『すべてはケジメをつけてから』・・・BOOWYについての個人的考察
■投稿日時:2001年12月19日
■書き手:SMAP

12月18日夕方・・・
職場で何気なくインターネットで遊んでいたら(っと言っても仕事中だけど)思わぬ言葉が目に入ってきた。
『12月18日午後9:30よりNHKBS‐2にてBOOWY特集を放送』
『なにーー!!』っと思わず出そうな声を飲み込み画面に釘付けになり即座に時計を覗き込んだ。
『今日じゃん・・・』
最近忙しくて゛最新情報なる物をチェックしていない罰が出てしまった。
師走で忙しい中、周りの冷たい目も気にせず適当に仕事を終わらせ急ぎ足で帰宅した。
家に着くなり着替えもせずTVのスイッチをON。番組は始まっておりすでに20分経過していた。
ちょうど、ロフトでのLIVEの様子が流れていた。
番組はBOOWYの歴史をLIVEのVTRやメンバーの当時のインタビュー、
関係者のインタビューを交えドキュメンタリー形式で進められていた。
LIVEについては見た事のあるVTRが殆どであり(っと言ってもマーキュリーでの
LIVEなどは初め見た)BOOWYの歴史等は理解していたのでそう目新しい事もなかった。
当時の関係者のインタビューも昔を振り返るといった感じのもの。俺にとっては『ふ〜ん』という以外なかった。
かと言って番組がつまらないわけでもなく、中々しっかりした構成で見ていて引き込まれたの事実である。(こう言う番組はNHKに限る)
番組は進行し、BOOWYが一気にメジャーシーンへ駆け上がるところ。
当時をリアルタイムで体感している者(っと言っても『BOOWY』以後で、俺はガキだったが・・・)にとっては懐かしさが先に来る。
それと同時に彼らの活動が改めて凄い事だと確認できた。
10数年以上も前のサウンドなのに現在でも色褪せない彼らのパワーに感心した。
スリーピースのバンドでアレだけのパワーを発信できるバンドは日本では中々ない。
番組は更に進行し、BOOWY解散へ向かっていった。
そして1987.12.24渋谷公会堂のシーン。
フィルムコンサートを見ていない俺はここで初めて『伝説のLIVE』(勝手に命名)を目にする。
マリオネットやホンキートンキークレイジーなど当時から何度も聞いた曲が流れた。
しかし今まで見てきたBOOWYとは何か違う。
演奏的にはもっと良いものを見たことがあるし、パフォーマンスも特に目立った事を
しているわけでもない(この演奏がお世辞にも上手いとはいえない)。
16ミリフィルムで撮影されていたせいでもない。
何が違う。
最後のLIVEでメンバーに気合が入っているのは当然ことだが、それだけではない。
会場全体の雰囲気が違うのだ。
この日、巷では『この日でBOOWYが解散するのでは』との噂が流れていた。
しかし、公式発表はされていない。観客も信じたくない事実を突きつけられるのを恐がっているような雰囲気だ。
いつものようにLIVEは進行し続ける。
観客も『大丈夫だ。大丈夫なんだ』と自分に言い聞かせているように・・・
そして、問題の解散宣言のシーン。
アンコールで氷室がMCを始める。
最初は淡々とそして徐々に感極まり・・・
布袋、松井、高橋とメンバーが映し出される。
布袋の目に涙が・・・
そして最後に『フォークのバンドじゃねーんだからよぉ!!!』と涙交じりでの氷室の絶叫。
ほんの2〜3分の出来事である。
そしてBOOWYとしての最後の曲『Dreamin’』が演奏される。
氷室は涙を必至に堪え歌いつづける。しかし決して崩れる事がなく最後まで必死に『COOLなヒムロック』を通そうとしている。
布袋も目は光っていたが、顔が崩れる事はない。
松井はいつものように微動だ似せずダウンピッキングを繰り返し、高橋もいつものように叩きつづける。
そして演奏終了。いつものようにメンバーが引き上げる。
番組は更に進行し、当時新設になった東京ドームでのLASTGIGSが流れる。
そこに写るのは確かにBOOWYであるが、もうすでにBOOWYではない。
『BOOWYだった人達』の演奏。
そしてこのLASTGIGSで番組は終了する。
見終わった後俺は不思議な気持ちになった。
妙にすっきり気分だ。
これまで、BOOWYの解散について殆どのファンは雑誌等しか当日の様子を知る事が
出来なかったし、後に出たLIVEアルバム『LASTGIGS』でしかBOOWYの解散に向き合えなかった。
当日渋公を見ていない俺は突然放り出されたような気分だった。
たかが一つのバンドが解散するだけである。冷静に考えればどうって事のない事柄だ。
しかし、俺自身の中に何か引っ掛かっていたものがあった。
それが何かはわからなかった。
それがこの日わかった。『そうだ、解散のケジメを付けてなかったんだ。』
大袈裟かもしれないし、自分の生活に何一つ支障のない事だ。しかし俺の心の中に確実に引っ掛かっていたものだ。
引っ掛かりも気が付かないほど小さなものだったかもしれないがこの日それが解きほぐされた。
この日『伝説のLIVE』19871224を見た俺は一つのケジメをつけた。
だからと言って俺の生活が取り立てて変わるわけでもない。
しかし、すっきりとした気分はその為だった。
俺はBOOWY解散後数々出るPVのVTRや未発表曲を収めたCDベスト板などにあまり快く思っていなかった。
『まだBOOWYで商売するのかよ〜がめついなぁ〜』
いい加減うんざりしていた。
別に『俺の過去をかき乱すな』とは言わないまでも、何か釈然としないものがあった。
(っと言いながらも買ってしまう悲しい自分)
そして今回『BOOWY結成20周年』という事で数々の商品が販売される。
その中にこの『伝説のLIVE』を収めた『1224』がある。
最初は『またぁ〜』と思っていた。
しかし、今回のBS2での特集で少し考えが変わってきた。
俺以外にも『BOOWY解散のケジメ』を付けられない人がいると思う。
その人たちは今回発売される『1224』を見る事を薦める。
CDではなくVTRorDVDで見る事に意義がある。
彼らの表情、会場の雰囲気等、音だけではあらわせないものがあると思う。
少しは何年も抱えていた引っ掛かりが取れるかもしれない。





本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