5/1プライドGP2Kドーム雑感
■団体:プライド
■日時:2000年5月1日
■会場:東京ドーム
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 いやあ、おやじの身に、連荘はツライっすぅと、疲れた身体を引きずって、行ってきました、東京ドーム。例によって雑感です。

 外野はまったく人を入れず、内野もかなり区切ってしまい、PPVでは、恐らく超満員に見えるだろう客の入れ方。アリーナの席も少なめで、発表の3万8千は、まあ、それなりに正確なところか。

 ジャッジは、西、小林、三宅(昨日は太田のセコンド)、バット、ヒューム。

 レフェリーは、岡林、塩崎(売れっ子だなあ)、島田。

 凄い量の火薬の爆発(煙多くて、爆破マッチ向き)に続き、オープニングのセレモニーは何もないままで、2回戦スタート。


<PGP2000、2回戦、15分無制限>

×ゲイリー・グッドリッジ(1R10分14秒、KO)イゴール・ボブチャンチン○

 プレッシャーかけるのは、GG。ファールカップ破損&生着替えで笑いを誘う。再開後、圧力が弱くなったような気がしたが、それでも、前に出ていたのはGG。しかし、打ち合いはじめると、やはり、ボブちゃん強い。最後はなぎ倒すようなロシアン・フック。


×ホイス・グレイシー(6R終了後タオル投入)桜庭 和志○

 相変らず、カッコ悪いグレイシートレインで入場のホイスに対し、桜庭は、SSマシーンのマスクで、さらに2人引き連れて入場。リング下で、3人全員にチェックを行う塩崎に大爆笑。猪木の花束贈呈も、3人同時で受け取る。

 身も蓋もない書き方をすれば、桜庭、作戦勝ち。常に、安全なポジションを取り、決して自分からは、攻めない。序盤から、もう少し打撃で押すことは可能だった筈なのに、それもせずに、ホイスに攻めさせて、スタミナ切れを誘う。

 それでも、1R終了間際の膝十字狙いや、2Rの引き込みを力で踏ん張り許さなかったのは見事。一方のホイスは、スライディング式のアリキックや、下から回し蹴りを振り回して対抗。秘密兵器は、スタンドでの打撃のようだったが、これ自体が既に作戦ミスだろう。最軽量のくせに打撃で勝負してどうするんだ。コーナーに押し込んでも、桜庭の胴着脱がしで、おちょくられてしまう。逆に言えば、桜庭、まるで余裕。まったく危なげなし。

 桜庭、3Rで、初めて打撃で自分からの攻めを見せたが、これも深追いせず。少しずつ削っていく作戦。4Rでは、瞬間的に、桜庭パスして上四方の体勢に回ったのだが、さすがにホイスうまく、すぐガードに戻してしまう。5R、桜庭珍しくインサイドに入ったと思ったら、ホイスのケツの下から胴着をつかんで、まんぐり返し(帯取り返しに近いのかな?)で、場内熱狂。この辺、桜庭の天才のなせる技か。肉体的には、特に効果があったとも思えないが、精神的なダメージは、きっと大きかった筈。

 6R当りでは、もう少し打撃で攻めてもいいのに、思うのに、桜庭、相変らず慎重。可能な限り、リスクを排除。結果としては、これが正解。7R開始直前、ホリオン、タオル投入。場内、総立ちで、桜庭を祝福。多大なるカタルシス。


○マーク・コールマン(1R判定)小路 晃×

 やっぱり小路は強いよなー。それを実感させてくれた1戦。かと言って、それだけなのだが。終盤では、あわやテイクダウンというところまで持っていったし。それにしても、コールマンの左わき腹へのパンチは、凄い。まさにピンポイント攻撃。あれ、かなりダメージ残るんじゃないか。


×マーク・ケアー(1R判定)藤田 和之○

 藤田、炎ノファイターのオーケストラバージョンで入場。場内これでヒート。

 うーむ、ケアーどうもなあ。体調悪かったのかなあ。エンセン戦のように、かっちりした戦いを選択していれば、判定勝ちは充分取れた筈なのに。打撃で攻めに行って、墓穴を掘ったのは、ボブ戦と同じ。

