超・週刊プロレス 第二十四号「師弟対談二者二様 その3〜T2Pとは何か?〜」
■日時:2001年11月21日
■書き手:愚傾(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

愚: 「いやぁ、この形式も最近評判がいいみたいですねぇ。」
品: 「ていうかその前によぉ、とりあえず仕事しろよなぁ、オマエ。」
愚: 「うげっ」
品: 「KANSENKI.NETの仕事もそうだし、本業もそうだぞ。まったく。自分一人がサボるだけで、どれだけの人に迷惑かかるかちゃんと頭にいれとけよな。このコラムにしてもだな、評判がいいのは私がこうして忙しい合間を縫って、オマエのために時間を作ってるからなんだからな。そのへんのことをちゃんと頭にいれとけよな。」
愚: 「でも最近、とある筋から悪口言われたらしいじゃないすか。コードネームはドラハッパー(笑)」
品: 「うははは。いやまぁ、おかげさまでチーム品川も、こないだ柔術の大会に出させてもらってな。やっぱり修斗系のジムはいいな。パレストラなんて、私は史上最強の道場だと思うぞ。」
愚: 「ほう。」
品: 「やっぱり番頭さんがいいね。若林さん。日本にブラジリアン柔術を定着させるために本当によく頑張ってる。」
愚: 「そうですねぇ。」
品: 「こないだも台東区のレッサーパンダスタジアム…じゃねぇや。リバーサイドスポーツセンターでな。」
愚: 「どこも似てないじゃないすか(笑) その間違いは絶対わざとだ!」
品: 「いやまぁなんとなく言ってみたくてな。まぁそれはともかく、そのリバーサイドで柔術大会をやったんだよ。で、紫帯の大物やら修斗の有名選手から、そんじょそこらの無名選手までピンキリだったんだが。」
愚: 「三島ド☆根性之助とか出てたんですよね?」
品: 「そうそう。本名で出場しててな。青帯の部で優勝してたよ。」
愚: 「おお。それは素晴らしい。」
品: 「で、チーム品川の実原な。こないだ『ねわざワールド』っていう大会の白帯の部で出て、優勝して青帯を貰ったんだよ。そしたら今度は一回級上の帯の部に出てもいいってことになってな。それで一回戦で、大賀選手っていう、『ねわざワールド』を主宰してる人と対戦したんだよ。」
愚: 「ふむふむ。」
品: 「まぁこの人が物凄く強かったんだけどな。結果的には勝たして貰ったんだよ。」
愚: 「やりましたね。」
品: 「やっぱりパレストラは寛大だよ。こうして日本の柔術界の底辺を広げていって欲しいな。」
愚: 「それは誉め殺しですか?」
品: 「バカなこと言うな! まぁそれはともかくプロレスの話に入るけど、今週はやっぱりT2Pの旗揚げ戦だな。」
愚: 「はいはい。観戦記も何本があがってますけど、品川さん的にどうでした?」
品: 「うむ。まず今回は浅井校長が時間をかけて準備した興行というか、言ってみれば浅井校長の夢だったらしいんだよな。ああいう闘いが中心の興行っていうのは。」
愚: 「ルチャ・リブレ・クラシカですね。」
品: 「驚いたのが、オープニングで出てきたパンチ田原。」
愚: 「つくづくバトラーツ系の人間と縁がありますね(笑) この対談コラム。」
品: 「入り口でケミカルライトを配ってたんだよ。K1で試合がつまらないときにリングに投げ込まれるやつな。」
愚: 「石井館長、あれ本気で怒ったらしいですね。」
品: 「館長、リングスで顔面パンチ云々っていう話があったとき以来の怒りだったらしいぞ。まぁそれはいいや。会場に入ると、リングに暗幕が張ってあるんだよ。」
愚: 「はいはい。UFC−Jとかでやってましたね。」
品: 「場内が暗転して、みんなでケミカルライトを振りながらカウントダウンしてたんだけど、それが終わった途端に幕が取られて、そこにあったのは六角形のリングでな。それがまたカッコいいんだよ。昔、修斗でも同じようなリングを使ってたけどな。」
愚: 「黎明期の頃ですね。ケンドー・ナガサキが出場(vsジーン・フレージャー)した駒沢体育館のときも確か六角形でしたね。」
品: 「あれはロープとコーナーが道路工事の境界線みたいなやつでショボかったけどな。それに比べると、今回はキッチリ作ってあったな。それでT2Pの試合が始まったわけだ。」
愚: 「選手も殆どが無名だし、なにもかもが初めてという緊張感があったわけですか。」
品: 「そう。それでどんな興行になるのかなと思ってみてたら、まず第一試合から第三試合。まさしく新日本ヤングライオンの試合だったな。」
愚: 「グラウンドとドロップキックと逆エビ固めですか(笑)」
品: 「やっぱり浅井校長は新日育ちなんだなぁとつくづく思ったよ。ああいうのがやりたくてしょうがなかったんだろうな。まぁ、その新日の前座にUWFのテイストを若干加えたような感じだったんだが。」
愚: 「それがルチャ・リブレ・クラシカなわけですか。」
品: 「ルチャは飛び技だけじゃなくて関節技もあるよ、というのはまぁちょっと知ってる人なら誰でも知ってることなんだけど、そういうのが前面に出たプロレスって日本には殆ど入ってきてなかったんだよな。そこが浅井校長の狙いだったんだろうな。」
