観戦記ドットネットアワード2001 −愚傾−
MVP 三沢光晴
最優秀プロレスラー 武藤敬司
最優秀シュートファイター 五味隆典
最優秀女子選手 該当者無し
優秀賞1 秋山準
優秀賞2 永田裕志
優秀賞3 ヴァンダレイ・シウバ
ベストタッグ(トリオ可) 蝶野正洋、ジャイアント・シルバ、ジャイアント・シン
ベストマッチ(プロレス部門) 三沢光晴、秋山準vs橋本真也、永田裕志(ZERO-ONE 3/2 両国国技館)
ベストマッチ(シュート部門) 戸井田カツヤvsバレット・ヨシダ(修斗 7/6 後楽園ホール)
ベストマッチ(女子部門) 乱丸vs黒姫(Jd' 4/29 後楽園ホール)
ベスト興行 3/2 ZERO-ONE 両国国技館(旗揚げ戦)
ベスト団体 該当無し
新人賞(男子) 杉浦貴
新人賞(女子) 星野育蒔
ベストブッカー/マッチメーカー/プロデューサー 橋本真也(ZERO-ONE)
ベストレフェリー 該当者無し
ベストコメント(マイク、試合後コメント、雑誌インタビュー等から) 「21世紀、健介は大復活します!」 佐々木健介
重大ニュース/アングル 闘魂vs王道
今年目立った人(選手・スタッフ・解説・芸能人等全て含め) 吉田豪
KANSENKI.NETベスト観戦記 自薦:5/27 PRIDE14 横浜アリーナ
他薦:3/2 ZERO-ONE 両国国技館(タカハシ)
KANSENKI.NETベストコラム 自薦:モーニング娘。横浜アリーナ大会観戦記
他薦:メモ8の総合格闘技・言いたい放題 第二回(メモ8)
ワーストMVP 該当者無し
ワースト試合 バレット・ヨシダvs山本“KID”徳郁
ワースト興行 該当無し
ワースト団体 該当無し
ワーストアングル 小川直也、高田戦をめぐるドタバタ
コメント
 各賞について。

▼MVP:三沢光晴

 最初は皆さんと同様に「武藤敬司」って書きかけたんですよ。でも、よくよく考えたら武藤は本陣である新日本プロレスで、さしたる好勝負を残してない。それじゃぁってことで個人的に上半期のMVPに推した橋本真也でどうかとも思ったんだけど、やっぱり下半期の失速が著しいのでこれも却下。秋山と永田にしても「まだ早い」というのが正直なところ。

 そいじゃぁ誰にすっかと考えたときに、思い浮かんだのが三沢光晴の顔なんですよね。去年一年間、地味だけど残した実績はケチのつけようの無いものばかりなんですよ。「ZERO-ONE及び新日本との交流戦に踏み出す英断」「先の見えないシュートマッチに臨む高山善廣に対して冷遇するどころか餞別までつけて送り出す」「初代GHC王者決定トーナメント制覇」「秋山に王座禅譲」「火祭り騒動でZERO-ONEに救いの手」「第二代GHCタッグ王座戴冠」……etc。というわけで、いささか強引ですが、この賞は手前が贔屓する三沢光晴ということで。

▼最優秀プロレスラー:武藤敬司

 MVPが「貢献度」ならこの部門は「優秀さ」を称える部門だと思うんですよ。そうなると、この賞はやはり武藤敬司に。四月以降、全日本の武道館大会のすべてでメインを張り、そして文句のつけようの無い試合を連発したことを評価したいです。

▼最優秀シュートファイター:五味隆典

 あんまり好きなファイトスタイルじゃないんですけどね。とりあえず、素人目にも強さがわかる驚異的なレスリング力は勿論ですけど、それ以上に一連のルミナとの舌戦や、試合後のリングでの立ち居振舞いなどといった点で「プロとは何か」を真剣に考えだした形跡が見られたことを評価します。

 時点はホドリゴ・ノゲイラということで。

▼最優秀女子選手:該当者無し

 去年は殆ど女子の興行を観れてないんですよ。強いて言えば怪我人続出のGAEAを支えつづけた奮闘した里村明衣子を推したいところなんですけど、年間を通じて一度も生で観てない選手をMVPとするのはどうも個人的に違和感が残るんですね。なので、今年は女子も追いかけるぞ、という自戒の意味も混めて「該当者無し」ということで。

