9・15:ガイア横浜大会
■団体:GAEAJapan
■日時:2000年9月15日
■会場:横浜文化体育館
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

14日よりプロレス観戦のために友人が来日。なんと今年4回目の来日となる。
15日に大日本、ガイア。16日はノアで17日は全女とアルシオンで月曜に帰国。
ハードなスケジュールだが本人はやる気まんまんだ。本でも書けばいいのに。

彼は94年から毎年正月の後楽園大会を中心に観戦しているので、どうしても観られる
団体は限られてしまう。ガイア、闘龍門、みちのくが未見で、観戦を切望する団体
だそう(今年のJ−CUPはみちのくとしてカウントされないようだ)なので、
この試合が今回のツアーの目玉と言っていいだろう・・・と思ったらどうもアルシオン
が全世界を通じて一番お気に入りらしく、彼個人の夢のカードはアルシオン対ガイア
なのだそうだ。アジャが両団体のチャンプである事から可能性大と見ているようだ。
ちなみに男の方と言えば「4、5年前なら三沢対武藤と答えたけどね・・・」との事。

まずはアメリカンで買い物。今回は特にコレというものはなかったが、ASARIの
写真集の露出の少なさには頼まれモノながら怒りを見せていた。
大日本の試合開始に間に合うように後楽園に送り、試合後にチケット売り場で待ち合わ
せの約束をするが、ガイアの試合開始(4時)に間に合うようにセミの途中で切り上げ
て合流する。試合自体に不満はなかったようだが、それだけガイアを楽しみにしていた
という事なのだろう。
関内駅に着くと女の子を中心に人があふれ返っており、さすがクラッシュと思わせたが
単にKINKI-KIDSが横浜スタジアムでコンサートをやるためだった。ホーム他で女の子が
手を替え品を替えチケットを求める姿は異様ですらあった。

会場に着くと妙に元ヤンの夫婦が目立つが、客層としてはメジャーを感じさせる多様さ
で年齢層も幅広い。空席らしい空席は目立たないが、空調のおかげであまり暑苦しく
ないのは助かった。ビジョンが煽り用の放送で見どころ解説をしており、
入場セレモニーで加藤が挨拶を始めようとすると、ヒール側(1つにまとまっている
わけではないよセ)がリングから「終わり終わり」と降りていく。
そこで加藤が「早く帰れ!」と怒鳴るが、自分は加藤にカリスマ性の片鱗は感じる
ものの、どうも「空気を読めない独り善がりバカ」というイメージしかなく、会場は
沸いていたが自分の気持ちは引いていた。

第一試合:遠藤紗矢対竹内彩夏
遠藤がどういうポジションで参戦したのかよくわからないが、開始1分でジャイアント
スイングで2分目にはムーンサルトという滅茶苦茶な組み立てにいきなり辟易とさせら
れる。竹内はどうも分今回からレガース着け始めようだが、特に印象的なシーンはなか
った。それよりも女子プロレスなのだから、グリーンのコスチュームに黒のレガースと
いう配色のマズさは考えて欲しい。「アヤカ」ではなく「サイカ」と読むのだというの
が収穫ですね。終わった瞬間忘れる事にした。

第二試合:ポリス対広田さくら
チャンプのポリスが先に入場し、広田はビジョンで一席。
喋っている事を訳した方がいいのかなと思っていたが、観ながら笑っていたので
放っておく。広田は続けて「今日の私は正義超人となってお前を倒す!屁の突っ張りは
いらんですよ!・・・う〜ん、意味はわからんがとにかくスゴい自信だ・・・。」
とノリ突っ込みのあとキン肉マンの主題歌とコスプレで入場。
平田の果たせなかった夢を広田が叶えた格好か?一応昔新日がキン肉マン登場をプラン
した事がある事を伝えたが、英語力貧困につき殆ど通じなかった事と思う。
そもそもこのポリス自体が本当に男なのか女なのかもよく知らなかったが、広田に
おしっこシーのポーズを取らせて、四方に見せたのはちょっとイヤ〜ンな感じだ。
試合は急所打ちからのフォールで広田の勝ち。ポリスも素人離れした動きを見せ(あれ
でプロなら問題だが)、広田の頑張りもあって茶番にはならず(コレってスゴイ事だ)
上々の滑り出し。

