C2K:5・26東京ドーム大会
■団体:コロシアム2000
■日時:2000年5月26日
■会場:東京ドーム
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

東京12チャンネルの決死の宣伝活動にまんまと乗せられ、C2Kに行く事にした。
そこで常々考えていた妄言をここで書いておく事としたい。
理由は簡単で今後船木について考える事に時間を割く機会がなさそうだからだ。
その前にここで簡単に勝敗及び展開予想をしておきたい。
といっても今後を左右する試合はヒクソン対船木、ヒベイロ対近藤、スペーヒー対金原
くらいなので、それのみにする。
まずヒクソン対船木だが、「応援するのは船木だが全財産賭けなきゃいけないなら
ヒクソン」といったところだ。まぁヒクソンが世界最強とは流石に活字にハマり易い
自分でも思えないが、それ以上に船木自身の弱さが引っ掛かる。ギャンブルに関して
言えば船木とは心中できないわな。2R終了間際に十字でタップ。
近藤対ヒベイロは近藤のKO勝ちを予想。近藤の立ち技はこのクラスの組み技系相手
にはかなり有効だろう。1R中盤くらい。
スペーヒー対金原は判定で金原の勝ち。多分スペーヒーは判定(かルール)にクレーム
をつけ次回のプライドGPが次の来日になるだろう(決めつけてますけど)。
ちなみに自分の予想は当たらない方が遥かに多い。今回はメインがそうあって欲しい。
船木との心中はゴメンだが。

さて本題。いつか書いておきたい船木についての事というのは船木の行動原理は全て
船木自身がファザコンである、という事から派生しているのでは?という点だ。
そもそも船木は親父がのんべで怠け者であったためか、常に親父替わりとなる人を
探していたのではと思う。新日では藤原。新生UWF晩年は堀部正史。藤原組で
藤原から「食っていくためにこれからはプロレスをやっていこう」との親父らしからぬ
発言から、独立を決意しパンクラス設立。独立についてはホントはもっと色々あったと
は思うが、今回はコレでOKとして欲しい。まぁそんなに見当ハズレでもないだろう。
新弟子を育てるにあたり、船木は「自分たちがした回り道を極力通らせずに、最短距離
で歩ませていきたい」と発言。鈴木は逆に試行錯誤する事で掴んだ事が本当に身に付く
というタイプだそうだ。これについてはどちらが正しいかなぞ、自分にわかるはずも
ないのでただ書くのみにしておきたい。
さて自分はこの発言で、船木は自分が得られなかった「完璧な父親」としての役割を
弟子たちに果たしたいのかと思い始めたのだ。また船木は子供の教育についてやたら
インタビューで話したがったり(これは聞く方の問題でもあるが)、自伝(評伝?)
では父が藤原組時代に道場に訪ねてきた時も会おうとしなかった事や、プロレスをして
いる事の矛盾を突いてきた(許してくれなかった?)堀部正史に関する部分を完全削除
したりと子供地味ているような言動がファザコンでは?と勘ぐらせる要因だ。
まぁオチとしては典型的マザコンの前田とは合わぬべくして合わなかったというトコロ
だが。
さて会場入り。5千円の席を3千円でダフ屋から買うつもりが、ダフ屋自体チケットを
持っていないようで、ウロウロしているうちに20分過ぎている事に気づき、やむなく
普通に購入し入場。席は3塁側のかなりハジっこ。
