読まれしっかり防がれる。

2R 同じくスタンドの見合いから。梅村は右ハイを連発するが冷静に勝田は捌く。勝田のプレッシャーが
強く。パンチの打ち合いに持ち込めない。またも勝田の鋭いタックルでテイクダウン。同じ様な
梅村がガードで凌ぐ展開に。結局勝田は無理にパス等を狙わず。上から単発のパンチを狙い続ける。
梅村は、上手いガードで凌ぐが、三角を狙うのが精一杯。見せ場を作れない。

地味な展開ながらも、常にイニシアチブをとり続けた勝田選手が判定勝利。これで4連勝?
ほぼ間違いなくAクラスか。
梅村選手、無理してでもスタンドで打ち合いたかった模様。勝田選手の攻撃を凌いでいたとはいえ、
不本意のようで、またすぐ試合がしたいといっていたとのこと。


ライト級 5分3R
● 阿部裕幸【2R 2:23 KO】 ステファン・パーリング ○

パーリングって誰って思ってたけど、ハワイで五味とやってパワーで押すも、最後スリーパーで
やられた選手だった。初めてみたが、生粋のハワイアンって感じ。相変わらずジーザス・イズ・ロードの
選手はホント腕が太い!あの腕で放つパンチが得意と聞いていたが・・・。

1R 阿部いきなり跳び蹴りで攻撃。パーリングよけて上を取る。レスラーの阿部は意外にもガードから
戦うことに。落ち着いて相手の腕を抱えていくが、たまに強烈なパンチがボディをえぐる。
そしてたまにそのパンチが顔面にも。

2R 今度はきれいな打撃戦からスタート。パーリングがきれいな構えから左右のフックを繰り出したが、
その鋭いこと!直撃した時のダメージが伺えた。阿部はローやストレートを返していく。
阿部はカウンターのタックルを狙っているのか、手招きして攻撃を誘う。パーリングじっくりと攻め、
誘いに乗らない。そして、阿部がコーナーに詰める形で、パンチ連打!パーリングは合わせるように
フックを放っていく。そして見事にカウンターの形でパーリングの右フックが阿部のアゴを打ち抜く!!
意識を失い、前に崩れる阿部。すぐ止めるレフリー。いやー戦慄のKO。凄かった・・・・。

阿部選手、結局相手の土俵で戦ってしまった。作戦ミスなのかそれとも、得意のタックルに入りたくても
入れなかったのか。阿部選手のタックルが見たかった。
パーリングは強烈なインパクトを残した。早く次の試合が見たい。あれでタックルが切れれば、
凄い選手だぞ。


ライト級 5分3R
○ バレット・ヨシダ 【判定2-0】 大河内 衛 ●(30:27、29:29、29:28)

1R バレットいきなり胴タックルからテイクダウン。ハーフになり、素晴らしいムーブでマウントを
奪う。パンチを連打。大河内は嫌がり反転。バックを取られる。バレットは当然スリーパー狙い。
前回あの大石がすぐ極められてしまったスリーパー。いつ極まるか?秒殺か?って会場中が思ったが、
大河内は凌ぐ。後ろからパンチを放ちながら、スリーパーを狙い続けるが、
大河内なんとか4分間凌ぎきる。

2R パンチの打ち合いから始まる。バレットの打撃は、やはりさほどでもない。もみ合うように倒れ、
大河内が上に!上四方の形で抑えようとするも、バレット足を利かせガードに。そしていつも通り
足が上がっていく。すると大河内は思いきってアキレス狙いに!極まらず、立ち上がる。そして
アリ・猪木状態からローを連打する。
試合前の下馬評では圧倒的に不利だった大河内選手。さっきまで秒殺されそうだった大河内選手が
攻めに転じたことで、ここらへんから会場が異様なまでの盛り上がりを見せ始める。
バレット起きあがりタックル。ハーフになる。そして足関節に!離れて大河内が上に!しかしバレット
腕十字を狙う!十字を狙いながらバックへ!さすがバレット。またもスリーパーを狙われる大河内だったが
ゴングまで凌ぐ。

3R 大河内のパンチラッシュで始まる。大河内左ミドルも織り交ぜる。バレットが重心を
低くしたところ、大河内の左がバレットの顔面に当たる!ロープにもたれるバレット。ダウンか?!
と思ったが、レフリーはダウン取らず。そのままバレット組み付いてテイクダウン。ハーフに。
パスするも、大河内テッポウで、反転!ガードに。インサイドガードからパンチのラッシュ!会場大声援。
バレットは上手く凌ぐ。そして出た!バミューダトライアングル!三角絞めが入る!
大河内、崩れながらも、頭を抜く!!会場大興奮!!凄まじいばかりの大・大河内コールが起こる。
バレットファンも負けじとバレットコール。大河内立ち上がって、アリ・猪木状態でローを連打する。
隙をうかがい、ジャンプ!!するも非常に低いジャンプで、そのままインサイドガードに(^-^;)。
最後、激しい打撃戦でバレットのパンチと、大河内のミドルが交錯する。

ゴング後もしばらく会場中から拍手が鳴りやまなかった。ホント凄まじい盛り上がりだった。
ここまで盛り上がったのはいつ以来だろう。様々なところで今年のベストバウトの声が挙がっている。
大河内選手のベストバウトなのは間違いないかもしれない。

大河内選手、最近踏み台的な立場が多かったが、こんな凄い試合を見せてくれるとは・・・。
ノゲーラの攻撃も、バレットの技も凌ぎきる技術。反撃に出るガッツ。ホント素晴らしかったです。
バレット選手、相変わらず素晴らしいムーブを見せてくれました。ただ総合の完成度はまだちょっと。
そこがまたいいんだけど。


ミドル級 5分3R
○ 加藤鉄史 【判定3-0】 トーマス・デニー ●(30:25×2、29:27だった気がする)

デニー凄いキャラ(笑)。体中入れ墨。赤い豹柄のスパッツ。そして赤い豹柄の髪の毛!