第三試合:KAORU対シュガー佐藤
ラダーを持ち込んでのKAORUの入場に対し、ドラム缶をかついでの入場となる
シュガー。ラダーのてっぺんで待ち受けるKAORUに向けてドラム缶を投げて欲しか
ったが、さすがにそうもいかず試合開始。
恐らくいくつかのTLCマッチのビデオで研究したであろう成果がそこかしこに表れて
いたが、客席は正直引いていたように思う。自分は始めてみる女子のTLCマッチを
存分に楽しんだが、常連の方々には始めてのTLCへのシュガーの不慣れさにイラつく
KAORUの方が印象的であったようだ。
ここからはじまる5対5を永島のみ勝利と予想していたが、ラダー途中からのライガー
ボムで佐藤の勝利。自分は楽しめたが友人はもう少しレスリングを観たかったようだ。

第三試合:山田対植松
デビュー当時は植松のバネと飛び技の美しさに目を見張ったものだが、今はとんでもな
い方向に進んでいる。この試合でも全く飛び技を見せず、勝利はしたものの、変形のノ
ーザンライト・スープレックスを繰り返し出すだけで却ってヒザの具合など心配してし
まった。そして山田の上がり目はあるのか?豊田・山田組の復活、ひいてはクラッシュ
との80年、90年代最高チーム対決はあるのか?
今後の山田に注目・・・していいのだろうかと不安になるくらいだ。

第四試合:北斗対加藤
久々に北斗のテーマが聞けるなぁ、と思ったらチーム共通のパイプオルガン風の曲で入
場。何故か続くデビル、尾崎も入場時には棒状のものを持っていた。ガウンは遠目バス
ローブ風で裾の部分に墨書き調で「北斗」と大書きされていた。
・・・この夫婦のセンスには脱帽するのみだ。
リングイン直後、北斗のテーマが鳴り終わっていない中加藤が急襲。北斗は選手紹介時
に新コスチュームで客に感嘆の声を出させるのを楽しみにしているので、これにはマジ
で怒っていた。一通り蹴散らした後、ガウンを脱ぐとやはり客席からは「ホゥ!」とい
う声が上がっていたので尚更だろう。
試合はゴチャゴチャとやっているうちに3分ちょいで逆さ押さえこみで加藤の勝利。
試合後マイクで文句を言いつつ、日曜の後楽園大会での宣伝を兼ねた?再戦アピールで
退場。加藤の良さはやっぱりわからなかったが、久々に見る北斗の凋落(決めつけちゃ
いかんか・・・)には寂しくなった。

第五試合:デビル対里村
これでまたデビルが負けて、後楽園でスーパーヒール・デビルで再戦、という事はない
だろうな・・・、と不安混じりに観始めたがさすがにデビルの存在感他は圧倒的で、
とても付け込むスキはなさそうに思えた。
第一ここでデビルが負けたら、例えこの後尾崎が勝っても1勝4敗ではないか。
そんな事を考えているうちに、デスバレーボムの連打で里村の勝利(本当はもっと起伏
ある好試合だったのだが割愛)。試合後に里村がわざわざデビルを自分の方に向かせて
自らの勝利をアピールするが、個人的にはちょっとどうかと思うな。
メロドラマが始まりそうな気配もあったがそれはなく、デビルの笑い声を止めようと
する里村が逆にデスバレー他を食らうシーンで幕引きとなり、これまた日曜の再戦へ
繋がる。
「再戦はいつやるの?」「次の日曜の後楽園だよ」「・・・SHIT!」
彼は全女の有明大会と同時刻のため行けない事を心底悔しがっていた。
そして「WCWはコレ(若い選手をベテランが盛り立てる)ができなくてダメになった
んだよなぁ」とつぶやいた。彼はNWAの伝統的試合が好きなので、今でもWWFは
絶対に見ないそうだ。数年前好きな団体を聞かれた時WWFと答えたら
「あれはプロレスじゃなくてスポーツ・エンターテイメントだろう?」と言われたが。
もっともNWAの後継(という事になっている)WCWは見ても寝てしまうらしい。

第六試合:永島対尾崎
殆ど一見さんなのでこの試合がセミである事の意味がよくわからなかったが、常連にと
っては当然の配置であったらしい。そもそも尾崎こそがガイアのキーパーソンであると
いう事を認識しないと、ガイアそのものが見えなくなってしまうようだ。
と書いてきたところで試合についてはあまり印象に残っていない事に気がついた。入場
時にOZアカデミーのスタジャンを着て入場する永島。想像していたウェットな展開
には陥らず、かといって感動的幕引きというわけでもなく永島が尾崎の持ち技である
テキーラ・サンライズでフィニッシュ。余談だがテキーラ・サンライズというカクテル
はメキシコで覚えたストーンズがアメリカで広めたものらしい。
勿論5人で勝ちどきを上げるのだが、会場は当然大喝采。自分はと言えば余りにも意外
な結末に唖然呆然。別に自分のようなスレッカラシのファンを驚かせるためだけに
やっているわけではないところが、ガイア躍進の原因の一つだろう。いちいち例を
挙げるのもかったるいので止めておくがAマニア層の声ばかり気にしておかしくなった
団体とはひと味違うようだ。
まぁ悔しいから言う訳ではないが、通いつめるとまた違う感じがするのかもしれない。

