格闘技スーパースター列伝「不動の心!! 近藤有己」第3回
■題名:格闘技スーパースター列伝
■日時:2004年8月4日
■書き手:グリフォン

マリオ・スペーヒー!!
柔術界にその人アリとうたわれたこの男、もとはといえば腕っこきの飛行機パイロット!

マスコミなどには旅客機の定期便で操縦桿を握っていたと伝えられているが・・・・真実は80年代に、内紛続く中東の某オアシス国家で、外国陣傭兵に
よる空軍隊に所属!

そこでは「アマゾン河の人食い鰐」として恐れられ、その内戦の勝利に貢献したという。

(これはインタビュー嫌いで知られるマリオが、ただ筆者が昼食(ランチ)をおごっただけでしみじみ4時間も波乱の半生を語ってくれたときに聞
いた秘密だが・・・特別に観戦記ネットの読者だけに公開した)

その空軍部隊の本拠となる基地は、同国の王子が直接指揮をとっていた。
のちにマリオ・スペーヒーがアブダビを訪れるのは、中東の王族ネットワークを通じて彼の名声、評判が伝わりゼヒにと招かれたからだという。

アビダビの王子も一種の余興だったのだろうが・・・しかし空軍エースのはずのマリオ、イヤハヤ地上(グラウンド)のほうが強かった!!

「王子、あなたは体重の乗せ方がマズイ。こうして相手の横隔膜に重心を乗せるようにしてから腕を取ると・・・」
「ブギャアアアア、こっ、降参だ!!」

そのマリオの技術、度胸、そしてその広い識見と人格にアビダビ王子はすっかりホレこんでしまった。

「できればこの国の国籍をとって、ずっと柔術の指導をしてほしいのだが・・・その身にはさらになにか大望がおありのようですね」

「まことにお申し出は光栄だが・・・・私の後輩や友人が、柔術によって世界を制覇せんと、理想のチームを作ろうとしている。それにゼヒ参加してほ
しいとの手紙が来たのです・・」

「ホーッ、さしずめチャイナのリョーザンパクですな。イヤそれなら、私もぜひ貴方のそこでの活躍をみたい、及ばずながら資金面で協力させてい
ただきますぞ!!」

こうしてブラジリアン・トップチームを立ち上げてからの、同チームとマリオの活躍は語るまでもない・・・


金原弘光を慣れないKOKルールで翻弄!!
ボブチャンチンを肩固め葬!!
コピロフを大流血TKO!
逆にアクシデントで出血しながらも、坂田を完封・・・・
まさに円熟の境地に到達していた。
2003年12月31日、近藤有己の前に立ちはだかった男は、そんな戦士であった!!!!


そのマリオがは、ゴングと同時に鋭くも大胆な、ワンツー・ストレートを放った!
・・・と思いきや、それは囮!猛然と距離を縮めて、四つに組むマリオ!

「ああっ、アブダビ王者に組まれてしまった!」
「近藤が勝つには、距離をとって打ち合うしかないのに・・・終わったあ」

観客から、悲鳴とも嘆息ともつかぬ声が響く。

そのままマリオはコーナーに押し込んで・・片足を取るや、自ら背中をキャンバスにつけて引き込み!そのまま、「もぐりのスイーブ」で体勢を入れ
替えた。
それをしのがれ、再び近藤に立たれると、片足を持ったまま二人はグルグルと回転・・・。まるで優雅な社交ダンスのごとく、二人はマットに円を描
いた!


「ぬっ、このしつこさこそBTTの持ち味か!!近藤さん気をつけて!」
自身も柔術家のセコンド・北岡が、声をからして応援する。

その、しつこいしつこいタックルでマリオはついに近藤をテイクダウン・・・近藤はガードポジションだ。

筆者も、ここでマリオの勝ちを予想した!アブダビで黒帯・エンセン井上すらも押さえ込み続けたマリオのポジショニングの前に、近藤は関節地獄
一直線・・・そう、ド素人の私は認識していたのだ。

しかし、その真実を見破ったのは、まさにセコンドにあったBTTの盟友、ブスタマンチだった!

! 「何をしているマリオ、早く近藤をテ イ ク ダ ウ ン しろ!!」
すでにインサイドガードになっているマリオへのアドバイスとしては、あまりに奇妙だった。


そしてそれは、ブスタマンチと互角の勝負を演じていた、控え室でモニターを見ているこの男・・・。菊田早苗も、静かにつぶやいた。

「俺のときと同じだ・・・近藤さん、ま だ 倒 れ な い か」

二人の寝業師の、謎の言葉とは?

(続く)




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