 ケアーのあまりの無様ぶりに、おれ的には、藤田に感情を入れられず、場内熱狂の盛り上りに乗り切れず、ちょっと残念。勿論、藤田、大したモノだと思うのだが。あれあれあれっ? と思っているウチに終わってしまった感じ。


 ここで、佐山が、ロシア人を引き連れて、掣圏道vsプライドのアピール。VT系の膠着を時代遅れ扱いしたいんだか、プライドを持ち上げたいんだか、よくわからず、支離滅裂。意味が通っていたのは「すべて勝たせてもらいます」と「世界のプライドに我々も参戦させてもらいます」くらい。シャムロックに話し方教えてもらいなさい。


<スペシャルマッチ、10分2R>

○ガイ・メッツアー(2R、判定)佐竹 雅昭×

 佐竹、1Rは、メッツアーのタックルすべて切った。見事というべきだろう。2R後半は雑になり、マウントまで取られてしまったが。場内、ダレまくりの1戦。

 佐竹、これからどうするんだろうな。応援するけど。


<PGP2000、準決勝15分、無制限>

×桜庭 和志(1R終了後タオル投入)イゴール・ボブチャンチン○

 桜庭の凄いのは、むしろ、この1戦かもしれない。最後はさすがにガス欠だったが。試合を投げた桜庭を、非難する声は、まったくなし。

 「練習して強くなります。応援よろしくお願いします」のマイクもウマい。

 ケアーのセコンドだったルッテンによれば「桜庭は神」だそうな。同感。


×藤田 和之(1R開始直後タオル投入)マーク・コールマン○

 足を引きずって入場の藤田。開始直後に、セコンドのジョンストンがタオル投入。桜庭と同様、場内は概して好意的。3位の賞金は250万だったそうだ。だったら、みすみす棄権してリザーバー(ケアーになるのかな?)に、回す必要ないよな。という言い方はシニカル過ぎるかな?


<スペシャルマッチ、10分2R>

○ケン・シャムロック(9分43秒、KO)アレクサンダー・大塚×

 恐らく米国PPVではメインになるだろうこの1戦。アレクはきっちりプロとしての仕事を果した。ワークだシュートだ言いたいんじゃない。誰が、顔面血まみれにされて、ボロボロにされて、そんなこと言えるかっての。

 おれは、アレクに感動した。どうなるかわからないWWF行きは別にして、プライドにも、バトにも居場所をなくしてしまったような気がするアレクの退路の断ち方に、男を見た。「にぶく輝くちっぽけな鍵」とはこういうもんだ。その心意気やよし、応援するぞ。昇りつめても青コーナーから!

 ダイエットブッチャーTシャツ買いました。


<PGP2000、決勝20分、無制限>

×イゴール・ボブチャンチン(3分9秒、TKO)マーク・コールマン○

 あっさりタックルを取って、延々上になるコールマン。1R終了間際のアームロックをボブが脱出した時には、拍手が起きてた。さすがに、1戦少ないからなー。ちょっとボブちゃん可哀想。

 何故かスクリーンに映し出されるリングス無差別級チャンピオンのアイブル。今後の伏線か。

 なんかルールよくわからないのだが、2Rに入り、反則気味のグラウンドでの膝乱打でレフェリーストップのエンディング。

 大喜びのコールマン。セレモニーはあっさりしたモノだった。


 この日の興行という意味では、大成功で素晴らしかったと思う。PPVで見ていた人の満足度は、特に高いのではないか。会場に行った人間は、ひたすら疲れたと思うが、つまらなかったという人間は、ほとんどいない筈。

 藤田をメインに据え、アレクは卒業、高田道場もメインから外れていくことを匂わせた、今後のプライド、グレイシー悪者アングルをきっちり消費しきってしまい、心配したくなるのは、おれだけではあるまい。つーか、プライドって、昔から心配され続けながら、しかもダッチロールを繰り返しながら、ここまで続いていたわけで、おれなんかが心配してもしょうがないけど。

 終わってみれば、天才桜庭は勿論のこと、米国PPV向けには、UWFが逆輸出した男ケンシャムvsUWF傍系バトラーツのアレク、トーナメント優勝も、高田に惨敗した男、コールマンと、UWF最強!!!な一夜であった。

 UWFの魂は確実にシンクロし続けているのだ。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