バチが当たったのか既に第一試合は終わっていて須藤がリングインしていた。
ちなみに展開は全くわからないが近藤の22秒KO勝利だそうだ。
帰宅後TVで見るとタックルにミドルキックが合わさり、あとはタコ殴り。ヒベイロ側
のセコンドが哀願するようにリング下から近藤を制していた。
多分この時観客の多くが船木の勝利を確信した事だろう。ヒベイロはこの負け方では
相当のダンピングを受けない限り日本再登場は難しいだろう。
第2試合の見せ場は終了間際の須藤による桜庭チックな攻撃とヒール。もしかしたら
見損ねた入場シーンだったのかもかも知れないが。1R判定なしドロー。
ただ桜庭独特の攻撃は桜庭だからできるのだという事は確認した。
また後から聞くところによると入場コスチュームは50万くらいでファイトマネーより
高かったらしい。死ぬかもしれない試合形式でそれはないんじゃない?
ここで場内について触れておくと5千円の席はほぼ完売。全体的には封印された外野席
を考慮外としても6割(かなり好意的)くらいの入り。サミーさん、パンクラスに
騙されちゃいましたね。入場時にもらった袋にはパンクラスの次回大会と中古車屋、
C2Kビデオのチラシのみ。これだけ雑多な試合形式が同居する興行なのだから、
簡単なルール説明の紙くらい入れておけばいいのにそれもなし。
そこから察するに今回のC2Kに、パンクラスは多分スタッフとしての参加は全くない
のだろう。格闘技イベントのノウハウを知る由もないのだから、自分の興行以上に知恵
を出し合ってこのC2Kを成功に導くよう努力すべきだったと思う。結果的に船木の
最後の試合となってしまったわけだし、スタッフは観客動員数からも猛省すべきだ。
もしこれがリングス選手がメインの興行なら、頼まれていなくとも前田は例えトンチン
カンでもズレまくっていても本当に親身になってアイディア捻出やコネ使いまくりだろ
う。なぜならそれが前田だから。
第3試合はキックでマサトの3RKO勝ち(3ダウン)。会場にタイムカウンタなし。
マサトやその周辺の人間が旧態依然のキック界に不満を持つのは理解できるが、業界
そのものを変革しないで個人の権利だけ主張してもいつか行き場がなくなるだけだろ。
修斗やK−1などを勉強させる事から始めるとか、まずやるだけの事をやってから行動
すべきだったろう。もっともキックはキックである限り恐らくオレが死ぬまでマイナー
なままだろうけど。
続いて緑健児代表による高田殺しの演舞と極真特別試合。同世代として松井館長の下に
就くのはどうしても嫌だったんだろう。しかしもう何を言っても通用しないほど松井館
長は「正当な」後継者としての手腕と器量を内外に証明している。気持ちはわかるが、
今更プロのリングに上がっても最早悪あがきでしかないような・・・。
極真特別試合は鈴木国博が坊主頭にした事によりビジョンで区別が付くようになった。
鈴木は緑派の長淵の曲で入場(多分)。「空手バカ一代」で入場して欲しかったな。
試合は最終延長で判定により鈴木の勝利。汲ェプロのリングで試合するというのは
すでにリングス、SBでも実現(松井派)している以上、別のテーマを見い出して
いなければいけなかったが、その事実を忘れていたのか全くなんの意義もない試合
となってしまった。試合についてはこれまたどうでもイイッス。