そしてメインはクラッシュ対アジャ・関西。クラッシュを生で見るのは初めてだし、
膨大なビデオ・コレクションにもクラッシュの試合は残っていないため(かろうじて
クラッシュ結成後初のシングルがあるのみ)以前はどういう役割分担なのかは知る由も
ない。聞くところによると、関西を試合中のアクシデントで怪我させてしまった事に
ショックを受けた飛鳥が、意を決してガイアに頭を下げ引退試合としてクラッシュを
再結成して花道としたいと申し入れ、ガイアのスタッフがそれを一過性のものとしては
いけないという判断のもと有り得ないはずのクラッシュ再結成となったのだそうだ。
そこで安易に再結成とせず、敵役として登場した事により対戦する事でお互いの信頼
関係の再構築がなされたという事のようだ。プロレスはお互いへの信頼関係がないと
成立せず、シュートは友情が芽生えると成立しない(ケースが多い)というのも興味
深い話だ。まぁ余談が長過ぎるのでこの辺で。

アジャ・関西はいわゆる合体テーマで入場。もう少し芸術的なコンバインを聞かせて
欲しいものだが・・・。そしてクラッシュ入場には当然ながら圧倒的声援が響き渡る。
先にも触れた通り飛鳥が頭を下げるカタチでの再結成であるため、当然立場的には長与
優位での関係なのだろうが、それゆえに飛鳥に余計な事を考えさせずリング上の事に
専念させられる状況なのが、いい方向に働いているようだ。
実際のところの2人の関係は解らないが、ファンの立場で言えばベストの試合さえ
見せてくれればオールOKと言ったところだ。
異常に前振りが長いが試合について言うと、アジャ・関西ともクラッシュファンとして
至福の時を過ごしたのではないかなぁという事だ。合体パイルやダブル正拳などは
受ける方を奪い合っているようにも感じるくらいだ。正直言って瞬間瞬間はともかく
マトモに動けるのはアジャだけという気もしないではなかったが、それもベテランの味
とか、独特の間合いと言えば別にそれでも構わない。プレミア的存在のクラッシュの
試合を十二分に堪能した。最後はキックアウト合戦ならぬ、カット合戦であったところ
が、4人がもう若さを売り物としない超ベテラン揃いという事の証明なのかと思う。
最後は飛鳥のLSDとかいうボム系の技で勝利。アジャが負けた事により、飛鳥の
タイトル挑戦という繋がりもあるのかもしれないが、とりあえずは大成功に終わった
横浜大会。この続きは2日後の後楽園で・・・というのがほんの少しだけ鼻につくが
これも企業努力の表れなのだろう。これからはもう少し注目して行きたいと思わせる
素晴らしい興行だった。


・・・と先週末まではウソ偽りなく思っていたのだけれど、今振り返ってみて心に残る
試合が何ひとつない事に気がついた。本当に面白かったし、来月から通おうかとも
思っているのでちょっと不思議だ。ガイアについて読み解くヒントのような気がする。



第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
×竹内 彩夏 vs 遠藤 紗矢○
(6分03秒、スパイシードロップから体固め)

第2試合 シングルマッチ 60分1本勝負 *HHH選手権試合
×ポリス(王者) vs 広田さくら○(挑戦者)
(6分04秒、急所打ちから片エビ固め)

第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
 シングル5番勝負パート1 -フリーウェポンマッチ-
○シュガー佐藤 vs KAORU×
(14分35秒、ラダーからのライガーボムから体固め)


第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
 シングル5番勝負パート2
○植松 寿絵 vs 山田 敏代×
(8分51秒、変形コブラクラッチ)

第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
 シングル5番勝負パート3
○加藤 園子 vs 北斗 晶×
(3分38秒、逆さ押さえ込み)

第6試合 シングルマッチ 30分1本勝負
 シングル5番勝負パート4
○里村 明衣子 vs デビル雅美×
(17分45秒、デスバレーボムから片エビ固め)

第7試合 シングルマッチ 30分1本勝負
 シングル5番勝負パート5
○永島 千佳世 vs 尾崎 魔弓×
(10分24秒、テキーラサンライズ)

メインイベント スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負
長与 千種・○ライオネス飛鳥 vs アジャ・コング×・ダイナマイト関西
(14分24秒、LSDIIIから片エビ固め)




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