▼優秀賞:秋山準、永田裕志、ヴァンダレイ・シウバ

 秋山は一年を通じて本当によく頑張ったと思うんですけど、盟友である永田とNOAHのリングでIWGP戦を行うか、それに準ずることをしない限りはMVPは与えたくないです。それだけ、求めてるものが大きいということで。永田も同じ理由。

 シウバは自力で掴んだワンチャンスを確実にモノにしたのが凄いですね。

 最後に、この枠が「三人」までであるため、断腸の思いで「大谷晋二郎」の名前を外したことを付記しておきます。

▼ベストタッグ:蝶野正洋、ジャイアント・シルバ、ジャイアント・シン

 試合をせずにリングに上がっただけで「プロレスって面白ぇ!」と思わせてくれましたから。次点はコンプリートプレイヤーズと、ドクトル・ワグナーJr&シルバー・キング組。こちらは純粋にプロレス技術を評価して。

▼ベストマッチ(プロレス部門):三沢光晴、秋山準vs橋本真也、永田裕志(ZERO-ONE 3/2 両国国技館)

 この項目が一番迷いましたね。上半期アワード選定会議の席では「あの四人の力量からすれば、完成度は最低レベル。顔合わせの豪華さよりも試合の完成度を評価したい」ということで武藤vs天龍の三冠戦(6/8 武道館)を押したんですけど、後になって考えてみると、あのときほどプロレスを観てて脳内麻薬が垂れ流されたのは後にも先にも無かったということに気付いたので、逆転選出。

 次点は「テリー、大仁田vsブッチャー、キマラ(全日本 1/28 東京ドーム)」、「武藤vs川田(全日本 4/14 武道館)」、「三沢vs高山(NOAH 4/15 有明)」、「三沢、力皇vs小川、村上(ZERO-ONE 4/18 武道館)」、「闘龍門正規軍vsC−MAXvsM2K 3Way六人タッグ(闘龍門 8/14 後楽園)」「藤波、バックランドvsファンクス(新日本 10/8 東京ドーム)」、「丸藤vs高岩 (NOAH 12/9 有明)」。なんかメジャーばっかりだけど、今年はそれだけメジャーが強かったということで。

▼ベストマッチ(シュート部門):戸井田カツヤvsバレット・ヨシダ(修斗 7/6 後楽園ホール)

 口をポカンとあけて凝視するしかなかったです。「息をするのも忘れる」とは、まさしくああいう状態だったんじゃないかと。

▼ベストマッチ(女子部門):乱丸vs黒姫(Jd' 4/29 後楽園ホール)

 数少ない生観戦した女子興行のうち、一番衝撃的だった試合を。ローリングソバット26連発という恐ろしいフィニッシュは手前のプロレス観を根底から覆させてくれました。

▼ベスト興行:3/2 ZERO-ONE 両国国技館(旗揚げ戦)

 もはや金字塔ですね。生涯を通じても現時点でBEST3に入ってます。

▼ベスト団体:該当無し

 どの団体も帯に短し、襷に長し。前年から撒いた種が大輪の花を咲かせたことからパンクラスをベスト団体としようかなとも考えたんですけど、さすがに年間を通じて一度も生観戦してない団体を選出するわけにもいかないので「該当無し」。

▼新人賞(男子):杉浦貴

 新人ながら、その存在感はNOAHのなかでもトップクラスですから。

▼新人賞(女子):星野育蒔

 ちょっと他に浮かばないです。キャラも実力もダントツですね。

▼ベストブッカー/マッチメーカー/プロデューサー:橋本真也(ZERO-ONE)

 あの三沢を自分のリングに上げ、そして自分だけじゃなくて小川直也とまで対戦させたんだから文句無しでしょう。

▼ベストレフェリー:該当者無し

 特に目覚しい活躍を見せたと思えるレフェリーがいなかったですし。上手い人は上手いし、下手な人は下手ですよ。

▼ベストコメント:「21世紀、健介は大復活します!」 佐々木健介

 佐々木健介がマット界にいる限り、手前はこの欄に「健介語録」を書くことになりそうな気がします。代表作「正直スマンかった」は今更手前が書かないでも何人もの人が選んでるだろうし、まぁ「こんなのもあったんですよ」と紹介の意味も兼ねてこれを。「大復活」、健介らしくていいじゃないですか(ちなみにこの言葉を発したのは十月も終盤にさしかかった頃。秋口になってようやく「21世紀」とは……)。