1R お互い、パンチ、ローの打ち合い。加藤鋭いタックル。そしてハーフ。そしていつも通りパス。
いったん戻されるが、パス、マウント!そしていつも通り、コーナーで殴りまくる!かなり当たっているが
デニー、顔色も変えず、凌ぐ。加藤上に登りすぎたとこを、足をすくわれ、デニーが上に。でゴング。

2R 加藤、両差しからサバ折りでテイクダウン。ハーフからパス。またマウントで殴りまくる。
またまたかなり当たっているんだけど、デニーに参るそぶりはない。デニー、ハーフに戻す。
加藤マウントを再度狙ったとこ、ブリッジでデニーが上に。デニー立ってロー。またインサイドガード
から裏拳のような細かいパンチを当てる。でゴング。
圧倒的に攻めてるが、加藤の方が顔が腫れてきた。しかも攻め疲れかコーナーでヘトヘト。

3R パンチ打ち合いから加藤タックル。ハーフ。パス。今回は腕十字を狙うも、凌がれ下に。
デニーが上になってインサイドからまた細かいパンチ。

試合終了後、いきなりカメラに向かってファイティングポーズを取るデニー。写真を撮るカメラマン。
すっかり勝者気取りだ、デニー(^-^;)。判定は当然加藤。しかし不本意だったのかとっとと退場する加藤。
対する敗者デニー、コーナーに登ってアピール、またファイティングポーズをとり、Tシャツを会場に
投げ込んで帰る。試合後も水道橋をウロウロしていた。キャラは強いぞ。また来日できるかな?

加藤選手強いんだけど、詰めが・・・。

ライト級 5分3R
● 朝日 昇【判定2-0】植松直哉 ○(29:28、30:30、30:29)

植松は前回と同じく、ボディガードを従えて入場。曲はワルキューレ(だっけ?)別に悪くはないが、
会場は前回と同じく特に盛り上がらない。今回初めて見た人からも「観客引いてましたね」との声。
うーん・・・。
対する朝日、いつもどおりの曲で、いつものガウンで入場。この曲は手拍子が起こり、盛り上がる。
入場の時もオーラがあり素敵だ。まじかっこいい。

1R 植松うれしそうに微笑みながら戦う。対する朝日は気合いの入った厳しい顔。
打撃の牽制から植松タックル!組み付いてから反り投げ一閃!見事にテイクダウン。朝日はガード。
植松立ち上がってパンチを落とす。そしてアキレスへ!もちろん朝日もアキレスへ!マニア期待の
素晴らしい展開へ。植松がアンクルに切り返せば、朝日はヒールへ!二人とも完全に入っているように
見えるが、顔色一つ変わらない。どんな足なんだ。朝日は取られた逆の足で、
植松の体に踵を落としていく。
ゴング後、植松うれしそうに笑いながら、お辞儀をしてコーナーへ。

2R パンチの打ち合いも植松のパワーが目立つ。そして植松タックルでテイクダウン。ハーフになるが、
朝日ガードに戻す。アリ・猪木状態で植松は上からボディに強烈なパンチを落とす。そして立ったまま
アンクルを狙う。朝日が立ったとこをまたテイクダウン。パスしかけるも、朝日は亀になって凌ぐ。
植松はがぶる。朝日が押し込んで上になってゴング。今度は朝日がにやっと笑い、なにか一言声をかけ、
コーナーへ。
このラウンドから特に緊張感が薄れていった。あまりに笑顔を見せ、余裕も見せる戦いぶりの植松に
「植松感じ悪いぞ!」のヤジも。確かにラウンド開始時にも「お願いします」と礼をしたり、
まるでスパーの延長。殺るか殺られるかの感じはほとんどなくなっていった。 

3R 朝日タックル。植松引き込むようにガードへ、朝日は一気に上四方へ、そして腕十字へ!
捌いて植松上に。また上からボディにパンチ。朝日は下から植松のボディへ回し蹴りを放っていく。
最後植松が朝日をフロントチョークに捕らえてゴング。

ゴング後、ずっと座り込んで話す二人。朝日はちょっと厳しい顔で話す。二人とも不本意そうな表情。
採点が発表された時も、植松はドローの声に頷き、自分の勝利に首を振っていた。

植松選手は非常にパワーを感じた。特にテイクダウンは素晴らしいものがあった。対する朝日選手も
相変わらず素晴らしい技術だった。あの人を極めれるのは、そう、ノゲーラだけだろう。
植松選手、ほんと素晴らしい選手だが、印象だけで言えば、ノゲーラの方が打撃の威力、極めの強さは
上に感じた。年末にタイトルマッチをやるとしても厳しい気がする。

今日、最高の技術戦が展開されたのは間違いないが、観客が求めていた何かが足りない試合だった。
植松はマイクを取り「もう少し時間を下さい。必ず結果を出します!」と言っていたが、
今回観客が求めていたのは植松選手の技術でなく、力でなく、気持ちだったと思う。
どうも締まらない幕引きの興行だった。




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