次の試合は金原対スペーヒー。メインを除けばこの試合に一番注目していたが、
いやスペーヒー強過ぎ。顔だけ見るとフランス映画の元大スターで若い女優志望の
女の子食いまくり、という偏見丸出しのイメージだがインタビューで自ら語っていた
通り、動き回って戦う日本向けの選手だった。しかもKOKルールもちゃんと理解して
いて一度も膠着ブレークなしは無論で、攻撃のバリエの少ないマウント取ってもすぐ
サイドに切り替えたりとメチャクチャアグレッシブな試合をしていた。寝てはあらゆる
面で金原を上回り、タックルから金原が逃れても指一本でも引っ掛かっていれば決して
あきらめずに食らいつく。5分2Rの試合形式という事もあったのだろうが、集中力も
切れる事無く勿論スペイヒーの判定勝ち。藤原敏男のみドロー判定だが、あの人は打撃
担当だからね。
次の試合がセミで田村対ホーン。正直言って予想したほどにスウィングせず、判定で田
村勝利も会場はあまり盛り上がらなかった。また変な事喋るのかとも思ったがマイク
なし。ただ他の選手たちと比べてリングス勢はプロのたたずまいは強く感じられた。

そしてメイン。試合直前船木が勝つような気もしてきたが、やはり気のせいであった。
最初の5分はコーナーで膠着し打撃の応酬。1度倒されそうになるも船木が踏ん張り、
またフロントチョークが決まったように見えたところから
「こりゃミスさえしなけりゃ勝つんじゃねぇの?」
と思い始める。ヒクソンが倒れて猪木・アリ状態となり桜庭同様足へのキックを連発。
「ヒクソンに勝つにはヒクソンになるしかない」のは間違いで桜庭になるべきだった
ようだ。しばらく後簡単に立たれてしまい、後は高田対ヒクソン第一戦と同じ展開と
なり(こころもちエゲツないか?)十字ではなくチョークで失神。ストップ権限のない
レフェリーがセコンドに確認の後タオル投入でのTKO負けとなる。
ここ数年はヒクソン対策としてのNHB路線と言うが、もしそれが本当なら最初の対戦
相手はルタのブラガではなく、高くとも同じ柔術のマリオを選び、
「あなたの高い技術を我々のハイブリッド・レスリングに取り入れたい」
とかうまい事言ってパンクラス・ルールで試合させたり、負けてもバンバン若手と対戦
させて研究材料にしたりすればこんな結果にはならなかったとも思う。日本人はここ
でもマリーシアが足りなかった。正直高田の2戦目の方がまだ善戦した印象だ。
というかあの試合のイメージが船木の勝利予想の根拠でもあったが。
アメリカでは、一応現役で(数年前までは)実績を認められている選手相手に五分の星
を残している船木があっさり負けた事が意外だ、という方向でUGフォーラム他で論じ
られているようだ。アメリカには当然ヒクソン幻想などないので、高田としか戦わず
桜庭から逃げているのが現状の相手なら勝つだろう、というところか?
丹古母鬼馬二ではないが、ブラガを選んだ時点で「お前はもう負けているゥ!」だった
のだ。強くなるため、研究のためにお金を惜しんではいけない。殊に命懸けの試合で
あるならば。
決着後すぐに船木はスクっと立ちあがる。ネットで読んだ話だが、鈴木が真っ先に船木
に駆け寄ったというのがちょっと泣かせる。ヒクソンが得意気にインタビューに答える
間、周囲の人間(含むオレ)は「桜庭(小川)とやれ!」、「年1回くらい戦え!」、
「もっと常識的な金額で戦え!」と突っ込み放題。全ては空しい行為だ。
戻る途中船木はマイクで「15年間ありがとうございました」と引退を示唆する発言。
リングスファンだからというワケではなく、自分自身目の前の結末にうまく反応できな
い感じだ。とにかくC2Kは終わったのだ。
当然パンクラス勢はリベンジを誓うが、これからどのようにヒクソンとの試合が商売
になるとスポンサーに思わせるだけのステータスを作っていくのかが注目される。
でも今更「田村さんと戦いたい」というのは勘弁ね。絶縁とか言っていながら都合
良すぎるし、近藤相手にKOKルールじゃ田村負けそうだし。
船木のネームバリューは新日・UWF時代の残りカスでしかない。他団体ではなく
パンクラスで培った価値でヒクソンへのキップを手に入れて欲しい。


▽第7試合 コロシアム2000特別ルール 1R15分 無制限ラウンド
×船木 誠勝(パンクラス)
<チョークスリーパー TKO1R 11:46>
ヒクソン・グレイシー○(ヒクソン・グレイシー柔術センター)

▽第6試合 リングスオープントーナメント特別ルール 5分2R
○田村 潔司(リングス・ジャパン)
<判定 3−0>
ジェレミー・ホーン×(リングス・USA)

▽第5試合 リングスオープントーナメント特別ルール 5分2R
×金原 弘光 (リングス・ジャパン)
<判定 0−2>
マリオ・スペーヒー○(カーウソン・柔術アカデミー)

▽第4試合 極真ルール 3分1R
○鈴木 国博(国際空手道連盟極真会館)
<判定 最終延長 5−0>
ルシアーノ・バジレ×(ブラジル勢和会)
 
▽第3試合 キックボクシングルール 3分5R
○魔 裟 斗(フリー)
<KO 4R 2:59>
メルチョー・メノー×(WCKムエタイセンター)

▽第2試合 コロシアム2000特別ルール 15分1R
△須藤 元気(パンクラス)
<ドロー>
アンドレ・ペデネイラス△(ノバ・ウニオン)

▽第1試合 コロシアム2000特別ルール 15分1R
○近藤 有己(パンクラス)
<KO 1R 0:22>
サウロ・ヒベイロ×(ブラジリアン柔術)




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