 次点は「何! NOAHには熱いヤツが多い? 本当か!」by大谷晋二郎

▼重大ニュース/アングル:闘魂vs王道

 もはや自分でもしつこいと思いますけど、やはり3月のZERO-ONE旗揚げ戦は今年のプロレス界を象徴するような出来事だったということで。

 次点は全日本vsWAR。

▼今年目立った人:吉田豪

 初の単行本刊行。プロレス関係以外でのメディア露出が増加。それでいて書いたモノのクオリティは下がるどころか上がる一方。自分でも連載コラムをはじめてみて、「プロ」で「売れっ子」な物書きの偉大さを痛感しました。

▼KANSENKI.NETベスト観戦記:3/2  ZERO-ONE 両国国技館(タカハシ)
           自薦:5/27 PRIDE14 横浜アリーナ

 「世界一速い観戦記」シリーズの記念すべき一発目。以来、タカハシさんはアップロード担当の手前と天山・小島もビックリのチームワークでもってKANSENKI.NETにタカハシ在り!を強烈に印象付けたのでした。

 次点は凸ユーレイさんのNOAH@武道館大会と、ノリリンさんのPRIDE。

 自薦はPRIDE14。お褒めの言葉を多く頂いたのも勿論だけど、書き上げたときの手応えで選出。特にメイン(藤田vs高山)のくだりは神が降りてきたような、年に一度あるか無いかのテンションで一気に書き上げたのを覚えてます。

▼KANSENKI.NETベストコラム:メモ8の総合格闘技・言いたい放題 第二回(メモ8)
           自薦:モーニング娘。横浜アリーナ大会観戦記

 別に上司に媚を売ってるわけじゃありません。違いますよ。違いますってば。

▼ワーストMVP:該当者無し

 一人に絞りきれなかったのと、またそれぞれに酌量の余地が無いこともないのが「該当者無し」の理由。

 まずは小川直也。DSEを中心としたドタバタ劇は個人的に痛快だったけど、それで大いにファンからの評価を落としたことは否めない。

 新日本に余計なちょっかいを出しつづけるアントニオ猪木もおおいに不快なんですが、猪木が不快なのはいまに始まったことじゃないし、というか不快であることこそ猪木らしさが全開に発揮されてるということですし。そもそも現役じゃないのでこれもパス。

 盛り上がるリング内の熱とは裏腹に、トコトン冷め続けていた川田利明だが、仮にも三冠王座にも輝いたこともある選手に対してあまりに酷い扱いに、モチベーションが下がりまくったとしても責められないかなとも思う。

▼ワースト試合:バレット・ヨシダvs山本“KID”徳郁

 実質的な同門対決なのだし、ある意味しょうがないのかもしれないが、やはりメインイベントで「あれ」は無いだろう。同じトーナメントに組み込んだGCM、そして彼らを決勝に進めてしまった他の参加選手も悪いっちゃぁ悪いが。

▼ワースト興行:該当無し

 夏に行われた某団体の十周年記念興行と書きたかったが、死人に鞭打つような真似は憚られたので。

▼ワースト団体:該当無し

 秋口の大バコ興行を最後に活動休止を宣言した「あの団体」を推そうと思ったが、別に「あの団体」に対して期待するものなどとっくの昔に無くしていたので、なにも死人に鞭打つこともないかぁ、と。

▼ワーストアングル:小川直也、高田戦をめぐるドタバタ

 そもそも、この対決を望んでた人っているんですかね?

 あ、マイク・タイソン招聘アングルは個人的には「可」です。プロレスファン以外の目を良きにしろ悪きにしろひきつけましたし、どうせ実現の目は無くても打ち上げる花火はデカイに越したことないですからね。

▼総括

 メジャー団体の堅固さと脆弱さがハッキリと現れた年だったように思います。それぞれのパワーバランスの取り合いというか、駆け引きや舌戦を見守るのが楽しくて、インディーや女子団体に目を向ける暇が無かったですね。

 最後に、KANSENKI.NETも一周年を迎え、メジャーなプロレス/格闘技サイトとして邁進していく所存ですので、今後ともお付き合いのほど、よろしくお願いします。


 
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