愚: 「六月のシリーズでホルヘ・リベラっていう選手が帯同してデモンストレーションを見せてましたよね。アパッチェとか正規軍の若手相手にアクロバティックな関節技を極めまくるやつ。」
品: 「でもやっぱりあのレベルにいくまでにはまだまだ時間がかかると思ったな。当たり前なんだが。」
愚: 「結局、前半戦は線の細いやつがやるストロングスタイルもどきにしか見えなかったと。」
品: 「その空気を変えたのが大柳錦也。これは凄かったな。」
愚: 「元大柳二等兵ですね。TARUが旗揚げ戦での対戦を直訴してた。」
品: 「まず『宇宙戦艦ヤマト』のテーマで入場してきてな。それでリングインして敬礼。」
愚: 「なんか間違ってませんかね? 二等兵で宇宙戦艦って。」
品: 「私もそう思うんだが、それはともかく、TARUと闘ったわけだ。やっぱりこういうキャラ先行の選手をいじらせたら闘龍門ではこの人に右に出るものはいないしな。」
愚: 「ですね。ストーカー市川も欠場中だし、TARUとしても久々に楽しい仕事だったんじゃないですかね。」
品: 「それで試合が始まって、いきなり出たのが匍匐全身とロープ渡り。UPWのトム・ハワードとまったく同じ技。」
愚: 「あぁ。真撃さえなければ、もっとウケたんでしょうねぇ、その動き。まぁグリーンベレー対ルワンダ島ですからね。そりゃ闘う前から勝負は見えてるか。」
品: 「ちょっと勿体無いと思ったけどな。でもあとでちょっと触れるけど、客層がかぶってないんだよ。ZERO-ONEとか真撃とは。だから会場では大ウケだったぞ。」
愚: 「ほうほう。」
品: 「バンザイ三唱しながらのボディプレスとかな。ヘタすりゃ国辱モノだぞ?」
愚: 「敗戦直後だった力道山時代には絶対使えない技ですよね。」
品: 「現在でもテレビ的にはどうかと思うけどな。まぁとにかく素晴らしかった。そいで、セミとメインだ。」
愚: 「セミはタッグマッチでしたっけ。でも闘龍門JAPANみたいなハイスパートとはまた違う趣なんですよね?」
品: 「確かにスポットは満載なんだよ。だけど試合前後のマイク合戦が無いしな。うーん、なんと言うか、確かに面白いんだけど、旗揚げで百点満点を求めちゃいけないと思うんだよな。まして選手はまだまだ新人レベルなんだし。」
愚: 「温かい目で見てあげよう、と。」
品: 「メインにしても、ミラノコレクションATが斎藤了を圧倒的に倒したわけだよ。でもバンプだって上手くはないしな。とはいえ、新人で達者なバンプなんか取れるわけがないんだし。」
愚: 「未来が感じられただけでも、この日は良しとしましょう、と。」
品: 「うむ。それで、いままでの団体と違うのは、たとえば新日本だったら若手の相手にクロネコをあてがったりとか、そういう教育係がいたわけだよ。古い人が攻めて攻めて攻めまくって、若手が反撃してっていうパターンの試合な。」
愚: 「昔の全日本で言えば百田さんみたいな。18時半の男。」
品: 「しかし、T2Pはミラノに一方的に勝たせたわけだ。これが違うとこだよな。」
愚: 「斎藤了だって闘龍門JAPANでは主軸となってる選手ですもんね。そういう選手を『かませ犬』に使うんだから、確かにたいしたもんだ。」
品: 「そういう点で、我々の価値観を変える団体、興行になるんじゃないかなと思ったな。だからこそ私には『未来』が感じられたんだよ。」
愚: 「なるほど。悪口があんまり出ませんでしたね。今回は。なんか言いにくい理由でもあるんですか?」
品: 「余計なことは言わなくていい(笑) まぁ闘龍門の素晴らしさっていうのは、やっぱりマイクアピールが大きな要素なんだよな。だけどT2Pにはそれが無い。」
愚: 「そうですね。最後にミラノと、失踪中……まぁ手前は全日本の会場で見かけましたけど(笑)、SUWAと握手をしたというアングルがあったくらいですか。」
品: 「闘龍門JAPANは試合前のマイクでいままでの流れとか、その日の興行の見所をお客さんにわかりやすくなるように解説してたわけだ。それでいて、試合じたいも面白いと。そういう観点で闘龍門JAPANとT2Pを見比べてみると、いかに闘龍門JAPANが完成された興行を打ってるかというのが図らずしも見えたよな。」
愚: 「やっぱり同じ金額を払うなら、現時点では闘龍門JAPANになってしまうかな、と。」
品: 「JAPANのほうは今年から巡業を増やしていって、いま休みも少ないじゃない。そうすると必然的に怪我も多くなるだろうけど、それをカバーする若手が伸びやすい環境にはあるよな。それは今回、T2Pの興行を見て思った。」
愚: 「なるほどなるほど。」
品: 「あとは岡村社長の……まぁいいや。」
愚: 「なんだなんだ? 気になるなぁ。教えてくださいよ。」
品: 「私は何も知らん(笑) そんなこと気にしてないで、とにかくオマエはコラムをちゃんと書け!」
愚: 「(ぜってぇなんか知ってんなこの人……)」




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